2013年5月21日(火)
ねばーえんでぃんぐ三毛
猫話×153
昔のブログを見る機会があった。
もうそれはサイト自体が閉鎖してしまって
もうログも残ってないだろうと思っていたのに。
本人ですら何を書いてたか忘れさっていた話だった。
その中に私の関与した
猫たちの話が残っていた。
あの初代の風呂場猫。
だいきち・はな・すず・りんの一族の話だ。
最後に出てくるコテツこそ
だいきちくんたちのお母さんのおばあちゃん。
他愛のない話なのだけれど
あなたの猫の系譜は
こんなふうにつながってたのですよと
ちいさなリボンをかけて送りたい。
そんな、昔むかしのお話。
**********************
三毛一族の野望
2004年2月10日(火)
**********************
私の住んでいる一軒家に
私が引っ越す前からここに住みついてる猫の一族がいる。
名を三毛一族と言う。
私が来たばかりの頃のその猫一族の長は
見るからに使いこまれた雑巾のような
多種に混ざった色の
描けと言われてもそりゃ無理ですぜ?としか
言いようのない色合いの三毛だった。
まぁ、三毛なんだから♀なんだろうなぁと
思っていたら案の定♀で
しかもかなりなお年寄り猫である事が判明。
お隣のおばあちゃんは彼女を「婆三毛」と呼んだ。
さてこの「婆三毛」
人間から見ればとんでもない不細工この上ない顔なのだが
猫界ではかなりな美形らしく
いつも求愛の列が絶えなかった。
そんな彼女がその夏産み落とした猫が
白地に赤虎のブチの♂「チビ」と
くっきり白地に三毛の♀「三毛」
この2匹である。
この頃は世代交代の頃の為か
前からいたこのへんのボス猫の「ロン」
(赤白ブチ・チビ達の父親)
が、寿司屋通りの猫「クロスケ」に敗北し
いずことも知れず行方をくらませてしまった頃である。
今から思えば後日談としてチビがクロスケを
鬼のように追いかけまわしたのも
言うに及ばないのだろう。
なんたって父の敵なのだから。
クロスケの政権は1年弱で終局を迎えた。
その後はチビがずっとこのへんの猫のボスとなる。
本当は違う猫が政権を握るのは最低3年欲しいのだが
(近親交配などになってしまうからだ)
そんな事に文句を言う事も出来ない(汗)
かくして「三毛」と「婆三毛」は
その年の秋にクロスケの子を産んだ。
だが、3〜4匹いた子猫はどうしたものか
その後見ることがない。
もとより人間に触らせることも一切しない
野良生まれの野良育ちの猫の産んだ子猫である。
人間がつかまえようというのが大間違いな話しでもある。
だが「婆三毛」をふっつりと見る事が無くなった
その次の春に「三毛」は三匹の子猫を生んだ。
父親は「チビ」である。
猫に兄弟なんだから近親がねとか
言ってもしかたないのだが
この子達はわりあい元気に育った。
サバ虎の♂「サバ」白赤ブチの♂「チャタロ」
三毛の♀の「コミケ」
ちなみにこの猫達すべての名前は
となりのバアチャンがつけたものである。
サバは早い時期に見えなくなった。
チャタロはけっこう長いこと三毛に甘えていたが
大人になるころ父に追われて
神社通りのほうへ流れていった。
残ったのは「コミケ」だけである。
そのコミケが半年少々過ぎた頃
初めての発情がきて子を孕んだ。
父親は言うに及ばず、チビである。
人間であったらとんでもない話である。
このロクデナシは自分の姉をテゴメにして
さらに産ませたわが子の初潮の記念にと
娘を強姦した鬼畜父なのだから。
ああ、本当に猫でよかった(汗)
野良であるせいでコミケはかなり小さく
体格なんかまだまだ子猫だと言うのに
哀れ マリモヨウカンのようにふくらまり
おなかが垂れて四肢を突っ張っていても
おなかがすれるようなありさまになってしまった。
この時三匹の子ねこが腹にいたのだが
コミケがあまりに若いために
一匹は死産であった。
そしてもう一匹はへその緒を噛み千切るつもりで
なんと腹壁の皮膚まで噛んでしまい
ハラワタが飛び出てしまった(汗)
この子猫を中庭で見つけた時
かなり正直ひぃえええええ!となり
心底チビを恨んだ(汗)
だが、まだ生きてる子ねこを殺す気にはなれず
そのまま家に持ち帰りおなかを一応消毒してみた。
すると破れているのは腹壁の皮膚だけで
腸は無事そうなことがわかり
ゴム手の指でそっと腸を押すとするすると中に入った。
子猫を縫うような縫合針なんぞあるわけがないので
絹針の一番細いものをかるくあぶり曲げて
絹糸をほぐして3分の1にし、軽くよりをかけて
イソジンにつけこんでそのまま腹をチクチクと縫った。
生きるか死ぬかは自信がなかったが
縫い終わったときに大きな声でなき
スポンジに含ませたミルクをチュウチュウ吸ったので
コミケに戻してみた。
コミケはこの子ねこを嫌がらず
そのまま世話をしたようだ。
その子猫が「ぬい」と言い赤白ブチの♂で
ぬいの兄弟は
雑巾三毛の♀「孫三毛」一匹だけになる。
ぬいはそのまま大きくなり
その後、寿司屋通りのほうのボスになって
某寿司屋のアイドル猫「マクラチャン」(推定10K)
の父親になった。
縁の下に残った「三毛」「コミケ」「孫三毛」
「孫三毛」はコミケがあまり世話をしないせいで
三毛がよくそだてた。
そのうちまた孫三毛が子供を孕んだ。
父親はチビである。
ところが丁度その頃
事故にあい大怪我をおった後遺症で
身体があまり自由がきかないチビに
コンビニ裏通りの黒猫の♂「ヤマト」が襲いかかった。
その際に「ぬい」は寿司屋通りのほうに追われてしまい
コミケも焼肉屋通りへ去ってしまった。
ヤマトとチビの攻防戦は半年の間続いたのだが
ついにチビの勝利となり、
ヤマトは父の無念を晴らすことなく風呂屋界隈へ消えた。
ヤマトの父はあの「クロスケ」である。
その後「孫三毛」が子ねこを生んだが
生まれたのは1匹で
キレイな三毛の♀でお鼻にひげのような模様があるので
ヒゲちゃんとよばれたが
裏のバアチャンが
あまりにそれではかわいそうだろうということで
「小夏」ちゃんと呼ばれた。
風呂屋界隈のヤマトは数度に渡り
チビのナワバリを荒らし
その時に孫三毛がヤマトにくっついて
風呂屋通りに移住してしまった。
残された小夏は三毛が育てていたが、
そのうち三毛もふっつり姿を見せなくなった。
小夏も今までの三毛一族の♀同様
チビの子猫を生むことになる。
生まれたのは♂の赤白ブチ猫で
「コテツ」と名付けた。
もうチビもかなりよたよたとしており、
おそらくチビの亡き後は
このコテツが跡を継ぐのでは無いかと思われる。
このコテツ、なかなかになつっこく
さすがに触らせこそはしないが
人の顔を見ると甘えて鳴く。
数代にわたって見守ってきた三毛一族に
やっとこさ革命が起こったか?という感じだ。
この先 どんな猫がこの縁の下にすむのだろう。
先住猫族達とのつきあいはまだまだ終わりそうに無い。
**********************
この日記の最後にでてきた
コテツ(当時は雄だと思っていました)
が じつは♀で
その孫猫のミミが生んだ子が
大吉・はな・すず・りんになるわけなのですが
その頃の私にはわかるわけもなく。
もう彼女達を育んだ
あの古い家も取り壊しになりました。
それでもあの町にはまだ
同じ血筋の子がいるようです。
代々ずっと野良猫でいた一族の末裔は
いまはみんな幸せな飼い猫になり
飼い主さんと幸せに暮らしましたとさ。
おしまい。
もうそれはサイト自体が閉鎖してしまって
もうログも残ってないだろうと思っていたのに。
本人ですら何を書いてたか忘れさっていた話だった。
その中に私の関与した
猫たちの話が残っていた。
あの初代の風呂場猫。
だいきち・はな・すず・りんの一族の話だ。
最後に出てくるコテツこそ
だいきちくんたちのお母さんのおばあちゃん。
他愛のない話なのだけれど
あなたの猫の系譜は
こんなふうにつながってたのですよと
ちいさなリボンをかけて送りたい。
そんな、昔むかしのお話。
**********************
三毛一族の野望
2004年2月10日(火)
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私の住んでいる一軒家に
私が引っ越す前からここに住みついてる猫の一族がいる。
名を三毛一族と言う。
私が来たばかりの頃のその猫一族の長は
見るからに使いこまれた雑巾のような
多種に混ざった色の
描けと言われてもそりゃ無理ですぜ?としか
言いようのない色合いの三毛だった。
まぁ、三毛なんだから♀なんだろうなぁと
思っていたら案の定♀で
しかもかなりなお年寄り猫である事が判明。
お隣のおばあちゃんは彼女を「婆三毛」と呼んだ。
さてこの「婆三毛」
人間から見ればとんでもない不細工この上ない顔なのだが
猫界ではかなりな美形らしく
いつも求愛の列が絶えなかった。
そんな彼女がその夏産み落とした猫が
白地に赤虎のブチの♂「チビ」と
くっきり白地に三毛の♀「三毛」
この2匹である。
この頃は世代交代の頃の為か
前からいたこのへんのボス猫の「ロン」
(赤白ブチ・チビ達の父親)
が、寿司屋通りの猫「クロスケ」に敗北し
いずことも知れず行方をくらませてしまった頃である。
今から思えば後日談としてチビがクロスケを
鬼のように追いかけまわしたのも
言うに及ばないのだろう。
なんたって父の敵なのだから。
クロスケの政権は1年弱で終局を迎えた。
その後はチビがずっとこのへんの猫のボスとなる。
本当は違う猫が政権を握るのは最低3年欲しいのだが
(近親交配などになってしまうからだ)
そんな事に文句を言う事も出来ない(汗)
かくして「三毛」と「婆三毛」は
その年の秋にクロスケの子を産んだ。
だが、3〜4匹いた子猫はどうしたものか
その後見ることがない。
もとより人間に触らせることも一切しない
野良生まれの野良育ちの猫の産んだ子猫である。
人間がつかまえようというのが大間違いな話しでもある。
だが「婆三毛」をふっつりと見る事が無くなった
その次の春に「三毛」は三匹の子猫を生んだ。
父親は「チビ」である。
猫に兄弟なんだから近親がねとか
言ってもしかたないのだが
この子達はわりあい元気に育った。
サバ虎の♂「サバ」白赤ブチの♂「チャタロ」
三毛の♀の「コミケ」
ちなみにこの猫達すべての名前は
となりのバアチャンがつけたものである。
サバは早い時期に見えなくなった。
チャタロはけっこう長いこと三毛に甘えていたが
大人になるころ父に追われて
神社通りのほうへ流れていった。
残ったのは「コミケ」だけである。
そのコミケが半年少々過ぎた頃
初めての発情がきて子を孕んだ。
父親は言うに及ばず、チビである。
人間であったらとんでもない話である。
このロクデナシは自分の姉をテゴメにして
さらに産ませたわが子の初潮の記念にと
娘を強姦した鬼畜父なのだから。
ああ、本当に猫でよかった(汗)
野良であるせいでコミケはかなり小さく
体格なんかまだまだ子猫だと言うのに
哀れ マリモヨウカンのようにふくらまり
おなかが垂れて四肢を突っ張っていても
おなかがすれるようなありさまになってしまった。
この時三匹の子ねこが腹にいたのだが
コミケがあまりに若いために
一匹は死産であった。
そしてもう一匹はへその緒を噛み千切るつもりで
なんと腹壁の皮膚まで噛んでしまい
ハラワタが飛び出てしまった(汗)
この子猫を中庭で見つけた時
かなり正直ひぃえええええ!となり
心底チビを恨んだ(汗)
だが、まだ生きてる子ねこを殺す気にはなれず
そのまま家に持ち帰りおなかを一応消毒してみた。
すると破れているのは腹壁の皮膚だけで
腸は無事そうなことがわかり
ゴム手の指でそっと腸を押すとするすると中に入った。
子猫を縫うような縫合針なんぞあるわけがないので
絹針の一番細いものをかるくあぶり曲げて
絹糸をほぐして3分の1にし、軽くよりをかけて
イソジンにつけこんでそのまま腹をチクチクと縫った。
生きるか死ぬかは自信がなかったが
縫い終わったときに大きな声でなき
スポンジに含ませたミルクをチュウチュウ吸ったので
コミケに戻してみた。
コミケはこの子ねこを嫌がらず
そのまま世話をしたようだ。
その子猫が「ぬい」と言い赤白ブチの♂で
ぬいの兄弟は
雑巾三毛の♀「孫三毛」一匹だけになる。
ぬいはそのまま大きくなり
その後、寿司屋通りのほうのボスになって
某寿司屋のアイドル猫「マクラチャン」(推定10K)
の父親になった。
縁の下に残った「三毛」「コミケ」「孫三毛」
「孫三毛」はコミケがあまり世話をしないせいで
三毛がよくそだてた。
そのうちまた孫三毛が子供を孕んだ。
父親はチビである。
ところが丁度その頃
事故にあい大怪我をおった後遺症で
身体があまり自由がきかないチビに
コンビニ裏通りの黒猫の♂「ヤマト」が襲いかかった。
その際に「ぬい」は寿司屋通りのほうに追われてしまい
コミケも焼肉屋通りへ去ってしまった。
ヤマトとチビの攻防戦は半年の間続いたのだが
ついにチビの勝利となり、
ヤマトは父の無念を晴らすことなく風呂屋界隈へ消えた。
ヤマトの父はあの「クロスケ」である。
その後「孫三毛」が子ねこを生んだが
生まれたのは1匹で
キレイな三毛の♀でお鼻にひげのような模様があるので
ヒゲちゃんとよばれたが
裏のバアチャンが
あまりにそれではかわいそうだろうということで
「小夏」ちゃんと呼ばれた。
風呂屋界隈のヤマトは数度に渡り
チビのナワバリを荒らし
その時に孫三毛がヤマトにくっついて
風呂屋通りに移住してしまった。
残された小夏は三毛が育てていたが、
そのうち三毛もふっつり姿を見せなくなった。
小夏も今までの三毛一族の♀同様
チビの子猫を生むことになる。
生まれたのは♂の赤白ブチ猫で
「コテツ」と名付けた。
もうチビもかなりよたよたとしており、
おそらくチビの亡き後は
このコテツが跡を継ぐのでは無いかと思われる。
このコテツ、なかなかになつっこく
さすがに触らせこそはしないが
人の顔を見ると甘えて鳴く。
数代にわたって見守ってきた三毛一族に
やっとこさ革命が起こったか?という感じだ。
この先 どんな猫がこの縁の下にすむのだろう。
先住猫族達とのつきあいはまだまだ終わりそうに無い。
**********************
この日記の最後にでてきた
コテツ(当時は雄だと思っていました)
が じつは♀で
その孫猫のミミが生んだ子が
大吉・はな・すず・りんになるわけなのですが
その頃の私にはわかるわけもなく。
もう彼女達を育んだ
あの古い家も取り壊しになりました。
それでもあの町にはまだ
同じ血筋の子がいるようです。
代々ずっと野良猫でいた一族の末裔は
いまはみんな幸せな飼い猫になり
飼い主さんと幸せに暮らしましたとさ。
おしまい。
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