放牧・酪農・農業(84)


200843(木)

あわてるな、うさぎはまだ白い


あわてるな、うさぎはまだ白い

 例年より早い雪解けで、早くも追肥を始めたとかスラリー散布を始めたとかいう人がいると聞きましたが、春の訪れもここ数日の低温でちょっと足踏み状態です。

 「寒い」と言いながら放牧地のフェンスの立上げ作業を行っていると、いつものようにうさぎが急に走りだすのに遭遇しました。

 ただ、いつもと違うのは毛色がまだ白いということです。そういえば去年放牧地で白と灰色のぶちのウサギを撮ったのは4月29日でした。

 ウサギの色が変わるのは周りの色に合わせてなのか、時期が来たらなのかという疑問が芽生えましたが、それは置いておいて、まだ4月に入ったばかりだからあわてずにちゃんとした仕事をしようと思い直したところです。




2008323(日)

去年より1か月近く早い


去年より1か月近く早い

 放牧地の雪もほとんどなくなりました。草も生長を始めています。
 根雪が遅く、土壌凍結によるライグラスの冬枯れが心配されましたが、どうやら問題ないようです。




200834(火)

ジャージーはいつも前向き


ジャージーはいつも前向き

 困ったものです。

 本来はこのように(↓)ベッドに入ってもらわねばなりません。
         
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200832(日)

放牧飼養されたブラウンスイス種とホルスタイン種の比較研究


放牧飼養されたブラウンスイス種とホルスタイン種の比較研究

 昨年、畜大の学生さんの「放牧飼養されたブラウンスイス種とホルスタイン種の乳生産および血液成分の比較」という研究に協力をさせていただきました。

 それによると、ブラウンスイスのMUN(乳中尿素窒素)値がホルスタインよりも高くなっています。MUNが高いということは、摂取タンパクが多いか、エネルギーが不足しているかのどちらかですが、エネルギーが不足し体脂肪が動員されたときに増えるとされる乳中のリノール酸は、逆にホルスタインのほうが高い値を示しています。同様にエネルギー不足・体脂肪動員と関連する血中のNEFA(遊離脂肪酸)も、ホルスタインの方が高い値になっています。つまり、ブラウンスイスのMUNが高いのは、摂取タンパク質の量が多いためであるということになります。放牧飼養において、牧草摂取量ではブラウンスイスがホルスタインを上回ると思われ、エネルギー不足による体脂肪の動員ではホルスタインにその傾向が比較的強く見られることから、ブラウンスイスのほうが放牧適正が高いというのが学生さんの説です。

 これは、身を削ってまで乳を出すブラウンスイスがうちにはいないことや、去年の暑い夏の日、ホルスタインが日陰で休んでいる時でさえも、ブラウンスイスが草を食べ続けていたことなどと一致するものです。

 学生さんはチーズを作ってその比較もしています。何回つくってもブラウンスイスの乳で作ったほうが黄色みが強くなっています。学生さんは草をたくさん食べているからではないかと言いますが、これはわかりません。

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 現状では、エサが高くなったといっても乳代よりは安いので、まだ配合飼料をやって乳を搾るほうが所得が高くなる計算ですが、もっと穀類がひっ迫すれば状況は変わってきます。ホルスタイン一種に依存することが本当にいいことなのか、立ち止まってみてもいいのではないでしょうか。

 今年から、根釧農試でもブラウンスイスの試験が行われるようですが、どのような比較試験が行われ、どのような結果が出るか楽しみです。

 

 



200823(日)

オーストラリア酪農の強さと弱さ


 2月1日札幌で開催された酪総研シンポジウムでの日本大学小林教授の講演は、オーストラリア酪農の強さと弱さについてじっくりと分析したものでした。

 低コスト生産で国として圧倒的な国際競争力を持つ一方で、規制緩和により農家の経営は厳しく、干ばつにより生産基盤は危ういという両面についてのお話でした。

 その心は、いったんオーストラリアからの自由な輸入を受け入れて国内の酪農を縮小させてしまえば、もろく危うく将来の保証のないオーストラリアの酪農の影響をもろに受けることになるということでしょう。

 安く手に入るからといって、外国に食糧を依存してしまうことの怖さは、今後、地球環境変動や為替変動、内外価格差の縮小によって身近なものになってくると思います。








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橋本てるあき
橋本牧場(酪農)場主

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