2010126(月)

爆発と調和が両立した完全燃焼の第九


爆発と調和が両立した完全燃焼の第九

 12月5日、5年に一度の清水町の第九演奏会が行われました。

 久々に感動しました。札響の演奏が素晴らしかった。ソリストもすごかった。合唱団は爆発していた。そして、それが一体になっていた。すごいエネルギーが感じられました。

 演奏会後の解団式では、みなさん、やりきった表情で心地よい疲労感を共有していたように思います。

 「第九は5年に一度やる曲なのかもしれない。5年間ためたエネルギーが一挙に発散されたように感じた。オケががんばり、合唱団ががんばり、ソリストががんばった。がんばりの連鎖で素晴らしい演奏会になった」(指揮者の円光寺氏)

 「この演奏会には、地の底から湧きあがるような力強いものを期待していた。無理かなと思いながら。でも、それを聴くことができた。本当に良かった」(副実行委員長の山名さん)

 「最後に清水の第九になりましたね。うれしいです。練習ではなかなかできなかったことも、札響の演奏、3楽章を聴いて気持ちが乗ったのかなと思います」(合唱指導の竹中さん)   

 などなど、あいさつされたみなさんのコメント、どれもうなづけるものばかりでした。多くの人が、同じ感想を共有できるということが、また素晴らしいことです。



20101129(月)

4000人超集まったが熱気は感じなかったTPP反対集会


4000人超集まったが熱気は感じなかったTPP反対集会

 11月28日、アグリアリーナ(音更)で開催された「TPPから食卓と地域社会を守る十勝大会」。4000人超が十勝各地からバスなどでぞくぞくと集結しました。私たちが会場に入るとすでに多くの参加者がおり、自分たちの場所を探すのも一苦労でした。

 その規模の割に盛り上がりに欠けたように感じました。

 冒頭、マイクの調子が良くなかったから。WTOや日豪EPA反対などこの手の大集会に慣れてしまったから。ちょっと前まで地元選出国会議員が4人いたのに比べ今回は無所属の石川議員しかいなかったから。など、理由はいろいろ思いつきます。

 が、最も大きかったのは、食糧安全保障にかかわる重大事であるのに損得勘定を優先させ「開国」するとし、自由化を進める代わりに行うとする農業対策に具体性や現実味がまったく感じられないことで、いくら大きな集会を開いても今の政府には声が届きそうもないというむなしさだったのではないでしょうか。

 首相の国会答弁では「農業者の平均年齢は65歳。このままではどっちみちジリ貧」だという言葉が一度ならず聞かれましたが、面積はEUを超え、後継者もいる十勝のような専業地帯がもっとも大きな影響を受けることになります。



20101123(火)

あー、あの茶色い牛の親子像?!


あー、あの茶色い牛の親子像?!

 橋本牧場の生乳を使ってアイスクリームを作っている(株)ディームファクトリーの工場&事務所です。

 国道に面して、茶色い牛の親子のモニュメントが設置されています。牛飼いの目から見ると微妙な違和感もありますが、ブラウンスイス種です。白黒のホルスタインのものはよく見かけますが、ブラウンスイスはなかなか見られないと思います。

 実物はこちら。
    
画像

 ブラウンスイスはホルスタインよりも乳量は少ないですが、脂肪、タンパクともに高く、乳製品の加工に向いています。

 この工場で作られる「北海道十勝橋本牧場プレミアムアイスクリーム」に使われている生乳は、ブラウンスイスから搾られたものです。



20101123(火)

TMRセンターに見る企業的農業の危うさ


 コントラクター(農作業請負組織)やTMRセンター(完全混合飼料生産組織)は、規模拡大した酪農家の労働時間短縮や機械投資の低減を図るべく、各地で立ち上がってきました。

 毎日の搾乳に加え、牧草の収穫、エサ作りとすべてをこなしながら、規模拡大を進めたことによって、どの仕事も中途半端になり苦労していた酪農家にとっては、分業・専業化による仕事の質の向上は大きな助けになっていることと思います。

 しかし、最近、本来酪農家を助けるはずのTMRセンターがしだいに酪農家を縛ってきているという話を聞きます。

 センターを運営するための負担金を生み出すため、搾乳に特化した酪農家はさらに規模拡大を進め、その結果、過剰になった糞尿を処理するための場所として草地が使われる事態に至っているというのです。

 こうなると、農家が本来目指すべき、土づくり、草づくりの道からは離れて行ってしまいます。

 そのような草地から生産された飼料で健康に牛を飼い、乳を搾ることは容易ではなく、新たな困難を抱え苦労を重ねることになります。

 農業の持続性には、経済や担い手などの経営の面と、土や草などの生物学的な面があります。どちらも重要ですが、後者を大事にすることが長期的に見た場合には特に必要になってきます。

 そんなことは百も承知と思っていたはずの酪農家が、実際には作業の外注によって経済重視に向かわざるを得ないのが現実です。

 競争力をつけるための規模拡大や新たな担い手としての企業参入などの取り組みが、農業の永続性を危うくすることのないように気を付けなければ、取り返しのつかないことになります。



20101025(月)

思いは 食べる人を笑顔にするアイスクリーム


思いは 食べる人を笑顔にするアイスクリーム

 私たちの牧場の生乳を使ったアイスクリームが販売されることになりました。製造者は帯広市の(株)ディームファクトリーです。

 アイスクリームは非常にシンプルな食べ物なので、素材の良し悪しが出てしまうのではないかという怖さがありますが、それだけに品質の高い生乳を生産しなければいけないという気持ちが強くなります。

 土づくりから始める、おいしいアイスづくりは酪農家にしかできません。

 ディームファクトリー・アイスクリーム工場建設の地鎮祭での神主さんの「アイスクリームは食べた人を幸せな気持ちにさせる食べ物です。食べる人が笑顔になるようなアイスクリームを作るんだという気持ちを忘れないで。」という言葉は、ディームファクトリー社長と私がともに目指すところです。



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 ABOUT
橋本てるあき
橋本牧場(酪農)場主

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年齢50代
エリア清水町
属性個人
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