2008年9月18日(木)
大正ノスタルジック
精工舎 NATION
日本最初のテレビCMは精工舎の正午の時報だったそうである
私は十代の終わりから数年間、東京で暮したことがある
バブル絶頂期、北区の環状8号線沿いの駅前一等地に
昭和初期の匂いをプンプンさせている、見るからに怪しい時計屋があった
薄暗い店の奥から出てきた老人は、間違いなく昭和以前の代物
並んでいる時計達も・・・
アンティーク・ショップと言うよりは
「ここ数十年は、商品は仕入てませんな~」
そんなショーケースの中にコイツは居た
老人
「コイツは、精工舎のネーションと申しまして
当時の中流者向けの時計でございます」
私
「随分、古い時計ですが、今も動きますか」
老人
「私が調整してるんです、私が生きている限り動き続けます」
私
「・・・そうですか(あと2~3年か?)」
老人
「コイツは大正16年の代物で当時4円50銭もしました」
老人
「・・・9.800円でございます」
すでに、お気付きの方も多いと思いますが・・・
大正天皇の崩御は1926年(大正15年)12月25日・・・
大正16年は存在しておりません
この事実に気付くのに、頭の良い私は一年の年月を要しました
ついでにコイツは当時4円50銭では買えなかったようです
一年後、時計が動くのを止める・・・
あの老人のもとへオーバーホールを頼みに行くと入口に・・・忌中札?
ウソの様な本当の話・・・事実は小説より奇なり
結局オーバーホールには出さずに、時を刻むのを止めてしまったまま私のもとに
大正ノスタルジック・・・
日本最初のテレビCMは精工舎の正午の時報だったそうである
私は十代の終わりから数年間、東京で暮したことがある
バブル絶頂期、北区の環状8号線沿いの駅前一等地に
昭和初期の匂いをプンプンさせている、見るからに怪しい時計屋があった
薄暗い店の奥から出てきた老人は、間違いなく昭和以前の代物
並んでいる時計達も・・・
アンティーク・ショップと言うよりは
「ここ数十年は、商品は仕入てませんな~」
そんなショーケースの中にコイツは居た
老人
「コイツは、精工舎のネーションと申しまして
当時の中流者向けの時計でございます」
私
「随分、古い時計ですが、今も動きますか」
老人
「私が調整してるんです、私が生きている限り動き続けます」
私
「・・・そうですか(あと2~3年か?)」
老人
「コイツは大正16年の代物で当時4円50銭もしました」
老人
「・・・9.800円でございます」
すでに、お気付きの方も多いと思いますが・・・
大正天皇の崩御は1926年(大正15年)12月25日・・・
大正16年は存在しておりません
この事実に気付くのに、頭の良い私は一年の年月を要しました
ついでにコイツは当時4円50銭では買えなかったようです
一年後、時計が動くのを止める・・・
あの老人のもとへオーバーホールを頼みに行くと入口に・・・忌中札?
ウソの様な本当の話・・・事実は小説より奇なり
結局オーバーホールには出さずに、時を刻むのを止めてしまったまま私のもとに
大正ノスタルジック・・・
コメント(3件) | コメント欄はユーザー登録者のみに公開されます |
コメント欄はユーザー登録者のみに公開されています
ユーザー登録すると?
- ユーザーさんをお気に入りに登録してマイページからチェックしたり、ブログが投稿された時にメールで通知を受けられます。
- 自分のコメントの次に追加でコメントが入った際に、メールで通知を受けることも出来ます。