2011年2月1日(火)
終の棲家
猫話×153


気分転換に散歩というものを
良くする様になった
いつものお店に行く
たわいのない小さな道が
今の私の気に入りで
ゆるやかで小さな坂を下る
そのきわでいつも少しだけ足を止める
大きな柏の木の枯葉の音や
凍り付いて張り付き
鏡のようになったその氷を削る音や
時折遠くから聞こえる犬の声などを
聞きながら
ゆっくりゆっくりと坂を下りて
通り過ぎる家々の
さまざまなひとの暮らしを思ったりする
何度も通った道のはずなのに
それでも通るたびに何度かの発見がある
普通のマンションだと思っていたものが
老人達のグループホームだと知って
また1つの意外な発見に
心は動かされる
それらを求めているひとの多さを
それらを探して迷う人の多さを
それらのことに思いをめぐらせる
人でさえ 終の棲家が
なかなか見つからないものを
ましてや小さな獣の身で
どうしてその子が見つけられよう
ましてや私などの力のみで
どうしてその家が見つけられよう
そんなことを思って
かるくついたため息の
息の透明さに
氷解の日の近さを想う

振り返れば
かなり遠く歩んだつもりの私に
まだそんなに離れていないよと
駅ビルの姿が教えてくれる
そしてまだ
目的の地まで半分なのだと
この坂を下りるまでは と
自らを鼓舞して歩みを始める
滑りますからお足元お気をつけてと
ふいに声を掛けてくれた傍らの人の温かさに
一人だけで歩んでいるのではないことに
私は気づき そして静かに感謝する
本当にありがとう と
****************************************
すずのお見合いが終わりました
とてもお優しい方で
お話をされている表情からも
真剣な様子が見て取れました
マイとかちの愛蓮さんが働きかけて下さって
この縁を結んでくださいました。
暖かい 本当に暖かい
ゆったりとしたお時間を
過ごさせていただきました。
今後のすずのことは愛蓮さんが窓口になり
飼い主さんからの報告を書いてくださるとのこと。
本当に何よりだと感謝ばかりする日であります。
愛蓮さんのブログ
お話合いが終わりまして
すぐに色々準備のために戻った飼い主さんが
その日のうちに我が家にお迎えにきてくださり
すずは床に置かれたバスケットに自ら入り
新しい家へと卒業してゆきました。
まるで戦国武将の誇り高き姫君のような
真っ直ぐな瞳の旅立ちでした。
新しい家族さんと一緒に頑張って
良い飼い猫さんになって下さい。
そのおうちがすずにとっての
終の棲家になりますようにと
おばちゃんはずっとずっと祈っています。
そして、どうか、どうか、
お元気で。
コメント(45件) | コメント欄はユーザー登録者のみに公開されます |
コメント欄はユーザー登録者のみに公開されています
ユーザー登録すると?
- ユーザーさんをお気に入りに登録してマイページからチェックしたり、ブログが投稿された時にメールで通知を受けられます。
- 自分のコメントの次に追加でコメントが入った際に、メールで通知を受けることも出来ます。