男のおもちゃ箱（車）(7)

第21回　Ｆ１グランプリ　第3戦　モナコＧＰ
この年のワールドチャンピオンとなるヨッヘン・リント駆る
ロータス４９Ｃが最終コーナーで大逆転！　優勝を飾る
すでに時代遅れであるロータス最後の葉巻型マシン


同じ日、帯広に生まれた私は、生れながらにロータスの毒に犯されてしまった


ロータスの名が付く物は全て輝いている

恐らく、スーパーカーブームの時に造られた著作権無視の
バチ物カップですら輝いている


引越しの際に一次行方不明になるも、食器棚の子供用食器の中から無事救出に成功、妻にとっては、ただの時代遅れのカップ・・・

上の49Bの写真は、チャップマンのご子息のサイン入りのカレンダー
[シリアルナンバー 883/1000]


ある日、我家のトイレでこのカレンダーを発見した時は
意識が遠のき、危うく失禁寸前に・・・
お願いだから・・・僕の宝に触らないで下さい・・・
慌てて救出し、仕舞い込む

息子のおもちゃ箱から、私のロータスのミニカーを発見した時は、思いっきり 引きつった笑顔で
私
「お父さんに返してね♪」
息子
「・・・・ダメ!]
一人、枕を濡らしたものである


家の中と云えど、我家は危険が一杯
バンパーの傷は、息子との好い想い出である

1970年代の終わり頃、帯広の駅裏にスーパーカーが来た
フェラーリ・ランボルギーニ・マセラティー・ポルシェetc・・・
父親にせがみ、連れて行ってもらう
当時マイカーを持たない我家に育つ少年には衝撃的だった・・・
戦利品は
スーパーカー・テーブル・マット（給食の時に机に敷く）
スーパーカー・カセット（名立たる名車達のエンジン音を録音）
スーパーカー・絵葉書にスーパーカー・カード
名前にスーパーカーと付けば全て宝物だった

学校の忘れ物検査でもテーブルマットだけは忘れない
例え、干乾びたご飯粒が付いたままであっても
家ではカセットがノビノビになるまでスーパーカーのエンジン音を聞きながら、
絵葉書を眺めては思いを馳せる・・・
「よし！僕は、大きくなったらイオタに乗ろう！」
密かに心に誓う


大人になってから偶然にも、実家でその宝物達の一部を発見した
触れると手が切れる位に鋭い鉄板のスーパーカー・キーホルダー
スカイライン・ケンメリの新車発表イベント用のゴム風船
縁日で当てた512BBやディノのプラモデル・・・
しかし、大量に持っていたスーパーカー消しゴムだけが行方不明
・・・なぜだ？


私の子供の頃のアルバムのなかには
半ズボンに吊りバンド（サスペンダー）そして王子様のような白いタイツをはき
命一杯のおしゃれ？をした、ちょっと うれし恥ずかしな少年時代の私が
カウンタックの前で緊張気味に立っている