Works(作品事例集）(231)

「造園」の楽しみ
住宅地の中に瀧・池・流れ・蹲（つくばい）・四阿（あずまや）そして森を備えたオアシスをデザインする。
「造園」という言葉に込められた全てを網羅したような庭づくり。
最近ここ十勝では少なくなった技術と技と感性を凝縮した庭の形態といえます。
庭の半分以上を占める「十勝の林」を再現した部分は十勝の自生種の植栽をコンセプトとして山野草の成長とともにやがてメンテナンスは最小限になっていくものとなる自然形の十勝型庭園の見本となる事を目標としています。
掘り抜きの自噴水源やオリジナルの四阿・ウッドテラスなど非常にグレードの高い庭になっていますが、取り込めるヒントは大いにあります。

上の写真の樹木は全て植栽木。狭いスペースでもこの雰囲気は再現できると思います。やがては下草が生えて奥が見通せないくらいの森を再現したいと配植しました。

作庭は2002年の秋、施工後3年目（昨年）の写真になります。

瀧から池に流れ込む水は清流札内川の伏流水を自噴させたもの。
非常に良質の水が得られた事で庭のグレードも高くなりました。護岸などの石組みは造園家の至福の時間。水際の植生はその湿気のせいでとても豊になると想定されます。毎年身重のマガモのつがいがやってくるようになりました。

四阿を望む。屋根は銅葺き、柱はイチイの床柱と贅沢な逸品。
瀧の水音を聞きながらの一時は時間を忘れさせてくれる。

四阿の側に「和」のテイストの蹲（つくばい）。チロチロと瀧とは違った水音が魅力。

十勝の在来植生を再現する森のエリア。
植栽時から混み合った感じにすると、樹木同士がケンカし合うので間隔を考えて。将来は樹冠が繋がり木漏れ日が挿すイメージ。

池越しに森のエリアを望む。
このままでもいい感じだが、将来は更にグレードアップする事を夢見て...。
お金では買えない空間は樹木個々の生命力と時間が創り上げてくれることでしょう。
野鳥の楽園？リスの散歩道？....楽しみは尽きません。



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使用材料≫・自然石（芽登石）・四阿・木製デッキ・化粧砂利・枯松葉（園路）・植栽・他
所在地≫帯広市
2002年9～10月作庭
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調和を大切にした庭
ロードヒーティングまで備えたちょっと豪華で素敵な庭です。住宅とのバランスを考えた素材と色と形状に気を配った提案になっています。
駐車スペースが3～4台と多めの設定でしたので敷地の両サイドに分けて木製カーポートのある2台用とコンクリート2台用にして趣の変わったタイプにしました。アプローチは融雪に有利なようにタイル貼りにしました。十勝の個人住宅では高価であまり使用されない素材なので目新しく映ります。居間の前庭にはレンガウォールに囲まれたプライベートスペースを確保しました。
線形がユニークなウォールなど全体の調和を大切にした庭になりました。

左右非対称の門構え。写真では閉鎖的に見えるが、ウォールの曲線の線形でセミクローズになっていてカーポートからのアプローチも考慮に入れた形状になっている。シンボルのヤマモミジが柔らかい緑を提供でてくれる。

レンガウォールに包まれたプライベートスペース。

開放的なコンクリートを打設した駐車スペース。ピンコロの仕切でアクセントをつけているが、十勝の凍上は予想以上なため縁切りの機能も持たせている。分かりづらいが、線形の処理が美しい。

小物にもこだわって.....。照明、ネームサイン、ポストなどはOnlyOneから。

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使用材料≫・木製カーポート・木製物置・レンガ（ソイルレンガ）・自然石ピンコロ・火山礫・化粧砂利・ストーンサークル・タイル・L型用壁・植栽・他
所在地≫音更町
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流行の建物に「粋」の空間
菜園と花壇とデッキの庭、手間はあまりかけられません......。最近の傾向ですね。このお宅も最初はそうでした。ただ違ったのは、我が社にご主人が打ち合わせに来られた時に、窓の外の光景に感動していただき、「ぜひこんな庭が欲しい」と言われた事でした。事務所の前庭は奥行きわずか3m程度の極々狭い庭なのですが、窓に映る緑々とした景観が心に響いたようです。勿論同じ物をつくってもつまらないし、施主様の個性がなっくなってしまいます。また、建物の佇まいも庭のカタチに影響してきます。このお宅は流行の南欧風建築で四角く明るい建物でした。ご主人のご希望でリビングから出られる木製デッキと共に和室からもデッキに行けるようにしたいという事。「!」この部分にこだわったデザインがひらめいて採用させていただくとこになりました。上が提案図(部分)です。和室からの「通路」は通路のみとせずにご主人が粋に過ごせる「場所」としてデザインし、デッキからカーポートへのアプローチはこの形状から派生したカタチになっています。


こだわった「粋」のカタチ、簀の子状木製デッキ。ご主人が「ぜひやりたい!」と言って下さった。

デッキから降りてシンボルツリー(ヤマモミジ)を一周してカーポートへ向かう。これも「粋」でしょう。

アプローチは玉石を敷き詰めた。ハイヒールでは無理です。菜園へのアクセスも兼ねる。

隣地との仕切。木製ラチスは良く見かけるが、しっかりした物を選ばないと安物買いのなんとか....になってしまうのでご注意を。





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使用材料≫・木製デッキ(レッドシーダー)・化粧砂利・枕木(中古)・自然石玉石・火山礫・植栽・他
所在地≫帯広市
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清楚な印象で迎える陽光の庭
打ち合わせを何度か重ねその度に良くなっていった印象の強いお庭です。庭はそこで何をしたいか、どう見たいか、また、どう見えるかまで一方的な提案ではなかなか気づかないところが話し合いによって見えてきて気づかされるところが多くあります。自分もお客様ににより成長させていただいているのだとつくづく思います。常に自信を持って提案させていただきますが、そこに住まうご本人が住みづらい、使いづらいものになってはいけないのです。これからも生きたデザインを心掛けてまいります。
つい先日施主様にお子様が誕生されました。これからこの庭も同時に成長していきます。楽しみですね。そしておめでとうございます。

コンクリートのアプローチは奥様のご希望。色彩のメリハリがついて明るい印象を与える。ピンコロの曲線とタイルのワンポイントでアクセントを付けて柔らかさを演出した。

砂利と芝生を仕切る縁石の線形ひとつで印象はまったく違ったものになる。

ゲスト用カーポート。アプローチからの印象をそのまま持ち込んで軽快な印象で出迎えてくれる。

エクステリア選びも庭や住宅の印象に大きく影響する。見た目も重要な要素だが機能性にも自信を持って勧められる物を提案した。

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使用材料≫・芝生・化粧砂利・縁石(ピンコロ）・枕木（支給）・自然石（ピンコロ）・コンクリート・化粧平板・カーポート（TUCHIYA)・火山礫・L型土留・他
所在地≫帯広市
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飾り育てる自分だけの庭
昨年暮れに造らせていただいたお庭です。かなり大きめの花壇であったため楽しみにお伺いしたところちょうど夏の花盛り。見事な立体花壇ができあがっていました。今年はご存じのように花には決して恵まれなかった気候で会心の出来ではないようでしたけど、やはりそのボリューム感でも圧倒されます。これから益々素晴らしく変化していくと思います。手を加え愛情を注ぐ事で庭が活かされる良い事例だと思い取り上げさせていただきました。

奥様が丹精して育てた花の数々。植栽時に将来草丈や花色を考慮して植えてある。

全景。機能と管理のしやすさをデザインによりまとめた。

昨年度11月施工直後の状況。花や緑があるだけで格段にグレードアップする事がわかる。


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使用材料≫・レンガ（ソイルレンガタンブル）・芝生・化粧砂利・縁石(ピンコロ）・枕木（バンキライ/菜園土留）・自然石（芽登石/菜園土留）・インター（ティーナ）・化粧平板・L型土留・他
所在地≫幕別町
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