2015217(火)

猫ちゃんが立てない、痛そうに大声で鳴く…


猫ちゃんが立てない、痛そうに大声で鳴く…

以前のブログで紹介した症例についてです。
http://www.mytokachi.jp/hikaru_pet_clinic/entry/9

先日も前回同様に緊急来院で、飼い主さんの主訴(飼い主さんが仰る症状のうちの主要なもの)は「大声で泣いて、はいずりまわる。」でした。

画像

身体検査をしたところ、後ろ足が冷たく、血色も悪く、通常内股に見える血管が、全く視認できませんでした。本当ならば、エコーで血流の遮断を確認すべきなんですが、とにかく痛がり緊急を要したので「大動脈血栓症塞栓症」の処置に入りました。
 血栓溶解剤のおかげで翌日には血行も回復し、激痛からも解放されました。

一般的に、大動脈血栓症塞栓症は、経過が悪いとされていて、ネットでもそのような情報を良く目にします。しかし、これらの内容をみてみますと、「様子を見ていたが、どんどんひどくなるので」とか、「大学病院を紹介されて次の日に」というものがあります。そして良くない結末を迎えています。
 これらは治療開始が遅れていると、個人的に思います。当院の症例でも、発症から一日以上経ったものは、悪い結末になっていますが、当日の発症については、良い結果に繋がる例が多いです。写真のネコちゃんも、4時間以内に処置が出来ました。
 ネコちゃんが痛そうに後ろ足を引きずっていたら、急いで動物病院を受診して下さい。

そもそも、大動脈血栓症塞栓症の原因は、心臓病であることが70%近くあります。一年に一度の健康診断で、各種疾患の早期発見をおススメします。
 また、血栓を出来にくくするサプリメントもありますので、それらを利用して、症状の緩和も期待できます。






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