2008117(金)

ゆまく


ゆまく

湖面を渡る風に 秋のにおいが混じる
少し 肌寒い   夕暮れが近い

体は ぬくぬくだけど
お湯から出た肩と 顔が引き締まる感じ

「ふぅ~ 気持ちいい~」
「ほんと~ まったりぃ」

桧の四角い湯船から ザザァとこぼれるお湯
どんどん 足される 源泉が嬉しい

「温泉久しぶりだねぇ 露天は長く入っていられるから好きだなぁ」
「シーズンオフだから 人も少ないしね」

娘は 小さい時からお風呂好きだった
それも家のお風呂じゃなくて 銭湯が好きな子供
一時期 銭湯の2軒隣りのマンションに住んだ時は
ほとんど 銭湯に通っていたなぁ・・・と想いに耽っていると

「若い子の肌は 水はじくって言うけど どの状態がはじいているのか分らないよねって友達と話したんだ~」と娘

「年取ったらはじかなくなるって言うけど 脂ぎってくるから 一層はじいたりしてね・・(笑)」と私

何気なく 二人して お湯の中から腕を出してみた
ヒジから指先にかけて 平行に 水面に浮かべた

並んだ腕を見た

「あっ・・」
「うっ・・・」
「はははは これかぁ きゃははは 納得~」
「・・・・・・・」

それは 誰の目にも明らかだった(誰もいなかったけど)

娘の腕のお湯は サラっスルスルっと湯船に戻ってゆくのに
私の腕のお湯は ぺたーっといつまでも腕にしがみついている

娘の肌は 
今洗車して ワックスもかけましたよ
ガラコ塗り立ての 水滴飛び散るフロントガラス

私の肌は 
もうワックス効いてないね ヤバイよ 
水滴にもならず ワイパーで いいだけ広がって
あぁ 対向車も見づらい・・・・

身をもって知るとは こういうことなのか

時は 残酷なものさ

でも  へこむもんかぁ~~~


※このお話はフィクションっぽいお話で
    実在の人物とは 一切関係ない  と いいなぁ  






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