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2023725(火)

冠 松次郎の「黒部渓谷」 影響を受けた山岳書


冠 松次郎の「黒部渓谷」 影響を受けた山岳書

 昔の本の整理を続けている。冠 松次郎著「黒部渓谷」は影響を受けた山岳書の一つだ。半世紀前に初めて読んだ経緯はよく覚えていないが H先生かK先輩のおススメだったと思う。

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 昭和42年(1967年)朋文堂新社の出版。

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 下の廊下にある十字峡の部分に傍線が引いてあるので 当時はよほど気に入ったのだろう。断層が直交すれば不思議でもなく十字峡になるのだが。
 また「鉛筆書きの栞」が挟んであったのは驚いた。描いた記憶はないが この下手な鉛筆画は当時の自分のものだろう。

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 最近入手した覆刻版の山岳書のシリーズの中に 同名の「黒部峡谷」があるのを発見した。

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 これは昭和3年(1928年)アルス社の初版本の覆刻になる。目次を見ると私が読んだものとは微妙に違う。ということはこれは旧版で 私が読んだのは新版ということになる。

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 旧版の折り込み地図(下の廊下)を見ると 黒部川は北アルプスで並行して走る立山~剣岳と鹿島槍~白馬の間にある渓谷であることがわかる。ただ旧字体で右から左の配列は非常に読みずらい。

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 旧版には要所に写真が含まれているがイマイチ明瞭ではない。一方 新版を読んだ頃には垂直の岸壁を穿って通した道とか十字峡とかがすごいと思い 昭和47年(1972年)の夏にパーティーを組んで下の廊下から登って剣岳~立山のルートを通る計画を立てた。まあ一部はカットして何とか目的は達成したが 今からするとよくまああんなことを平気でやったもんだと思う。危機管理と責任の所在が希薄だったと思う。

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 よく「古き良き時代を思い出す」と言うが 私の場合は「後悔ばかりでちっともハッピーではない」。後ろは振り返らず今後を考えたいところだ。



2023628(水)

コストコではSDGsを感じてしまう


コストコではSDGsを感じてしまう

 最近よく聞く「SDGs(持続可能な開発目標)」だが 対象領域が人権・環境・エネルギーなどひどく広いので 正直よくわからない。自分としては「命が大切」「環境を考える・清潔」「もったいない」辺りだろうと勝手に解釈している。
 実はコストコ(石狩)に行くとこのSDGsを思い出す。最近は地域一安いガソリンが主な目的で 必要なもの以外は買わない。

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 中に入るとすぐに巨大な冷蔵庫が並ぶ。こんな大容量がいるのか?電気代は?エネルギーの安いアメリカ版は「日本では無駄なんじゃないの?」と思ってしまう。

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 ドバーと並ぶ牛肉。確かに安いが パックは3-4キロの量だ。もちろん大勢のBBQの時には買うこともあるが そんなのは年一回もない。フードロスもたくさん出る。

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 アップルパイも安いが 30センチで2キロ位はあるかも。

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 レジに並ぶ大勢の人は大型カートに多量の商品を載せていて「アメリカ流の豊かさ」を見ることになる。3万円・5万円というレジの声も聞こえるが 確かにそれ位にはなるだろう。今回の自分はたった2点で1,300円だった。

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 レジ向いのファストフード売り場も並んでいる。何れも安いが 自分は180円のホットドック・フリードリンクを買う。 あまりにも安いので聞いたら さすがに原価割れだそうだ。

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 皆さんこの大きい青いドリンクを買っているようだ。でもアメリカンサイズはもっと大きかった。昔 アメリカの友人が減量ジョギングをした後で このカップの倍位のコーラをがぶ飲みしているのを見て「何のためのジョギング?」と言ったら「これはダイコーク」と胸を張った。「わけがわからん!」思った。

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 というわけで最近は定番しか買わない。この日はコストコチキンと完熟パイナップルだけだった。

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 これらをお土産に十勝清水のコニファーへ。オーナーのKさんに半分に切ってもらい それぞれの夕飯に。

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 自分はこれら(全量の1/4)にレトルトご飯とジャスミン茶を付けての夕食だった。人間が健康で幸せに生きるには「これぐらいで十分」と思うのだが。



2023623(金)

大島亮吉の「山 研究と随想 」 日本最高の山岳書


大島亮吉の「山  研究と随想 」 日本最高の山岳書

 日本最高の山岳書と思っている大島亮吉の「山 研究と随想 」を読み返した。もちろん復刻版の古本でだが。

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 大正から昭和初頭にかけての内容で 大島が穂高で遭難死し その遺著として岩波書店から出版(昭和5年 1930年)された。
 雪崩についての研究・調査の他に ほぼ百年前の山行(多くは日本アルプス)を扱っているが 北海道の山行も含まれているのに驚く。当時 東京から北海道までは2日掛かりの旅程だったことを考えると それだけ北海道の山々は魅力的だったのだろう。

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 7月の石狩岳。案内役として各地の状況を知り尽くしたアイヌの方々が活躍しているのは興味深い。

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 カウンナイ川を遡行してトムラウシ山に登った記録もある。

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 北海道の夏の山では音更川や然別湖など十勝になじみの地域が含まれる。

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 あとがきによると 大島が「登高行」「山とスキー」「山岳」に寄稿したものを 友人達が編集した。

 この本の北海道に関する部分を読むと 現在の北海道の山旅の雰囲気とさほど変わらないことに気が付く。その意味で「北海道の山々は日本でも貴重な環境が残されている」と言えるだろう。
補足: 山行歴に「五色温泉でのスキー練習」が毎年のように出て来るので ニセコの五色温泉と思いその旨記載した。しかし 福島・磐梯山の五色温泉のようなので削除しました。



2023615(木)

野幌の友人宅を訪問 蝶の乱舞と五角屋根


野幌の友人宅を訪問 蝶の乱舞と五角屋根

 江別・野幌に住む友人宅を訪ねた。屋敷森の裏手にある空き家の庭で白い点が群がっていた。「何だ今ごろ」と思ったら「大量の白い蝶の乱舞」だった。

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 よく見ると「チョウが羽化している」ところだった。木の枝は真っ黒いサナギで埋まっていた。木の種類は不明だが枝にトゲがあり 葉は食べられてほとんど残っていない。北海道に生息する「エゾシロチョウ」のようだ(注)。初めての遭遇で感激した。

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 友人が幼少期を過ごしたという旧屋は昔の五角形の屋根(ギャンブレル屋根・マンサード屋根・ 腰折れ屋根・フランス屋根とも言う)で 農家だったお父上が自分で建てたそうだ。驚きだ。

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 友人の代になり同じ敷地内に巨大な新居を建てたらしい。

 子供の頃はここから小学校まで1時間かけて歩いて通ったそうだ。彼は仲間から「自然児」と言われていたが このような環境で育ったためかと納得した。

注: 当初「スジグロチョウ」と教えられたのだが 調べたら植生が違った。ブログ読者から「エゾシロチョウ・バラ科の木」とのご指摘を受け 訂正させていただいた。



2023527(土)

小樽内川のヘルべチアヒュッテと山菜採り


小樽内川のヘルべチアヒュッテと山菜採り

 一週間前だが友人達と定山渓の北側の「小樽内川付近」で山菜取りをした。付近には国際スキー場の他に北大の山小屋が2つあり その一つが「ヘルべチアヒュッテ」だ。これは約100年前(1927年)にスイス人教師グブラー(設計はパラダイスヒュッテと同じマックス・ヒンデル)が山スキーのために建てた小振りの山小屋だ。ドアの赤白のデザインはスイス地方の魔除けだそうだ。その後 北大に寄贈され山岳部が管理してきた。当時から この付近は山スキーの絶好のコースがあり 山岳部の友人が「山スキーのいいゲレンデを国際スキー場に取られた」と言っていたのを思い出す。
 私がここに最初に宿泊したのはもう半世紀も前のことだが 北海道に来たばかりの自分にとって 原点の一つになっている。ヒュッテの中は10人も泊まれば一杯になるが このサイズに好感を持った。実は「十勝ヒュッテ」を作る時のイメージ的モデルでもある。

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 前庭にあるエルムの木は立派で 高さはゆうに15メートルはあるだろう。半世紀前にもあったはずだが こんなに高い木の記憶がない。「ジブリの森」のような不思議な感覚だ。

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 で 肝心の山菜だが 近くの「夕日の沢」を「奥手稲山の家」の方に少し上がり 林道が広がったところでフキを採った。これがまた柔らかくておいしかった。「最適値は1分」と教わったが 実はゆですぎてしまったのだが。。

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 帰りがけに 豊羽本山の近くの林道に入りウドを採った。これもまたおいしかった。やはり経験者のいうことを聞けばおいしい山菜にありつける。
 なお 2枚の山菜の写真は友人のAさんのものだ。私は食べるのに夢中で撮影を忘れてしまった。



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Elmtree
 もともとアウトドア大好き人間ですが 時間の制約から残念な思いをしてきました。2019年春に友人の協力を得て 十勝清水にMountain Cabinを自作するプロジェクトを始めました。若者を巻き込んで いつでもバトンタッチできる体制を心がけています。また近くの「遊び小屋コニファー」は アウトドアの大先輩としてリスペクトしています。なお 街・探検・文化については別ブログにしました。Elmtree2をご覧ください。

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