Works(作品事例集)(229)
2006年10月1日(日)
お庭紹介14/おおらかに十勝の庭
Works(作品事例集)×229
憧れの北の地で夢の庭を持つ
ご夫婦で東京より移り住んだ。自然に恵まれた丘に夢を描いた。
北国で美しいケンタッキーのグリーンターフとレンガテラスのオープンガーデン。この地ならではのエゾリスや野鳥とたわむれる庭。夢は今現実となった。
在来樹木と草本類で構成される林には年々新たな野草が顔を出す。ここに使用した土壌は山林の表土を移植したものだ。これは最高に周辺環境に馴染むロケーションを創り出してくれる。
玉石で表現された枯れ流れは実はこの土地を購入した時からの悩みを解消するアイディアから産まれた。春になると降り積もった雪が溶けて泥となって道路に流れ出してしまっていた。このためこの玉石の枯れ流れの下には暗渠管が仕込まれて流末で浸透桝(φ1.5m)につながれている。これで景観を向上させながら排水機能を持たせた。年月の経過と共に「馴染む庭」になった。
開放感のある道路に面した芝生の庭。ご主人が丹誠込めて育てたターフが眩しい。植栽はシラカンバの株立とヤマモミジ、メイゲツカエデなど十勝を代表する樹木。
レンガのテラスは明るく暖かみを演出してくれる。
枯れ流れ側面の植栽地には季節の野草が咲き誇る。山林表土に含まれる埋土種子(まいどしゅし)から環境に合ったものが毎年顔を出す。周辺が自然豊かなだけに違和感無く景観にマッチしている。木本類の植栽樹種はアカエゾマツ・オオバボダイジュ・ハルニレ・エゾヤマザクラ・ヤマモミジ・ズミ・ハシドイ・ミズナラ・カシワ・ナナカマドなどなど。
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使用材料≫・自然石(玉石・芽登石)・化粧砂利・マルチング・芝生・植栽・レンガ・コクワ棚他
所在地≫更別
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2006年9月29日(金)
お庭紹介13/個性で主張する前庭
Works(作品事例集)×229
感性を刺激するアプローチガーデン
固い素材である自然石の角石(ピンコロ)と玉石を融合させて、シンプルモダンの外観に柔らかい表情を持たせた前庭。ピンコロの渦の中心の空間を玉石で埋めてカツラとヤマモミジが呼応しあうように並ぶ。建物に負けない存在感を主張しながらも見事にマッチングした感性に溢れた庭の好例。
床に敷いた枕木と連動して立ち上がる枕木のパーテーション。間にピンコロを挟みその延長が空間として抜け閉塞感を無くしている。右側カーポートの壁のラインとの同調を図った。
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使用材料≫・自然石(玉石・ピンコロ3種)・化粧砂利・マルチング・枕木(パーテーション・敷き)・植栽・カエルの置物・レンガ・インター他
所在地≫音更町
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固い素材である自然石の角石(ピンコロ)と玉石を融合させて、シンプルモダンの外観に柔らかい表情を持たせた前庭。ピンコロの渦の中心の空間を玉石で埋めてカツラとヤマモミジが呼応しあうように並ぶ。建物に負けない存在感を主張しながらも見事にマッチングした感性に溢れた庭の好例。
床に敷いた枕木と連動して立ち上がる枕木のパーテーション。間にピンコロを挟みその延長が空間として抜け閉塞感を無くしている。右側カーポートの壁のラインとの同調を図った。
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使用材料≫・自然石(玉石・ピンコロ3種)・化粧砂利・マルチング・枕木(パーテーション・敷き)・植栽・カエルの置物・レンガ・インター他
所在地≫音更町
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2006年8月27日(日)
お庭紹介12/自然的生活スタイルにフィットした庭
Works(作品事例集)×229
ナチュラルに楽しむ庭
個性的な佇まいの住宅に自然っぽい庭。ルーズな部分ときっちりした部分を合わせ持ったような感じをデザインしました。ルーズな部分とは自然石を使用したアプローチ部分でエントランス部には厚みのある鉄平石を、住宅の回りを一周する探検の小径には玉石を用いた。特に鉄平石のエントランスは目地を土にして野草を植え込めるようにしてある。きっちりした部分は芝生。エッジの処理で管理の手間が違ってきます。ご主人は管理について最初難色を示していたようですが子供達のために頑張る決断をしたようです。遊び心と将来性のある庭に仕上がりました。
上の写真は流木のオブジェ兼ベンチでの子供達です。
エントランス・アプローチ部分。鉄平石のナチュラルなアプローチ。鉄平の厚さは5cm以上ある。土で極めるこの方法は特に十勝には適さないが、冬期間に使用できるアプローチが他にあるために実現したもの。
エントランスからテラスにつながる飛び石。伝統的工法も子供には遊び道具になる。
センターテラスは焼き肉等も行うため鉄平石の乱張りになっている。ナチュラルな景観に溶け込むように配慮している。設計当初は枕木敷きだった。シンボルツリーにはオオバボダイジュを採用。
住宅の北側の空間にも多くの植栽をして住宅を一周できるように玉石の園路を設けている。坪庭もあり通常砂利敷きで終わらせる裏庭に表情が生まれ、豊かな印象を与える。
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使用材料≫・自然石(芽登石・鉄平石・玉石・御影石)・化粧砂利・マルチング・枕木(門柱・パーテーション・菜園仕切・階段)・植栽・ビーダマ・他
所在地≫芽室町
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2年後の記事
個性的な佇まいの住宅に自然っぽい庭。ルーズな部分ときっちりした部分を合わせ持ったような感じをデザインしました。ルーズな部分とは自然石を使用したアプローチ部分でエントランス部には厚みのある鉄平石を、住宅の回りを一周する探検の小径には玉石を用いた。特に鉄平石のエントランスは目地を土にして野草を植え込めるようにしてある。きっちりした部分は芝生。エッジの処理で管理の手間が違ってきます。ご主人は管理について最初難色を示していたようですが子供達のために頑張る決断をしたようです。遊び心と将来性のある庭に仕上がりました。
上の写真は流木のオブジェ兼ベンチでの子供達です。
エントランス・アプローチ部分。鉄平石のナチュラルなアプローチ。鉄平の厚さは5cm以上ある。土で極めるこの方法は特に十勝には適さないが、冬期間に使用できるアプローチが他にあるために実現したもの。
エントランスからテラスにつながる飛び石。伝統的工法も子供には遊び道具になる。
センターテラスは焼き肉等も行うため鉄平石の乱張りになっている。ナチュラルな景観に溶け込むように配慮している。設計当初は枕木敷きだった。シンボルツリーにはオオバボダイジュを採用。
住宅の北側の空間にも多くの植栽をして住宅を一周できるように玉石の園路を設けている。坪庭もあり通常砂利敷きで終わらせる裏庭に表情が生まれ、豊かな印象を与える。
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使用材料≫・自然石(芽登石・鉄平石・玉石・御影石)・化粧砂利・マルチング・枕木(門柱・パーテーション・菜園仕切・階段)・植栽・ビーダマ・他
所在地≫芽室町
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2年後の記事
2006年8月25日(金)
お庭紹介11/瀧と池と森がある庭
Works(作品事例集)×229
「造園」の楽しみ
住宅地の中に瀧・池・流れ・蹲(つくばい)・四阿(あずまや)そして森を備えたオアシスをデザインする。
「造園」という言葉に込められた全てを網羅したような庭づくり。
最近ここ十勝では少なくなった技術と技と感性を凝縮した庭の形態といえます。
庭の半分以上を占める「十勝の林」を再現した部分は十勝の自生種の植栽をコンセプトとして山野草の成長とともにやがてメンテナンスは最小限になっていくものとなる自然形の十勝型庭園の見本となる事を目標としています。
掘り抜きの自噴水源やオリジナルの四阿・ウッドテラスなど非常にグレードの高い庭になっていますが、取り込めるヒントは大いにあります。
上の写真の樹木は全て植栽木。狭いスペースでもこの雰囲気は再現できると思います。やがては下草が生えて奥が見通せないくらいの森を再現したいと配植しました。
作庭は2002年の秋、施工後3年目(昨年)の写真になります。
瀧から池に流れ込む水は清流札内川の伏流水を自噴させたもの。
非常に良質の水が得られた事で庭のグレードも高くなりました。護岸などの石組みは造園家の至福の時間。水際の植生はその湿気のせいでとても豊になると想定されます。毎年身重のマガモのつがいがやってくるようになりました。
四阿を望む。屋根は銅葺き、柱はイチイの床柱と贅沢な逸品。
瀧の水音を聞きながらの一時は時間を忘れさせてくれる。
四阿の側に「和」のテイストの蹲(つくばい)。チロチロと瀧とは違った水音が魅力。
十勝の在来植生を再現する森のエリア。
植栽時から混み合った感じにすると、樹木同士がケンカし合うので間隔を考えて。将来は樹冠が繋がり木漏れ日が挿すイメージ。
池越しに森のエリアを望む。
このままでもいい感じだが、将来は更にグレードアップする事を夢見て...。
お金では買えない空間は樹木個々の生命力と時間が創り上げてくれることでしょう。
野鳥の楽園?リスの散歩道?....楽しみは尽きません。
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使用材料≫・自然石(芽登石)・四阿・木製デッキ・化粧砂利・枯松葉(園路)・植栽・他
所在地≫帯広市
2002年9~10月作庭
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住宅地の中に瀧・池・流れ・蹲(つくばい)・四阿(あずまや)そして森を備えたオアシスをデザインする。
「造園」という言葉に込められた全てを網羅したような庭づくり。
最近ここ十勝では少なくなった技術と技と感性を凝縮した庭の形態といえます。
庭の半分以上を占める「十勝の林」を再現した部分は十勝の自生種の植栽をコンセプトとして山野草の成長とともにやがてメンテナンスは最小限になっていくものとなる自然形の十勝型庭園の見本となる事を目標としています。
掘り抜きの自噴水源やオリジナルの四阿・ウッドテラスなど非常にグレードの高い庭になっていますが、取り込めるヒントは大いにあります。
上の写真の樹木は全て植栽木。狭いスペースでもこの雰囲気は再現できると思います。やがては下草が生えて奥が見通せないくらいの森を再現したいと配植しました。
作庭は2002年の秋、施工後3年目(昨年)の写真になります。
瀧から池に流れ込む水は清流札内川の伏流水を自噴させたもの。
非常に良質の水が得られた事で庭のグレードも高くなりました。護岸などの石組みは造園家の至福の時間。水際の植生はその湿気のせいでとても豊になると想定されます。毎年身重のマガモのつがいがやってくるようになりました。
四阿を望む。屋根は銅葺き、柱はイチイの床柱と贅沢な逸品。
瀧の水音を聞きながらの一時は時間を忘れさせてくれる。
四阿の側に「和」のテイストの蹲(つくばい)。チロチロと瀧とは違った水音が魅力。
十勝の在来植生を再現する森のエリア。
植栽時から混み合った感じにすると、樹木同士がケンカし合うので間隔を考えて。将来は樹冠が繋がり木漏れ日が挿すイメージ。
池越しに森のエリアを望む。
このままでもいい感じだが、将来は更にグレードアップする事を夢見て...。
お金では買えない空間は樹木個々の生命力と時間が創り上げてくれることでしょう。
野鳥の楽園?リスの散歩道?....楽しみは尽きません。
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使用材料≫・自然石(芽登石)・四阿・木製デッキ・化粧砂利・枯松葉(園路)・植栽・他
所在地≫帯広市
2002年9~10月作庭
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2006年8月15日(火)
お庭紹介10/機能とデザイン性の融合
Works(作品事例集)×229
調和を大切にした庭
ロードヒーティングまで備えたちょっと豪華で素敵な庭です。住宅とのバランスを考えた素材と色と形状に気を配った提案になっています。
駐車スペースが3~4台と多めの設定でしたので敷地の両サイドに分けて木製カーポートのある2台用とコンクリート2台用にして趣の変わったタイプにしました。アプローチは融雪に有利なようにタイル貼りにしました。十勝の個人住宅では高価であまり使用されない素材なので目新しく映ります。居間の前庭にはレンガウォールに囲まれたプライベートスペースを確保しました。
線形がユニークなウォールなど全体の調和を大切にした庭になりました。
左右非対称の門構え。写真では閉鎖的に見えるが、ウォールの曲線の線形でセミクローズになっていてカーポートからのアプローチも考慮に入れた形状になっている。シンボルのヤマモミジが柔らかい緑を提供でてくれる。
レンガウォールに包まれたプライベートスペース。
開放的なコンクリートを打設した駐車スペース。ピンコロの仕切でアクセントをつけているが、十勝の凍上は予想以上なため縁切りの機能も持たせている。分かりづらいが、線形の処理が美しい。
小物にもこだわって.....。照明、ネームサイン、ポストなどはOnlyOneから。
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使用材料≫・木製カーポート・木製物置・レンガ(ソイルレンガ)・自然石ピンコロ・火山礫・化粧砂利・ストーンサークル・タイル・L型用壁・植栽・他
所在地≫音更町
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ロードヒーティングまで備えたちょっと豪華で素敵な庭です。住宅とのバランスを考えた素材と色と形状に気を配った提案になっています。
駐車スペースが3~4台と多めの設定でしたので敷地の両サイドに分けて木製カーポートのある2台用とコンクリート2台用にして趣の変わったタイプにしました。アプローチは融雪に有利なようにタイル貼りにしました。十勝の個人住宅では高価であまり使用されない素材なので目新しく映ります。居間の前庭にはレンガウォールに囲まれたプライベートスペースを確保しました。
線形がユニークなウォールなど全体の調和を大切にした庭になりました。
左右非対称の門構え。写真では閉鎖的に見えるが、ウォールの曲線の線形でセミクローズになっていてカーポートからのアプローチも考慮に入れた形状になっている。シンボルのヤマモミジが柔らかい緑を提供でてくれる。
レンガウォールに包まれたプライベートスペース。
開放的なコンクリートを打設した駐車スペース。ピンコロの仕切でアクセントをつけているが、十勝の凍上は予想以上なため縁切りの機能も持たせている。分かりづらいが、線形の処理が美しい。
小物にもこだわって.....。照明、ネームサイン、ポストなどはOnlyOneから。
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使用材料≫・木製カーポート・木製物置・レンガ(ソイルレンガ)・自然石ピンコロ・火山礫・化粧砂利・ストーンサークル・タイル・L型用壁・植栽・他
所在地≫音更町
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