2012年7月3日(火)
岩手の出会い~想い出の味噌ジャム~
旅行日記×93
~岩手の味噌ジャム~
甘い林檎と唐辛子
コトコト煮詰めてガラス瓶
岩手県は花巻市
夫婦共々可愛がって頂いていた
宮沢賢治記念館の館長さんが
賢治先生の畑でとれた赤い林檎と辛い青唐辛子を
煮込んで作ってくれた甘辛味噌のジャム
初めての味噌ジャムは
採れたてキュウリに添えられていた
凄く美味しい!
美味しい味噌ジャムを付けて
パクパク山盛りのキュウリを
一人で平らげてしまいました。ヾ( ̄o ̄;)オイオイ
それから毎年送って下さるように
本当に美味しくて…
それから我が家の冷蔵庫にはいつもちょこんと
味噌ジャムの瓶が収まっている。
館長さんは宮沢賢治を敬愛し
長い間記念館で勤めておられました。
花巻の畑を空を大地を愛し
花巻に行くと夫婦で温かく迎えてくださった。
館長さんと賢治先生の話をしたり
花巻の温泉を巡ったりするのが楽しみでした。
賢治先生の設計した「ティアフル・アイ」ガーデン
(トップ画像)
花壇が「涙ぐむ瞳の形」をご自身の畑で再現にチャレンジ
トップ写真は瞳の形に撮れていないのですが
館長さんが気に入ってくださった1枚です。
ご夫婦で思考錯誤で瞳の形に植えられた花々
時には喧嘩になりながらも
花畑は見事に完成
畑を眺めるお顔は本当に嬉しそうでした。
毎年岩手に行く時には必ずご挨拶に伺うのに
ある年だけは「用事があって留守にしてるの」と
奥さんが仰られました。
何か様子がおかしいと感じながらも
知人のお店で食事をしていた時
一人の女性が店主に声を掛けながら入って来ました
「館長さんの所へお見舞いに行ってきたわよ」と
急いで食事を済ませて奥さんに尋ねると
「あらぁばれちゃったのねぇ、誰かに聞かれたの?
あぁあの人ねw声が大きいからねぇ
心配かけちゃいけないからって主人に口止めされててねぇ」
と困ったように、言いながら
やっと秘密から開放されたせいか
少し安堵されたようなお顔をされていた。
お見舞いに伺っても大丈夫との事でしたので
病院を訪ねると
館長さんはベッドにはおらず
通りかかった看護婦さんに聞くと
「あらぁまた散歩してるのかな」と笑顔
カラカラ…
点滴のビンを吊るしたまま館長さんが戻ってきた
「ちゃぁ~っ」
驚いたときの館長さんの口癖
お元気な様子だったけれど
随分痩せておられた
いつものように館長さんは笑顔で
「ここの病院にもティアフル・アイ・ガーデンがあるんですよ」
と病院の中庭に案内してくださった。
美しい涙のガーデン
「私のよりも随分立派です」
いやぁ館長さんのティアフル・アイも負けていませんよ
などと楽しい一時を過ごしました。
もう帰りますので病室に居てくださいと言いましたが
気分が良いのでそこまでと玄関先まで見送りに来て下さいました。
車に乗り込み振り返ると館長さんが
いつもの笑顔で見送ってくれていました。
ふくよかだった館長さんの半分になられたような姿に
後ろ髪を引かれながらも病院を後にしました。
奥さんにもご挨拶をしてもう何度目かの岩手の旅が
終わりました。
一昨年
夏になる頃
季節の挨拶を兼ねた葉書が届いた
静かに知らされた遅い訃報
館長さんは春に逝ってしまわれていた
信じられないという気持と
心の隅で感じていた気持が交差しました
一時期は退院されたと伺い安心していたのに…
風邪を拗らせて一晩で逝ってしまわれたなんて
突然のことで奥さんも信じられなかったとのことでした。
なんのお力にもなれなかったことが悔やまれました。
どんなにお辛かったことでしょう
遠くに住んでいる知人が
急いで駆けつけたりしないようにとの心遣い
最後までそういう慎ましい方だった
雨ニモマケズ
風ニモマケズ
雪ニモ夏ノ暑サニモマケヌ丈夫ナカラダヲモチ
慾ハナク決シテ瞋ラズ
イツモシヅカニワラツテイル
・・・
あの時の何気ないさよならが
最後のお別れになってしまった
冷蔵庫を開けると
味噌ジャムの瓶が目に入る
「どぉうぞどぉうぞ食べてください」
岩手訛りの優しい声と笑顔が浮かぶ
鎮座する瓶
そこだけ時間が止まっている
コーヒーの空瓶のリサイクル
ラベルなんかは貼ったまま
飾らない素朴で素敵な方でした
館長さん
また花巻に逢いに行きます
その時は賢治先生と一緒に迎えてくださいね
館長さんに贈った絵
(賢治先生と館長さん星巡りの旅 水彩画)
長い長い独り言に
お付き合い頂きありがとうございました。m(__)m
あの恐ろしい震災を体験されなかったこと
奥様もご無事だったことが何よりの救いです。
そんな気持を抱えながら昨年も花巻に訪れました。
岩手の旅はまだ続きます♪
甘い林檎と唐辛子
コトコト煮詰めてガラス瓶
岩手県は花巻市
夫婦共々可愛がって頂いていた
宮沢賢治記念館の館長さんが
賢治先生の畑でとれた赤い林檎と辛い青唐辛子を
煮込んで作ってくれた甘辛味噌のジャム
初めての味噌ジャムは
採れたてキュウリに添えられていた
凄く美味しい!
美味しい味噌ジャムを付けて
パクパク山盛りのキュウリを
一人で平らげてしまいました。ヾ( ̄o ̄;)オイオイ
それから毎年送って下さるように
本当に美味しくて…
それから我が家の冷蔵庫にはいつもちょこんと
味噌ジャムの瓶が収まっている。
館長さんは宮沢賢治を敬愛し
長い間記念館で勤めておられました。
花巻の畑を空を大地を愛し
花巻に行くと夫婦で温かく迎えてくださった。
館長さんと賢治先生の話をしたり
花巻の温泉を巡ったりするのが楽しみでした。
賢治先生の設計した「ティアフル・アイ」ガーデン
(トップ画像)
花壇が「涙ぐむ瞳の形」をご自身の畑で再現にチャレンジ
トップ写真は瞳の形に撮れていないのですが
館長さんが気に入ってくださった1枚です。
ご夫婦で思考錯誤で瞳の形に植えられた花々
時には喧嘩になりながらも
花畑は見事に完成
畑を眺めるお顔は本当に嬉しそうでした。
毎年岩手に行く時には必ずご挨拶に伺うのに
ある年だけは「用事があって留守にしてるの」と
奥さんが仰られました。
何か様子がおかしいと感じながらも
知人のお店で食事をしていた時
一人の女性が店主に声を掛けながら入って来ました
「館長さんの所へお見舞いに行ってきたわよ」と
急いで食事を済ませて奥さんに尋ねると
「あらぁばれちゃったのねぇ、誰かに聞かれたの?
あぁあの人ねw声が大きいからねぇ
心配かけちゃいけないからって主人に口止めされててねぇ」
と困ったように、言いながら
やっと秘密から開放されたせいか
少し安堵されたようなお顔をされていた。
お見舞いに伺っても大丈夫との事でしたので
病院を訪ねると
館長さんはベッドにはおらず
通りかかった看護婦さんに聞くと
「あらぁまた散歩してるのかな」と笑顔
カラカラ…
点滴のビンを吊るしたまま館長さんが戻ってきた
「ちゃぁ~っ」
驚いたときの館長さんの口癖
お元気な様子だったけれど
随分痩せておられた
いつものように館長さんは笑顔で
「ここの病院にもティアフル・アイ・ガーデンがあるんですよ」
と病院の中庭に案内してくださった。
美しい涙のガーデン
「私のよりも随分立派です」
いやぁ館長さんのティアフル・アイも負けていませんよ
などと楽しい一時を過ごしました。
もう帰りますので病室に居てくださいと言いましたが
気分が良いのでそこまでと玄関先まで見送りに来て下さいました。
車に乗り込み振り返ると館長さんが
いつもの笑顔で見送ってくれていました。
ふくよかだった館長さんの半分になられたような姿に
後ろ髪を引かれながらも病院を後にしました。
奥さんにもご挨拶をしてもう何度目かの岩手の旅が
終わりました。
一昨年
夏になる頃
季節の挨拶を兼ねた葉書が届いた
静かに知らされた遅い訃報
館長さんは春に逝ってしまわれていた
信じられないという気持と
心の隅で感じていた気持が交差しました
一時期は退院されたと伺い安心していたのに…
風邪を拗らせて一晩で逝ってしまわれたなんて
突然のことで奥さんも信じられなかったとのことでした。
なんのお力にもなれなかったことが悔やまれました。
どんなにお辛かったことでしょう
遠くに住んでいる知人が
急いで駆けつけたりしないようにとの心遣い
最後までそういう慎ましい方だった
雨ニモマケズ
風ニモマケズ
雪ニモ夏ノ暑サニモマケヌ丈夫ナカラダヲモチ
慾ハナク決シテ瞋ラズ
イツモシヅカニワラツテイル
・・・
あの時の何気ないさよならが
最後のお別れになってしまった
冷蔵庫を開けると
味噌ジャムの瓶が目に入る
「どぉうぞどぉうぞ食べてください」
岩手訛りの優しい声と笑顔が浮かぶ
鎮座する瓶
そこだけ時間が止まっている
コーヒーの空瓶のリサイクル
ラベルなんかは貼ったまま
飾らない素朴で素敵な方でした
館長さん
また花巻に逢いに行きます
その時は賢治先生と一緒に迎えてくださいね
館長さんに贈った絵
(賢治先生と館長さん星巡りの旅 水彩画)
長い長い独り言に
お付き合い頂きありがとうございました。m(__)m
あの恐ろしい震災を体験されなかったこと
奥様もご無事だったことが何よりの救いです。
そんな気持を抱えながら昨年も花巻に訪れました。
岩手の旅はまだ続きます♪
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