2009317(火)

折れ脚座卓(イタヤ楓)完成 partⅢ


折れ脚座卓(イタヤ楓)完成 partⅢ

前回partⅡに引き続き、座卓完成までの加工工程の一部をご紹介します。

 今回は、天板の反り止めと伸縮に対応する『蟻桟』についてご紹介します。

 ↑の写真は反り止めを仕込んで完成した拡大写真です。

 今回の反り止めは左右中央の3か所に施しました。
 
先ず天板の裏に施す『蟻溝』の加工です。
 3か所に位置決めして引いた墨線と蟻型のホゾが入る厚さ分(深さ)通りに、蟻型のビットによって溝加工を行います。

 ↓の写真が、墨線と深さを合わせて溝掘りを行っている様子です。

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この加工を行う際のポイントは、溝幅の墨線を正確にひくことと、墨線通りに溝掘りを行うという点です。
 少しでもズレると蟻桟側のホゾが天板側の溝に仕込むことができなくなります。

 ↓の写真が掘り終えた『蟻溝』です。

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次に、天板に仕込む『蟻桟=吸い付き桟』の製作です。
 天板のハギ枚数(今回は6枚)とハギ口を見て蟻桟の全体の長さと、桟幅は蟻溝の幅を、板厚は溝の深さ(今回10㎜)を考慮して決めます。

 ↓の写真が蟻桟に蟻型のホゾを加工している様子です。

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ホゾ加工のポイントは、溝幅通りに仕上げる点です。
ホゾの厚さ(=溝深さ)とホゾの幅(=溝幅)が少しでもズレると
、ガタつきが出たり溝にうまく入りません。
 きつからず、緩からずがポイントです。軽く打ち込んで入るくらいが良いとされています。

 ↓の写真が3本の蟻桟が完成したところです。

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↑の写真を良く見ると分かると思いますが、桟の端の部分でホゾを落としています。

 これは、天板側の溝の長さに対してホゾの長さを短くし、仕込んだ後の表面上では分からない『遊び』を持たせるためです。
 無垢材の幅広の天板は、温度や湿度の変化で数ミリ単位で伸縮します。その伸縮に対応する部分が「遊び」です。

 天板に仕込んだこの『蟻桟』は接着剤などで接着されていません。
 蟻型の溝とホゾが密着しつつも、桟の両端の遊びによって天板が自由に伸縮できる仕組みになっています。

 密着性によって反りを止め、遊びによって伸縮に対応するという両面を兼ね備えた仕組みです。

 ↓の写真は、天板の片側を貫通させた蟻溝に蟻桟を仕込んでいる写真です。
 溝にそってピッタリと仕込まれている様子が分かると思います。

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↓の写真は天板裏に3本の蟻桟を仕込んで完成した写真です。
 黒く見える部分は、不要な溝を同じ蟻型のブラックウォールナット(クルミの仲間)を用いて、装飾を兼ねて埋め込んだものです。

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以上、3回にわたって「折れ脚座卓」の完成までの大まかな
工程を見て頂きました。

 最後までご覧頂きありがとうございました。

 工房 木 楽々(ki-rara)は『Just my size』でお客様のご注文にお応えしています。

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 こんなものが欲しいんだけど「高そう」と思わずに、まずお気軽にご相談ください。お待ちしております。m(__)m
 







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