2009年9月7日(月)
まちじゅう観光はまちづくりそのもの
まちづくり・政治×59
「地域資源を活用した観光振興を学ぶ」その3。
清水講師は、団体旅行の物見遊山から個人やグループによる滞在型へと、観光のスタイルが変化しているとし、その傾向は今後さらに強まるとされています。
名所旧跡など地域とかい離した観光地をめぐり、みやげものにお金を落とす観光から、自分の町に誇りを持つ住民の暮らし、歴史、伝統、文化、食などを体験し、楽しむ観光への転換です。
国道2本が通っているのに、それを全く観光に活かせていないと言われてきた清水町。観光面でのインフラ整備は極端に遅れています。観光の変化に追いつけなくて苦戦している古くからの観光地に比べ、これからの観光だけを見つめていけばいいのだと考えれば、周回遅れのトップに立つことも可能です。
しかも、旧来型の観光では、観光振興と地域振興が必ずしも一致していませんが、これからの観光では、観光振興はまちづくりそのものです。
清水氏は、これを「まちじゅう観光」と呼んでいます。
ただ、誇りの持てるまちづくり、お客さんに来てもらえるほど魅力あるまちづくりというのは、そんなに簡単にできるものではないでしょう。
つづく
清水講師は、団体旅行の物見遊山から個人やグループによる滞在型へと、観光のスタイルが変化しているとし、その傾向は今後さらに強まるとされています。
名所旧跡など地域とかい離した観光地をめぐり、みやげものにお金を落とす観光から、自分の町に誇りを持つ住民の暮らし、歴史、伝統、文化、食などを体験し、楽しむ観光への転換です。
国道2本が通っているのに、それを全く観光に活かせていないと言われてきた清水町。観光面でのインフラ整備は極端に遅れています。観光の変化に追いつけなくて苦戦している古くからの観光地に比べ、これからの観光だけを見つめていけばいいのだと考えれば、周回遅れのトップに立つことも可能です。
しかも、旧来型の観光では、観光振興と地域振興が必ずしも一致していませんが、これからの観光では、観光振興はまちづくりそのものです。
清水氏は、これを「まちじゅう観光」と呼んでいます。
ただ、誇りの持てるまちづくり、お客さんに来てもらえるほど魅力あるまちづくりというのは、そんなに簡単にできるものではないでしょう。
つづく
2009年9月6日(日)
「なんとなく」行かない人にいかに観光してもらうか
まちづくり・政治×59
「地域資源を活用した観光振興を学ぶ」その2。
清水講師は観光客は宿泊数で数えなければならないと強調されました。
「入込数はあてにならない、いい加減な数字」、「行政などは追及を恐れて、数える対象施設を増やしてでも入込数を維持したりする」のだそうです。
国内宿泊旅行は10年で10%減少しているが、希望者自体は減っておらず、かい離が広がっているというデータは何を意味しているのでしょうか。
観光しない理由としては、「なんとなく」が相当多く、それを解決することが観光振興なのだという清水氏の指摘は、清水町にとっては厳しいものです。
不景気を理由にしていたのでは失格で、お客さんが増えているところもある。そういうところは、ちゃんと「なんとなく行かない」を解決しているから。
よく、うちの町には何もないと言うのを聞きますが、清水氏によれば、「何もない」は間違いで、何でも観光資源になるのだそうです。
ただし、その町にしかないものがあれば「何でも」という意味。
そこにしかないものがあるから人は移動するのだと。
さて、私たちの町には何があるでしょうか。
つづく
清水講師は観光客は宿泊数で数えなければならないと強調されました。
「入込数はあてにならない、いい加減な数字」、「行政などは追及を恐れて、数える対象施設を増やしてでも入込数を維持したりする」のだそうです。
国内宿泊旅行は10年で10%減少しているが、希望者自体は減っておらず、かい離が広がっているというデータは何を意味しているのでしょうか。
観光しない理由としては、「なんとなく」が相当多く、それを解決することが観光振興なのだという清水氏の指摘は、清水町にとっては厳しいものです。
不景気を理由にしていたのでは失格で、お客さんが増えているところもある。そういうところは、ちゃんと「なんとなく行かない」を解決しているから。
よく、うちの町には何もないと言うのを聞きますが、清水氏によれば、「何もない」は間違いで、何でも観光資源になるのだそうです。
ただし、その町にしかないものがあれば「何でも」という意味。
そこにしかないものがあるから人は移動するのだと。
さて、私たちの町には何があるでしょうか。
つづく
2009年9月5日(土)
地域に活力がなければお客さんは来ない
まちづくり・政治×59
9月3、4日、電源地域振興センターの研修に参加させていただきました。
「地域資源を活用した観光振興を学ぶ」。講師は、JTB常務の清水愼一氏と観光カリスマの山田桂一郎氏。
観光振興なくしてこれからの町の活性化はないと漠然と考えていましたが、どこを目指すべきかがスッキリと整理できそうな気がした研修でした。
清水氏が語られていたのは、「地域に活力がなければお客さんは来ない。まちのにぎわいが必須である」ということ。
観光地では、お客さんは「古いものを見た後、地元の人たちが買い物をする店でおみやげを買う」ことを希望していると。
シャッター街をそのままにしておいて、高速道路のインター近くに土産物屋を作っても、何にも町のためにはならないと釘を刺されたような気がしました。
つづく
「地域資源を活用した観光振興を学ぶ」。講師は、JTB常務の清水愼一氏と観光カリスマの山田桂一郎氏。
観光振興なくしてこれからの町の活性化はないと漠然と考えていましたが、どこを目指すべきかがスッキリと整理できそうな気がした研修でした。
清水氏が語られていたのは、「地域に活力がなければお客さんは来ない。まちのにぎわいが必須である」ということ。
観光地では、お客さんは「古いものを見た後、地元の人たちが買い物をする店でおみやげを買う」ことを希望していると。
シャッター街をそのままにしておいて、高速道路のインター近くに土産物屋を作っても、何にも町のためにはならないと釘を刺されたような気がしました。
つづく
2009年8月29日(土)
奇跡のリンゴの木村氏を迎えて開催された09放牧酪農ネットワーク交流会
放牧・酪農・農業×84
8月27、28日、7回目を迎える北海道放牧酪農ネットワーク交流会in足寄が開催され、昨年に続き、参加してきました。
今年は、放牧の技術論ではなく、なぜ放牧なのか原点に戻って考えるということがテーマでした。
「奇跡のリンゴ」の木村秋則氏と「マイペース酪農」の三友盛行氏。NHK「プロフェッショナル仕事の流儀」出演済みと出演予定の2人が講師です。
「配合飼料の価格が上がって自給飼料重視に向かいかけたが、乳価が上がったことで元の(配合飼料多給)酪農に戻ってしまった。行きつ戻りつしているが、それも許されない時代が来る」と三友氏。
「なぜ、こんなに(苦労)して無農薬を続けてきたか、自分に何度も問いかけた」と語る木村氏。「肥料をやらないのに慣行農法より窒素分が多い。微生物の活動によるのではないか」、「硬盤層の下には4000年分の未分解の栄養がある」、「リンゴの葉が病気にかかった患部を自ら枯らして落とすことができるようになった」など、理解するためにはちょっとした整理が必要なことも。
「農薬を使わないから虫がいない。農薬を使うから虫が集まるんですよ」、「健康なキュウリは曲がることはありません」という言葉は、目指すところとして共感できます。
直ちに皆が自然栽培を放牧酪農に応用するなどということは考えられませんが、時々立ち止まって、酪農のあり方を考えることは必要なことだと思います。
明治乳業の放牧牛乳。阿久津町長に持っていただきました。「足寄」の文字が入っていますが、地元では買うことはできません。
2日目はフィールドでの研修です。
メドウフェスクとライグラスをかけあわせたフェストロリウムに白クローバを混播した草地。
穴を掘って、団粒構造、根の張り、マメ科の根粒などを見ますが、今年は、木村氏から土の温度を測ってみなさいと言われたこともあり、畜大の瀬尾先生が持ち込んだ温度計で深さ10センチごとの地温を測りました。地表と深さ50センチの温度差は2度でした。
今年は、放牧の技術論ではなく、なぜ放牧なのか原点に戻って考えるということがテーマでした。
「奇跡のリンゴ」の木村秋則氏と「マイペース酪農」の三友盛行氏。NHK「プロフェッショナル仕事の流儀」出演済みと出演予定の2人が講師です。
「配合飼料の価格が上がって自給飼料重視に向かいかけたが、乳価が上がったことで元の(配合飼料多給)酪農に戻ってしまった。行きつ戻りつしているが、それも許されない時代が来る」と三友氏。
「なぜ、こんなに(苦労)して無農薬を続けてきたか、自分に何度も問いかけた」と語る木村氏。「肥料をやらないのに慣行農法より窒素分が多い。微生物の活動によるのではないか」、「硬盤層の下には4000年分の未分解の栄養がある」、「リンゴの葉が病気にかかった患部を自ら枯らして落とすことができるようになった」など、理解するためにはちょっとした整理が必要なことも。
「農薬を使わないから虫がいない。農薬を使うから虫が集まるんですよ」、「健康なキュウリは曲がることはありません」という言葉は、目指すところとして共感できます。
直ちに皆が自然栽培を放牧酪農に応用するなどということは考えられませんが、時々立ち止まって、酪農のあり方を考えることは必要なことだと思います。
明治乳業の放牧牛乳。阿久津町長に持っていただきました。「足寄」の文字が入っていますが、地元では買うことはできません。
2日目はフィールドでの研修です。
メドウフェスクとライグラスをかけあわせたフェストロリウムに白クローバを混播した草地。
穴を掘って、団粒構造、根の張り、マメ科の根粒などを見ますが、今年は、木村氏から土の温度を測ってみなさいと言われたこともあり、畜大の瀬尾先生が持ち込んだ温度計で深さ10センチごとの地温を測りました。地表と深さ50センチの温度差は2度でした。