2011131(月)

メリットなんて考えたら議員はできない


 清水町議会選挙は1月11日無投票で終わりました。告示日ぎりぎりの立候補が相次いで、かろうじて定員割れは免れたものの、議員のなり手がいないことが露呈しました。

 私も元議員として、このような事態に至ってしまったことについて、少なからず責任を感じています。

 新聞報道によれば、この傾向は統一地方選を春に控えた各市町村議会でも同様で、引退する議員の後継が決まっていないケースが多いとか、厳しい少数激戦が予想されています。

 その理由として、本業との両立が困難で現役世代が手を上げずらいとか、組織や地域として議員を選出することの利益がなくなったとか、議員本人や議員を支持する団体のメリットがうすれたことが挙げられています。

 しかし、議員になる、あるいは、議員を出すときにメリットを考える時代は、私が初めて立候補した平成15年にはすでに終わっていました。

 地方交付税が減少に転じ、財政破たんが現実のものとなる中で、予算を身内のために引っ張る議員活動なんてありえません。

 あの時、私が立候補したのは、まちづくりの勉強会の活動の中で清水町財政の危うさを知り、清水町を赤字団体にしてはいけない、将来につけを回してはいけないと、怒りに近い危機感を覚えたからであって、議員になることのメリットなんて考える余地はありませんでした。

 逆に言えば、よほど後先考えないくらいに思いつめなければ、現役世代の普通の人が議員選挙に出るなんてことはないのかもしれません。

 今回の選挙で告示当日になってから立候補の届け出をして当選した2人の40代議員には、自らの政見を伝える活動なしに議員になってしまったことへの懸念と、よくよく悩んだ末に決心したことへの謝意の両方を感じています。お二人が理想とする町の姿や、今の町の課題が何かわかるような議員活動をしていただきたいと思います。

 議会として取り組むべきことは、とにかく議会を身近なものにすることでしょう。権威主義と様式美を捨てて、実質的な町民の意見反映の場にすることです。

 栗山町などに触発され、各地で議会改革が進められていますが、本町においてはかなりの部分が先送りされています。議会報告会は不要なものとされ、有志議員による合同議会報告会さえも私が辞めた後は実施されていません。

 町民にとっても、議会がしっかりして、町長側をチェックし、提案することは大きなメリットです。

 議員本人にとっても、子や孫のためになることは自らの利益であるはずです。先に述べたことと違うかもしれませんが、長い目で見れば本当はメリットはあるのです。






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橋本てるあき
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