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2019716(火)

番外 モンゴルテントの作り方2


番外 モンゴルテントの作り方2

このモンゴルテントのキモは おそらく壁スクリーンと円形の屋根リングでしょう。
 特に壁スクリーンの材料と作り方は素晴らしい。材料は一見して竹竿のように見えますがそうではなく 現地の草原・乾燥地帯に自生する「サンド・ウイロー(沙柳)の枝」です。この木は 学名にモンゴルと入っているので固有種でしょう。株から直接多数の枝が出ているので 枝分かれや節が無く 長さ2-3m・直径3-4cm程度の弾力性のある棒がたくさん入手できることになります。
 これを格子に組むのですが 2本重なったところに(キリか何かで)穴をあけ それに革ヒモを通して端を丸める。この方法だとスクリーン全体の高さを変えれるし 湾曲させるのも自由だし もちろんたたむことも出来る。日本でよく見かける竹製の菱垣は外側からヒモでクロスに結ぶので ほぼ固定されてしまうが この「ヒモ一本の方法」だとフレキシビリティーは高いし ヤワヤワなのは後から地面と屋根で固定されるので問題は無い。建物のツーバイ工法や自動車のモノコック構造に通じるものがあります。すばらしいと感心してしまった。



2019716(火)

番外 モンゴルテントの作り方


番外 モンゴルテントの作り方

 夏休み第一弾として 内モンゴル自治区(中国)のオルドス(鄂尔多斯 Ordos)市に行きました。ジンギスカンの墓は実は不明らしく その陵墓は何か所もあり 一番有名なのがこことのこと。最近はカシミア織でも有名だとか。人口の少ない内モンゴルで4-5番目の都市で それでも人口は150万人位とか。さすが中国 人は多い。
 スポハン草原(Supohan Grassland)の施設で一泊二日の自然・文化体験に参加したのですが プログラムにモンゴルテントの作り方(設置の仕方)があり その体験(本当は手伝い)に基づいてご紹介します。
 (1)資材(外の覆いと骨格)一式は一台の荷車で移動するそうな。主要部品は ドア 壁(パネル) 屋根棒(桟) 屋根リング。(2)まず ヒモでドアと最初のパネルを接続し 次のパネルを継ぎ足しながら円形に組み立てていく。今回はパネル5枚+ドア1枚のやや小ぶりのテント。(3)次に 屋根リングに屋根棒を差し込み 反対側を壁に留める。棒の本数は適宜のようだ。(4)注目すべきは スクリーンの固定には羊毛を粗くより合わせたヒモ(細い縄)を用いることと (5)屋根棒の固定は革ヒモのリングで引掛けるだけ。全て自然素材で金属などは一切見なかった。(6)次にロープを壁全体に回して骨格の完了。(7)覆いをかけてロープを回して完成。覆いは昔はなめし毛皮も使ったそうだが 現在は毛布のようなものと外側は防水性の覆い(材質不明)。
 所要時間は 人数にもよるが 普通は解体・組み立てもそれぞれ30分程度とのこと。恐ろしく手早い。さすが遊牧民の住居ですね。
 テント内は 天井の最高部が開いている(ここから煙突も出せる)ためか 意外と涼しい。(冬はどうするのと聞いたら。ストーブを焚くし アルコールを飲むから大丈夫だと 笑われた)

追記: 7月のモンゴルの草原は 日差しが強いが 涼しく 緑は一杯 羊肉も果物もお酒もおいしく 最高だった。モンゴル共和国にも同様の施設はあるのだろうが この内モンゴルでは施設が適度に整備されており 旅行者には快適だと思う。英語はほとんど通じなかったが モンゴルの方々は気さくで(同じ蒙古斑のある人間としてか しょっちゅうお酒を飲んだためか)日本人には好意的で 不自由を感じませんでした。



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Elmtree
 もともとアウトドア大好き人間ですが 時間の制約から残念な思いをしてきました。2019年春に友人の協力を得て 十勝清水にMountain Cabinを自作するプロジェクトを始めました。若者を巻き込んで いつでもバトンタッチできる体制を心がけています。また近くの「遊び小屋コニファー」は アウトドアの大先輩としてリスペクトしています。なお 街・探検・文化については別ブログにしました。Elmtree2をご覧ください。

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