動物(67)
2013年6月14日(金)
おびひろ動物園に多摩からトラが移動
動物×67
こんな記事を見つけました。
アムールトラの「マオ」、多摩からおびひろ動物園へ
└─多摩 2013/06/13
マオちゃんは三つ子のうちの一頭ですね。お父さんは釧路にいるリングです。私は子供の時に見ています。
おびひろ動物園ではオスの導入予定もあるようです。トラ舎あたりはさびしくなっていた(と思う)ので、良かったです。
まずはお知らせまで。
アムールトラの「マオ」、多摩からおびひろ動物園へ
└─多摩 2013/06/13
マオちゃんは三つ子のうちの一頭ですね。お父さんは釧路にいるリングです。私は子供の時に見ています。
おびひろ動物園ではオスの導入予定もあるようです。トラ舎あたりはさびしくなっていた(と思う)ので、良かったです。
まずはお知らせまで。
2012年11月4日(日)
陽光のジョヴァンナ
動物×67
(写真)ジョヴァンナ Tierpark Hellabrunn, München 2012.8.28
念願のジョヴァンナに会いに行きました。ミュンヘンのヘラブルン動物公園。彼女は動物園のホッキョクグマ舎が改修の間、一時期ベルリンであのクヌートと同居していた個体です。
クヌートのお誕生会の際にもらったごちそうを彼女が横取りして食べてしまった、といわれています。その翌年のお誕生会では、ちゃんとクヌート本人にごちそうが渡るように配慮されたとか。動物園のホームページにも、彼女は遊ぶのが上手だとの記述がありました。
ジョヴァンナという名が示す通り、イタリア娘。ファサーノ・サファリ生まれ。上野に今年来園したデアの姉に当たります。
この写真の横顔が少しデアに似ているでしょうか?
彼女は、オスのヨギと同居しています。
飼育員さんのガイドは10分は裕にあるような詳細なものでした。それによると、ペアは今年2年目ということで、一年目の昨年は早くも2世誕生の期待が大きかったということです。ジョヴァンナのおなかのふくらみを見て、「2世誕生の確率80%」などと賭けをする人もいたようです。楽しいですね。
この動物園のホッキョクグマ舎は横に長く、ほかの動物園の例にもれず来園者のほうがクマの移動に合わせて右往左往を強いられます。人工的なコンクリートでできた向かって左半分と、草木の生えた右半分に分かれます。
この写真を見て背景の子供と比較すると、いかにヨギが大きいかが分かります。
餌の時間は特に決まっていないということで、2頭が右側にいるときには、境目の戸を閉め、左側に餌をセットするということをしているようです。「餌の時間を不規則にする方が刺激があるようだ」との話でした。また、ジョヴァンナはイタリア娘だから、ミュンヘンの暑い夏でもへっちゃらですよ。と説明がありました。
私がいた間には、2回、スイカ・肉・野菜の給餌がありました。餌は一日12-3キロということで、浜松のキロルも13キロと聞きましたので、まあ標準でしょうか。ただ、餌は主にヨギがまず独り占めし、そのあとジョヴァンナが合間を見て食べるという感じでした。
スイカ・肉の給餌の時には、岩の上にスイカがセットされていて、それにヨギが夢中になっている間に、池の中にある肉をジョヴァンナが見つけていました。なかなかジョヴァンナは賢い子だなと思いました。動画はすでに彼女が肉を食べて再度池に入る様子です。
写真や動画で見るようにこの池は藻が一面に生えていますが、クマの毛は緑に染まっていません。熊たちはこの池に入ってちゃんと遊んでいますが。
(右下の映り込みはお許しください)
ヘラブルン動物公園は、獣舎を除いて飼い犬の入場を制限していません。ですから、このホッキョクグマ舎でもガラス越しに犬がクマを見下ろしている場面も見受けられました。
緑が多い割には少し雑然とした感じで、暑いこともありあまり快適とは言えないところでしたが、念願の熊に会えてよかったです。
悠然と歩いているのが絵になるサイや、のんびりと座っているキリン、そして日本の動物園ではなかなか見ることができない小象。
都会のオアシスですね。
もっとも私が訪問した8月28日には市郊外で爆発事件があり、動物園最寄りの地下鉄3号線は途中で折り返し運転になっていました。
国内でももっと象の繁殖が成功するといいですね。
都民の日は各地の入場料が無料になり、満月(正確に言えば前日の9月30日)の時期にあたるので、イベントもありました。
恩賜上野動物園に久しぶりにデアに会いに行きました。前記のとおり、夏に姉に会っていますし、もうそろそろ上野に慣れたころだろうと期待してです。
デアは体が一回り大きくなったような気がしました。もともと彼女は大柄なクマだと聞いています。餌の時間にしかプールに入らないのは雪夫も同じ。それでも、皆の期待に応えてくれました。餌タイムが終われば、少し歩いて(ガラス越しに下から見上げることができるのでここでも期待に応える)再度日陰でお休み。おもちゃが見当たらなかったので、用事がなければプールに入らないということでしょう。
パンダは遠くから双眼鏡で眺めるのみでしたが、まあまあかわいかったです。そういえば上野はやっと念願の動画配信を始めましたね。画質は鮮明ですが、カメラワークが今一つの印象です。
旧芝離宮恩賜公園は新幹線が見える大名庭園です。鯉やカメなどの生き物も生息しています。ここを訪問したのは2年ぶりです。浜離宮と同様写真を撮れば必ず高層ビルが写るのですが、それに我慢できれば、ゆったり散策するのは良いでしょう。季節の花をめでることもできます。
ここにいるカメはなかなかユニークです。
夜には浜離宮恩賜公園の満月鑑賞会に出向きました。写真は面白いものがないので割愛しますが、多くの人が散策に来ていました。この公園はいずれ散歩シリーズでご紹介したいと思います。
この日の東京タワー。プロではないので写真が粗いのはお許しを。
私はこの絵の存在を同名の小説で知ったのですが、念願かなって東京での最終日に見に行くことができました。一度はあきらめかけたのですが、家族のアドバイスで朝一に着くように上野へ繰り出したのです。
やっぱりいってよかった。
想像以上にとてもかわいらしい少女でした。
小説のほうもノンフィクションですが、画家と少女のほほえましい関係がつづられていて、絵画に似合ったいい作品ですよ。
いま、神戸で展示されていますね。東京からも繰り出している人がいるらしいです。今回は人物画ということで、美術館を出てあの上野の街でもそれほど違和感はありませんでした。(このブログの「セザンヌ展」参照)
高校生の頃、名画の来日は30年おき程度と名画鑑賞が趣味の先生がおっしゃっていました。関西方面の方、一度鑑賞されることをお勧めします。
皆さんはどのような名画に遭遇されたことがありますか? 私は昭和天皇の何かの記念で子供の時分に源氏物語絵巻展を4時間並んで鑑賞したことがあります。これはドキドキしました。
システィナのマドンナ、これは一生のうちに一度はその前に立つべきらしいのですが、2度ドレスデンで会うことができました。これも忘れ難い経験です。下部にいる二人の天使があまりにも有名な絵画です。
ホッキョクグマのキロルがおびひろ動物園から浜松市動物園に移動して数か月おきに見ていますが、回を追うごとに彼らしさを取り戻しているのには驚かされます。
それにも増して、動物園の展示動物としての役割をきっちりこなしているのには目をみはるばかりです。
移動当初は警戒と緊張からか、往復運動ばかりでしたが、直近の10月末には、往復運動はほとんど見られませんでした。まずは、木で遊び、それから飼育員さんに投げ入れてもらったお気に入りのブイを押したり、蹴ったり、投げたり、プールに飛び込んだり、そんなパフォーマンスの合間にちらちらこちらの反応を確認します。
そのたびに「ちゃんと見てるよー」と声をかけてあげます。
表情も、目をギュッとつむって><になる姿、そしてこちらを見る目、幼い時のそのままでした。体も大きくなり、2メートルは裕に越え、今では獣舎内通路で寝るときに、斜めでないと体がつかえてしまうそうです。
何よりもこの子がすごいと思うのは、おやつタイムでアジを投げ入れてもらうとき、魚を確保してから水中でそのままぱくりと食べるのではなく、ちゃんと前足でつかんで顔を水面上にあげこちらに顔を向けて食べることです。浜松の展示の構造上、例えばデアのように水中で餌を食べると、こちらにはその様子はわかりません。私たちを喜ばせる動機があるのか、それとも次の魚の投げ入れを気にしているせいなのか、理由はわかりませんが、いずれにせよこの子は私たちを喜ばせるすべを知っている気がします。
それが、キロルがどこへ行っても対応能力は高いだろうと評価されるゆえんでしょう。
もちろん、浜松の皆様に大事にされ、かわいがっていただいているからこそです。
9.11の時期に合わせて、昨年のビンラディン容疑者殺害計画の実行に関する証言の書籍が発売されたということで、その著者へのインタビューが音声になってポッドキャストになっていました。
とても興味深い内容でした。
生々しい証言でした。今でもこのポッドキャストがあるかどうかは不明ですが、ご興味がありましたら一度お聞きください。
来週は大統領選挙があります。9.11に関してもその後のアメリカの不幸な出来事に関してもアメリカ国外では、全然わかっていない空論が目立つのですが、これに関してはもう少し落ち着いて機会がありましたら書いてみたいと思います。
念願のジョヴァンナに会いに行きました。ミュンヘンのヘラブルン動物公園。彼女は動物園のホッキョクグマ舎が改修の間、一時期ベルリンであのクヌートと同居していた個体です。
クヌートのお誕生会の際にもらったごちそうを彼女が横取りして食べてしまった、といわれています。その翌年のお誕生会では、ちゃんとクヌート本人にごちそうが渡るように配慮されたとか。動物園のホームページにも、彼女は遊ぶのが上手だとの記述がありました。
ジョヴァンナという名が示す通り、イタリア娘。ファサーノ・サファリ生まれ。上野に今年来園したデアの姉に当たります。
この写真の横顔が少しデアに似ているでしょうか?
彼女は、オスのヨギと同居しています。
飼育員さんのガイドは10分は裕にあるような詳細なものでした。それによると、ペアは今年2年目ということで、一年目の昨年は早くも2世誕生の期待が大きかったということです。ジョヴァンナのおなかのふくらみを見て、「2世誕生の確率80%」などと賭けをする人もいたようです。楽しいですね。
この動物園のホッキョクグマ舎は横に長く、ほかの動物園の例にもれず来園者のほうがクマの移動に合わせて右往左往を強いられます。人工的なコンクリートでできた向かって左半分と、草木の生えた右半分に分かれます。
この写真を見て背景の子供と比較すると、いかにヨギが大きいかが分かります。
餌の時間は特に決まっていないということで、2頭が右側にいるときには、境目の戸を閉め、左側に餌をセットするということをしているようです。「餌の時間を不規則にする方が刺激があるようだ」との話でした。また、ジョヴァンナはイタリア娘だから、ミュンヘンの暑い夏でもへっちゃらですよ。と説明がありました。
私がいた間には、2回、スイカ・肉・野菜の給餌がありました。餌は一日12-3キロということで、浜松のキロルも13キロと聞きましたので、まあ標準でしょうか。ただ、餌は主にヨギがまず独り占めし、そのあとジョヴァンナが合間を見て食べるという感じでした。
スイカ・肉の給餌の時には、岩の上にスイカがセットされていて、それにヨギが夢中になっている間に、池の中にある肉をジョヴァンナが見つけていました。なかなかジョヴァンナは賢い子だなと思いました。動画はすでに彼女が肉を食べて再度池に入る様子です。
写真や動画で見るようにこの池は藻が一面に生えていますが、クマの毛は緑に染まっていません。熊たちはこの池に入ってちゃんと遊んでいますが。
(右下の映り込みはお許しください)
ヘラブルン動物公園は、獣舎を除いて飼い犬の入場を制限していません。ですから、このホッキョクグマ舎でもガラス越しに犬がクマを見下ろしている場面も見受けられました。
緑が多い割には少し雑然とした感じで、暑いこともありあまり快適とは言えないところでしたが、念願の熊に会えてよかったです。
悠然と歩いているのが絵になるサイや、のんびりと座っているキリン、そして日本の動物園ではなかなか見ることができない小象。
都会のオアシスですね。
もっとも私が訪問した8月28日には市郊外で爆発事件があり、動物園最寄りの地下鉄3号線は途中で折り返し運転になっていました。
国内でももっと象の繁殖が成功するといいですね。
10月1日都民の日
都民の日は各地の入場料が無料になり、満月(正確に言えば前日の9月30日)の時期にあたるので、イベントもありました。
デア
恩賜上野動物園に久しぶりにデアに会いに行きました。前記のとおり、夏に姉に会っていますし、もうそろそろ上野に慣れたころだろうと期待してです。
デアは体が一回り大きくなったような気がしました。もともと彼女は大柄なクマだと聞いています。餌の時間にしかプールに入らないのは雪夫も同じ。それでも、皆の期待に応えてくれました。餌タイムが終われば、少し歩いて(ガラス越しに下から見上げることができるのでここでも期待に応える)再度日陰でお休み。おもちゃが見当たらなかったので、用事がなければプールに入らないということでしょう。
パンダは遠くから双眼鏡で眺めるのみでしたが、まあまあかわいかったです。そういえば上野はやっと念願の動画配信を始めましたね。画質は鮮明ですが、カメラワークが今一つの印象です。
旧芝離宮恩賜公園と浜離宮恩賜公園の満月鑑賞会
旧芝離宮恩賜公園は新幹線が見える大名庭園です。鯉やカメなどの生き物も生息しています。ここを訪問したのは2年ぶりです。浜離宮と同様写真を撮れば必ず高層ビルが写るのですが、それに我慢できれば、ゆったり散策するのは良いでしょう。季節の花をめでることもできます。
ここにいるカメはなかなかユニークです。
夜には浜離宮恩賜公園の満月鑑賞会に出向きました。写真は面白いものがないので割愛しますが、多くの人が散策に来ていました。この公園はいずれ散歩シリーズでご紹介したいと思います。
この日の東京タワー。プロではないので写真が粗いのはお許しを。
つれづれ
真珠の耳飾りの少女
私はこの絵の存在を同名の小説で知ったのですが、念願かなって東京での最終日に見に行くことができました。一度はあきらめかけたのですが、家族のアドバイスで朝一に着くように上野へ繰り出したのです。
やっぱりいってよかった。
想像以上にとてもかわいらしい少女でした。
小説のほうもノンフィクションですが、画家と少女のほほえましい関係がつづられていて、絵画に似合ったいい作品ですよ。
いま、神戸で展示されていますね。東京からも繰り出している人がいるらしいです。今回は人物画ということで、美術館を出てあの上野の街でもそれほど違和感はありませんでした。(このブログの「セザンヌ展」参照)
高校生の頃、名画の来日は30年おき程度と名画鑑賞が趣味の先生がおっしゃっていました。関西方面の方、一度鑑賞されることをお勧めします。
皆さんはどのような名画に遭遇されたことがありますか? 私は昭和天皇の何かの記念で子供の時分に源氏物語絵巻展を4時間並んで鑑賞したことがあります。これはドキドキしました。
システィナのマドンナ、これは一生のうちに一度はその前に立つべきらしいのですが、2度ドレスデンで会うことができました。これも忘れ難い経験です。下部にいる二人の天使があまりにも有名な絵画です。
エンターテイナー、キロル
ホッキョクグマのキロルがおびひろ動物園から浜松市動物園に移動して数か月おきに見ていますが、回を追うごとに彼らしさを取り戻しているのには驚かされます。
それにも増して、動物園の展示動物としての役割をきっちりこなしているのには目をみはるばかりです。
移動当初は警戒と緊張からか、往復運動ばかりでしたが、直近の10月末には、往復運動はほとんど見られませんでした。まずは、木で遊び、それから飼育員さんに投げ入れてもらったお気に入りのブイを押したり、蹴ったり、投げたり、プールに飛び込んだり、そんなパフォーマンスの合間にちらちらこちらの反応を確認します。
そのたびに「ちゃんと見てるよー」と声をかけてあげます。
表情も、目をギュッとつむって><になる姿、そしてこちらを見る目、幼い時のそのままでした。体も大きくなり、2メートルは裕に越え、今では獣舎内通路で寝るときに、斜めでないと体がつかえてしまうそうです。
何よりもこの子がすごいと思うのは、おやつタイムでアジを投げ入れてもらうとき、魚を確保してから水中でそのままぱくりと食べるのではなく、ちゃんと前足でつかんで顔を水面上にあげこちらに顔を向けて食べることです。浜松の展示の構造上、例えばデアのように水中で餌を食べると、こちらにはその様子はわかりません。私たちを喜ばせる動機があるのか、それとも次の魚の投げ入れを気にしているせいなのか、理由はわかりませんが、いずれにせよこの子は私たちを喜ばせるすべを知っている気がします。
それが、キロルがどこへ行っても対応能力は高いだろうと評価されるゆえんでしょう。
もちろん、浜松の皆様に大事にされ、かわいがっていただいているからこそです。
CNSポッドキャスト
9.11の時期に合わせて、昨年のビンラディン容疑者殺害計画の実行に関する証言の書籍が発売されたということで、その著者へのインタビューが音声になってポッドキャストになっていました。
とても興味深い内容でした。
- インタビュイーは、変名変装し世間に出ていること
- 実行そのものは業務として行ったこと(engageという言葉を何度も使用しています)
- アジトの目星をつけたものの、内部設計に関する情報はなかったこと、
- 突入日の前に数週間にわたって訓練を受けたこと、
- 突入のゴーサインが出る直前にオバマ大統領は、メディアを招待してパーティを開催し、その眼をそらしたこと、
- パキスタン政府・軍が気付く前に、計画を実行・完了しなければならなかったこと、
- 訓練にもかかわらず、ヘリコプターが不時着してしまったこと
- 容疑者殺害は計画にはなかったこと、
- 殺害してから、それが容疑者本人であることが分かったこと、
- 最後にアジトから引き上げる際、ヘリコプターの爆破の指令を受けたにもかかわらず、まちがえてアジトの爆破を使用としてしまったこと(理由は、「それ(it)」を爆破せよと命令を受けたから)
生々しい証言でした。今でもこのポッドキャストがあるかどうかは不明ですが、ご興味がありましたら一度お聞きください。
来週は大統領選挙があります。9.11に関してもその後のアメリカの不幸な出来事に関してもアメリカ国外では、全然わかっていない空論が目立つのですが、これに関してはもう少し落ち着いて機会がありましたら書いてみたいと思います。
2012年9月3日(月)
また会えてよかった
動物×67
(写真)グレゴールとアレウートの双子の兄弟 Zwillingbrüder Gregor und Ale-ut @Tiergarten Nürnberg 17.8.2012
一年前にこちらとこちらとこちらとこちらでご紹介した、双子のオスの兄弟に一年ぶりに再会しました。ドイツバイエルン州にある、ニュルンベルク動物公園です。
欧州の動物園では多い事例ですが、1歳のこの兄弟は母のヴェラ(Vera)と同居しています。ガラスで仕切られた隣の放飼場では一年前と同様、父のフェリックス(Felix)が一頭飼いになっています。
前にもご紹介しましたが、ヴェラは旭山のイワンの妹です。ですからこの双子も、日本にいるロシア系の熊たちと血縁にあります。また、この双子の姉は有名なフロッケです。
お昼頃動物園に到着しましたが、3頭とも舎内で給餌を受けており、その後すぐ授乳シーンになりました。
この双子は今おびひろにいるアイラと同年齢ですが、やはり授乳を見るとアイラ(とほかのララの子供たち)には本当に申し訳ない気持ちになります。結局繁殖を優先して母子を引き離したわけですから。それと個人的な興味から、特にララとアイラの親子関係の発展過程をみたかったなといまさらながらに思います。
たぶん放飼場が広いせいもあって、この双子およびヴェラはお互いの交流シーンは多くありません。喧嘩しなくても済む広さなのですね。
ニュルンベルクのホッキョクグマ舎は横に広くヴェラ母子がいる向かって右側とフェリックスのいる左側が一望できるようになっています。プールの中はフェリックス側だけ見ることができます。
ですから、ヴッパータールやこの後行くミュンヘンのヘラブルンのような、観覧者を右往左往させるような残酷な作りではありません。ただ、奥行きも広く、クマたちが手前のプールにいない限り、見づらいことになります。特に、授乳は一番奥の場所でされるため、望遠レンズを持たない限り、撮影には不向きです。
2時半から毎日行われる餌ガイドタイムがあります。熊たちの紹介ということで、まずフェリックスの名が呼ばれると、彼は立ち上がって答えていました。(写真はありません)でも給餌はこの時は母子側だけ。(フェリックスは後程舎内で給餌を受けていました)この母子も、別のドイツの動物園の熊たちと同じように、それほど飼育員さんに反応するわけではなく、投げられる餌を淡々と食べるという感じでした。肉・野菜・果物(メロン)という順番です。
写真は、餌を食べている兄弟のところに行く子供。
それにしても、この双子はよく似ています。片方がやや色白というくらいの差でしょうか? 目が離れているところは、ロッシーの面影が少しあります。動物園に着いてすぐ、授乳シーンのころに、この子たちに詳しい女性がお友達と思われる人に、お母さんのところに真っ先に行くのはグレゴールと説明していたので、私はなるほど、とそのあとも見ていました。しかし、夕方に来た別の女性は真逆のことを話していましたので、やはり誰にも区別はつかないということですね。おびひろ動物園では担当飼育員さんがイコキロの区別の仕方の説明を四苦八苦されていましたが、ニュルンベルクではこの説明はありませんでした。
エサタイムの後は長い間中央の木の陰に隠れ、3頭でお休みタイムでした。この間はたまにヴェラの頭が見える以外は、全くこちらから見ることができません。
この双子は潜水が大好きです。黒いボールで遊んでいたりします。このボールはいたずら者で、岩の陰に挟まったりするので、これをもぐって取ったりするのです。
近くにいた親子の会話。
父:「熊は長く潜れるね」
娘:「どのくらい?30分くらい?」
父:「そんなに長くないかな。」
娘:「じゃあ10分くらい?」
父:「5分くらいかな?」
30分も潜れたらいいですよね。野生下ではクマは魚は捕れませんが、魚も捕れるかも。
お休みタイム後、一頭がプールで、もう一頭が奥で遊んでいましたが、ヴェラと一緒にいた一頭が一声鳴き声を出しただけで、プールにいた一頭は遊びを即やめ、そそくさと奥へ行き、授乳タイムとなりました。
この時刻ですでに午後7時過ぎ。7時30分が閉園タイム。この日はその後映画の上演会があるようで、それに参加する手に目印のバンドをつけた人たちが来たので、動物園を後にしました。
この冬には、新たなペアリングがあるのでしょうか? そうすると、双子にとってお母さんと過ごす最後の夏かな? 双子の健常な成長を祈ります。
先回の続きです。
先回のブログをアップした後、別のペアを見つけました。
その日はずいぶん長いこと強い雨が降っていたのですが、私の前で車を降りると、男性がすぐに上着を脱ぎ、女声がその上着を使って頭上に上着をかざして雨の中小走りで劇場に入っていきました。男性は、白ワイシャツに黒ズボン。もちろんぬれねずみ。
私の個人的な感想を言いますと、仮に配偶者であったとしてもそこまで相手に依存したくはないですね。ましてやその日は突然の雨というわけではなく、ずいぶん長いこと雨が降っていたのですから、傘を持ってくればいいだけの話です。
そういえば昔読んだ「ガリーナ日記」(ガリーナ・ヴィシネフスカヤ著)で、彼女と夫の名チェリストのロストロピーヴィチがソ連から亡命する場面で、針金柵の上を飛び越える際に、彼が先に向こう側へ行って、やおら自分のコートを脱ぎ地面にひいて、彼女が落ちてくるのを保護したという記述がありました。ここでは、そんな彼を見て彼女は笑ったとありましたけど、私の目の前で起こったことは、その場面を彷彿とさせました。
ところで、この日ですが劇場内でカメラで記念撮影に夢中になっている日本人男性が私にぶつかってきました。その人は私に謝りましたが、いつも以上に私が不機嫌に返答したことは言うまでもありません。
最近車を動かしていなかったので、日曜日の晩に都心を少しドライブしました。今日は、東京タワーのライトアップも本当に美しく、こちらもと思って帰りに寄ってみたのですが(案の定)10:00を過ぎていたので、終わっていました。これは、ゆっくり別の機会に見に行くことにしましょう。
ただ、今回の目的の場所は予想以上に満足の行く場所でした。動画でご勘弁ください。徐々にライトアップされていく瞬間の動画もありますが、あれは美しいですね。
帰りに、遠くにスカイツリーのライトアップや隅田川の橋やレインボーブリッジのライトアップと、短くても楽しいドライブになりました。週末の都心は道路もすいていますし、ドライブはとても快適ですよ。絶対お勧めです。一方平日は絶対×です。反対に週末渋滞なのは高速道路です。
一年前にこちらとこちらとこちらとこちらでご紹介した、双子のオスの兄弟に一年ぶりに再会しました。ドイツバイエルン州にある、ニュルンベルク動物公園です。
欧州の動物園では多い事例ですが、1歳のこの兄弟は母のヴェラ(Vera)と同居しています。ガラスで仕切られた隣の放飼場では一年前と同様、父のフェリックス(Felix)が一頭飼いになっています。
前にもご紹介しましたが、ヴェラは旭山のイワンの妹です。ですからこの双子も、日本にいるロシア系の熊たちと血縁にあります。また、この双子の姉は有名なフロッケです。
お昼頃動物園に到着しましたが、3頭とも舎内で給餌を受けており、その後すぐ授乳シーンになりました。
この双子は今おびひろにいるアイラと同年齢ですが、やはり授乳を見るとアイラ(とほかのララの子供たち)には本当に申し訳ない気持ちになります。結局繁殖を優先して母子を引き離したわけですから。それと個人的な興味から、特にララとアイラの親子関係の発展過程をみたかったなといまさらながらに思います。
たぶん放飼場が広いせいもあって、この双子およびヴェラはお互いの交流シーンは多くありません。喧嘩しなくても済む広さなのですね。
ニュルンベルクのホッキョクグマ舎は横に広くヴェラ母子がいる向かって右側とフェリックスのいる左側が一望できるようになっています。プールの中はフェリックス側だけ見ることができます。
ですから、ヴッパータールやこの後行くミュンヘンのヘラブルンのような、観覧者を右往左往させるような残酷な作りではありません。ただ、奥行きも広く、クマたちが手前のプールにいない限り、見づらいことになります。特に、授乳は一番奥の場所でされるため、望遠レンズを持たない限り、撮影には不向きです。
2時半から毎日行われる餌ガイドタイムがあります。熊たちの紹介ということで、まずフェリックスの名が呼ばれると、彼は立ち上がって答えていました。(写真はありません)でも給餌はこの時は母子側だけ。(フェリックスは後程舎内で給餌を受けていました)この母子も、別のドイツの動物園の熊たちと同じように、それほど飼育員さんに反応するわけではなく、投げられる餌を淡々と食べるという感じでした。肉・野菜・果物(メロン)という順番です。
写真は、餌を食べている兄弟のところに行く子供。
それにしても、この双子はよく似ています。片方がやや色白というくらいの差でしょうか? 目が離れているところは、ロッシーの面影が少しあります。動物園に着いてすぐ、授乳シーンのころに、この子たちに詳しい女性がお友達と思われる人に、お母さんのところに真っ先に行くのはグレゴールと説明していたので、私はなるほど、とそのあとも見ていました。しかし、夕方に来た別の女性は真逆のことを話していましたので、やはり誰にも区別はつかないということですね。おびひろ動物園では担当飼育員さんがイコキロの区別の仕方の説明を四苦八苦されていましたが、ニュルンベルクではこの説明はありませんでした。
エサタイムの後は長い間中央の木の陰に隠れ、3頭でお休みタイムでした。この間はたまにヴェラの頭が見える以外は、全くこちらから見ることができません。
潜るのが大好き
この双子は潜水が大好きです。黒いボールで遊んでいたりします。このボールはいたずら者で、岩の陰に挟まったりするので、これをもぐって取ったりするのです。
近くにいた親子の会話。
父:「熊は長く潜れるね」
娘:「どのくらい?30分くらい?」
父:「そんなに長くないかな。」
娘:「じゃあ10分くらい?」
父:「5分くらいかな?」
30分も潜れたらいいですよね。野生下ではクマは魚は捕れませんが、魚も捕れるかも。
お休みタイム後、一頭がプールで、もう一頭が奥で遊んでいましたが、ヴェラと一緒にいた一頭が一声鳴き声を出しただけで、プールにいた一頭は遊びを即やめ、そそくさと奥へ行き、授乳タイムとなりました。
この時刻ですでに午後7時過ぎ。7時30分が閉園タイム。この日はその後映画の上演会があるようで、それに参加する手に目印のバンドをつけた人たちが来たので、動物園を後にしました。
この冬には、新たなペアリングがあるのでしょうか? そうすると、双子にとってお母さんと過ごす最後の夏かな? 双子の健常な成長を祈ります。
小話
1.(続)男性は大変
先回の続きです。
先回のブログをアップした後、別のペアを見つけました。
その日はずいぶん長いこと強い雨が降っていたのですが、私の前で車を降りると、男性がすぐに上着を脱ぎ、女声がその上着を使って頭上に上着をかざして雨の中小走りで劇場に入っていきました。男性は、白ワイシャツに黒ズボン。もちろんぬれねずみ。
私の個人的な感想を言いますと、仮に配偶者であったとしてもそこまで相手に依存したくはないですね。ましてやその日は突然の雨というわけではなく、ずいぶん長いこと雨が降っていたのですから、傘を持ってくればいいだけの話です。
そういえば昔読んだ「ガリーナ日記」(ガリーナ・ヴィシネフスカヤ著)で、彼女と夫の名チェリストのロストロピーヴィチがソ連から亡命する場面で、針金柵の上を飛び越える際に、彼が先に向こう側へ行って、やおら自分のコートを脱ぎ地面にひいて、彼女が落ちてくるのを保護したという記述がありました。ここでは、そんな彼を見て彼女は笑ったとありましたけど、私の目の前で起こったことは、その場面を彷彿とさせました。
ところで、この日ですが劇場内でカメラで記念撮影に夢中になっている日本人男性が私にぶつかってきました。その人は私に謝りましたが、いつも以上に私が不機嫌に返答したことは言うまでもありません。
2.今日のドライブ
最近車を動かしていなかったので、日曜日の晩に都心を少しドライブしました。今日は、東京タワーのライトアップも本当に美しく、こちらもと思って帰りに寄ってみたのですが(案の定)10:00を過ぎていたので、終わっていました。これは、ゆっくり別の機会に見に行くことにしましょう。
ただ、今回の目的の場所は予想以上に満足の行く場所でした。動画でご勘弁ください。徐々にライトアップされていく瞬間の動画もありますが、あれは美しいですね。
帰りに、遠くにスカイツリーのライトアップや隅田川の橋やレインボーブリッジのライトアップと、短くても楽しいドライブになりました。週末の都心は道路もすいていますし、ドライブはとても快適ですよ。絶対お勧めです。一方平日は絶対×です。反対に週末渋滞なのは高速道路です。
2012年8月26日(日)
ハロー、アノーリ - ホッキョクグマ キャンディの故郷を訪ねて
動物×67
(写真)ヴィルマとアノーリの母子 Eisbären „Vilma“ und „Anori“ @Zoo Wuppertal am 23.8.2012
デュッセルドルフから電車で30分弱、ヴッパータールへアノーリ(Anori)を観にいきました。2012年1月4日生まれ。0歳のメスのホッキョクグマです。この子は子ねずみちゃん(Mäuschen)と親しみをこめて呼ばれています。ぬれたときの姿がねずみですものね。
そしてヴッパータールはホッキョクグマ キャンディの生まれ故郷でもあります。私は日本にいるホッキョクグマのルーツに決して詳しくはないのですが、20年位前は海外から積極的に導入していたのですね。
街中を走るこんな電車は街のシンボルです。乗りましたが、結構ゆれます。
Schwebebahn @Zoo/Stadion (注:これはデュッセルドルフからの電車ではありません)
ヴッパータールの町は、中心部にいかない限りさびれきっています。まあ普通の田舎町ですね。ドイツ特有の狭い息の詰まる感じがあって、住みたいとは思わない場所です。
アノーリの母はロストック出身のヴィルマ(Vilma)、父はベルリン出身のラルス(Lars)、ラルスはクヌート(Knut)の父ですので、アノーリはクヌートの母違いの妹に当たります。そんなわけで、アノーリはまずクヌートの妹ということでメディアに騒がれました。
ドイツ人は思いのほかホッキョクグマへの愛着が深いです。キャンディも同じように騒がれたのかな?
地元紙によるとラルスはヴィルマの母のヴィエンナとペアリングするために5月にロストックに移動になりました。広い展示場を母子に譲ったわけです。報道によると、今年生まれた子はアノーリ一頭なので、実績のあるオスにはがんばってもらわないとと書いてありました。
短時間見ただけで性格まで到底わかるものではないのですが、印象としてアノーリはとてもかわいい顔の女の子だということです。ホッキョクグマの子供はみなかわいいのですが、特にこの子は目の表情がとてもいいです。遊び方はおてんばという感じはなく、おとなしめなのですが、お母さんにはちょっと抵抗してみたりもします。ヴィルマは大柄なホッキョクグマで美人で有名です。
ヴッパータール動物園は自然がいっぱいなのですが、展示の仕方は動物中心で人は動物を追いかけて歩かされることになります。その上、動物園は住宅街にあるのですが、ヴッパータールの町並みはさすがにTal(谷)といわれるだけあって、まるで箱根の町を思わせるような急坂が住宅街と動物園の周りを囲んでいます。そこで、訪問者は大変な運動を強いられるわけです。
(木の先にいる野鳥はカラスではありません)
たとえば、ライオン舎は広々とした草原の中にあり、展望階段を上がっていく場所もあるのですが、私が行ったときは、階段の近くではなく、隅の日陰に固まっていました。
ホッキョクグマ舎自体はそれほど広いわけではないのですが、熊のいる場所はプール側と小スペースの2箇所があります。そして、見学場所は合計4箇所に別れており(かつ正面から見ることはできない)、その上熊たちは自由に獣舎内に入れるようになっているため、目の前で見えないときは、小スペースにいるのではないかとうろうろするわけです。プール側の正面にはアシカのプールがあり、ホッキョクグマのプールの左右を行き来するには、このアシカプールの周りを往復することになります。
また、授乳の場面は見られなかったので授乳はおそらく獣舎内で行われていると思われます。
私は多くのホッキョクグマを見ているわけではありませんが、ニュルンベルクの双子と同様、この母子も人に対する反応はありません。(「くださいポーズ」など)
欧州の動物園の慣例に従い、アノーリもおそらく最低2年間はお母さんと一緒にすごすことになります。どんな子に育つか楽しみです。
アノーリの動画も載せておきます。ガラス越しの撮影ですので映りこみはお許しください。
ドイツ国内の移動では必ずお世話になっていて、その接続システムには感心しているのですが、やはり電車の遅延は必ず考慮に入れたほうがいいです。同じホームにいる前の電車が遅れると、ホームの変更なども発生するので駅での放送には注意を払います。
今回私は、ヴッパータールからサルツブルクへの移動がありました。11時過ぎにデュッセルドルフからミュンヘン行きのICEに乗り、ミュンヘンでECに乗り換えです。到着が18時予定。その後3時間後に夜の予定がありました。普段移動直後には予定は入れないのですが、ヴッパータール訪問の予定を無理に入れたためこんな感じになりました。
結論を先に言いますと、「心配したけど終わりよければすべてよし」というところでしょうか? 今回は運も味方してくれました。いつもこんなわけには行きません。
デュッセルドルフを定刻どおりに発車したICEはケルンを過ぎ、ボン近郊の停車予定のない駅で車両故障で乗客全員が降ろされます。同じミュンヘン行きのICEが10数分後にあることはわかっていました。ただ、その電車のミュンヘン到着予定時刻とECの発車予定時刻が同刻のため、乗り換え時間がありません。
結局、乗客全員がボンの駅で重い荷物を引きずりながら階段を上り下りし、別のホームで駆け込むように後続のICEに乗る羽目になりました。でもため息をつく人はいても、駅員に怒って噛み付く人はいませんでした。その時点で後続ICEの定刻から25分遅れ。もともとの予定から45分遅れ。
車内では車掌が回って一人ひとり乗り換えの案内をしていました。もともとの電車と後続車では終着駅は同じものの経由地が異なっていました。私自身は最善の策をとるしかないと覚悟を決めていました。車掌によると、予定のECの後、最悪でも1時間後にまた電車があるということでした。よって、到着後少し忙しくなるけれども何とか予定には間に合うと思いました。
ここからすごいのがICE。マンハイム・シュトゥットガルト・ウルムと走る間に25分の遅れを取り戻し、ミュンヘンには定刻に到着しました。そして到着前の車内放送では「グラーツ行きのECに乗る人は、発車時刻が定刻の16:27から32に変更になりましたから乗り換え間に合いますよ。」ということでした。5分の乗り換え時間では、長いホームの端までいくのにかなり急ぎましたが、結局ECは発車時刻を10分遅らせてくれ(ECの車内放送で接続の関係でミュンヘンで長く停車したとの説明あり)、予定の電車に乗れました。ECは遅れを取り戻すようなことはせず、遅れたままでしたのでさらに乗換えがある人は難儀したようでしたが、私にとっては幸運なことでした。
一方、もともと予定通りの電車で移動していたにもかかわらず、遅延に巻き込まれた、マンハイムでバーゼルへ乗り換え予定の女性は結局マンハイムで1時間待つ羽目になりました。
長々書きましたけど、何事も順調に行けばもうけもの位に思えば腹も立ちません。うまく対応することのほうが大事ですね。(ただ、ICEで樽のようなおばさんが私の荷物の上に腰を下ろしたときは、立つように強く要求しました。よろけたんだとか言い訳を言っていましたが。)
そういえば、ケルンの動物園で43歳の女性飼育員さんがアムールトラに襲われてなくなったそうですね。トラは園長
によって射殺されたとか。猛獣の飼育は命がけです。
8月のドイツも暑かったです。私の経験でも、家から一歩で手あれほど暑いと思ったのは久しぶりです。
バイロイトでも暑くて、女性は服で調整できますが、男性は大変です。長袖に上着、ネクタイです。(私も東京での仕事着は長袖に上着ですよ)
それでも、彼らは"sehr warm"(英語でvery warm)と表現するんですよね。「暑い」とはいいません。私はそんな表現に慣れていますけど、ちょっとおかしいです。サルツブルクでタクシードライバーにその話をしたら笑っていました。
今回私はドイツ人の一般家庭に滞在しましたが、そこのご婦人が、「20キロ近郊の森の中で水浴びして気持ちよかった」と話をしてくれました。そのときの会話:
私:「裸で?」
婦人:「そう」
私:(もういちど)「裸?」
婦人:「そうよ。気持ちがいいわよ」
ドイツ人は水浴びするとき、それがたとえ道路や電車から丸見えのところでも生まれたままの素っ裸です。私たちも温泉や銭湯では裸ですが、外で丸見えの場所ではやらないですね。ほかの国の人でもそんな習慣はあまりきいたことはないです。
上で男性は大変という話をしましたが、海外に来ると女の私は気分がいいし、男性は見ていてつくづく大変だなとおもいます。
カフェテリアで見ていても、席取のため早々と座っているのは女性、食べ物と飲み物を調達して運んでくるのは男性です
。そして、早々と食べ物を口にするのもご婦人のほう。
戸の開け閉めや座るいすにも気を使います(これは私もしますよ)。エレベータを我先に降りようとする人たちとは格が違いますね。
今年のバイロイトに関して軽くお話しておきますと、音楽の出来はどの演目もここ数年の完成度を反映してとてもすばらしく、一時期の低迷を脱したように思います。その中で特に喝采を浴びていたのが、白鳥の騎士役のKlaus Florian Vogt氏でした。この春東京にも来日していますので、体験された方も多いと思います。
たぶん容姿端麗なことは大いに関係しているとは思いますが、スタンディング・オーベンションをうけるほどかな?と私は思いました。
それとさすがにパルシファルの完成度はすばらしいです。オーケストラとグルネマンツが特にすばらしい。今年は、地元映画館での上映もあって、テレビでも放映されました。
youtubeにもありますので、リンクだけ載せておきます。
第一幕
第二幕
第三幕
舞台設定は20世紀で、第一幕の終わりから第二幕は第二次世界大戦のフィルムや、ハーケンクロイツも登場します。花の乙女は従軍看護師です。それでも、20年位前にあった露骨な戦争表現からはかけ離れていて、ドイツ人も嫌悪の反応をすることはありませんでした。
それにしても、この曲の精緻さと完成度は奇跡といってもいいと思います。確かに要求されるものも大きいのですが、出会うたびに喜びで心を満たしてくれます。
また、今年は劇場の外にユダヤ人として迫害を受けたり、ユダヤ系であることを理由に出演機会を奪われた人たちの写真と略歴を展示してありました。ドイツ語でもKZ, deportieren, Vernichtungなどの用語を見るとつらくなります。私は広島へ行ったことはありませんが、被害者と加害者の差こそあれ、同じような沈んだ気持ちになるのでしょう。
デュッセルドルフから電車で30分弱、ヴッパータールへアノーリ(Anori)を観にいきました。2012年1月4日生まれ。0歳のメスのホッキョクグマです。この子は子ねずみちゃん(Mäuschen)と親しみをこめて呼ばれています。ぬれたときの姿がねずみですものね。
そしてヴッパータールはホッキョクグマ キャンディの生まれ故郷でもあります。私は日本にいるホッキョクグマのルーツに決して詳しくはないのですが、20年位前は海外から積極的に導入していたのですね。
街中を走るこんな電車は街のシンボルです。乗りましたが、結構ゆれます。
Schwebebahn @Zoo/Stadion (注:これはデュッセルドルフからの電車ではありません)
ヴッパータールの町は、中心部にいかない限りさびれきっています。まあ普通の田舎町ですね。ドイツ特有の狭い息の詰まる感じがあって、住みたいとは思わない場所です。
アノーリの母はロストック出身のヴィルマ(Vilma)、父はベルリン出身のラルス(Lars)、ラルスはクヌート(Knut)の父ですので、アノーリはクヌートの母違いの妹に当たります。そんなわけで、アノーリはまずクヌートの妹ということでメディアに騒がれました。
ドイツ人は思いのほかホッキョクグマへの愛着が深いです。キャンディも同じように騒がれたのかな?
地元紙によるとラルスはヴィルマの母のヴィエンナとペアリングするために5月にロストックに移動になりました。広い展示場を母子に譲ったわけです。報道によると、今年生まれた子はアノーリ一頭なので、実績のあるオスにはがんばってもらわないとと書いてありました。
短時間見ただけで性格まで到底わかるものではないのですが、印象としてアノーリはとてもかわいい顔の女の子だということです。ホッキョクグマの子供はみなかわいいのですが、特にこの子は目の表情がとてもいいです。遊び方はおてんばという感じはなく、おとなしめなのですが、お母さんにはちょっと抵抗してみたりもします。ヴィルマは大柄なホッキョクグマで美人で有名です。
ヴッパータール動物園は自然がいっぱいなのですが、展示の仕方は動物中心で人は動物を追いかけて歩かされることになります。その上、動物園は住宅街にあるのですが、ヴッパータールの町並みはさすがにTal(谷)といわれるだけあって、まるで箱根の町を思わせるような急坂が住宅街と動物園の周りを囲んでいます。そこで、訪問者は大変な運動を強いられるわけです。
(木の先にいる野鳥はカラスではありません)
たとえば、ライオン舎は広々とした草原の中にあり、展望階段を上がっていく場所もあるのですが、私が行ったときは、階段の近くではなく、隅の日陰に固まっていました。
ホッキョクグマ舎自体はそれほど広いわけではないのですが、熊のいる場所はプール側と小スペースの2箇所があります。そして、見学場所は合計4箇所に別れており(かつ正面から見ることはできない)、その上熊たちは自由に獣舎内に入れるようになっているため、目の前で見えないときは、小スペースにいるのではないかとうろうろするわけです。プール側の正面にはアシカのプールがあり、ホッキョクグマのプールの左右を行き来するには、このアシカプールの周りを往復することになります。
また、授乳の場面は見られなかったので授乳はおそらく獣舎内で行われていると思われます。
私は多くのホッキョクグマを見ているわけではありませんが、ニュルンベルクの双子と同様、この母子も人に対する反応はありません。(「くださいポーズ」など)
欧州の動物園の慣例に従い、アノーリもおそらく最低2年間はお母さんと一緒にすごすことになります。どんな子に育つか楽しみです。
アノーリの動画も載せておきます。ガラス越しの撮影ですので映りこみはお許しください。
小話
ドイツ鉄道
ドイツ国内の移動では必ずお世話になっていて、その接続システムには感心しているのですが、やはり電車の遅延は必ず考慮に入れたほうがいいです。同じホームにいる前の電車が遅れると、ホームの変更なども発生するので駅での放送には注意を払います。
今回私は、ヴッパータールからサルツブルクへの移動がありました。11時過ぎにデュッセルドルフからミュンヘン行きのICEに乗り、ミュンヘンでECに乗り換えです。到着が18時予定。その後3時間後に夜の予定がありました。普段移動直後には予定は入れないのですが、ヴッパータール訪問の予定を無理に入れたためこんな感じになりました。
結論を先に言いますと、「心配したけど終わりよければすべてよし」というところでしょうか? 今回は運も味方してくれました。いつもこんなわけには行きません。
デュッセルドルフを定刻どおりに発車したICEはケルンを過ぎ、ボン近郊の停車予定のない駅で車両故障で乗客全員が降ろされます。同じミュンヘン行きのICEが10数分後にあることはわかっていました。ただ、その電車のミュンヘン到着予定時刻とECの発車予定時刻が同刻のため、乗り換え時間がありません。
結局、乗客全員がボンの駅で重い荷物を引きずりながら階段を上り下りし、別のホームで駆け込むように後続のICEに乗る羽目になりました。でもため息をつく人はいても、駅員に怒って噛み付く人はいませんでした。その時点で後続ICEの定刻から25分遅れ。もともとの予定から45分遅れ。
車内では車掌が回って一人ひとり乗り換えの案内をしていました。もともとの電車と後続車では終着駅は同じものの経由地が異なっていました。私自身は最善の策をとるしかないと覚悟を決めていました。車掌によると、予定のECの後、最悪でも1時間後にまた電車があるということでした。よって、到着後少し忙しくなるけれども何とか予定には間に合うと思いました。
ここからすごいのがICE。マンハイム・シュトゥットガルト・ウルムと走る間に25分の遅れを取り戻し、ミュンヘンには定刻に到着しました。そして到着前の車内放送では「グラーツ行きのECに乗る人は、発車時刻が定刻の16:27から32に変更になりましたから乗り換え間に合いますよ。」ということでした。5分の乗り換え時間では、長いホームの端までいくのにかなり急ぎましたが、結局ECは発車時刻を10分遅らせてくれ(ECの車内放送で接続の関係でミュンヘンで長く停車したとの説明あり)、予定の電車に乗れました。ECは遅れを取り戻すようなことはせず、遅れたままでしたのでさらに乗換えがある人は難儀したようでしたが、私にとっては幸運なことでした。
一方、もともと予定通りの電車で移動していたにもかかわらず、遅延に巻き込まれた、マンハイムでバーゼルへ乗り換え予定の女性は結局マンハイムで1時間待つ羽目になりました。
長々書きましたけど、何事も順調に行けばもうけもの位に思えば腹も立ちません。うまく対応することのほうが大事ですね。(ただ、ICEで樽のようなおばさんが私の荷物の上に腰を下ろしたときは、立つように強く要求しました。よろけたんだとか言い訳を言っていましたが。)
そういえば、ケルンの動物園で43歳の女性飼育員さんがアムールトラに襲われてなくなったそうですね。トラは園長
によって射殺されたとか。猛獣の飼育は命がけです。
素っ裸
8月のドイツも暑かったです。私の経験でも、家から一歩で手あれほど暑いと思ったのは久しぶりです。
バイロイトでも暑くて、女性は服で調整できますが、男性は大変です。長袖に上着、ネクタイです。(私も東京での仕事着は長袖に上着ですよ)
それでも、彼らは"sehr warm"(英語でvery warm)と表現するんですよね。「暑い」とはいいません。私はそんな表現に慣れていますけど、ちょっとおかしいです。サルツブルクでタクシードライバーにその話をしたら笑っていました。
今回私はドイツ人の一般家庭に滞在しましたが、そこのご婦人が、「20キロ近郊の森の中で水浴びして気持ちよかった」と話をしてくれました。そのときの会話:
私:「裸で?」
婦人:「そう」
私:(もういちど)「裸?」
婦人:「そうよ。気持ちがいいわよ」
ドイツ人は水浴びするとき、それがたとえ道路や電車から丸見えのところでも生まれたままの素っ裸です。私たちも温泉や銭湯では裸ですが、外で丸見えの場所ではやらないですね。ほかの国の人でもそんな習慣はあまりきいたことはないです。
男性は大変
上で男性は大変という話をしましたが、海外に来ると女の私は気分がいいし、男性は見ていてつくづく大変だなとおもいます。
カフェテリアで見ていても、席取のため早々と座っているのは女性、食べ物と飲み物を調達して運んでくるのは男性です
。そして、早々と食べ物を口にするのもご婦人のほう。
戸の開け閉めや座るいすにも気を使います(これは私もしますよ)。エレベータを我先に降りようとする人たちとは格が違いますね。
Ah Monsieur Vogt! (ああ、フォークトさん)
今年のバイロイトに関して軽くお話しておきますと、音楽の出来はどの演目もここ数年の完成度を反映してとてもすばらしく、一時期の低迷を脱したように思います。その中で特に喝采を浴びていたのが、白鳥の騎士役のKlaus Florian Vogt氏でした。この春東京にも来日していますので、体験された方も多いと思います。
たぶん容姿端麗なことは大いに関係しているとは思いますが、スタンディング・オーベンションをうけるほどかな?と私は思いました。
それとさすがにパルシファルの完成度はすばらしいです。オーケストラとグルネマンツが特にすばらしい。今年は、地元映画館での上映もあって、テレビでも放映されました。
youtubeにもありますので、リンクだけ載せておきます。
第一幕
第二幕
第三幕
舞台設定は20世紀で、第一幕の終わりから第二幕は第二次世界大戦のフィルムや、ハーケンクロイツも登場します。花の乙女は従軍看護師です。それでも、20年位前にあった露骨な戦争表現からはかけ離れていて、ドイツ人も嫌悪の反応をすることはありませんでした。
それにしても、この曲の精緻さと完成度は奇跡といってもいいと思います。確かに要求されるものも大きいのですが、出会うたびに喜びで心を満たしてくれます。
また、今年は劇場の外にユダヤ人として迫害を受けたり、ユダヤ系であることを理由に出演機会を奪われた人たちの写真と略歴を展示してありました。ドイツ語でもKZ, deportieren, Vernichtungなどの用語を見るとつらくなります。私は広島へ行ったことはありませんが、被害者と加害者の差こそあれ、同じような沈んだ気持ちになるのでしょう。
2012年6月29日(金)
犬みたいなシロクマの赤ちゃん
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