2012910(月)

ザルツァッハ河畔を歩く


ザルツァッハ河畔を歩く

(写真)ヴッパータール動物園内の風景 2012.8.23撮影

私は、人のブログでも旅行記に関するものは一番面白くない類だと思っていて、自分でも最近は書くのをやめていました。面白くない理由は簡単でしょう。書き手にとって楽しい旅行であればあるほど、書き手の独りよがりが勝ってしまって、読み手を置いてきぼりにするからですね。ブログというのは、ある程度独りよがりのものではありますが、私はやはり読者がいることを忘れてはいけないと思っています。

今日は、私の「散歩」シリーズの一環としてお届けします。実際に、本当にぶらぶら散歩なのがお分かりになると思います。

オーストリアの西端ドイツとの国境にある、サルツブルクの街です。

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まずこの街のサルツブルクの町名はドイツ語で「塩の城」で、近くに塩山があるからでしょう。多くはザルツブルクと表記しますが、ここでは地元の人々の発音に倣って「ザ」ではなく「サ」と表記することにします。

私は10年ぶりくらいにこの街を訪れました。最後に訪れたのはイースター3月だったと記憶しています。ずっと避けてきたというのも過言ではありません。というのは、街自体の閉鎖的な雰囲気、旅行者にとっての大変な不便さ、感じ悪い訪問者のイメージが勝っていたからです。

今回訪問してみて、2番目の不便さはかなり払しょくされたように感じました。以前はとにかくホテルをとるのも大変、雨でも降ろうものならタクシーは予約も入らない、という感じでしたから。今回は計画の段階からホテルの予約も間際でも可能でしたし、その辺のインフラ整備はできたということでしょう。

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まず、駅が白づくりの全く新しい駅になりました。以前は暗い、キオスクが一件みたいなこじんまりとした駅でしたが。タクシーの運転手さんによると今年できたらしいです。また、アイスクリーム屋さんが増えていました。また、これがなかなかの美味でした。ドイツにも言える最近の傾向ではありますが、もともとヨーロッパはケーキの国で、ウン十年前はアイスはすでに溶けたようなものしか出てきませんでした。もちろん、ケーキカフェがまだまだ主流なことには間違いありませんが。私が気に入った店の隣にはピザショップもあって、イタリア系の薄い生地を焼いたものを出していました。明らかにイタリアからの観光客と見られる人がオーダーしていましたので、私も食べてみました。もちろんマルゲリータです。とても気に入りましたよ。

それから、以前は目につかなかったディスカウント系のスーパーマーケットが何軒もありました。

ベルリンなどは面白くて、ディスカウント系の別系列のスーパーマーケットが近くに林立しているのですが、同じ商品でも系列によって値段の差があるのです。もちろん日本でもありますね。私たちはスーパーのチラシを見て梯子をしますが、ドイツの人たちはそれをやっている形跡がありません。弾力性の問題かもしれません。詳細な調査をしたわけではないので、断言はできませんが、そんな印象です。

私は、水が大好きで川沿い、海沿いを歩くのが大好きです。今回の散歩は長距離ではなく、お昼から1-2時間程度です。

サルツブルクの町の観光名所で唯一まあまあ気に入っている場所が、ミラベル庭園です。以前はベンチなどに座ってゆっくりしたものですが、写真のとおり人が多いので、写真だけにしてそそくさと出てきました。ここでも相変わらず、サロンコンサートがあって当日券の看板も出ていました。

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この後、裏手のParis-Lodron通りなども歩いたのですが、これといった特徴はないので割愛します。

サルツブルクは川を境に東側が新市街、西側が旧市街で見どころは旧市街に集まっています。駅は新市街側にあります。

川沿いを歩きましょう。

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カイは岸辺程度の意味ですが、比較的広い路で犬の散歩をさせたり、自転車で走ったり、散歩できるようになっています。川の向こうにホーエンサルツブルク城がみえます。これも私の個人的な趣味でどうしても写真に収めてしまいます。

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川沿いに並ぶ家々です。

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アップはこんな感じ。庭もありますね。これが一家族のものか、アパートメントタイプかどうかはわかりません。

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山の上にもあって、なかなか良いなと思いました。

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今回私はドイツで一般家庭のお宅に宿泊しました。家の造りは似たようなものです。インターネットは3年前と同じテレコムの無線に契約しました。そしてそれの接続の悪いこと。iPhoneのほうがよほどましなのですが、通信料金がすぐ高額になるので、PCを無線につないでいました。主な用途は、仕事用の交信だったのですが、何度も断線が起きました。窓にPCを置いてみるとやや良くなるようですが、それでもだめ。
原因を突き止めるためにググってみると、どうも家の造りが原因らしいのですね。確かに、後で外(動物園!)でつなげると、これがサクサク行きます。確かに、このような家の造りだと無線はだめそうですよね。改めて思います。

橋を渡ります。

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旧市街側に来ると、ドームプラッツにでます。写真はJedermannの舞台です。Jedermannはホフマンスタールの戯曲で、毎年野外で上演されています。私も、1989年に名優Klaus Maria Brandauerの最終年ということで、立ち見で見ました。この年は、全く券が入手できなかったです。足が痛かったのをよく覚えています。

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観光案内所がある広場にある噴水です。観光用の馬車のが何台も留まっています。

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この街は作曲家モーツァルトの生まれ故郷で、若い時を過ごしたわけですが、彼はこの街が結局大嫌いで、飛び出しています。独特の息が詰まるような感じはよくわかる気がします。そして、鼻高々な中流老婦人たち。(上流の人はけっしていばったりはしませんね。二流以下の人がこんな態度をとるのです)昔よりはかなり減りましたが、まだ絶滅はしていないです。間違いなく訪問者でしょうが、なぜかこの街を訪れることを選ぶのですね。

本当は、オフの日は南チロルのBolzano(Bozen)に小旅行しようかと思っていました。しかし、前々回のブログで書いたような、電車でのトラブルがあったために、自重しました。ここへ行くには、ブレンナー峠(ヒトラーがその昔隠れていたところ)を電車で抜け、それはそれは風光明媚なところなのですけれどね。

何回もこの街を訪問していますが、それなりの発見はありましたし、歩くのはなかなか楽しかったので後悔はしていません。

本来の目的の音楽のほうはさすが、満足を通り越して本当に来てよかったと思いました。私が過去ベルリンやボストンで体験した人たちが含まれていて、懐かしさもありました。
今では曲名と演奏家を見れば、それなりに出来栄えは想像できて、まず外すことはないので自分ながら満足です。

以下は、備忘録として自分用に残しておきます。
24. August, 21:00 Uhr, Großes Festspielhaus
Daniel Barenboim – Schubert-Zyklus III
FRANZ SCHUBERT • Vier Impromptus D 899
FRANZ SCHUBERT • Klaviersonate B-Dur D 960

26. August, 21:00 Uhr, Großes Festspielhaus
JOHANNES BRAHMS • Konzert für Klavier und Orchester Nr. 2 BDur op. 83
WITOLD LUTOSŁAWSKI • Symphonie Nr. 3 (1982/83)
Sir Simon Rattle, Dirigent
Yefim Bronfman, Klavier
Berliner Philharmoniker

27. August, 20:00 Uhr, Großes Festspielhaus
LUDWIG V. BEETHOVEN • Konzert für Klavier und Orchester Nr. 4 G-Dur op. 58
ANTON BRUCKNER • Symphonie Nr. 9 d-Moll
Bernard Haitink, Dirigent
Murray Perahia, Klavier
Wiener Philharmoniker

最後に、車窓から見たドイツバイエルン州の風景。ここは本当に十勝に似ていると思います。

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小話

1. ピリカの菓子パン

もう一月以上前になりますが、東京駅のコンビニでたまたま見かけたピリカの絵が描かれた菓子パン。こんなところにも進出しているんだと驚きました。裏を見ると例によって、円山動物園が国内唯一2000年以降ホッキョクグマの繁殖に成功している云々の記載と、価格の一部が円山動物園の動物の餌代になる旨の記載がありました。

でも、もうピリカは円山動物園にはいませんし、グッズの開発元として版権があるのは理解できますが、なんか違和感があります。ましてや東京で販売すると、ピリカが札幌にいるような誤解も生じる可能性があります。

おびひろ動物園で飼育員さんに「ピリカなかなか帰れませんね」と話を向けると、「うちのホッキョクグマは”一応”ピリカなんですけど。」とか「ピリカがかえってくるのはなかなか…」といった遠慮がちな答えがかえって来ます。ピリカの所有権がおびひろ動物園にあることを意識している人はどのくらいいるのかな?とかんぐったりして。

個人的にはピリカが近い将来おびひろ動物園が無事帰園できる可能性があると思っていますが、これは競馬の勝ち馬を当てる以上の絵空事になりますので、ここでは書くのは遠慮しておきます。このような空想は物好きな人たちに任せて、ファンはゆったりと発表を待っていればいいと思っています。

2.アメリカ版マンガ経済?

最近アメリカ人に教えてもらった、動画をご紹介します。私たちであれば、「マンガ日本経済」みたいなものですね。彼らはやはり映像文化なのでしょう。これからは、コンテンツ文化になっていくでしょうが。
バーナンキ議長のそっくりさんも登場します。







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