201494(木)

「おウチで健康チェック」2:体を見る


「おウチで健康チェック」2:体を見る

ひかるペットクリニックです。前回から間が開いてしまいました。旧知の飼い主さんには「ほら、やっぱり続かない。」などどイジられてしまいました。遅い更新と成るでしょうが、お付き合いください。

前回をまとめると
「異常に気付くには正常を知る」
でした。

今回は「おウチで健康チェック」の具体例、体の健康チェックです。欲を言えば体のあらゆる所を、目を皿にして見てもらいたいのですが、それでは焦点がボケてしまいます。最低限ここだけ見てもらいたいのは、a;顔、b;リンパ節 c;イボの3点です。

a;顔は色んな、しかも重要なチェックポイントがありますが、おウチでは細かく見る必要はありません。「ああ、大体こんなものだな‥」とざっくり見て下さい、耳の裏の色、におい、血管の太さ。目は、黒目の輝き方や白目の色や血走り方、鼻のテカリ、息のにおい。口はパックリ開けて奥の方まで、歯ぐきや舌の色を観察して下さい。健康時の正常を、大体こんなもんだ、とゆる~く覚えて下さい。

b;リンパ節は、体内に200ケ所以上ありますが、代表的な4ヶ所をチェックしてください。ノドのリンパ節、脇の下リンパ節、股の付け根リンパ節、膝の裏リンパ節です。健康なリンパ節は米粒くらいしかありませんので、触ってみても何も分らないのが健康なリンパ節です。ある日、動物がグッタリして、ノドを触るとポコンとしたものがあれば、それは病気のリンパ節かもしれません。

c;イボ。体をすみずみまで触ってみて、イボがあったら、それは…調べてみる必要があります。背中とかよくなでたり触ったりする場所は、イボが発見されますが、お腹、足先、おしりなど、にもイボができます。普段あまり触ってない所もチェックしてください。

診察室でなんとなく異常を感じて、飼い主さんに「なんかここ変な気がするんですけど‥」とうかがって、一番困る返答は、「いや~普段みてないからわかんない。先生ならわかるでしょ」の一言です。動物の体は「十頭十色」ですので、普段そのコを見ていない私には、微妙なものであれば「異常」かどうか、ハッキリわかりません。毎日そばにいる飼い主さんだからこそ、正常をよくよく観察してください。


この記事のURL2014-09-04 20:04:07

2014810(日)

「おウチで健康チェック」1:目的とポイント


「おウチで健康チェック」1:目的とポイント

ひかるペットクリニックです。本稿から数回に分けて、普段当院の診察室でお話している「おウチで健康チェック」について、まとめてみます。

1:健康チェックの目的
「ウチの子、昨日から元気無くて、ゴハンを食べないんです。」こんなお話をよく聞きます。状態は悪いなあ、とはわかります。
 しかしこれではなんの病気かちょっと見当がつきません、だって大抵の病気は元気&食欲がありませんから。ここに「プラス・アルファの情報」がもう一点あれば、病気のあぶり出しに役立ちます。

 では「プラス・アルファの情報」とは何か?それは「異常」です。元気&食欲無し以外の異常な点があればあるほど、診断へのアプローチがしやすくなります。
健康チェックの目的は、この「異常」に気付く事です。

2:健康チェックのポイント
では、異常に気付くためには何が必要でしょうか?どんな最新鋭の診断方法、例えば、ほんのわずかのガンを見つける「PET-CTスキャン」とか、膨大なDNA配列の中からたった一ヶ所の配列の乱れを見つける遺伝子診断も、この「おウチで健康チェックも」も必要なものは同じです。

 「異常に気付くには正常を知る」

これが健康チェックを含めた色んな検査法に必要です。「健康な人にはないシグナルがPET-CTで見つかった」とか、「正常な人に見られないDNA配列がある」と同様に「昨日までとは耳の色が違う」という感じです。そして世の中のどんな最新鋭の機械でも、おウチのコと毎日を共にしておられる飼い主様の「おウチで健康チェック」にかなう方法はありません。

次回は、具体的に何をすれば良いかについて投稿いたします。


この記事のURL2014-08-10 19:35:32

201484(月)

緊急提言:熱射病2


緊急提言:熱射病2

ひかるペットクリニックです。
昨日も熱射病と思われるプードルくんが来院しました。外にいるコたちより、屋内にいるコたちの熱射病が多いです。このコもそうですが、室温が30℃近くなりますと症例が多くなる気がします。

 たまにあるのが、「窓をちゃんと開けていた。」とか「扇風機をまわしていた」と対策を取られていたケースです。残念ながら、これでは対策になりません。
ヒトは汗をかき、汗が蒸発する際の気化熱で体温を調節します。一方、イヌは吐く息をメインで、暑い時は腹部を地面に当てて体温調節をします。送風では、イヌは体温調節が出来ないのは以上の理由からです。おうちのコたちのために出来ればクーラーで室温調節を、あるいペット用の冷却マットなどの使用をお薦めします。ヒト用の保冷マクラには中毒性物質が含まれている場合があります。ヒトはそれらの摂取を前提としていませんが、ペットの場合、いたずらして食べてしまうかもしれませんので、おうちのコ達には使用は避けて下さい。

今日も暑くなりそうです。特に熱の蓄積が多くなる午後は、熱射病にご注意を。


この記事のURL2014-08-04 10:58:54

201482(土)

緊急提言:熱射病


緊急提言:熱射病

本当は健康診断などから始めようと思ったのですが、この時期のトラブルについての一稿です。

「うちのコの息が荒くて、体が熱いんですが、熱射病ですか?体を冷やして様子見てもいいでしょうか?」というお電話をもらいした。
  前半部分はいいですが、後半部分は大問題です。

 熱射病はご存知の通り、動物が高温に晒され、体温上昇から引き起こる問題です。たしかにその原因を解消するために、体を冷却する事は大切です。ただ、熱射病はこれだけでは解消しません。高体温による二次災害が体内で起こっているかもしれません。

例をあげますと、呼吸が速いために起こる体内の変化。脱水による問題。血液の性状の変化も起こる場合もあります。

「体を冷やして様子見てもいいでしょうか?」という気持ちも解らなくはありませんが、熱射病が疑われる場合は、まず濡れタオルを首筋と股間に当てて、高体温による二次災害があるか?ないか?のチェックのために、かかりつけの動物病院を受診して下さい。


この記事のURL2014-08-02 16:53:47

201481(金)

診療日記を始めます。


診療日記を始めます。

新緑通り沿いにある、動物病院の「ひかるペットクリニック」です。
こちらにて、診療日記を不定期ながら、書き綴りたいと思います。
普段、院内で私が話している事を活字にまとめ、皆さんの一助になれば幸いです。


この記事のURL2014-08-01 17:45:05

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ひかるペットクリニック
新緑通りの動物病院です。
意志の疎通を図りやすい様に、アットホームな雰囲気づくりを大切にしてますが、アカデミックな方面でも頑張っております。

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エリア帯広市
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