201234(日)

ダミーだったタイタニックの煙突


ダミーだったタイタニックの煙突

本日は、タイタニック展からタイタニックのはなしです。

メイン画像は取り付け前のタイタニック号の煙突です。今日は、このタイタニックの大きな煙突についてお話します。

タイタニック号には巨大な煙突が4本、取り付けられています。この四本の煙突はタイタニック号の均整のとれた優美な姿を作るのに大きく貢献しています。

この煙突、当時は機関(エンジン)一つに対して一本の煙突を立てるのが一般的でした。四本煙突は一般的には機関が4基あるということを意味し、それは高出力で速い船というイメージを船客に対しても与えたものでした。

さて、ここまで一般的な煙突の話をしてきましたが、タイタニック号の煙突、実は機関(エンジン)の数と一致しません。

そう、タイタニック号の機関(エンジン)は3基、煙突の数4に対して3つのエンジンしか載せていませんでした。

最後尾一本の煙突は、なんと見かけを良くするためのダミーだったのです。

その事は、タイタニック号を撮影した、当時の写真で、最後尾一本の煙突から煙が上がっていないことからも分かります。

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3基にとどまったタイタニックのスクリュー。

当時、タイタニック号が航路とした北大西洋は、速度競争のまっ只中で、各国の汽船が、ヨーロッパ-アメリカ間をいかに短時間で結ぶかという事を国の威信をかけて競い合っていた時代でもありました。

そんな中では速度を上げるため機関の数を当時最大の基数である4基として、スクリュー・プロペラを左右に2基ずつ4基配置した高速船が登場していたのです。

そのため4本の煙突は、速い船という印象を与え、当時最先端の客船であるという見た目の美しさにも影響を与えていました


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タイタニック号の4本の煙突(展示中の模型から)


タイタニック号は、建造前から高速運行は考えず、巨大化した船体で一度に多くの船客を運び、なおかつ高級客室や豪華設備を充実して優雅な船旅を演出すると言う、独自の路線を企画したのでした。

しかし、建造する船にその美しく速さを連想させる船容を求めて、あえて4本目の煙突を立てたのでした。船客にとってよく映る4本煙突は、この上ない宣伝材料ともなりました。

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煙を出さないタイタニックの4本目の煙突。

当時、速度を上げて航行するためには、当然通常より多くの燃料を焚くこととなり、資金面で政府などの援助が不可欠でした。当然、建造費も普通の船よりも多く掛かるため、英国でも政府援助を受けた高速船が登場していました。

タイタニック号を運行するホワイトスターライン社は、英国企業でありながら、米国の資本が導入されていました。そのため英国政府の資金援助が受けられず。そのことから高速船としての運行を諦めたとも考えられています。

このタイタニック号、速度記録への挑戦は、当初から考えていなかった事になります。

タイタニック展から・・今日は、タイタニックの煙突についてお話してみました。


『タイタニック展』では、タイタニック号のエピソードや、建造から処女航海、氷山衝突まで、分かりやすく展示しています。

タイタニック号・処女航海100年企画・企画展『タイタニック展』開催中

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処女航海から今年で100年を迎えるタイタニック号を模型や写真、遺品レプリカなどでわかりやすく展示しています。

開催期間:3月1日(木)~4月20日(金)

会場:店内企画展示室

時間:店舗営業時間(10:00~19:00)休業日を除く

入場は無料です。多くの方のご来場お待ちしております。


明日3/5(月)と、明後日3/6(火)は工房作業のため店舗お休みを頂きます。ご不便お掛け致しますが宜しくお願いいたします。


船の模型と海雑貨・・STAR SHIP MODELS

店舗情報はこちら→http://www.obnv.com/interior/475外部リンク






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十勝・帯広に『海』を広めるお店をオープン。海辺のギフトショップをイメージした店内には『海・雑貨コーナー』と『ホビーコーナー』が同居。雑貨好き・模型好きともに楽しめるお店です。海・雑貨はマリン雑貨をはじめ、アクセサリー小物、ハワイアンまで取り揃えています。ホビーコーナーは船が中心のプラモデルから木製キット、完成品まで取り扱い。海・船・雑貨・模型の記事をランダムにブログにしていきます。

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