2018227(火)

これから庭をつくる人のために   (その1)


これから庭をつくる人のために   (その1)

はじめて庭をつくりたいと思った時は当然初めての事なので何をどうしていいのかわからない事だらけです。誰かに聞くにも何がわからないのかが分からないので聞く事もままならないのですが、友人や先輩やお隣さんや会社の同僚やそんなに親しくないけれどもなんとなく話しやすそうな近所のおじさんなどにお庭をつくった経験のある人がいれば相談してみるのもいい事だと思いますが、なかなか分かりづらい事や気がつかない事なんかがあったりしますので、少しでも参考になればと思いこのシリーズを試みますが、5回くらいで終わってしまう予定ですのでお付き合い下さい。

1回目は「道路用地」もしくは「歩道」についてです。

お宅の用地には必ず「道路」が接している事と思います。
その道路の「用地」の形態には場所によって色々なカタチがあります。
簡単に言えば「舗装されている・されていない」「歩道がある・ない」「側溝がある・ない」など他にも色々なパターンがあります。

ここでは特に見かけるケースが多く、コストにも関係する事を数例あげて説明します。

まず、道路は舗装されているけど敷地に接する部分に舗装されていないエリアがある場合です。
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写真の事例の場合は約1m50cm程度の砂利や土の部分が道路用地として敷地に接しています。
ここは道路用地ですので市町村等の所有です。
[市町村の計画により歩道が付く場合も想定されます。その計画等は市町村の道路課等に照会すると教えてもらえますので、把握しておいたほうが良いと思います。近々に予定があるのなら庭工事を後にした方が良い場合もあります。予定が想定されていない場合は何らかの対応を考えた方が良いでしょう]
庭をつくるのは敷地内ですので現況のまま工事を進めると想定した場合ここは空白地帯になってしまいます。
しかし、このままにしておくとやがて草に覆われてしまう事が予想されます。
敷地内のカーポートへのアクセスをスムーズにするならばアスファルト舗装に、来客の駐車スペースにするなら最低でも砕石舗装にと、その部分のコストも外構費として考えておいたほうがよいでしょう。

写真の事例では駐車場とアプローチに関わる部分の道路用地はアスファルト舗装に、それ以外の部分は砕石を50cm入れて転圧し、来客者が駐車しやすいようにしました。資金に余裕があってもコンクリート舗装や石張り舗装は将来的に壊さないといけなくなる事もあるのでやらないのが通常です。


歩道は舗装されているんだけど敷地側の縁石が無い場合。
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縁石が設置されていないのでアスファルトがヨレヨレになってしまっています。車輛の出入りなどがある場合はバラバラになっているケースも見かけます。
通常敷地側には玄関につながるアプローチや駐車場の舗装、庭部分にはフェンスや擁壁等の整備が想定され、そのどれもがこの舗装の際を50cmから1mほど掘り下げる作業が伴います。普通に掘るとこのアスファルトの下にある砂利層が崩れて来て舗装は復旧しなければなりません。住宅の正面になる場所ならばその復旧痕も見栄えに関係しますので復旧を見据えた計画的な施工手順を立てておく必要があります。当然その復旧に関わるコストも外構費に関わってきます。

写真の事例では幅50cmでアスファルトを切断し、工事終了後に復旧しました。見栄えも綺麗に仕上がりました。


敷地境の歩道に縁石が施されており、一見大丈夫そうに見える道路用地の落とし穴。
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写真は両方ともカーポートの出入口に当たる歩道の現況です。
歩道部分のアスファルトが凹んで水が溜った痕跡が確認出来ます。舗装が割れていればそんなに長くない滞水時間かも知れませんので確認が必要ですが、その場合でも凍上の影響で舗装がバラバラになる可能性もあります。
水が溜れば氷も張るので整備の内容や箇所により検討する必要があります。

上の写真の事例では車道縁石の切り下げも伴いましたので歩道の舗装もやり直し問題は解消されました。

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アプローチ階段下の凹みです。
このケースの場合は毎日歩く場所なので改良が必要となります。
改良とは水が溜らないように縁石と歩道の舗装をやり直す作業です。


たまに見かけるケースとして道路構造物の敷地側への越境があります。
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この場合は所有者である市町村の担当課に相談する事をお勧めします。今までの事例ではすぐに対応してくれています。場合によっては時間がかかる事もあるかと思いますので早めの連絡が良いかと思います。

以上、主に道路用地について施工前にはなかなか気づかない事について記してみました。
自分の土地じゃないのになんでお金をかけなければならないのかと思われる事もあるかと思いますがこれが現状です。
すんなり行く場合も多くありますので場所によっての検討・対応が必要です。


次回は「敷地の高低差」について考えてみたいと思います。





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