2012年2月27日(月)
模型紀行・日本最初のコンテナ専用船
模型紀行×15
お休みしていた船の話、今日は模型紀行です。
日本初のコンテナ専用船『箱根丸』の模型。
横浜は、三菱みなとみらい技術館に展示されている模型です。
この船が登場したのは、海上輸送革命とも言うべき革新的な輸送システムであるコンテナ輸送への移行が進んでいた時期。
それまでの海上輸送と言えば在来型と呼ばれるクレーンの林立した昔ながらの貨物船が主流。荷物の積み下ろしには沢山の人手が必要で、人海戦術の荷役はそれはそれは非常に時間のかかるものでした。
そんな中で登場した効率的な輸送システム、それがコンテナを使ったコンテナ輸送、規格が統一した箱に荷物を積みわけ、船から降ろした荷物は、コンテナごとトラックで目的地へ・・・と港での積み替えなども無く荷物の損傷事故も少ないなど、格段に効率がUPしました。
この『箱根丸』は、日本の船主として初めて導入したコンテナだけを積みつけるコンテナ専用船。わが国も時代の流れに乗り遅れることなく、順調なコンテナ輸送のスタートを切ったのでした。
居住区、ブリッジの構造物を挟むように並ぶコンテナ。
今でこそ当たり前のこの光景も、当時の人にとっては新しい時代を感じさせる船に見えたでしょう。
当時のコンテナ船は、ほとんどのコンテナが甲板より下の船倉の中に納まっていて、現在のように船上にうず高く積まれるようなことはありませんでした。
コンテナの輸送の効率をに速さをプラスするため、極限まで絞った船首形状、正面からみた船首は非常にスリムです。
航海速力は当時のこの大きさの船としては速い22ノット。
この速さも手伝って、従来の船で一航海あたり80日かかっていた日本-アメリカ西海岸航路を『箱根丸』は30日にまで短縮しました。この船は、従来の半分以下の日数で1往復の航海をこなしていた事になります。
速さのひみつはスリムな船首だけではありません、当時の船が採用し始めていた、球状船首という船首の形。現在では当たり前に目にする、船首下部の丸い出っ張り。
この船の頃は、まだ申し訳程度に突き出している感じもしますが、抵抗を減らし、少ない力で速く船を進める事が出来ました。
船尾はまだ、以前の貨物船の形状をそのまま引き継いでいて、少し古風なデザインです。
日本の国旗に、船籍港を意味する東京の文字。現在では外国籍の実質・日本船がほとんどですが、この頃はまだ日本の海運会社が運行する船は、ほとんどが日本船籍でした。
効率的な輸送と、所要時間の短縮、と効率化が図られ、この輸送システムは見事に現代の世の中に受け入れられるものとなりました。
この『箱根丸』は、日本の海運の躍進に貢献した船の一つと言えるでしょう。
箱根丸:総トン数16,240 トン 全長187m 全幅 26m 速力22ノット 1968年就航
今日は、日本初のコンテナ専用船『箱根丸』を模型とともに紹介してみました。
コンテナについてもっと知りたい方は・・『魔法の箱』も読んでみて下さい。
明日、2月28日(火)、と明後日2月29日(水)は、工房作業のためお休みを頂きます。ご不便お掛けしますがよろしくお願いいたします。
タイタニック号・処女航海100年企画・企画展『タイタニック展』を3/1より開催します。
タイタニック号の処女航海から100年、船内の様子などタイタニックの全貌や氷山衝突までのいきさつとその後、三隻の姉妹船についてなど・・模型や資料、写真、船内備品レプリカなどで紹介します。
開催期間:3月1日(木)~4月20日(金)
会場:当店企画展示室にて開催いたします。
時間:店舗営業時間(10:00~19:00)休業日を除く
入場は無料です。多くの方のご来場お待ちしております。
船の模型と海雑貨・・STAR SHIP MODELS
店舗情報はこちら→http://www.obnv.com/interior/475
日本初のコンテナ専用船『箱根丸』の模型。
横浜は、三菱みなとみらい技術館に展示されている模型です。
この船が登場したのは、海上輸送革命とも言うべき革新的な輸送システムであるコンテナ輸送への移行が進んでいた時期。
それまでの海上輸送と言えば在来型と呼ばれるクレーンの林立した昔ながらの貨物船が主流。荷物の積み下ろしには沢山の人手が必要で、人海戦術の荷役はそれはそれは非常に時間のかかるものでした。
そんな中で登場した効率的な輸送システム、それがコンテナを使ったコンテナ輸送、規格が統一した箱に荷物を積みわけ、船から降ろした荷物は、コンテナごとトラックで目的地へ・・・と港での積み替えなども無く荷物の損傷事故も少ないなど、格段に効率がUPしました。
この『箱根丸』は、日本の船主として初めて導入したコンテナだけを積みつけるコンテナ専用船。わが国も時代の流れに乗り遅れることなく、順調なコンテナ輸送のスタートを切ったのでした。
居住区、ブリッジの構造物を挟むように並ぶコンテナ。
今でこそ当たり前のこの光景も、当時の人にとっては新しい時代を感じさせる船に見えたでしょう。
当時のコンテナ船は、ほとんどのコンテナが甲板より下の船倉の中に納まっていて、現在のように船上にうず高く積まれるようなことはありませんでした。
コンテナの輸送の効率をに速さをプラスするため、極限まで絞った船首形状、正面からみた船首は非常にスリムです。
航海速力は当時のこの大きさの船としては速い22ノット。
この速さも手伝って、従来の船で一航海あたり80日かかっていた日本-アメリカ西海岸航路を『箱根丸』は30日にまで短縮しました。この船は、従来の半分以下の日数で1往復の航海をこなしていた事になります。
速さのひみつはスリムな船首だけではありません、当時の船が採用し始めていた、球状船首という船首の形。現在では当たり前に目にする、船首下部の丸い出っ張り。
この船の頃は、まだ申し訳程度に突き出している感じもしますが、抵抗を減らし、少ない力で速く船を進める事が出来ました。
船尾はまだ、以前の貨物船の形状をそのまま引き継いでいて、少し古風なデザインです。
日本の国旗に、船籍港を意味する東京の文字。現在では外国籍の実質・日本船がほとんどですが、この頃はまだ日本の海運会社が運行する船は、ほとんどが日本船籍でした。
効率的な輸送と、所要時間の短縮、と効率化が図られ、この輸送システムは見事に現代の世の中に受け入れられるものとなりました。
この『箱根丸』は、日本の海運の躍進に貢献した船の一つと言えるでしょう。
箱根丸:総トン数16,240 トン 全長187m 全幅 26m 速力22ノット 1968年就航
今日は、日本初のコンテナ専用船『箱根丸』を模型とともに紹介してみました。
コンテナについてもっと知りたい方は・・『魔法の箱』も読んでみて下さい。
明日、2月28日(火)、と明後日2月29日(水)は、工房作業のためお休みを頂きます。ご不便お掛けしますがよろしくお願いいたします。
タイタニック号・処女航海100年企画・企画展『タイタニック展』を3/1より開催します。
タイタニック号の処女航海から100年、船内の様子などタイタニックの全貌や氷山衝突までのいきさつとその後、三隻の姉妹船についてなど・・模型や資料、写真、船内備品レプリカなどで紹介します。
開催期間:3月1日(木)~4月20日(金)
会場:当店企画展示室にて開催いたします。
時間:店舗営業時間(10:00~19:00)休業日を除く
入場は無料です。多くの方のご来場お待ちしております。
船の模型と海雑貨・・STAR SHIP MODELS
店舗情報はこちら→http://www.obnv.com/interior/475
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