伝統と因習(8)


20101231(金)

行く年来る年。


2010年は、色んなコトがありました。
救急車で運ばれて、緊急入院とか初体験も。

健康が何よりだと強く感じました。

そんな一年ももうすぐ終わり2011年が始まろうとしています。
新しい年は、もうすこし身体を大切に使おうと思います。

皆さんも、健やかなお正月を迎えてくださいね。
心よりお祈りいたします。



2009630(火)

夏着物の装い


メイン画像は、海島木綿の襦袢と、レースの足袋。

でも夏向けの正当な足袋は麻ですよ~~ん。
夏着物の装い

明日から7月ですね~。

着物の世界では、明日から薄物が解禁です。

薄物とは、絽、紗に代表とされる絹物で、そのほかには麻や浴衣も解禁です。
あっ、あくまでも目安です。
いまどきは結構解禁も早いんじゃないかな。


最近では浴衣もいろいろ友禅染めのような柄付けがありますので、品物によっては襦袢を着て、足袋を履いたり、麻の帯を締めたらおしゃれ着にも使えます。
※麻の帯といいましたが、浴衣の柄行によって、羅とかの目の粗い織物や、紗や絽などの織りものもあわせられると思います。昔ながらの紺や白浴衣にはお勧めしませんが、紅梅なら大丈夫!
私、実践済みです。←日本橋の三越にて


ちなみに私は沖縄を着物で歩いていたとき、3月にもかかわらず暑かったので裸足でいたら、

「お太鼓のときは足袋はいてね」と足袋をいただきました。

ありがとう~~ごぜ~~ぇ~~ますぅ~~~♪

一足増えました!


夏の襦袢は、絽か麻か薄手の木綿、レースの木綿なんか可愛いですよ。

浴衣にもいろいろありまして、通常の綿コーマというものもあれば縮というでこぼこのある生地もありますし、紅梅という太い糸と細い糸が格子の地紋をつくっているものがあります。

紅梅ですと木綿だけでなく、絹物もありますので、こうなってくると品のよい着物になってきます。

履物は下駄で十分ですが、絹物の上等なものを着るときは麻でできた夏物のぞうりがかっこいいです。

下駄も二枚歯もあれば、右近下駄や、小町下駄など、底がいろいろ変わっていますので、雰囲気で選ぶこともできます。

画像
左から2枚歯、右近、舟形



短い季節ですが、夏はおしゃれがいっぱい!

肌を露出させて小麦色になるのもいいですが、しとやかに控えめなやりかたでおしゃれを楽しむのもまた楽しいです。


画像
絽の襦袢の上に、案山子の型染めの絹芭蕉の着物。
麻の帯を締めております。
帯揚げ帯締めともに、オールシーズン用をつかっております。

画像
綿紅梅の伝統的な柄行の浴衣。
上の帯と同じものを使うこともできます。





2009417(金)

日本人の感性


日本人は先取りが好きである。

それは個人のというよりは文化的なものである。

季節商品が一般的中心季節よりぐっと早く展示されるのもこの文化のせいである。

着物にもある。

梅の季節に梅の文様は使わない。ではいつつかうかというと、梅が咲く前に使う。

盛夏の頃にひまわりは使わない。何を使うかというと秋を思わせるトンボ・萩などの秋草を使う。

面白いところでは案山子なんてのもある。


今日マイとかちの管理画面に入ったら、爽快な水色がバックだった。

先月は桜。

今月はこいのぼりが泳ぎ渡る空の青だろうか。

ああ、日本人っていいなあ。

・・・次は何色だろう。

梅雨を思わせる灰色か、アジサイの色かな。



2009416(木)

黒い裾


幸田文「黒い裾」

親の代役として、人が亡くなるたびに手伝いに出かけさせられた、娘。

始めは普段着で、そのうち、喪服で。喪服を望んだその理由は、喪のたびにであう、一人の男性との淡い縁。

年を重ね、裾の擦り切れた、愛着のある喪服を取り出して、その喪服を着るために裾を切る。

喪という出来事を通して一人の娘の心の動きや思いを丁寧に書いた作品。

検索で「お通夜+着物」でいらしたかたがいましたので、早急に記事にいたします。

着物でお葬式に行かれる場合、普通は黒の喪服ですが、お通夜は、ひとつ紋のついた色無地をお召しになって、喪服の帯と小物を締めるのが一般的とされているようです。

色無地とは色一色の何も柄つけのない着物ですが、紋をつかうことによって、訪問着並みに格のあがる不思議な着物です。

あっ。

紋を付けるといっても加賀紋と呼ばれるおしゃれな紋ではなく、家紋ですよ。
五三の桐とか、丸に柏とか、丸に四菱とかの古臭い(笑)紋
です。

色無地の色は、赤・黄色系でなければ、まとうことができます。
でも意外なことにピンク系の灰桜というグレーがかったものも着用できます。
灰がきっとポイントなのでしょうね。

詳しい色については、着物の本にも書かれています。


亡くなったといえば、私にも喪と着物の話がひとつあります。
次回はそれについてかきますね。

喪について触れましたので、ここで故人のご冥福をお祈りいたします。




2009413(月)

着物の色と年の相関。


先日、白い着物を着て、「ヤ○ザや!」といわれたankxです。

皆さん元気に怯えていますか?
・・・・・・なんで怯えるの?

さて、白い着物でbonnhahaさんに頂いたコメントで、思い出したのですが、園遊会という行事をご存知でしょうか。

天皇陛下をとりまいて紫綬褒章とか黄綬褒章とか貰っちゃうイベントです。

出たことはないので、知りません。
多分そう言う事だったと思います。
詳しい人がいらしたらコメントください。


で。

女性は宮内庁から着物の色についての決まりごとを事前に言われるのだそうです。

20代以下は赤系。
30代は黄色系。
40代は緑や青系。
50代で紫系。
60代以上は銀ねず色などの灰白色。

と。

実際に今はどうなっているのかわかりませんが、皇室は黒を嫌いますので普通の黒留袖は遠慮するように言われます。
ですので、着るのは未婚なら振袖、既婚なら色留袖。

色留袖は、留袖の黒で無いもので、袖は色一色というほうがわかりやすいでしょうか。

で、まあ、見て欲しいのは、色と年齢。

実は、この色が、その年代の人を一番美しく見せるのです。

先日の白い着物は、ある意味では灰であって、枯れ色です。
枯れた木に赤い花は咲きません。
残酷なようですが、自然は厳しいのです。

でも人は優しい。
いつまでも美しく装うことはできるのです。
工夫次第でね。


着物が主流の時代の話。
紫外線に当たってゆっくり老化してもなお美しさを残せる色の不思議。

今の時代では、上に書いた年齢と色の関係では、10歳ほど若い色目をよりきても似合うかもしれません。


ちなみに。

私は全色もっております。
工夫次第で一生つきあうことが出来るのが、着物の魅力です。





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