2011年2月15日(火)
かっこつけて書いてみた。
「繰り返し見る夢」
なんとも目覚めの悪い朝だった。
また あの夢を見てしまった。
何年かに一度 同じ夢を見る。
いつも同じ場面で目が覚める。かつては目覚めた後にドキドキがしばらく止まない事もあったが、あれから20年以上経った今では再び眠りにつくまで さほど時間がかからなくなった。
夢の中で13歳の私は入院している。
とても古いK病院、その3階にある小児科病棟の2人部屋。そこが私の部屋だった。入院して2ヶ月が経ち、すっかりその病棟の「ヌシ」と噂されるほど貫禄がでてきた。
もう一つのベッドには、2歳くらいの男の子がいる。病院食をその子のおばあさんに食べさせてもらっている。男の子は2、3日前に隣に入院してきたが、症状も落ち着き退院の日も近いようだ。
男の子は出されたご飯をあまり食べていなかった。
「やだ、いらない」「あら、おいしそうだわよ~」
そんな会話が聞こえてきた。
食事制限のあった私にとっては憧れの常食であるが、確かに小さな男の子にはシブいメニューだよなー。そんなことを天井の模様を見ながら考えていた私の耳に 突然おばあさんの大きな声が小さい病室に響き渡った。
「ちゃんと食べなさい!食べなかったら、あのお姉ちゃんみたいになっちゃうんだよ!重い病気になって ずっとオウチに帰れなくなるんだから!」
いつも ここで目が覚める。
今日もそうだった。
おばちゃん、私はご飯を食べなかったからこんな病気になっちゃったの?だからウチに帰れないの?
ううん…おばちゃんがあの時、男の子になんとか食べてもらいたくて言ったって 当時の私でもちゃんとわかってたよ。
でも可笑しな事に、今でも忘れられないし苦しくなるんだ。あなたの名前も顔も声も全然憶えてないのに。
☆★☆end☆★☆
なんとも目覚めの悪い朝だった。
また あの夢を見てしまった。
何年かに一度 同じ夢を見る。
いつも同じ場面で目が覚める。かつては目覚めた後にドキドキがしばらく止まない事もあったが、あれから20年以上経った今では再び眠りにつくまで さほど時間がかからなくなった。
夢の中で13歳の私は入院している。
とても古いK病院、その3階にある小児科病棟の2人部屋。そこが私の部屋だった。入院して2ヶ月が経ち、すっかりその病棟の「ヌシ」と噂されるほど貫禄がでてきた。
もう一つのベッドには、2歳くらいの男の子がいる。病院食をその子のおばあさんに食べさせてもらっている。男の子は2、3日前に隣に入院してきたが、症状も落ち着き退院の日も近いようだ。
男の子は出されたご飯をあまり食べていなかった。
「やだ、いらない」「あら、おいしそうだわよ~」
そんな会話が聞こえてきた。
食事制限のあった私にとっては憧れの常食であるが、確かに小さな男の子にはシブいメニューだよなー。そんなことを天井の模様を見ながら考えていた私の耳に 突然おばあさんの大きな声が小さい病室に響き渡った。
「ちゃんと食べなさい!食べなかったら、あのお姉ちゃんみたいになっちゃうんだよ!重い病気になって ずっとオウチに帰れなくなるんだから!」
いつも ここで目が覚める。
今日もそうだった。
おばちゃん、私はご飯を食べなかったからこんな病気になっちゃったの?だからウチに帰れないの?
ううん…おばちゃんがあの時、男の子になんとか食べてもらいたくて言ったって 当時の私でもちゃんとわかってたよ。
でも可笑しな事に、今でも忘れられないし苦しくなるんだ。あなたの名前も顔も声も全然憶えてないのに。
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