2010年2月25日(木)
ニュージーランド輸入精液は使えるか
放牧・酪農・農業×84
今日、帯広でニュージーランド輸入精液説明会(ファームエイジ(株)主催)があり、CRVアンブリード社のマイケル・バリー氏のお話を聞きました。
ニュージーランドの酪農は、昼夜放牧、季節繁殖が一般的で濃厚飼料もほとんど与えません。
そういう条件下で選抜・育種されたニュージーランドのホルスタイン・フリージャンは、改良の方向性が、濃厚飼料多給で高泌乳の北米型のホルスタインとはまったく違います。
放牧地の草を最大限生かして飼料自給型酪農を実現するためには、濃厚飼料をしっかり与えないと骨身を削って乳を出し、げっそりしていく今のホルスタインは使いにくいというのが、多くの放牧主体酪農家の感想です。
そこで、ニュージーランドのフリージャンの精液輸入を求める声が高まっていたのですが、実際に使う段になると、いろいろと課題もあります。
まずは体格がひと回り以上小さいこと。北米型のホルスタインへの交配では、娘の体重が100~150kg小さくなったとの話もありました。
放牧適性では優れているのかもしれませんが、個体販売を考えると決定的に不利になるのは間違いありません。
市場では、発育不良と判断されて叩かれてしまう恐れがあります。放牧酪農家同士での売買で真の価値を評価し合うなどしなければ、せっかくの能力が生かされなくなってしまいます。
次に、濃厚飼料を与えた飼養管理下で乳房がパンクする心配はないか、ルーメンアシドーシスになりやすいという心配はないかという問題があります。
このあたりは、実際に飼ってみないとわからない部分でもあります。
いずれにしても、草だけで乳を搾るスタイルの中で作られてきた牛ですから、草を良くすることで乳生産も上がるという、農家本来の喜びを実感できる牛であるともいえます。
実際に使えるようになれば、試されるのは私たちの方でしょう。
ニュージーランドの酪農は、昼夜放牧、季節繁殖が一般的で濃厚飼料もほとんど与えません。
そういう条件下で選抜・育種されたニュージーランドのホルスタイン・フリージャンは、改良の方向性が、濃厚飼料多給で高泌乳の北米型のホルスタインとはまったく違います。
放牧地の草を最大限生かして飼料自給型酪農を実現するためには、濃厚飼料をしっかり与えないと骨身を削って乳を出し、げっそりしていく今のホルスタインは使いにくいというのが、多くの放牧主体酪農家の感想です。
そこで、ニュージーランドのフリージャンの精液輸入を求める声が高まっていたのですが、実際に使う段になると、いろいろと課題もあります。
まずは体格がひと回り以上小さいこと。北米型のホルスタインへの交配では、娘の体重が100~150kg小さくなったとの話もありました。
放牧適性では優れているのかもしれませんが、個体販売を考えると決定的に不利になるのは間違いありません。
市場では、発育不良と判断されて叩かれてしまう恐れがあります。放牧酪農家同士での売買で真の価値を評価し合うなどしなければ、せっかくの能力が生かされなくなってしまいます。
次に、濃厚飼料を与えた飼養管理下で乳房がパンクする心配はないか、ルーメンアシドーシスになりやすいという心配はないかという問題があります。
このあたりは、実際に飼ってみないとわからない部分でもあります。
いずれにしても、草だけで乳を搾るスタイルの中で作られてきた牛ですから、草を良くすることで乳生産も上がるという、農家本来の喜びを実感できる牛であるともいえます。
実際に使えるようになれば、試されるのは私たちの方でしょう。
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