2011521(土)

最愛を失う前に

猫話×153

ここ2日ばかり
ひどい風邪をこじらせて伏せっていた。

咳が酷く 背中も痛いために
細切れの浅い睡眠になっていた。


朝の7時 私の携帯が鳴り
いつもならかかってきた先を見るのに

寝ぼけていたために
ついうっかり相手側の番号も見ずに
そのまま出てしまった。





「はい」



「あー、猫係の○○さんの携帯かね?」





猫係ってナンダヨ(汗)
いつ出来たよそんなもの(大汗)





「猫係じゃないですけど、○○ですが」


「猫を引き取ってくれるって人の携帯じゃないのか?」


「引き取りって・・・私はやってませんが(汗)
どちらでこの番号を聞かれましたか?」


「○○町内会のXXさんから聞いたんだが」


XXさんといえば、
前回ロミィ騒動の際にお話を伺いにいったうちの1件で、
もしまた困ったことがあったら
連絡先がわからないと仰っていたので
携帯の番号をお知らせした記憶があった。



あんのクソババアwwwwwwww
人の携帯気軽に教えくさりおって(汗)



「猫で困ってるんだ。ちょっと来てもらえないか」


「困っているって、何かあったんでしょうか?」


「家の真ん前で猫がはねられてのたうってるんだ。
 うちには関係ないのに気持ちが悪くてしょうがない。
 たのむから引き取ってくれないか」



「ちょ!!!」


はねられてのたうってるって(大汗)
おっちゃん何言うてますのん(汗

一気に目が覚めた。



「すぐに動物病院に連れて行ってください!!」


「病院なんかもっていったらお金かかるし
 誰が払うんだ!うちの猫じゃない。
 それにあんなに血まみれになってるもの
 気持ち悪くて触れるか!!」



うわぁ・・外傷ひどいのか・・・。


「とにかく急いで引き取りにきてくれ」


「とりあえず様子は見に行きますので
 その現場の住所を教えてください」



とりあえず、着替えて
ナイロンヤッケを着て
畳んだダンボールとガムテープ
ペットシーツを自転車にのせ

プラスチックグローブと
革手袋・大きめのバスタオル
捕獲用の洗濯ネットを抱えて
猫運搬バッグに突っ込んで
背中に背負って教えられた住所に向かう。


まだ小雨まじりの寒い朝
あまりケガが酷くなければいいけれど・・・。


住所の場所は
うちから自転車で2分ちょっとの
住宅街だった。

だが猫らしきものが見えない。


電話をくれた方の家のチャイムを鳴らす。

インターフォンごしに電話に出た老人の声がした。



「あの、電話を貰ったものです。猫はどこですか?」


「猫は家の前じゃない。うちの裏の道だ。
 茶の間の窓から見えるので
 気持ち悪くてしょうがない。
 なんとかしてくれんか」



裏に回ると 道の中央に黒い猫が横たわっていた。


何度か車にはねられたのか
口から大量の血を吐いていたが

既に死後硬直が始まっていて
かなり前の時間に亡くなっているのは明らかにわかった。


2歳~3歳くらいの若いオス

去勢はしておらず
青い水玉模様の首輪をしている。


「どうだ?さっきまで動いてたんだけどな」


庭から電話してきたおじさんが声をかけた。



「これ、もうダメですね・・・。
 何時くらいにはねられたんですかね?」



「たしか6時くらいだったかなー」



現在8時近く。・・・そら死ぬわな。


おじさんが言うには
ここ数日、野良猫同士の喧嘩が酷く
朝もいがみ合う声が聞こえていたそうで。


猫同士で喧嘩をして飛び出して行った先に車が。
簡単に想像のつく話だなぁと。



ちょっとだけ手を合せ

プラスチックグローブを履き
ペットシーツを広げて猫を抱えて載せる。


顔が綺麗なままで、まだいいかなと思ったり。

胸が大きく潰れていて
たぶん、すぐ保護しても助からなかったかも。

身体は大きく、比較的肥満気味で
毛艶もかなり良い。

だけれども、肉球がガサガサで固く締まっている。


「・・・ってことは普段から外に出ている飼い猫か」



首輪には何かが書かれていたらしき
あとがあったが消えている。

万が一と言うこともあって


一応外してみる。



ビンゴ。

裏にも飼い主の電話番号らしきものが書かれていた。

すぐにその番号に電話する。


中年の女性が電話に出た。


現在の場所を知らせて
猫が死んでいたことを告げると

電話の向こうで派手な嗚咽が聞こえた。


「うそ、なんで。」


飼い主はすぐに走ってやってきた。
やはり近所の猫だったらしい。


ダンボールを組み立て
猫をシーツごと入れ
そのまま上からタオルをかけ

飼い主に手渡す。

飼い主は今にも倒れそうなほど
泣き続けている。


「これ、、、どうすればいいんでしょうか」


「猫の火葬をしてくれる業者さんはいます。
たぶん、2万とかそのへんだと思いますが。
もしそういうのがお望みじゃない場合には
どこかおうちの庭などにお墓をつくる方もいますし」

家は現在アパートなので埋める場所はないが
実家の土地に埋める場所があると言うので
それがいいのじゃないでしょうかという話をした。

飼い主さんが言うには
4月に引越ししてきたばかりで
もう大丈夫だろうと外に出して2週間ほどの
事故だったそうです。


とりあえず、去勢と出さずにしておけば
今回のことは防げただろうことを説明。



気の毒だけれど、
真実だからしょうがない話で。



とりあえず、バケツに水をもらって
現場をさっと掃除したあと、



「うんうん。いやぁすごい対処早かったね
 さすが猫専門係りだね」

 と おじさん。


えーと(汗


今度からは

「市役所とか行政によろしく」

3度釘をさしておいた。



猫専門係りってなんやねん(汗
いつからそんな部署できたんや



なんともやるせない気持ちで帰宅。





そして








熱が上昇。


咳。さらに酷く。






風邪かなり悪化 ←いまココ。

猫係ホンキで死にそうです。





この季節

飼い猫さん野良猫さんの事故などが増えます。

去年の秋に生まれた子らが

繁殖可能な月齢に育ち

縄張りを求めて歩くためです。

猫はケンカなどで見境がつかなくなって

車などの来ている方向に飛び込むことも少なくないです。

それらを避けようとして

人間が事故を起こすケースも多いです。


近隣の家や物置に入り込んだり

糞尿の被害を起こしたり

喧嘩などの声が迷惑になるケースも増えています。



喧嘩や繁殖などによる

猫同士の感染症などによって

伝染病にかかる猫も多いです。

それらは一度かかると治癒することはありません。

長い付き合いでずっと闘病していかなくてはなりません。



どうかそれらのことを踏まえて

猫には的確な管理をお願いします。




猫には去勢・ワクチン・室内飼いなどをお願いします。


風邪で死にそうな猫係りからのお願いです。








ロミィの時も思ったけれど




猫は飼い主を選ぶことができない。

けれどひたすらに飼い主に愛を注ぐ。



そんな猫を大切だと思うのならば

そんな猫を愛しいと思うのならば


失う前に最善を尽くして欲しい。



その存在の大きさや

自分がいかに猫に甘えていたか


失ってみてから気づいても遅いのだから。







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