2009920(日)

クリームテラスで一息


クリームテラスで一息

 2番牧草の収穫が終わって一息。妻「甘いものが食べたい」。

 こういう時、「自分でアイスクリーム作って食べれば」なんて言うと2、3日つらい思いをすることがあります。

 他の用事もあったので、上士幌の新村さんのティールームに行くことにしました。

 アイスクリーム(チョコパフェ)もマサラチャイもおいしかったけど、ウエルカムドリンクの牛乳が一番おいしかったです。

 同業者(酪農家)として、これは素直に認めたい。

 放牧を始めたばかりのころ、草が伸び放題でギシギシだらけだった牧区も、今では牛がよく食べ、短く、密度の高い草地に変わっています。

     
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 土づくりの成果は確実に出ていると感じました。

 紅茶を飲みながら、裏庭の木をエゾリスが昇り降りするのを見られるのもひとつの付加価値ですが、土づくり、草づくりの取り組みを見てからミルクティーを飲むと味わいがより深くなると思います。



2009920(日)

宝物は何ですか?


宝物は何ですか?

 先日、娘の通うジャズダンスの発表会が清水と帯広で行われました。

 舞台は2部構成になっていて、第2部は、宝の地図を手にした少年が仲間と宝探しの旅に出る、あの「宝島」です。 

 海賊まで出てきて、金銀財宝をめぐって戦うことにもなりますが、本当に大事なものは、そんな財宝なんかじゃないんだと気づくというストーリーです。

 プログラムの中ほど、「宝島」のページには小さな封筒が張り付けてあり、中には「あなたの宝物は何ですか?」と書かれた紙が入っています。

 楽屋で、2人の小学生(ダンサー)が妻に、それぞれ自分の宝物は「友だち」、「家族」だと言ったそうです。

 宝物か・・・。



 電源地域振興センターの研修では、「地域で一番大事なものは」、「地域振興、観光振興に携わる上で一番大事にしなくてはならないものは」と宿題を出されました。

 このところ、清水にとって大事なものは何だろう、観光資源は何だろうかと、そんなことばかり考えさせられているような気がします。

 
 清水町新たなまちづくり計画策定委員会のアドバイザー吉岡宏高札幌国際大学准教授は、先日開催された委員会の中の講義で、「外からの光によって自分の足元が見える」と、町内の宝探しには町外からの視点が欠かせないと指摘されています。


 和みの風さんは書きました。

> で、清水町の宝ですか。
> たくさんありますよね。
> 以前ブログにも書きましたが、
> 牛の品評会なんておもしろいですよ。
> 一般の方でも分かりやすくしたら何という観光資源でし
> ょう。
> 牛が産まれる瞬間を間近で見ることが出来る仕組みを作
> ったら
> どんな感動映画にも負けないと思います。
> あの戦車の様なコンパイン。
> トラクター試乗ならぬコンバイン試乗が出来たら、
> 私はお金を払ってもいいと思います。
> テレビで見ましたが、
> 甜菜工場の現場は迫力ありますね。
> 実際に体感してみたいものです。

> まだまだありますよ。
> 景色だったり食材だったり。
> どう提案するのか、どうアピールするのか、
> どこまで観光に力を入れるのか。
> 現実的ではない案をどうやって現実化するのか。
> 「自分たちが楽しむ」ということにどん欲だったら、
> もう少し変わっていくのかもしれませんね。

 和みの風さんのように清水に移り住んで観光に携わる方の意見こそ、生かされなければいけませんね。




2009914(月)

ゆる~い視察があってもいいかも


ゆる~い視察があってもいいかも

 一時より減りましたが、視察の受入が時々あります。最近は、個人的に牧場を見学したいという方も増えました。

  今日も、遠方から酪農家の友人が訪ねてきたのですが、彼が私と受精卵移植の話をしている間中、彼女の方は牛に話しかけていました。

     
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 よく見ると、クローバーを口先に差し出しています。ここでパクッと食べればよろこんでもらえたのに。

 私たちの牧場の場合、視察の多くは、放牧の技術・経営に関するものがほとんどです。

 視察、見学、研修というと、まじめに勉強しなきゃいけない、成果を出さなきゃいけないと、つい、かたくなってしまいますが、あまり考えずに、「感じる」見学があってもいいのではないかと思います。

 いや、むしろ、そういう見学の方が、実際には役立つのではないかと思うことがあります。
 



2009912(土)

住民参加型から行政参加型へ


 「地域資源を活用した観光振興を学ぶ」その5。

 山田桂一郎氏は、「住民主体による地域づくりからの観光まちづくり」をこの研修のまとめとされました。

 近年、まちづくりにおいて、住民参加を進めることが叫ばれていますが、山田氏によれば、それはまだまだ行政中心の立場から抜け出せていないことの表れということになります。

 つまり、行政は住民らの多様な活動の連携の輪の中でその役割をしっかりと果たすべきということです。

 それは、人、モノ、金の動きを把握し、波及効果を可視化すること、住民の知恵を行動に移していくための場所をつくること、人材バンクをつくることなど、どちらかといえば住民の活動をあたたかく見守るという役です。

 行政が中心の取り組みでは、住民の知恵をつぶすための、いわば「ガス抜き」のための会議がもたれたり、住民の知恵が行政の手柄として実施されたりするケースがあるとか。わかります。

 清水愼一氏も、多様な担い手が連携する新たなコンソーシャムを作り、持続的な「まちじゅう観光」を実現させることが不可欠といい、最悪なのは、行政の思いつきで観光振興を行うことだとされています。

 住民の活動が何もない、起こらないということがどこに原因があるものなのか、何かしようとすれば足を引っ張り合うといわれる町風、それを解決するのが清水町における行政の課題であって、住民が何もしないから行政が直に観光事業をやるというのはまったくの間違いということです。

 観光振興という外部の評価を受ける取組を行うにあたっては、町内での連携に加え、エリアを同一とする近隣町村との連携も不可欠です。

 山田氏によれば、バブルの前も後も変わらず人を集めている観光地は、目的(温泉、食事など)ではなく、エリアで選ばれているとのこと。

 地域が連携して、地域の魅力を向上させることが必要で、自分のところだけが良ければいいという事業者の地域は落ち込んでいるという話は、まったくその通りだと思います。

 「こんな町に住んでいるなんて、まったく清水町民がうらやましい」と思われるようなまちづくりをしっかりとすることが、遠回りでも清水町の観光振興、リピーターによる滞在型観光への第一歩だと改めて感じています。

 おわり
 



200999(水)

本当に優れた観光地とは


 「地域資源を活用した観光振興を学ぶ」その4。

 山田講師は、本当に優れた観光地とは、と問いかけました。

 ・人気が大事なのか? 必要なのは知名度ではなく認知度。

 ・たくさん人が来ればいいのか? 日帰り&雑踏がいいのか。来場者数をカウントしてもしょうがない。

 ・観光・商業者だけもうかればいい? 町全体への波及効果が必要。

 ・観光資源は消費するだけ? 有形無形の地域資源が活かされ、守られるような観光のあり方。


 山田氏は、本当にすばらしいといえる観光地域では、

 ・地域の本質的な宝、魅力が明確

 ・地域本来の豊かさのあり方が明確

だと言います。

 「訪れて良し、住んで良し」という考え方は、清水氏の「まちじゅう観光」と重なります。

 
 山田氏からは宿題が出されました。

 ・住民として、地域で一番大事なものは

 ・今後、地域振興、観光振興に携わる上で、あなたが一番大事にしなくてはならないものは

 ・将来的に住民が幸せになるために何が必要

 ・30年後の理想の姿は想像できますか

 つづく



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 ABOUT
橋本てるあき
橋本牧場(酪農)場主

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年齢50代
エリア清水町
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