まちづくり・政治(59)


200911(木)

新年早々堅い話ですみません


   本来、行革は一律削減・節約とは違う(1)


 行財政改革を進めて財政の健全化を図り、町民参加のまちづくりを実現しようとするという考え方は今や町中で共有されていると思います。

 しかし、行革は単なる削減や節約とイコールではないはずです。構造改革や意識改革によって、経費を掛けずに同じ効果を得ることを目的とすべきです。

 借りたお金を返すことは個人であれ、企業であれ、町であれ当然のことであり、その上で、どう行政サービスを充実させ、町を活性化させるかが本当の課題です。

 行政サービスを削り、町民に負担をかけて町の負債を減らしたことが行政の自慢すべき実績になるはずがありません。

 お金がない中でいかに町民の福祉を増進させられるかが行政改革の成果だと思います。お金がないことを宣伝して町民の要求・要望を抑え込むことを行革の成果にしていいはずがありません。それでは本末転倒です。


 本当に必要なことにお金を使うために財政健全化を図っているのではなかったでしょうか。

 12月議会において「緑のおばさん」を廃止する条例案が賛否同数議長裁定で否決になりました。

 行政改革を単なる削減・節約とはき違えた机上の考え方が、現場の必要性によって否定された結果だと思います。

 児童の交通安全街頭指導にボランティアの力を活用するという方針には基本的に賛成です。

 しかし、清水小学校に向かう妙覚寺前の交差点は非常にあぶない箇所であって、専任の方が毎日しっかり張り付くことが望ましいことは、現場の関係者だけでなく執行側も認めています。

 公共の担い手としてボランティア活動を活発化させることはもちろん大事ですが、町が行うべき事業を決める際に町民の参加を得、現場の声が生かされることは自治の基本です。


 費用対効果を無視した削減は行革とはいわないはずです。

 3月議会において否決された2つの条例案はそのことが問われたと思います。

 3年に1件、あるいは5年に1件あるかないかの新規(参入)就農者に対する奨励金100万円を半分に減らすことが、費用対効果でプラスになるのかは大いに疑問です。

 単に金額を減らせば行革が進んでいるような感覚は改める必要があります。

 しかし、もっと言えば、わずかばかりの奨励金よりも研修制度の充実や就農認定の明確化が、将来を考えればより重要だと思います。

 また、町民や職員の研修費が大幅削減され、一方で商工業における後継者問題が深刻さを増すなど、人材育成に対する危機感は強まっていると感じます。


 事業に優先順位をつけて、正しい行革を進めるためには、正しい情報を提供する必要があります。

 昨年、さわやかプラザを廃止しようとした際に、きずな園の施設が老朽化し、特にボイラーが危険な状態なので、その移転先が必要だとの説明がありました。

 しかし、緊急性を要したはずのきずな園のボイラーは、特に修理されることもなく一年が過ぎ、さわやかプラザ廃止ありきの説明だった疑念が持たれています。

 削減一辺倒の中で、町民参加の手段である審議会も委員数ばかりか開催回数まで最低限に抑えられています。どうせ町民の声なんて聞く気がないのだと捉えられてもおかしくありません。


 第1次の緊急3ヵ年計画(17~19年)はとにかく財政を立て直すために、それこそ緊急に作った削減計画です。

 しかし、今、これから長期にわたる財政難の中にあって、しっかりとした町民の自治を築いて、行政のスリム化と行政サービスの充実を両立させるためには、新たな発想で、将来に向けた布石を打っていくことが重要です。

 そもそも、地方交付税が減少に転じた平成12年から財政健全化の取り組みを進めていれば、こんなにも大幅な削減を行わなくてもよかったはずです。

 気付いたときが始めるときです。後から後悔しないために、一人ひとりがしっかり考えることが大事だと思います。

 やがて、それが大きなうねりとなって、活気のあるまちづくりができていくのだと信じます。



20081218(木)

議員辞職願を出し許可されました


 新聞に「清水町長選に出馬の意向か」と書かれてからお騒がせするばかりで、このブログも更新できずにばたばたした日々を送っていましたが、本日議長に議員辞職願を提出し許可されました。

 先輩方からは「まだもう一期務めてからでもいいのではないか」とのご意見も頂きましたが、もとより、いつかは町長になどと考えていたわけでもなく、議員に出た時もその時その時のテーマをもって一期一期務める気持で決断してきました。

 行革を単なる削減・節約とし、お金がないから何もできないというあきらめムードがまん延した今の状況を変え、清水町の持つ様々な資源を生かして胸を張れる町に「チェンジ」したいとの思いから、一歩踏み出してしまったというのが本当のところです。

 構造改革や意識改革を伴った本当の行革を行い、これまでも課題とされていてなかなか成果があがらない次の点に取り組みたいと考えています。

・移り住みたくなるまちづくりをすすめ、町民の生活満足度を向上させ、企業誘致を行い、人口減に歯止めをかける

・将来も必要とされ続ける農業を確立し、工業、商業、観光への展開で経済を活性化させる

・ボランティア、文化、スポーツなど町民の自主的な活動を活発化させ、健康づくり、いきいきとした地域づくりをする

・広域連携による施設共有、観光での発信力強化などを実現するため、近隣町村との信頼関係を築く



20081117(月)

視察と言い訳


視察と言い訳

 先日、町議会総務文教常任委員会の視察で当別町と恵庭市に行ってきました。

 当別町では、移住促進とまちづくりについて、恵庭市では、市民活動支援制度とまちづくりについて調査をさせていただきました。

 それぞれ素晴らしい取り組みでしたが、わが町に生かせるかというと、「札幌圏の当別とは条件が違いすぎ参考にならない」、「恵庭市のような先進的な取組をしているところと同じことができるはずがない」というのが率直な感想でしょう。

 それで済むなら視察に行く意味なんてないだろー。

 じゃなくて、それってやっぱり言い訳だよね。

 当別町にしても、移住促進策を単なる人口増の切り札ととらえているわけではなく、移住者によるコミュニティの活性化、しいては住民の生活満足度の向上を目指しているわけで、移住・定住対策を誇りの持てるまちづくりの機会にするという考え方は、清水町においても共通のはずです。

 また、恵庭市も、市民の関心が低いのに新たな制度を作っても結果が出ないのではとの懸念を乗り越えて、とにかく一歩を踏み出して市民参加を進めなければコミュニティの元気づくりは始まらないと、あくなきチャレンジを続けているように感じます。この姿勢は清水町においても必要ではないでしょうか。

 視察に行って、一番行った甲斐があったと感じるのは、対応してくださった方の「熱く語る」姿に接したときです。私たちも頑張らなくては。と思います。



2008819(火)

3000人大会の訴えはどこに向けて


3000人大会の訴えはどこに向けて

 8月18日、資材高騰に対する農業危機突破・十勝大会(主催:農協組合長会、農民連盟)が3000人の参加を得て開催されました。

 資材高騰によるあまりにも急激なコスト上昇を、景気の悪い中で生産物価格に簡単には転嫁できない今の状況。

 主催者の「消費者の理解を得ることが大事」、「政府の緊急対策を求めたい」とは、つまり、自らの手でできることの限界を超えてしまっているという意味です。

 来賓の中川代議士は「与党も野党もなく緊急対策に取り組みたい」と応じましたが、次に登壇した押しかけ来賓の鈴木代議士は「小泉改革で何か地方にいいことがあったか、品目横断では2割も所得が減っている」「ホクレンも中央会も汗だけでなく血を流せ、1,2年手数料を取らないくらいのことをしろ」と言いたい放題。

 呼ばれなかったからここまで言ったのか、こんなことをいう人を来賓として呼べなかったのかはわかりませんが、しかし、意外とこの人が一番参加者の共感を得ていたかもしれません。

 確かに農協系統の内部コスト削減努力は一般の組合員(農家)には全く見えていないのが現状ではないでしょうか。



200857(水)

町の管理能力を超えた交通量


町の管理能力を超えた交通量

 清水公園から帯広方面へ向い国道38号線とぶつかる旧国道は、道路の傷みに補修が追い付きません。
 傷んだ道路を大型トレーラーが通るたびに沿線にある住宅は揺れ、住民には安らぎがありません。通行規制ができないかとの声が出るのも無理からぬものがあります。
 道路がある以上、車両がスムーズに走行できるように努めるのが行政の責務ですが、現在の町財政では根本的解決につながるような道路工事はできないのが現実です。毎年、パッチを当てるように補修していますが、歩道のない側の車線は路肩が近いため、すぐにくぼんでひび割れになってしまいます。
 新規の道路工事よりも既存の道路の維持により多くの予算を割かなければいけない時代なのではないかと思いますが、そもそも交通量や車種構成からいえば道道として管理すべき道路です。
 
 
 



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橋本てるあき
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