2008年7月9日(水)
高野連が酸素カプセルの使用を自粛要請
高気圧酸素について×34
禁止ではなく、自粛するとの事です。
今後の動きに注目したいのですが、もう少し酸素について深く理解しなければならない部分とを安易に禁止してしまう事がないように見守りたいと考えます。
以下記事内容
日本高野連が「高圧酸素カプセル」の自粛を決めたことに対し、高校野球部から戸惑いが出ている。販売元も、「ドーピングとは言えない」と反発しているが、高野連では、「反ドーピングの流れに従った」と理解を求めている。
「ドーピングの基準がよく分かりません。私には、競技力向上には関係ないように思えますが…」
高知県の明徳義塾高校野球部の飯野勝部長は、日本高野連が2008年7月2日に発表した高圧酸素カプセルの使用自粛に対し、困惑した様子を見せた。同部では、08年春の高校野球センバツ大会に際し、宿舎近くの専門施設でこのカプセルを利用していた。
高圧酸素カプセルは、疲労やけがの回復に効果があると言われる。2002年サッカーW杯で、ベッカム選手が使用して骨折のけがから驚異的に回復したため、「ベッカムカプセル」とも呼ばれる。日本では、06年夏の甲子園で、ハンカチ王子の早実・斎藤佑樹投手が大会宿舎で使用してからブームとなり、高校球児らに広く使われるようになっていた。
高野連の突然の決定は、日本オリンピック委員会(JOC)が北京五輪にカプセルを持ち込まないことを6月24日に発表したのがきっかけだ。一般の人やマスコミから「高野連はどうするのか」と問い合わせが相次ぎ、内部で検討。その結果、国際的に反ドーピングの流れが強まっており、将来、国際大会に出ていくことを考え、7月5日の公式試合から使用を自粛することにした。
高野連やJOCが拠り所にしたのが、日本アンチ・ドーピング機構(JADA)が出した高圧酸素カプセルについての見解だ。それによると、世界反ドーピング機関(WADA)の委員会が、「酸素摂取や酸素運搬、酸素供給を人為的に促進する可能性がある」として、禁止方法になるとの結論を出した。このことから、JADAでは、「使用を控えるべき」と考え、JOCなどの加盟団体に伝えた。事務局次長は、「五輪では、明確に禁止されてはいませんが、ドーピングに抵触する可能性があるということです」と説明している。
「競技力の向上になる可能性が考えられる」
日本高野連などの決定に対して反発しているのが、販売元だ。
5割ほどのトップシェアがある高気圧エアチェンバー「オアシスO2」を扱う日本ライトサービスの事業部では、「困惑していますね」と明かす。
「競技力の向上というのは、まったくありません。うちのは、空気に圧力をかけて1.3倍にしているだけです。海抜2000メートルから0メートルに降りてきたときの酸素摂取量の変化しかありません。マッサージと同じ位置づけと思っています」
事業部の担当者は、酸素濃度が高い医療機器とは違うとして、「ドーピングの定義があいまいなので、明確にしてほしい」と訴える。同社には、ここ数日で、利用者から問い合わせが相次いでいる。高校野球部からは、「大会の何日前までなら大丈夫か」との問い合わせなどが来ているという。担当者は、「うちが答える立場ではない」と困っており、近くJADAなどに照会状を出したいとしている。
高圧酸素カプセルは、どこまでがドーピングと言えるのか。
JADAの事務局次長は、「血液中のヘモグロビンと結びつく酸素が増えると、人間の体のエネルギー量が増えます。どのくらい高まるかは分かりませんが、競技力の向上になる可能性が考えられるということです」と説明する。ただ、「高圧」の定義については、「明確になっていませんので、分かりかねます。自粛した方がいいというのは、後から何かあると困るということです」と話している。
一方、高野連の事務局長は、「私どもとしては、医学的な数値について判断しようがありません。国際的に反ドーピングの方向が出ており、何らかの判断をしなければ加盟校が困ると考えました。何日前までなら大丈夫ということでなく、使用を控えてほしいということです」と話す。将来は、JADAに加盟し、ドーピング検査をすることを検討中としている。
今後の動きに注目したいのですが、もう少し酸素について深く理解しなければならない部分とを安易に禁止してしまう事がないように見守りたいと考えます。
以下記事内容
日本高野連が「高圧酸素カプセル」の自粛を決めたことに対し、高校野球部から戸惑いが出ている。販売元も、「ドーピングとは言えない」と反発しているが、高野連では、「反ドーピングの流れに従った」と理解を求めている。
「ドーピングの基準がよく分かりません。私には、競技力向上には関係ないように思えますが…」
高知県の明徳義塾高校野球部の飯野勝部長は、日本高野連が2008年7月2日に発表した高圧酸素カプセルの使用自粛に対し、困惑した様子を見せた。同部では、08年春の高校野球センバツ大会に際し、宿舎近くの専門施設でこのカプセルを利用していた。
高圧酸素カプセルは、疲労やけがの回復に効果があると言われる。2002年サッカーW杯で、ベッカム選手が使用して骨折のけがから驚異的に回復したため、「ベッカムカプセル」とも呼ばれる。日本では、06年夏の甲子園で、ハンカチ王子の早実・斎藤佑樹投手が大会宿舎で使用してからブームとなり、高校球児らに広く使われるようになっていた。
高野連の突然の決定は、日本オリンピック委員会(JOC)が北京五輪にカプセルを持ち込まないことを6月24日に発表したのがきっかけだ。一般の人やマスコミから「高野連はどうするのか」と問い合わせが相次ぎ、内部で検討。その結果、国際的に反ドーピングの流れが強まっており、将来、国際大会に出ていくことを考え、7月5日の公式試合から使用を自粛することにした。
高野連やJOCが拠り所にしたのが、日本アンチ・ドーピング機構(JADA)が出した高圧酸素カプセルについての見解だ。それによると、世界反ドーピング機関(WADA)の委員会が、「酸素摂取や酸素運搬、酸素供給を人為的に促進する可能性がある」として、禁止方法になるとの結論を出した。このことから、JADAでは、「使用を控えるべき」と考え、JOCなどの加盟団体に伝えた。事務局次長は、「五輪では、明確に禁止されてはいませんが、ドーピングに抵触する可能性があるということです」と説明している。
「競技力の向上になる可能性が考えられる」
日本高野連などの決定に対して反発しているのが、販売元だ。
5割ほどのトップシェアがある高気圧エアチェンバー「オアシスO2」を扱う日本ライトサービスの事業部では、「困惑していますね」と明かす。
「競技力の向上というのは、まったくありません。うちのは、空気に圧力をかけて1.3倍にしているだけです。海抜2000メートルから0メートルに降りてきたときの酸素摂取量の変化しかありません。マッサージと同じ位置づけと思っています」
事業部の担当者は、酸素濃度が高い医療機器とは違うとして、「ドーピングの定義があいまいなので、明確にしてほしい」と訴える。同社には、ここ数日で、利用者から問い合わせが相次いでいる。高校野球部からは、「大会の何日前までなら大丈夫か」との問い合わせなどが来ているという。担当者は、「うちが答える立場ではない」と困っており、近くJADAなどに照会状を出したいとしている。
高圧酸素カプセルは、どこまでがドーピングと言えるのか。
JADAの事務局次長は、「血液中のヘモグロビンと結びつく酸素が増えると、人間の体のエネルギー量が増えます。どのくらい高まるかは分かりませんが、競技力の向上になる可能性が考えられるということです」と説明する。ただ、「高圧」の定義については、「明確になっていませんので、分かりかねます。自粛した方がいいというのは、後から何かあると困るということです」と話している。
一方、高野連の事務局長は、「私どもとしては、医学的な数値について判断しようがありません。国際的に反ドーピングの方向が出ており、何らかの判断をしなければ加盟校が困ると考えました。何日前までなら大丈夫ということでなく、使用を控えてほしいということです」と話す。将来は、JADAに加盟し、ドーピング検査をすることを検討中としている。
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