2012年4月25日(水)
模型紀行・・室蘭 『大西洋の女王』巨大・精密ペーパーモデル
模型紀行×15
模型紀行、今日は室蘭で出会うことの出来る客船模型です。
一目見ると、いつもどおり期待を裏切らない美しい模型・・しかしその材質は、なんと『紙』!。
大澤浩之氏のペーパーモデルの世界から大西洋の女王『クイーンメリー』の模型を紹介します。
クイーンメリー号は、1936年から大西洋横断航路に就航した英国キュナードラインの大型定期客船。
この船の起工から完成までの間には、あのタイタニックを運航したホワイトスターライン社との合併という大きな出来事もありました。
この船が完成した当時の大西洋ではブルーリボン賞と呼ばれる、大西洋横断で速度記録を更新した船に就航した船に贈られるものがあり、各国が国の威信をかけてこの記録に挑んだ時代でもありました。
1936年の8月、クイーン・メリーは西回り航路で平均速力30.14ノット東回り航路で30.63ノットを記録、そのときブルーリボン記録を持っていたフランスのノルマンディー号からブルーリボン賞を奪ったのでした。
クイーンメリー号の総トン数は80,774トン、ライバルとなったフランスのノルマンディー号79,280トンを上回り当時世界最大となりました。
速度競争にも勝ったことから、文字通り世界で最も優れた客船と認められたわけですが、その座を奪われたフランスもただでは引き下がらず、速度・大きさそれぞれの首位争奪戦に火がつき、この2船の間でフランス対イギリスの客船性能勝負の幕があがりました。
紙製の模型とは思えない質感と正確なつくりに、時間を忘れて見入ってしまいます。
芸術的ともいえる模型を見ながらクイーンメリー号についての話を続けます。
さて、この船の命名については面白い逸話があります。
実をいうとこのクイーンメリー号、建造中、すでにクイーンビクトリアと言う名前に内定していました・・・それなのにどうしてクイーンメリーに?
そこにはこんなエピソードが残っています。
運行会社であるキュナードラインの社長が当時の国王ジョージ5世に謁見した際、この新客船には“イギリスの偉大な女王”の名を冠します・・と遠まわしな表現で船について話を切り出したところジョージ5世は自分の妻であるメアリー王妃の事と勘違いし、『ありがとう』と返答した。そのため急遽船名をクイーンメアリー(クイーンメリー)に変更。
船会社も大慌ての勘違い・・から生まれた船名なのでした。
船尾からクイーンメリー号を眺める。
ライバルのノルマンディー号が火災で焼失し短命で引退したのに対して、このクイーンメリー号は第二次世界大戦で軍隊輸送船として活躍するも無事生還、再び客船として航路に復帰し1967年まで現役で活躍しました。
惜しまれながらの最後の航海の後はアメリカ西海岸、ロサンゼルス近郊のロングビーチで博物館&洋上ホテルとして保存され、現在も当時の雰囲気を存分に味わう事が出来るそうです。
2004年この船の名を冠したクイーンメリー2という大型客船が、やはり建造時世界最大と言う記録をもって就航。今年3月、日本にも立ち寄っています。
船が移動手段だった時代の、象徴的な客船がこのクイーンメリー。移動が飛行機にとって変わられた現代、再び船旅は注目され余暇を楽しむクルーズと言う形で再燃、現在も客船を運航するキュナード社は、このクイーンメリー時代からの調度品を世代交代した新鋭船に乗せ変えているそうです。そんな中で伝統は守られていくのでしょうか。ちなみにこのキュナード社の船のレストランは未だに差別化の図られた等級制なのだそうです。
今日は大澤浩之氏の作品クイーンメリー号から、この客船のお話でした。
室蘭市で展示の大澤氏の作品にについて・・大澤氏は、阪神淡路大震災で被災、模型もその被害を受けた一方、生き残った模型たちも数多くあり、その中の一部を港湾都市である室蘭市に寄贈。その中の一部が道の駅みたら室蘭で展示されています。
道の駅『みたら室蘭』での船舶模型展示風景
室蘭へお出かけの際は数多く展示されている大澤氏のペーパーモデルシップのコーナーにも立ち寄ってみては如何でしょうか?
今週末からは『第二回・艦船模型発表会』を当店企画展示室で開催! 船の模型を集めた模型発表イベント!十勝在住モデラーの自信作が集まります。是非、ご来場下さい。
GW企画 『第二回・艦船模型発表会』
☆開催期間:4/28(金)~5/6(日)
☆時間:10:00~19:00
開催期間中は無休で営業
入場は無料です。
今年のGWは是非、魅惑の模型の世界に触れてみてください。
女性の方でも楽しめる内容だと思います。
期間中は雑貨セールも開催しますので是非お誘いあわせの上ご来店下さい。
ホビーコーナーから・・・
力作募集中!第二回・艦船模型発表会 開催!詳しくは・・こちら 作品エントリーを受付中です。
尚、時間が迫っておりますのでエントリーご希望の方は店頭又はお電話でのお問い合わせをお願いいたします。
船の模型と海雑貨・・STAR SHIP MODELS
店舗情報はこちら→http://www.obnv.com/interior/475
一目見ると、いつもどおり期待を裏切らない美しい模型・・しかしその材質は、なんと『紙』!。
大澤浩之氏のペーパーモデルの世界から大西洋の女王『クイーンメリー』の模型を紹介します。
クイーンメリー号は、1936年から大西洋横断航路に就航した英国キュナードラインの大型定期客船。
この船の起工から完成までの間には、あのタイタニックを運航したホワイトスターライン社との合併という大きな出来事もありました。
この船が完成した当時の大西洋ではブルーリボン賞と呼ばれる、大西洋横断で速度記録を更新した船に就航した船に贈られるものがあり、各国が国の威信をかけてこの記録に挑んだ時代でもありました。
1936年の8月、クイーン・メリーは西回り航路で平均速力30.14ノット東回り航路で30.63ノットを記録、そのときブルーリボン記録を持っていたフランスのノルマンディー号からブルーリボン賞を奪ったのでした。
クイーンメリー号の総トン数は80,774トン、ライバルとなったフランスのノルマンディー号79,280トンを上回り当時世界最大となりました。
速度競争にも勝ったことから、文字通り世界で最も優れた客船と認められたわけですが、その座を奪われたフランスもただでは引き下がらず、速度・大きさそれぞれの首位争奪戦に火がつき、この2船の間でフランス対イギリスの客船性能勝負の幕があがりました。
紙製の模型とは思えない質感と正確なつくりに、時間を忘れて見入ってしまいます。
芸術的ともいえる模型を見ながらクイーンメリー号についての話を続けます。
さて、この船の命名については面白い逸話があります。
実をいうとこのクイーンメリー号、建造中、すでにクイーンビクトリアと言う名前に内定していました・・・それなのにどうしてクイーンメリーに?
そこにはこんなエピソードが残っています。
運行会社であるキュナードラインの社長が当時の国王ジョージ5世に謁見した際、この新客船には“イギリスの偉大な女王”の名を冠します・・と遠まわしな表現で船について話を切り出したところジョージ5世は自分の妻であるメアリー王妃の事と勘違いし、『ありがとう』と返答した。そのため急遽船名をクイーンメアリー(クイーンメリー)に変更。
船会社も大慌ての勘違い・・から生まれた船名なのでした。
船尾からクイーンメリー号を眺める。
ライバルのノルマンディー号が火災で焼失し短命で引退したのに対して、このクイーンメリー号は第二次世界大戦で軍隊輸送船として活躍するも無事生還、再び客船として航路に復帰し1967年まで現役で活躍しました。
惜しまれながらの最後の航海の後はアメリカ西海岸、ロサンゼルス近郊のロングビーチで博物館&洋上ホテルとして保存され、現在も当時の雰囲気を存分に味わう事が出来るそうです。
2004年この船の名を冠したクイーンメリー2という大型客船が、やはり建造時世界最大と言う記録をもって就航。今年3月、日本にも立ち寄っています。
船が移動手段だった時代の、象徴的な客船がこのクイーンメリー。移動が飛行機にとって変わられた現代、再び船旅は注目され余暇を楽しむクルーズと言う形で再燃、現在も客船を運航するキュナード社は、このクイーンメリー時代からの調度品を世代交代した新鋭船に乗せ変えているそうです。そんな中で伝統は守られていくのでしょうか。ちなみにこのキュナード社の船のレストランは未だに差別化の図られた等級制なのだそうです。
今日は大澤浩之氏の作品クイーンメリー号から、この客船のお話でした。
室蘭市で展示の大澤氏の作品にについて・・大澤氏は、阪神淡路大震災で被災、模型もその被害を受けた一方、生き残った模型たちも数多くあり、その中の一部を港湾都市である室蘭市に寄贈。その中の一部が道の駅みたら室蘭で展示されています。
道の駅『みたら室蘭』での船舶模型展示風景
室蘭へお出かけの際は数多く展示されている大澤氏のペーパーモデルシップのコーナーにも立ち寄ってみては如何でしょうか?
今週末からは『第二回・艦船模型発表会』を当店企画展示室で開催! 船の模型を集めた模型発表イベント!十勝在住モデラーの自信作が集まります。是非、ご来場下さい。
GW企画 『第二回・艦船模型発表会』
☆開催期間:4/28(金)~5/6(日)
☆時間:10:00~19:00
開催期間中は無休で営業
入場は無料です。
今年のGWは是非、魅惑の模型の世界に触れてみてください。
女性の方でも楽しめる内容だと思います。
期間中は雑貨セールも開催しますので是非お誘いあわせの上ご来店下さい。
ホビーコーナーから・・・
力作募集中!第二回・艦船模型発表会 開催!詳しくは・・こちら 作品エントリーを受付中です。
尚、時間が迫っておりますのでエントリーご希望の方は店頭又はお電話でのお問い合わせをお願いいたします。
船の模型と海雑貨・・STAR SHIP MODELS
店舗情報はこちら→http://www.obnv.com/interior/475
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