2010117(日)

娘の同級生。EP-6

妄想×18

「楓~鍵掛かってないわよ~」 栞が帰って来た

「アラ、お客様?」 と言いながら茶の間に入ってきた

俺は立ち上がり振り返った。

「ママ、亜由美のお父さん。4月からお世話になる南洋銀行の鈴木さん。」

「いつも娘がお世話になっています 鈴木です。」

「こちらこそいつも娘がお世話になっています。」 栞が答えた

栞だった、それなりに年齢を重ねていたがそこに居るのは栞だった。


「お久しぶりです、19年振りかな?」 俺の方から口火を切った

「そ、そうですね。お元気でした?」 栞が答えた。

場の空気を察したのか 楓が自分の部屋へ消えた

「君も変わらないよ、昔のままだ」 思った言葉が素直に出た

「楓が二年生になった時のクラス名簿で気が付きました。」

「そうでしたか 僕は娘さん顔を見て判りました。」

「そっくりでしょ あの子 昔の私に?」

「あぁ、驚いたよ。」

「ところで今日は?」 と、栞に聞かれ

「あぁ、」 「当時、君とあんな事になって すまないと思っている」

「そのことを謝りたいのと どうしても君に会いたくて自分で何をしているか解らないまま来てしまった」

「すまない。」


「お気になさらないで下さい。お互い幸せな人生を歩んだのですから。」

栞の言葉に救われた。

「それより 春から娘をよろしくお願いします。」 栞が頭を下げた

「ハイ、責任持って娘さんをお預かりします。」

「失礼ですが 今お仕事は?」 聞いてみた

「亡くなった主人が残してくれたお店をやっています。」

「小さなスナックなんですが 今度いらしてくださいね。」

「どちらで?」 つい聞いてしまった。

「ローヤルクラウンビルの4階で 店の名前も栞です。」

「ぜひ、今度寄らしていただきます。」

「では、今日は突然失礼しました。」 礼をして玄関に向かった。

「亜由美ちゃんにも又、遊びに来てくださいって伝えて下さい。」

「ハイ、それじゃ 失礼します。」


車に乗ってから 深いため息がでた 脇の下にかいた汗が冷たかった

驚いた、栞の方が俺より ずっと大人だった。

入ってきた瞬間に判ったが 栞はやっぱり 夜の世界にいたのだ



そのころ 栞の家では 楓が

「ママ、亜由美のパパって ママの元カレなの?」

「う~~ん 昔のボーイフレンドよ。」 栞が答えた

「ふ~~ん な~んだBFかぁ~」と つまらなそうに言った

「でもねママ 亜由美のパパって ちょっとカッコイイよね。」

「え~ 楓って オジさん好きなんだぁ~」 茶化して栞が言った


つづく、


今日のチョロQ。トヨタ・メガクルーザー消防所の車。

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国産最大の 4WD。

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消防車だから ホィールも赤い。

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皆さんも火事には くれぐれも注意しましょう。



恋の火傷ならしてみたい。(爆)






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