201219(月)

宝箱(冷蔵庫)


宝箱(冷蔵庫)

形見分けで教室に冷蔵庫が来ました。

で、宝箱にしました。




この形見の持ち主は、12月の上旬に義理の兄を見送ったばかり。

車いすでホームに入っていました。

身内の訃報を聞き、どうしても行きたいとのことだったけど
車がない。
私が、たまたま大きい車を運転して帯広市内にいたので
行くことになりました。

道のり70キロ。

介護用の車じゃないから、乗り心地も悪かっただろう。

だけど、70キロの道のりを文句ひとつ言わず、黙って乗っていてくれました。


迎えに行ったのが11時ちょっと前。

亡くなった義理の兄がお家から葬儀場へ行く準備をする開始時間が14時。

それが、納棺っていうのかな?

それに間に合うかどうか。

ゆっくり行っても1時間半。間に合う。


途中でおにぎりを買って、お茶を買って。

だけど、その人は人工透析をしているから
塩分やら水分やらを制限されている。

だけど、ちょっとだけ飲みたいので、お水を少し。
ごはんも少し。

道のりは遠いから、ゆっくり、暖かくして・・

なるべく揺らさないように運転をして・・。


間に合った。


義理にお兄さんの顔を見て、線香あげて、手を合わせた。

まだ時間があった。


その間、地元でもある、義理のお兄さんの家で見送る準備。

座っているだけできっとつらいだろうな。


だけど、葬儀の準備に地元の人たちが家に来る。

そのたびに、笑顔で挨拶をしている。

うれしそう。


そして、ミカンに手を出した。

皮ごと食べる(笑)

私はびっくりして目を丸くしていると、
近くにいた身内が、

「いつもそうなのww」

と笑顔で話をしてくれた。


「苦くないの??」と私が聞くと

「ミカンはこう食べるんだ」と話をする。



「あ、そろそろ時間だよ」

身内が私に声をかける。

私は仕事の電話があったので、その場にはいなかった。

でも・・・。


居なくてよかったのかもしれない。



葬儀場へ行く準備は15時半までかかった。

形見の持ち主は、私の車へ乗りこむと、大きなため息をついた。

そっとしておいた。

帰りに、ちょっとだけ買い物をした。
それをじっと見ていたので、
「ちょっとだけ食べる?」

人工透析している人間にしてはいけないとわかっていながら

本当にじっとみていたので

そうやって小さな声で話をしてみた。


小さくうなずいた。


だから、爪の先だけ、口の中へ。


かめないぐらい、小さい一口なのに、もぐもぐしている。
本当においしそう。


「つかれたでしょ?帰りは暖かくするから、寝ていてね」


本当に疲れていたらしい。


最初の30分は寝ていた。


同乗していた身内と、いろいろ話をしていて
私の話をしていた時に、ふと起きて


「そうか。そうだな」

こうやっていってくれた。

同乗者との話は身内の話だから、
細かくは言えないけど



私はとてもうれしかった。



その形見の持ち主は、大晦日前に危篤になり、息を引き取った。

年末年始だったので、新聞にも載せていない。


元旦すぎに、通夜と告別式を終わらせた。





私はその形見の持ち主の人生をほとんど知らない。
ただ、形見になる前に、車に乗せただけ。

だけど、


「そうか。そうだな」


そういってくれた言葉。

忘れない。



そして、私のところ、その人のホームに入っていた時の
荷物が形見分けで来た冷蔵庫。


だから、宝箱にしました。



そして、もう一つ。

その人がくれた、「ガソリン代」の諭吉さん。

これも使えない。


大切にとってある。

受け取りたくなかったけど、
断ったら・・・いけないよね。


だから、大切にとってあるよ。

形見の持ち主が使っていた、折りたたみテーブルとイスももらったので、教室の机を処分して、
その人の名前が貼ってある机とテーブルを
そのまま使おうって思いました。


私がしたこと。

寒い時期に、ホームから連れ出すこと。
これが正しいのか間違っているのか。

もしかしたら、もっと長生きできたのかな?
連れ出さなければ、年を越せたのではないのかな?

そう思って、胸の奥がずんって痛くなることあった。
葬儀中ずっと。


だけど、それは私に車を出すように頼んできた
身内も同じ気持ちだろう。

頼んできた身内の顔を見ていたら、そう思った。


きっと消化はできないと思う。
だけど、消化はしなくていいと思っている。
正しいか正しくないか、

それは、私が年を取ったらわかること。


だから、今は形見分けでもらったものを
壊れるまで大切に使おう。

私の仕事と楽しみのために。


そうやっておもうことで、やっと楽になりました。



飲みすぎないようにしないとねー(笑)






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