2006923(土)

北国?の放牧地を見てきました

 先日、放牧関係のセミナーに参加するため猿払村に行ってきました。

 議会の関係でセミナーの全日程に参加することはできませんでしたが、放牧技術や酪農の将来について真剣に議論する意義深いものであったと思います。

 で、せっかく遠くまで来たのだからというわけで、何軒かの牧場の放牧地も見せていただきました。

 一軒目。草地に入ってまず感じるのが密度の高さ。草の高さを常に一定以上に伸ばさないように意識して管理しているのがよくわかります。また、茎の数が他の草種の3倍以上にもなるライグラスが主草種であることも特徴です。
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 草の色もちょうどいい緑色で、草地に色むらもありません。クローバーも適度に混ざっていて、ミネラル豊富な草を牛に提供できるリッチな草地という印象です。

 2軒目。イネ科草のボリュームがありながら、これでもかっていうくらいにクローバーが入った放牧地。こういう草地はなかなか見る機会がありません。
 この牧場の放牧の特徴はセットストッキング(定置放牧)であること。それに採草兼用地を足していって季節生産性をカバーしています。
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 草の色は若干薄めですが、クローバーの量が半端じゃないのと、濃厚飼料の量の設定がかなり低めなのでちょうどいいのかもしれません。

 3軒目。3方を小山に囲まれたような日本離れしたダイナミックな光景の牧場。斜面を登っててっぺんに上がると市街地を一望することができます。機械作業するのは命がけと言ってもオーバーじゃない傾斜地は放牧利用以外は考えられません。
 牛たちは斜面をものともせず等高線状にクローバーの混ざった草をよく食べていました。
 次の機会があれば、もっと明るいうちにおじゃまして、てっぺんから街を見下ろしながらビールを飲みたいと思います。

 天北地方は寒いとか風が強いとかいうイメージがありますが、一年を通して涼しい、酪農(特に放牧)に向いた地域ということができます。
 十勝のように一気に草がバカ伸びする時期があるわけでもなく、逆にそのことで夏以降も密度の高い草地の維持がしやすくなります。放牧に向いたライグラス種が冬枯れする心配がないのも大きなアドバンテージです。

 十勝には十勝の気候があり、自ら最も良い方法を考えていかなければなりませんが、普段と違ったものを見るのは非常に勉強になるし刺激になります。






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橋本てるあき
橋本牧場(酪農)場主

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