動物(67)


2012428(土)

定常状態の幸せ ユキとホクト 姫路市立動物園

動物×67

定常状態の幸せ ユキとホクト 姫路市立動物園

(写真)シマウマの親子 子供はこの日に誕生 姫路市立動物園 2012.4.21

都内の白熊の人口が50%減少し、さすらい人になりました。
ほんの半年前までは実質0でしたから、今一頭いるだけでも感謝しています。

今回はユキちゃんとホクト君の若いしろくまに会うのが主な目的です。

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飼育環境が劣悪だとか外野がうるさい動物園ですが、2頭の状態は極めて良好に見えました。

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確かに、成獣の白熊2頭を同居させるには狭い檻です。プールも小さいです。

ここは巨大レンズを装着したカメラを構えた人たちはいません。檻の前に何時間も粘っていると変人にみられるという噂もあります。

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もっとも、望遠レンズはいらないほど彼らは手の届く距離にいます。熊が水を切るために体を震わすだけで、その水をもらってしまいます。

これだけ近いと、臭気が気になりがちですが、それはなかったです。清潔に保たれているのかな? 夕方にはプールの水が抜かれ、飼育員さんが清掃に入りました。

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夏になると緑熊で有名な2頭ですが、まだ本当に白くて毛並みもよく、適度の緊張状態を保った2頭の同居がうまくいっているのだという印象です。噂では非常に仲のいいペアだとか。

2年前の「事件」は残念な出来事で、今シーズンもユキちゃんは「隔離」されたのですが、出産はありませんでした。ユキちゃん、この環境ではこぐまを産むのは無理だと自認したのでなければいいですが。

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ホクト君は2000年生まれ。ゴーゴ君のお兄さんです。この兄弟は似ていない、という人もいますけど、目のあたりそっくりですよ。ゴーゴ君の幼稚さはないです。立派なオスです。


ユキちゃんは1999年生まれ。紹介プレートに「色白美人」とありました。細面でかわいいけど、しろくまに「色白」というのはちょっとおかしいですね。


私が訪問した日は、2頭ともほとんど歩いていました。
たまにプールに入る。指をなめる。飼育員さんの姿を見ると早足でそわそわ走り回る(下の動画)。自室に1頭ずつ入って餌を食べる。指をなめる。


そんな風景です。私は、近くのベンチに座って飽きることなくそんな2頭を眺めていました。

いろいろなファンの人がいて当然ですが、私はしろくまのごく普通の当たり前の風景が好きです。餌やりなどのイベントは、イベントとして置いておいて、

歩く、プールに入る、あくびをする、座る、居眠りをする…

私は、そんな普通の行動をゆったり見ているのが好きなので、ベンチが近くにあるのはありがたいですし、喧騒の中にない地方の動物園はなかなか好きです。

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このペアは仲もいいですし、もう少し環境がいいと(外野の弁)、繁殖繁殖と騒がれそうですが、そんな騒音にさらしたくない、クマが幸せならそれでいい、と思わせるような安定したペアでした。

写真は訪問当日、姫路市立動物園で撮影したものです。



2012415(日)

最近のイケてる話

動物×67

最近のイケてる話

(写真)マーラ のんほいパーク 2012.3.31

今日は、最近の小話を何点かご紹介しましょう。(なお、途中にはめ込んだ写真はのんほいパークとイタリア公園のものです)

1. お隣さん

久しぶりにテンションあがりました。久しぶりに車を動かそうと駐車場に行きました。そうしたら、お隣さんにこの車。

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車高低いです。タイヤもピカピカ。

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品川ナンバーの(かくいう私も品川ナンバー)ツッパリ車は見慣れていますし、たいていの車には驚かないのですが、今回は写真を撮ってしまいました。防犯カメラが気になり、長いこと写真は撮りませんでした。(ここの警備員さんは優秀なのです。以前半ドアで駐車したところ、30分以内に電話連絡がありました。)

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持ち主は知りません。

これが赤い車ならば、大体わかります。90%以上の確率で、

「おっさん」

赤Tシャツに、半ズボン、あごひげ1cmくらいかな?(まるで犯人ですね)

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そういえば、1週間くらい前にNHKラジオに50歳くらいの男性視聴者から投稿があって、「私、スポーツカーに乗っていますが、イケてるでしょうか?」っていう質問なんですね。そうしたら、ラジオの女性陣が「エー驚き!すごい!ナウ!」なんて言っているんです。

この人たち、全然わかっていません(笑)。

そんな車に乗っているのは、たいていが野暮なおっさんです。

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でも私も悔しいかな、車好きですけどね。だから、この写真の車を見てテンションあがったんです。

そういえば、六本木のミッドタウン前にMercedesのいい感じのショールーム(カフェ併設)があって、とても気になっています。

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あと意外にいい車に会えるのが、日本橋三越本店です。私も、ここに行くときは車で行くのですが(荷物が多いという理由からです)、初老の誘導係の方々が、「これぞおもてなしの心」といわんばかりの丁寧さで誘導してくれ、車を出してくれます。ここの待合室に少しの時間いると、とても品のいいおば様たちがこれもまた、品のいい車で乗り付けてきます。

2.子象のマンボならぬマーラ

象の子供がこんなにかわいいとは、知りませんでした。
トップ写真は豊橋のんほいパークのマーラです。
アニメの主人公のような眼でみつめています。

この日は、雨がひどく雨が上がっても気温が低かったため、室内展示でした。もう見れないかなとダメもとで象舎に行ったところ、外の窓から見ることができました。


私が、飼育員さんに「かわいいですね!」といったところ、甘い声で「はい!!」と答えてくださいました。
鼻が短いです。生まれた時は30cmでぶら下がっているだけだとおっしゃっていました。今もぶら下がっているだけですけど。

3.クッキーとチャッピー

のんほいパークのメス・オスのペアです。今は円山動物園にいるキャンディはこの子たちの仲間でした。

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この動物園では、ガラス越しにクマを見ることができるのですが、ガラスのすぐ向こうに見える、チャッピーは巨大でした。今まで私がじかに見た熊の中で一番大きいかな? 雪夫より大きい感じがします。

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クッキーは目が悪いのか魚を捕るのが苦手なようです。

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この子たちを見ていて、浜松のキロルに改めて感心しました。もし、キロルがこの2頭と同じようにプールの中で魚を食べたとしたら、お客さんはがっかりするでしょう。キロルは、水中で撮った魚を、両前足で持って、お客さんに顔を向けて食べます。もし、これが意識的なサービスだとしたら、感心な子ですね。

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ジェイソンやバフィンがどのように食べていたかは私は知らないですし、天王寺の2頭もやはりプールの中に潜ったまま食べることはしないようなので、結論付けることはできませんが。

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(おまけ)最近Youtubeで見つけた唯一気に入った歌です。
何年か前のオリンピックで、ある日本人アスリートが金メダルを取ってから、一躍有名になりました。

実はこの曲には裏話があって、知人のうちの一人がニューヨークの出張の際到着日にメトロポリタン歌劇場へ行ったのですが、クライマックスに歌われるこの曲を聴いていなかった、というのです。

私は、「到着日では無理ですよ」と慰めたのですが、ご本人の目の前では悪いと承知しながら派手に笑ってしまいました。

曲名は、「Nessun Dorma (誰も寝てはならぬ)」

もともと男声のための曲ですが、女声で歌っています。Brava! 女声万歳!




201248(日)

若紫とはしばしの別れですが… ホッキョクグマ 雪夫 上野動物園

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若紫とはしばしの別れですが… ホッキョクグマ 雪夫 上野動物園

(写真)デアの門番と化した雪夫 上野動物園 2012.4.7

週末の土曜日桜が満開の中、おしくらまんじゅう状態のギャラリーをよそに、門番と化した雪夫の視線の先は、

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新妻デア。

背中しか見えなくても、一心不乱に見ています。リンゴがプールに落とされても気が付きません。

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長い時間その恰好では、足もしびれますね。アキレスけんのストレッチも必要です。

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一目ぼれですか? 相手はまだ少女ですが。

初草の若葉の上を見つるより
旅寝の袖も露ぞ乾かぬ

それが何か?

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あっ!デアが起きました。

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ウォー、ファッファッファ。興奮状態です。


男子ですねぇ、雪夫くんは。

エサの時間になり、やっとこちらへ来ました。飼育員さんを見ています。右足を外に向けるのは癖ですか?

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400キロは超えるであろう、立派な体躯。

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レイコ様とは、このシーズンもペアリングの同居をさせる予定であると昨年上野の飼育員さんが話してくれました。そのレイコ様は2月に亡くなり、新妻若紫ともしばしの別れですが、あなたには明石…いえ釧路で乙女が待っています。

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日本が誇る、ララ・デナリ夫妻のご長女ツヨシ様。新庄剛志と田中幸雄のカップルと茶化す人もいます。

雪夫が老クマなのではないかと、多くの人が心配しました。そして、上野でもいったん釧路行はためらわれたとうわさで聞いています。でも、この雪夫の姿を見てことが決まったのでしょうか?

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心配ご無用、雪夫はまだ立派な男子です。

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エサのときだけはダイビングして、ギャラリーをわかせることは怠りません。(これも、おしくらまんじゅうの中撮影。本当に大変です)


そして、あなたがこのギャラリーの歓声の中に再び戻ってくるとき、若紫は美しい紫の上に成長してあなたを迎えることでしょう。

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「3年後にデアが成長した暁には、雪夫とペアリングさせる」という上野動物園の言葉は、ほかの地域には見られない、東京人特有のmodestな物言いに聞こえますが、あながちウソには思えません。

(追記)雪夫は計測の結果305kgでした。100キロの誤差でした(笑)後付けですが豊橋のチャッピーより少し小さいかな?という印象でした。
しかし、これで都内の白熊はデア一頭になりました。1年半に及ぶ改装工事で事実上長いことゼロだったのですが、今はまだ一頭です。熊の人口密度低すぎです。
これで仮に2頭になるときがくると、イギリス流にいうと「熊の人口が2倍になった」というのでしょうね。


(おまけ)
カバと鳥

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先日まで冬眠していたツキノワグマの親子

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上野公園の大混雑

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不忍池

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2012327(火)

古い写真から~動物写真を中心に~

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古い写真から~動物写真を中心に~

(写真)フロッケ (c)Ralf Schedlbauer

PCデータのバックアップをしたときに、古い写真を眺めていました。

私のブログシリーズでも、思い出話をすることがありました。今日はそのうちから数枚をピックアップしてご紹介することにします。

クヌートです。ベルリン動物園での撮影です。1歳の夏です。眠そうですね。1頭飼されていた時のものです。この時も大変な人気で、見学場所が限られているうえに前列に子供用のエリアがあり、水に入っているときの動画も写真もまともなものがありません。

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「クヌートどこ?」「あの白いの」

といっていた親子を思い出します。夕方雨が降ってきて、雨宿りしていました。また、夕方決まった時間に餌を食べるためにいそいそと中に入るのですが、そのあと私の近くにいたおじさんが

「クヌーート、出ておいで Knuut! Komm heraus!)」

と呼んでいたのを思い出します。私は国内でもそうですが、海外でも道を聞かれることが多くて、「これがクヌートですか?」ともよく聞かれました。

私はもともと旅行しても写真を撮る習慣があまりなかったのですが、彼を撮影するために小型カメラを買いました。

2度目のクヌートは2年後ですが、カメラを入れたバッグが遅延して到着したため、写真がありません。

フロッケです。ニュルンベルク動物公園での撮影です。フロッケは英語でSnowflake(雪片)にあたる単語で、さしずめ「ふわふわちゃん」とでもいうところでしょうか。

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トップ写真はプロのカメラマンが毎日ニュルンベルク動物公園のHPで公開していた写真のうちの一枚で、私の以前の携帯の待ち受け画面です。私の家族も待ち受けで今も使っています。当時画像データが無料(一部有料)でダウンロードできました。人工哺育の個体は、母に育てられる個体と異なり、目が開くときから写真で公開されます。

フロッケは昨年ご紹介した双子の姉に当たります。クヌートの一年後に生まれた彼女は、複数の飼育員さんがチームになって24時間体制で育てました。やはり大変な人気でニュルンベルクの街には、"Knut war da."とか、"Knut war gestern."(クヌートというのもいたな)というポスターが掲げられました。また、ニュルンベルク動物公園は彼女のロゴを作成しました。

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この時はすでに、ラスプーチンが遊び仲間でした。フロッケは飼育員さんが親代わりで、親離れが通常よりも早かったために1歳になると同時に同年齢のラスプーチンがsocializationのためにお友達として迎えられました。

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ラスプーチンは男鹿の豪太の弟にあたります。怪僧の名前ですが、来園当初はRusse(ロシア人)と呼ばれており、ベルリンのトーニャと同様、ドイツで名づけられたと思われます。
来園当初は体格が同じだった2頭も、私が行ったときには体格差がかなりあり、その上フロッケが食べるのが遅いために、与えられた餌を、隅に持っていき食べていました。それでも、残りの餌はラスプーチンにとられてしまっていました。


また、このころは箱をおしゃぶりする癖があり、飼育員さんを心配させていました。

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ニュルンベルク動物公園は午前8時(さすが早起きのドイツ人!)に開園、午後7:30に閉園です。動物も長時間労働ですね。さすがに午後遅くなると、動物も眠くなってきます。それでも、やさしく「フロッケ」「ラスピー」と呼ぶと顔を上げてくれました。

この野生のペリカンの写真はゴールドコーストで3年前に夏の休暇を過ごした時のものです。

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オーストラリア人の休暇の過ごし方は本当にラフですね。私は典型的な都会子なので、驚くことばかりです。背景にあるようなボートで島まで行ったのですが、野生のワラピーに会うこともできました。

ゴールドコースト近くの島の海です。ごつごつした砂の上を乱暴に車を運転しながら進みました。

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Currumbin Wildlife Sanctuaryのコアラと、シーワールドの野生出身の双子の白熊です。


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このしろくまは、男鹿に来る予定でしたが手続き上豪太が来ることになりました。ここでは成獣でも同居しています。遊ぶことはまれなのですが、それでも時々からんでくれます。このような飼育の仕方を見て、動物園では問題がない限り動物を同居(特に幼年個体の場合は)させたほうが、心身ともに発育上望ましいのではないかと私は思うのです。

国内に戻って、アドベンチャーワールドのミライちゃんです。この子はなぜか「ちゃん」付けで呼ばれることが多いですね。まだお誕生日前のものです。彼女も今は美人のレディに育ったそうなので、また近いうちに再会したいと思っています。飼育員さんの赤ジャケットは、哺乳瓶の口の色で、ミライが愛着を示すので、この色の上着を着るようにしていたという説明がありました。


これは、言わずと知れたイコロとキロル。どっちがどっちかは自明ですね。本当に愉快な双子です。

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これらの写真は一度ご紹介したいとかねがね思っていたので、これで胸のつかえがとれた気がします



2012324(土)

天王寺動物園の動物たち

動物×67

天王寺動物園の動物たち

(写真)天王寺動物園のキリンとシマウマ 2012.2.12

一か月以上前の古ネタになってしまって、自分でも新鮮な印象で書けないのが残念です。

ゴーゴとバフィンを見に、大阪まで日帰りで出かけました。

大阪まで車を走らせる、それも日帰りをすると高速道路を走って、タイヤをすり減らす、そして疲れるだけですが、それでも新幹線で行く気にはなれません。

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2月12日は寒い日で、動物園の外れにあるホッキョクグマ舎だけにとどまるには寒すぎて、動物園を何周かしました。

昨年夏は暑すぎで、ほとんど動けなかったのでよかったです。

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都市部の動物園の割には、土や自然を取り入れているのが分かりますね。ホッキョクグマ舎もコンクリートとプールだけではなく土を取り入れてほしいと思いますが、クマの体が汚れるのを嫌っているのかもしれません。

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このような鳥のフライングケージは好きです。

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こちらは象の博子さん(手前)と春子さん。

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ところで、私が動物園に通うようになったのはこの1,2年です。ペットを飼うより楽ですし、公立動物園であれば数百円で一日遊べます。動物を見ていると、心が温まります。

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そういえば、バクは夢を食べる動物といわれていますね。

野生動物は体の不調を隠すので、病気が判明したときはもう手遅れで突然の別れに涙することも多いのです。それでも、動物は強いですね。自分の生命を守ることとつなぐことに人間以上にタフな気がします。置かれている環境に自分を慣らしていくこともそうです。円山のララも子別れして数日落ち込んでも、ちゃんと自分の置かれている環境を理解し生きています。

思想家などに言わせると、「デリケートなのは人間故」ということらしいです。しかし生命力はある意味、動物のほうが高いかもしれません。

ところで、ゴーゴとバフィンはどうも進展はないようです。私の目の前ではかなり仲良かったのですが。

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子供と大人のペアでは、この絵のようにはいきません。(Klimt "Der Kuss")

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これは、単なる仮説でしかないのですが、クマも年齢の近いペアのほうがうまくいくのではないかという気がしています。人間が見れば外見上同じに見えてもクマ同士では、やはり年齢差をしっかり把握できるのではないでしょうか?

この2頭を見ていても、バフィンのほうが優位に見えます。男鹿のペアも同様のようですね。あのクヌートも、母も含む15歳以上年上の雌3頭と同居して難しい位置にあったと聞いています。

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一方で、年齢の近いペアは(繁殖するかは別として)もう少し関係がいいような気がします。まだ子供のペアですが、近々私も日本平へ行ってこの目で確かめてこようと思います。



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