2011年4月20日(水)
アルジャーノンに花束を、
身内×11
“ | アメリカ合衆国の作家ダニエル・キイスによるSF小説。1959年に中篇小説として発表し、1966年に長篇小説として改作。 32歳になっても幼児の知能しかないパン屋の店員チャーリイ・ゴードン。そんな彼に、大学の偉い先生が頭をよくしてくれるという夢のような話が持ち込まれた。その申し出にとびついた彼は、先に手術を施されてずば抜けた知能を持った、ネズミのアルジャーノンと同じように、天才に変貌していくが…… |
原題に句読点はついていない。
日本でもドラマ化がされたのでご存知の方も多いと思う。
私はドラマ化される数年前図書館で、花束の書かれた表紙を不思議に思って、その時読んだ。
今朝、我が家で飼っていた、ハムスター(ジャンガリアンハムスター)が死んだ。
ハムスターもネズミなので、ネズミつながりでアルジャーノンを思い出した。
ただそれだけ。
2歳と1ヶ月。
人間の年齢に換算すると80歳を超えたところらしい。
それが長生きだったのか、もうすこし生きられたのか微妙なところ。
最後の思い出に少し書いておきたいと思ったので、記事にしてみることにした。
先週の火曜日には、間違いなく標準体型だったはずなのに、きゅうにおなか周りが太くなった。元気に見えたので、肥満かと思ったが、インターネットを検索していたらどことなくおかしいと思い始めた。
観察してみると、おしっこの量もかなり少なく、うんちの様子も違う。
月曜日の夜、「病院に行こうね」といっていた時は、まだ食欲もあり、元気だった。
でも次の日にはもういつもがりがりとケージをかじることさえしなかった。
朝一番で、片足を切除した病院にケージごと持って行って診察を受けたらば、彼女を診せるために割った寝床の天上を
「なんで部屋を壊すんだょ~」
といわんばかりに片手をせわしなく動かして直そうとしていた。動きはのろかったが、大きくなったおなかを支えていることが出来た。
先生は歳を聞いたり、様子を聞いたりすると、ちょっと待つように言った。
しばらくして戻ってきた時には、手に飲み薬を持っていた。
「老齢による、腎臓の病気からくる腹水でしょう。エコー検査をしないとはっきりわかりませんが、検査のストレスで死んでしまうことも考えられるので、対症療法でしかないですが…」
利尿剤と、抗生物質と、ステロイドの混合シロップ。
「食事制限はしなくていいんですよね?好きなものをあげても大丈夫ですよね?」という質問に、先生は、大丈夫ですと答えた。
家に帰ってから、彼女の一番の好物、ヨーグルトをあげた。
スプーンにのせて、口元に近づけると、ぺろぺろとすごい勢いでなめ始め、目を細めて食べていた。
そのあとに大好きなパンも入れてみた。
薬も嫌がらないで飲んだ。
その日一日、歯をけずるがりがりという音は聞こえなかった。
けれど、夜の11時前に一度彼女は寝床から出てきて、パンにかじりついていた。
私はそれを間違いなく見た。朝夜に2滴与える薬も飲ませた。
それから人も就寝。
朝6時40分起床。
少しはよくなっているといいなと、元気になっているといいなと願いながら、薬を上げようとケージを開けて寝床を割ると、いつも黒曜石のようなきらきらした目は、何も見ていないような感じではあったが、開いていた。
もう、だめだと思った。
名前を呼んで、撫でた。
反応は何もなかった。
あまりにも穏やかな表情で、じっとうずくまっている姿を見て、そっとそっと声をかけて撫でた。
反応はやっぱりなかった。
子供たちが登校するので、準備のために一度寝床を直して、そっとしておいた。
ある程度支度が済んで、上の子供が、「もう一度見たい」というので、覗くと。
今度は目を閉じていた。
夕方まで待った。
目がまた開くかもしれないことを。
でも開かなかった。
元気だった頃の寝顔と何も変わらないのに。
ビニールの袋をがさがささせたら、目を開けて、むくりと頭をあげて、何かちょうだいとねだられそうな、いつもの姿、なのに。
仕事から帰ってきた夕方、子供たちと一緒に庭の花を摘んで彼女の回りに並べた。
花の真ん中で眠る彼女は、穏やかな顔で、いつ目覚めるともしれないようないつもの顔で永遠の眠りについている。
まだ、目が覚めるかもしれない
と、思わせるくらい、あまりにもいつもの可愛い顔で。
日本でもドラマ化がされたのでご存知の方も多いと思う。
私はドラマ化される数年前図書館で、花束の書かれた表紙を不思議に思って、その時読んだ。
今朝、我が家で飼っていた、ハムスター(ジャンガリアンハムスター)が死んだ。
ハムスターもネズミなので、ネズミつながりでアルジャーノンを思い出した。
ただそれだけ。
2歳と1ヶ月。
人間の年齢に換算すると80歳を超えたところらしい。
それが長生きだったのか、もうすこし生きられたのか微妙なところ。
最後の思い出に少し書いておきたいと思ったので、記事にしてみることにした。
先週の火曜日には、間違いなく標準体型だったはずなのに、きゅうにおなか周りが太くなった。元気に見えたので、肥満かと思ったが、インターネットを検索していたらどことなくおかしいと思い始めた。
観察してみると、おしっこの量もかなり少なく、うんちの様子も違う。
月曜日の夜、「病院に行こうね」といっていた時は、まだ食欲もあり、元気だった。
でも次の日にはもういつもがりがりとケージをかじることさえしなかった。
朝一番で、片足を切除した病院にケージごと持って行って診察を受けたらば、彼女を診せるために割った寝床の天上を
「なんで部屋を壊すんだょ~」
といわんばかりに片手をせわしなく動かして直そうとしていた。動きはのろかったが、大きくなったおなかを支えていることが出来た。
先生は歳を聞いたり、様子を聞いたりすると、ちょっと待つように言った。
しばらくして戻ってきた時には、手に飲み薬を持っていた。
「老齢による、腎臓の病気からくる腹水でしょう。エコー検査をしないとはっきりわかりませんが、検査のストレスで死んでしまうことも考えられるので、対症療法でしかないですが…」
利尿剤と、抗生物質と、ステロイドの混合シロップ。
「食事制限はしなくていいんですよね?好きなものをあげても大丈夫ですよね?」という質問に、先生は、大丈夫ですと答えた。
家に帰ってから、彼女の一番の好物、ヨーグルトをあげた。
スプーンにのせて、口元に近づけると、ぺろぺろとすごい勢いでなめ始め、目を細めて食べていた。
そのあとに大好きなパンも入れてみた。
薬も嫌がらないで飲んだ。
その日一日、歯をけずるがりがりという音は聞こえなかった。
けれど、夜の11時前に一度彼女は寝床から出てきて、パンにかじりついていた。
私はそれを間違いなく見た。朝夜に2滴与える薬も飲ませた。
それから人も就寝。
朝6時40分起床。
少しはよくなっているといいなと、元気になっているといいなと願いながら、薬を上げようとケージを開けて寝床を割ると、いつも黒曜石のようなきらきらした目は、何も見ていないような感じではあったが、開いていた。
もう、だめだと思った。
名前を呼んで、撫でた。
反応は何もなかった。
あまりにも穏やかな表情で、じっとうずくまっている姿を見て、そっとそっと声をかけて撫でた。
反応はやっぱりなかった。
子供たちが登校するので、準備のために一度寝床を直して、そっとしておいた。
ある程度支度が済んで、上の子供が、「もう一度見たい」というので、覗くと。
今度は目を閉じていた。
夕方まで待った。
目がまた開くかもしれないことを。
でも開かなかった。
元気だった頃の寝顔と何も変わらないのに。
ビニールの袋をがさがささせたら、目を開けて、むくりと頭をあげて、何かちょうだいとねだられそうな、いつもの姿、なのに。
仕事から帰ってきた夕方、子供たちと一緒に庭の花を摘んで彼女の回りに並べた。
花の真ん中で眠る彼女は、穏やかな顔で、いつ目覚めるともしれないようないつもの顔で永遠の眠りについている。
まだ、目が覚めるかもしれない
と、思わせるくらい、あまりにもいつもの可愛い顔で。
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