2008年9月12日(金)
自律神経失調症とは・・・
治療案内×39
自律神経失調症と一言でいても、その症状は様々です。
日本心身医学会でまとめられた診断基準は次の3点になります。
1.全身倦怠感やめまいなどの不定愁訴がある
2.器質的疾患や精神障害がない
3.自律神経機能検査で異常が認められる
ようするに、健康診断や精密検査で特に異常が認めれらないにもかかわらず、体の不調を感じる場合は、自律神経失調症と考えても差し支えないでしょう。
さて、自律神経失調症といっても、どんな症状があるのでしょうか。
自律神経というくらいですから、自分ではコントロールの出来ない神経なのです。
自律神経には、交感神経と副交感神経の2種類があり、それぞれ体の内臓や内分泌器官、血管など全身の機能を支配しているので、起こる症状は多様なことが想像できますね。
【頭】頭痛・頭重感・偏頭痛
【目】眼精疲労・目が開かない・涙目
【耳】耳鳴り・耳詰まり感
【口】口が渇く・口の中が痛い・味覚異
【喉】異物感・圧迫感・喉が詰まる
【呼吸器】息苦しい・酸欠感・息切れ
【消化器】吐き気・便秘・下痢・ガスが良く出る・腹部の膨 満感・腹鳴
【循環器】動悸・不整脈・胸部の圧迫感・血圧の変動・立ちくらみ
【泌尿器】頻尿・残尿感・尿が出にくい
【生殖器】インポテンツ・外陰部のかゆみ・月経不順
【筋肉・関節】肩こり・腰痛・関節がだるい・背中が痛い
【皮膚】乾燥・多汗・かゆみ
【手足】痺れ・冷え・感覚異常・レイノー症状・ほてり
【全身症状】倦怠感・疲れやすい・めまい・微熱・不眠・ふらふらする・食欲がない
主な症状だけでもこれだけあり、詳細な症状を入れると無数にあることがわかります。
東洋医学では、これらの症状は”気・血・水のバランス”あるいは”陰と陽のバランス”が崩れたときに起こると考えます。東洋医学は、自律神経の代わりに、内臓それぞれに気が宿り、そのお互いの気の働き掛けによって、全体としてバランスを保ち、スムーズな気のやり取りが出来ることで健康でいられると考えるため、何らかの原因でその気の巡りに異常が起こると、その内臓を含めた経絡上に異常が波及して、その内臓に関係する他の臓器の機能にも影響を与え、全身症状として様々な症状を起こすことになるのです。
西洋医学では、自律神経失調症を次の3つのタイプに分類しています。
【本態性自律神経失調症】
生まれつき自律神経のバランスが乱れやすい体質。
【心身症型自律神経失調症】>
ストレスや感情の起伏によって自律神経が乱れる。最も多いタイプ。
【神経症型自律神経失調症】
もともとの体質に心的要因が加わって自律神経が乱れる。
さて、東洋医学では、どのように分類するのでしょう。
東洋医学では、臓腑に気が宿るという考えたがありますので、それぞれの臓腑の気の異常によって、さまざまな症状を引き起こします。また、気・血・水そのものの代謝異常によって引き起こされる場合がありますので、その組み合わせによって分類は膨大な数にのぼります。
その中でも最も多い症状について紹介し、タイプ別特徴と、治療法を付記いたします。
①気滞によるもの
気滞というのは、文字通り気が滞る状態をいいます。いろいろな原因で気は滞りますが、もっとも多い原因は感情の乱れ。それから飲食の不摂生や生まれながらの虚弱体質があります。気が塞ぐなんていうことを言いますが、まさに気がスムーズに流れなくなってしまうのですね。体力がない人や過労状態の人は、さらに輪をかけて気の運動が低下していますので、気がますます滞ってしまいます。
・特徴
胸脇部、乳房、胃の脹満感や疼痛。精神抑鬱・イライラして怒りっぽい・月経痛
このような随伴症状をお持ちの方は、”気滞”による自律神経失調症と考えてよいでしょう。
・治療方法
気の流れを良くする治療(理気行滞)が中心になります。
胃に脹痛がある場合には、胃に関係する経穴を加える、精神的なイライラがある場合には肝気の流れを良くする経穴を加えるなどの、加減をします。
それぞれの経穴に鍼と温熱療法によって刺激を与え、体内の気の流れを良くしていきます。
②肝気鬱結によるもの
肝気というのは、体内の気の流れをスムーズにする働きがあります。肝気は、ストレスにとても弱い気で、長い間ストレスを受けて、それが上手く解消できないでいると、肝気の機能が低下して、肝気が滞ってしまいます。また、肝は血を蓄えている臓腑ですので、血が不足することによって肝気の活動が低下して引き起こされる場合もあるのです。
・特徴
胸脇部の脹満感・胸苦しい・よく溜息をつく・精神抑鬱・よく怒る・のどに何か詰まったような感じがある・生理不順・生理前に乳房が脹り痛む
このような随伴症状をお持ちの方は、”肝気鬱結”による自律神経失調症と考えてよいでしょう。
・治療方法
肝気の流れを良くする治療(疏肝理気)が中心になります。肝に関係する経穴(ツボ)に鍼と温灸器によって、肝気の流れをスムーズにします。瘀血を伴う場合には、血の巡りを良くする経穴を加え、月経痛などの月経不順を伴う場合には、それらに関係する経穴を加えていきます。
③心腎不交によるもの
心と腎は、丁度火と水の関係で、お互いに助け合っている関係なのです。火の勢いが強くならないように水でコントロールして、水が必要以上に多くなって冷えないように、火でコントロールしているのです。腎の機能が低下していくと、この関係が上手くいかなくなり、火の勢いが強くなり過ぎる場合と、心の火が何らかの原因で強くなりすぎて、腎の水によるコントロールが出来なくなってしまう場合があり、この証が引き起こされます。
・特徴
苦しい・不眠・動悸・健忘・めまい・耳鳴り・腰がだるい・手足のほてり・喉や口が渇く
このような随伴症状をお持ちの方は、”心腎不交”による自律神経失調症と考えてよいでしょう。
・治療方法
腎気と心気の相互関係が治療(交通心腎)が中心になります。腎気に関係する経穴に鍼と温灸によって刺激を与え、体内の気を充実させます。また心気に関係する経穴、特に冷え強い部分に対しては、温熱療法を多用して治療していきます。
④心脾両虚によるもの
血が不足したり、脾の機能(消化器系の失調)が同時に起こると、この証が起こります。産後の肥立ちが悪かったり、慢性的な出血があったり、あるいは過度の思慮や飲食の不摂生が重なると、血を損傷し、脾の機能が低下して、心気と脾気が損傷されてしまいます。
・特徴
動悸・健忘・不眠・多夢・食欲減退・お腹の膨満感・軟便・倦怠感・脱力感・皮下出血・生理不順
このような随伴症状をお持ちの方は、”心脾両虚”による自律神経失調症と考えてよいでしょう。
・治療方法
心と脾の気を補う治療(補益心脾)が中心になります。心や脾に関係する経穴に鍼と温灸によって刺激を与え、心気を補うことで、血液循環を良くし、脾気を補うことで、消化器系を整えます。月経不順の方には、月経改善の経穴を加えて治療していきます。
⑤肝脾不和によるもの
肝気は、体内の気の流れをスムーズにする働きがあり、脾気は、体内の代謝をスムーズにする働きがあります。お互いの気が協調して体内の気・血・水のめぐりが滞りなく行われるのですが、感情の乱れやストレス、飲食の不摂生によって、両方の気を損傷してしまうと、この証を引き起こしてしまいます。
・特徴
胸脇部の脹満感・よく溜息をつく・精神抑鬱・イライラする・食欲減退・お腹の膨満感・下痢あるいは便秘・腹鳴・腹痛
このような随伴症状をお持ちの方は、”肝脾不和”による自律神経失調症と考えてよいでしょう。
・治療方法
肝気の流れを整え、脾気を補う治療(調和肝脾)が中心になります。肝と脾に関係する経穴に鍼と温熱療法によって刺激を与え、肝気と脾気の調和を図ります。胃の膨満感が強い場合には、胃を整える経穴を加えて治療していきます。
自律神経失調症は症状がさまざまですので、紹介した治療以外にもその症状にあわせた治療法を組み合わせて行います。
日常の過ごし方
体を温めてリラックス
自律神経失調症の人は、交感神経が過緊張状態にある場合がほとんどです。体を温め、体をリラックスさせることで副交感神経を活発に、体をリラックスさせましょう。
・食事で体質を改善
(症状別食材一覧)
ストレス ~ ミント、ウコン、はますの花
イライラ ~ たけのこ、にがうり、セロリ
くよくよ ~ 押し麦、ゆり根、はすの実
頭痛・肩こり ~ くず粉、くこの実
むくみ ~ 水菜、とうがん、小豆
のぼせ ~ トマト、にがうり、味噌
下痢 ~ 梅干、紅茶、さやいんげん
便秘 ~ 大根、アロエ、はちみつ
頻尿 ~ 銀杏、もち米
胃痛 ~ イモ類、キャベツ、しそ
・ハーブティーでリラックス
ハーブティーは体をリラックスさせる効果があります。不眠症の人には、ジャーマンカモミール、リンデン、ベルベーヌがお勧め。気分が落ち込んだときには、ローズヒップ、アンジェリカがお勧め。
・リラクゼーション法でリラックス
* 自律訓練法
体が常に緊張気味の人は、この方法を使うと体の力が抜け、リラックスすると血流が良くなります。
詳しい方法は、書店で自律訓練法に関する本が売っていますので、そちらをお読みになってください。
【方法】
まず、仰向けに寝てください。
ソファーやリラックスできる椅子に腰掛けてもかまいません。
最初に手(左右片方づづ)、次に足(左右片づつ)、体、最後に頭の順で、温かいあるいは重たいというイメージを描きます。こころの中で温かくなると言いながら、手が温かくなるのを想像してください。
それを順番にやってきます。次第に手足の力が抜け、徐々にボワッと温かく感じられてきます。最後に頭は涼しくなるとイメージして終わりです。そのまま寝てしまう場合もありますから、不眠症気味の人は寝る前に行うと不眠解消と一石二鳥となるでしょう。、
* 癒し系音楽
最近、モーツァルトの楽曲が健康に良いということで、CDショップで症状別にモーツァルトの曲を収めたCDが販売されているようです。
基本的には、自分が好きなアーティストの音楽を聴くのが一番リラックスできると思います。
しかし、あまりビートの激しい音楽は避けましょう。交感神経を刺激して、リラックス効果は得られません。
個人的には『Andreas Vollenweider』がお勧めです。
http://jp.youtube.com/results?search_query=Andreas+Vollenweider&search_type=&aq=f
中国へ留学当時に、同じ寮生から教えてもらったアーティストで、「ハープ」といろいろな楽器のコラボレーションで構成された癒し系音楽です。
当院では、『Andreas Vollenweider』の音楽が流れています。
日本心身医学会でまとめられた診断基準は次の3点になります。
1.全身倦怠感やめまいなどの不定愁訴がある
2.器質的疾患や精神障害がない
3.自律神経機能検査で異常が認められる
ようするに、健康診断や精密検査で特に異常が認めれらないにもかかわらず、体の不調を感じる場合は、自律神経失調症と考えても差し支えないでしょう。
さて、自律神経失調症といっても、どんな症状があるのでしょうか。
自律神経というくらいですから、自分ではコントロールの出来ない神経なのです。
自律神経には、交感神経と副交感神経の2種類があり、それぞれ体の内臓や内分泌器官、血管など全身の機能を支配しているので、起こる症状は多様なことが想像できますね。
【頭】頭痛・頭重感・偏頭痛
【目】眼精疲労・目が開かない・涙目
【耳】耳鳴り・耳詰まり感
【口】口が渇く・口の中が痛い・味覚異
【喉】異物感・圧迫感・喉が詰まる
【呼吸器】息苦しい・酸欠感・息切れ
【消化器】吐き気・便秘・下痢・ガスが良く出る・腹部の膨 満感・腹鳴
【循環器】動悸・不整脈・胸部の圧迫感・血圧の変動・立ちくらみ
【泌尿器】頻尿・残尿感・尿が出にくい
【生殖器】インポテンツ・外陰部のかゆみ・月経不順
【筋肉・関節】肩こり・腰痛・関節がだるい・背中が痛い
【皮膚】乾燥・多汗・かゆみ
【手足】痺れ・冷え・感覚異常・レイノー症状・ほてり
【全身症状】倦怠感・疲れやすい・めまい・微熱・不眠・ふらふらする・食欲がない
主な症状だけでもこれだけあり、詳細な症状を入れると無数にあることがわかります。
東洋医学では、これらの症状は”気・血・水のバランス”あるいは”陰と陽のバランス”が崩れたときに起こると考えます。東洋医学は、自律神経の代わりに、内臓それぞれに気が宿り、そのお互いの気の働き掛けによって、全体としてバランスを保ち、スムーズな気のやり取りが出来ることで健康でいられると考えるため、何らかの原因でその気の巡りに異常が起こると、その内臓を含めた経絡上に異常が波及して、その内臓に関係する他の臓器の機能にも影響を与え、全身症状として様々な症状を起こすことになるのです。
西洋医学では、自律神経失調症を次の3つのタイプに分類しています。
【本態性自律神経失調症】
生まれつき自律神経のバランスが乱れやすい体質。
【心身症型自律神経失調症】>
ストレスや感情の起伏によって自律神経が乱れる。最も多いタイプ。
【神経症型自律神経失調症】
もともとの体質に心的要因が加わって自律神経が乱れる。
さて、東洋医学では、どのように分類するのでしょう。
東洋医学では、臓腑に気が宿るという考えたがありますので、それぞれの臓腑の気の異常によって、さまざまな症状を引き起こします。また、気・血・水そのものの代謝異常によって引き起こされる場合がありますので、その組み合わせによって分類は膨大な数にのぼります。
その中でも最も多い症状について紹介し、タイプ別特徴と、治療法を付記いたします。
①気滞によるもの
気滞というのは、文字通り気が滞る状態をいいます。いろいろな原因で気は滞りますが、もっとも多い原因は感情の乱れ。それから飲食の不摂生や生まれながらの虚弱体質があります。気が塞ぐなんていうことを言いますが、まさに気がスムーズに流れなくなってしまうのですね。体力がない人や過労状態の人は、さらに輪をかけて気の運動が低下していますので、気がますます滞ってしまいます。
・特徴
胸脇部、乳房、胃の脹満感や疼痛。精神抑鬱・イライラして怒りっぽい・月経痛
このような随伴症状をお持ちの方は、”気滞”による自律神経失調症と考えてよいでしょう。
・治療方法
気の流れを良くする治療(理気行滞)が中心になります。
胃に脹痛がある場合には、胃に関係する経穴を加える、精神的なイライラがある場合には肝気の流れを良くする経穴を加えるなどの、加減をします。
それぞれの経穴に鍼と温熱療法によって刺激を与え、体内の気の流れを良くしていきます。
②肝気鬱結によるもの
肝気というのは、体内の気の流れをスムーズにする働きがあります。肝気は、ストレスにとても弱い気で、長い間ストレスを受けて、それが上手く解消できないでいると、肝気の機能が低下して、肝気が滞ってしまいます。また、肝は血を蓄えている臓腑ですので、血が不足することによって肝気の活動が低下して引き起こされる場合もあるのです。
・特徴
胸脇部の脹満感・胸苦しい・よく溜息をつく・精神抑鬱・よく怒る・のどに何か詰まったような感じがある・生理不順・生理前に乳房が脹り痛む
このような随伴症状をお持ちの方は、”肝気鬱結”による自律神経失調症と考えてよいでしょう。
・治療方法
肝気の流れを良くする治療(疏肝理気)が中心になります。肝に関係する経穴(ツボ)に鍼と温灸器によって、肝気の流れをスムーズにします。瘀血を伴う場合には、血の巡りを良くする経穴を加え、月経痛などの月経不順を伴う場合には、それらに関係する経穴を加えていきます。
③心腎不交によるもの
心と腎は、丁度火と水の関係で、お互いに助け合っている関係なのです。火の勢いが強くならないように水でコントロールして、水が必要以上に多くなって冷えないように、火でコントロールしているのです。腎の機能が低下していくと、この関係が上手くいかなくなり、火の勢いが強くなり過ぎる場合と、心の火が何らかの原因で強くなりすぎて、腎の水によるコントロールが出来なくなってしまう場合があり、この証が引き起こされます。
・特徴
苦しい・不眠・動悸・健忘・めまい・耳鳴り・腰がだるい・手足のほてり・喉や口が渇く
このような随伴症状をお持ちの方は、”心腎不交”による自律神経失調症と考えてよいでしょう。
・治療方法
腎気と心気の相互関係が治療(交通心腎)が中心になります。腎気に関係する経穴に鍼と温灸によって刺激を与え、体内の気を充実させます。また心気に関係する経穴、特に冷え強い部分に対しては、温熱療法を多用して治療していきます。
④心脾両虚によるもの
血が不足したり、脾の機能(消化器系の失調)が同時に起こると、この証が起こります。産後の肥立ちが悪かったり、慢性的な出血があったり、あるいは過度の思慮や飲食の不摂生が重なると、血を損傷し、脾の機能が低下して、心気と脾気が損傷されてしまいます。
・特徴
動悸・健忘・不眠・多夢・食欲減退・お腹の膨満感・軟便・倦怠感・脱力感・皮下出血・生理不順
このような随伴症状をお持ちの方は、”心脾両虚”による自律神経失調症と考えてよいでしょう。
・治療方法
心と脾の気を補う治療(補益心脾)が中心になります。心や脾に関係する経穴に鍼と温灸によって刺激を与え、心気を補うことで、血液循環を良くし、脾気を補うことで、消化器系を整えます。月経不順の方には、月経改善の経穴を加えて治療していきます。
⑤肝脾不和によるもの
肝気は、体内の気の流れをスムーズにする働きがあり、脾気は、体内の代謝をスムーズにする働きがあります。お互いの気が協調して体内の気・血・水のめぐりが滞りなく行われるのですが、感情の乱れやストレス、飲食の不摂生によって、両方の気を損傷してしまうと、この証を引き起こしてしまいます。
・特徴
胸脇部の脹満感・よく溜息をつく・精神抑鬱・イライラする・食欲減退・お腹の膨満感・下痢あるいは便秘・腹鳴・腹痛
このような随伴症状をお持ちの方は、”肝脾不和”による自律神経失調症と考えてよいでしょう。
・治療方法
肝気の流れを整え、脾気を補う治療(調和肝脾)が中心になります。肝と脾に関係する経穴に鍼と温熱療法によって刺激を与え、肝気と脾気の調和を図ります。胃の膨満感が強い場合には、胃を整える経穴を加えて治療していきます。
自律神経失調症は症状がさまざまですので、紹介した治療以外にもその症状にあわせた治療法を組み合わせて行います。
日常の過ごし方
体を温めてリラックス
自律神経失調症の人は、交感神経が過緊張状態にある場合がほとんどです。体を温め、体をリラックスさせることで副交感神経を活発に、体をリラックスさせましょう。
・食事で体質を改善
(症状別食材一覧)
ストレス ~ ミント、ウコン、はますの花
イライラ ~ たけのこ、にがうり、セロリ
くよくよ ~ 押し麦、ゆり根、はすの実
頭痛・肩こり ~ くず粉、くこの実
むくみ ~ 水菜、とうがん、小豆
のぼせ ~ トマト、にがうり、味噌
下痢 ~ 梅干、紅茶、さやいんげん
便秘 ~ 大根、アロエ、はちみつ
頻尿 ~ 銀杏、もち米
胃痛 ~ イモ類、キャベツ、しそ
・ハーブティーでリラックス
ハーブティーは体をリラックスさせる効果があります。不眠症の人には、ジャーマンカモミール、リンデン、ベルベーヌがお勧め。気分が落ち込んだときには、ローズヒップ、アンジェリカがお勧め。
・リラクゼーション法でリラックス
* 自律訓練法
体が常に緊張気味の人は、この方法を使うと体の力が抜け、リラックスすると血流が良くなります。
詳しい方法は、書店で自律訓練法に関する本が売っていますので、そちらをお読みになってください。
【方法】
まず、仰向けに寝てください。
ソファーやリラックスできる椅子に腰掛けてもかまいません。
最初に手(左右片方づづ)、次に足(左右片づつ)、体、最後に頭の順で、温かいあるいは重たいというイメージを描きます。こころの中で温かくなると言いながら、手が温かくなるのを想像してください。
それを順番にやってきます。次第に手足の力が抜け、徐々にボワッと温かく感じられてきます。最後に頭は涼しくなるとイメージして終わりです。そのまま寝てしまう場合もありますから、不眠症気味の人は寝る前に行うと不眠解消と一石二鳥となるでしょう。、
* 癒し系音楽
最近、モーツァルトの楽曲が健康に良いということで、CDショップで症状別にモーツァルトの曲を収めたCDが販売されているようです。
基本的には、自分が好きなアーティストの音楽を聴くのが一番リラックスできると思います。
しかし、あまりビートの激しい音楽は避けましょう。交感神経を刺激して、リラックス効果は得られません。
個人的には『Andreas Vollenweider』がお勧めです。
http://jp.youtube.com/results?search_query=Andreas+Vollenweider&search_type=&aq=f
中国へ留学当時に、同じ寮生から教えてもらったアーティストで、「ハープ」といろいろな楽器のコラボレーションで構成された癒し系音楽です。
当院では、『Andreas Vollenweider』の音楽が流れています。
コメント(0件) | コメント欄はユーザー登録者のみに公開されます |
コメント欄はユーザー登録者のみに公開されています
ユーザー登録すると?
- ユーザーさんをお気に入りに登録してマイページからチェックしたり、ブログが投稿された時にメールで通知を受けられます。
- 自分のコメントの次に追加でコメントが入った際に、メールで通知を受けることも出来ます。