エッセイ(28)


201495(金)

羽生選手のショパン


羽生選手がショパンのバラード第一番を今年の曲に選曲したというニュースを読みました。

定番の名曲。

私は、これを少女のころに飽きるほど聴きましたが、この数十年触れることもなかった。

細部を忘れてしまっていたけど、もう一度聴いてみる。

最近はYoutubeがあるのでとても楽です。


このツィメルマンの演奏は魂が震えました。
特に前半の弱音の音色、タッチが他とは違う。もちろん後半もこの前半があってのことで完璧です。少し曇った音作りが心を揺さぶります。

こんな囁くような曲を羽生選手はどのように表現するのでしょうか?

私が気に入ったのも10代だったから、きっと羽生選手は表現するのにぴったりの年齢なのでしょうね。

それはそうと、これを聴いた後、知人から「今涙を流した?」とメールが届きました。

泣かないけどなぜわかるの? 恐ろし。



2012420(金)

「語られなければならないこと」にあなたは何を語りますか?


ノーベル文学賞受賞者のギュンター・グラス氏が4月4日付の南ドイツ新聞に寄稿した詩外部リンクが、反ユダヤ主義ではないかと論議を呼んでいます。

イスラエルは氏の入国を拒否したとか。事情を何も分かっていないという批判がある一方、賛辞も聞かれます。

まさにドイツ人の大好きなAuseinandersetzung(この言葉のよい日本語訳や英訳が思いつきません。しいて言えば「賛否両論の概念を推敲し意見を戦わす」くらいでしょうか?)です。

日本語訳をネットで見つけたので、併せて載せておきます。だだし、日本語だけを読むと全く分かりにくいので、日本語だけを読んでもわかるように直しました。ドイツ語の後に日本語がありますので、スクロールしてください

この詩を読んで、あなたは何を語りますか?

Was gesagt werden muss

04.04.2012, 12:03
Das Gedicht von Günter Grass

Warum schweige ich, verschweige zu lange,
was offensichtlich ist und in Planspielen
geübt wurde, an deren Ende als Überlebende
wir allenfalls Fußnoten sind.

Es ist das behauptete Recht auf den Erstschlag,
der das von einem Maulhelden unterjochte
und zum organisierten Jubel gelenkte
iranische Volk auslöschen könnte,
weil in dessen Machtbereich der Bau
einer Atombombe vermutet wird.

Doch warum untersage ich mir,
jenes andere Land beim Namen zu nennen,
in dem seit Jahren - wenn auch geheimgehalten -
ein wachsend nukleares Potential verfügbar
aber außer Kontrolle, weil keiner Prüfung
zugänglich ist?

Das allgemeine Verschweigen dieses Tatbestandes,
dem sich mein Schweigen untergeordnet hat,
empfinde ich als belastende Lüge
und Zwang, der Strafe in Aussicht stellt,
sobald er mißachtet wird;
das Verdikt "Antisemitismus" ist geläufig.

Jetzt aber, weil aus meinem Land,
das von ureigenen Verbrechen,
die ohne Vergleich sind,
Mal um Mal eingeholt und zur Rede gestellt wird,
wiederum und rein geschäftsmäßig, wenn auch
mit flinker Lippe als Wiedergutmachung deklariert,
ein weiteres U-Boot nach Israel
geliefert werden soll, dessen Spezialität
darin besteht, allesvernichtende Sprengköpfe
dorthin lenken zu können, wo die Existenz
einer einzigen Atombombe unbewiesen ist,
doch als Befürchtung von Beweiskraft sein will,
sage ich, was gesagt werden muß.

Warum aber schwieg ich bislang?
Weil ich meinte, meine Herkunft,
die von nie zu tilgendem Makel behaftet ist,
verbiete, diese Tatsache als ausgesprochene Wahrheit
dem Land Israel, dem ich verbunden bin
und bleiben will, zuzumuten.

Warum sage ich jetzt erst,
gealtert und mit letzter Tinte:
Die Atommacht Israel gefährdet
den ohnehin brüchigen Weltfrieden?
Weil gesagt werden muß,
was schon morgen zu spät sein könnte;
auch weil wir - als Deutsche belastet genug -
Zulieferer eines Verbrechens werden könnten,
das voraussehbar ist, weshalb unsere Mitschuld
durch keine der üblichen Ausreden
zu tilgen wäre.

Und zugegeben: ich schweige nicht mehr,
weil ich der Heuchelei des Westens
überdrüssig bin; zudem ist zu hoffen,
es mögen sich viele vom Schweigen befreien,
den Verursacher der erkennbaren Gefahr
zum Verzicht auf Gewalt auffordern und
gleichfalls darauf bestehen,
daß eine unbehinderte und permanente Kontrolle
des israelischen atomaren Potentials
und der iranischen Atomanlagen
durch eine internationale Instanz
von den Regierungen beider Länder zugelassen wird.

Nur so ist allen, den Israelis und Palästinensern,
mehr noch, allen Menschen, die in dieser
vom Wahn okkupierten Region
dicht bei dicht verfeindet leben
und letztlich auch uns zu helfen.

語られるべきこと

なぜわたしは黙っているのか、
長い間隠蔽するのか、
明らかに、図上演習がおこなわれ、
その結末には生き残ったわたしたちが
せいぜい脚注でしかありえないことを。

先制攻撃の権利があると主張する。
その攻撃はひとりの口先だけの英雄に制圧されて、
組織化された歓喜へ誘導されている
イラン民族を殲滅しえる。
なぜなら、かれらの勢力圏に核兵器
が製造されているだろうといわれているからだ

とはいえ、わたしはなぜ自制するのか、
かの別の国を名指すことを、
そこではー秘密にされているとはいえー
長年拡大している核の潜在能力が手中にあり
しかし誰も査察に入れないため
管理の枠外にあるのだ。

そんな事実構成要件を当たり前のように隠し立て、
同様にわたしも沈黙することになったが、、
これを、わたしは過重な嘘と強制だと感じる。
突きつけられる罰は、
これを軽視すればたちまち
「反ユダヤ主義」の糾弾にいつものようにさらされることになるのだ。

比較ができないほどの、
犯罪の根源となる罪を犯したわたしの国から、
何度も何度も求められて、論議され、
またもや、ただ事務的に、
能弁な口元で罪滅ぼしであると称されたとしても、
再度一隻の潜水艦(U-Boot)が、イスラエルへと
送られるべきである。
その潜水艦の特徴は、すべてを殲滅する弾頭を
一発の核爆弾の存在も証明されていないが、
証明能力の懸念があるかの地へと
発射することができることにある。
と、今、わたしは言おう、それが言わねばならないことなのだ。

しかし、なぜわたしはこれほど長く黙っていたのか?
なぜなら、決して消せない恥辱にまみれたわたしの出自が、
この事実をまぎれもない真実として、
わたしが結びつき、結びつき続けるであろう、
イスラエルの国へ期待することを
禁じるのだと考えたからだ、

それではなぜわたしは、今になって語るのか、
老いぼれた最後のインクで。
核大国イスラエルが、それでなくても危うい
世界平和を脅かすからなのか?
それは明日にはすでに遅すぎるかもしれないというということを、
語られるべきであるからだ、
また、わたしたちがー充分に重荷を負うドイツ人としてー
予見できる犯罪の供給者になりうるからだ、
なぜならわたしたちも同様に犯した罪を、
ありきたりの言い訳で
消すことなどはありえないからだ

そして認める。わたしはもう黙らない、
わたしは、西側の偽善に嫌気がさしているからだ。
これに加えて望みたいのは、
大勢が沈黙を破り、、
予見できる危機の原因になる者たちに
暴力の放棄を迫り、
同時に
イスラエルの核の潜在能力と
イランの核施設への
妨害のない永続的な管理を、
国際機関を通じて
両国政府が承認するよう根気よく要求しよう。

そうしてのみ、イスラエル人とパレスチナ人のすべてが、
さらに、狂気に占領されているこの地域で
密集し、敵対しながら生きているすべてのひとびとが、
そしてついには、わたしたちみなが助けられるのだ

(c)http://lyricstranslate.com(revised)



2012310(土)

ガソリン高くなった


今日は月2回の割引日で、ガソリンを入れるためだけに車を動かしました。

165円/l (ハイオク)

少し前の価格に戻ってしまいましたね。

イラン情勢に加えてあと2か月もすると円安傾向がボディーブローのように効いてくるでしょう。

それは米国も同じで、1ガロン当たり4ドルを超えてくると急に米国人の財布のひもが固くなるといいます。もう3.7ドルを超えています。生活に車は必需品ですから、つらいところです。

といっても、米国はイランをあの手この手を使って攻撃しているのですが。

昨日発表されたの米国雇用統計によると、非農業部門雇用者数は前月から22万7000人増加し、予想の21万人を大きく上回りました。失業率は8.3%で予想と変わらず。昨年12月、そして今年1月の数字も上方修正されています。

昨年末からの改善傾向は続いています。

FRBは、逆にこの結果に当惑しているとも伝えられています。というのは、雇用は経済の改善傾向を見る指標として最後に動く数字だからです。住宅価格の改善が見られなかったり、ほかの統計は必ずしも良くないのに雇用だけよくなる。さらなる金融緩和はしばらく様子見でしょうか?

私は、経済評論家ではないのでよくわかりません。

米国とイランというといつも思い出すのが、私が米国留学中にシェアしたイラン人のルームメートです。

当時もイランと米国は決していい関係ではありませんでした。彼女は飛び切り優秀でしたが、その米国で学業を修める勇気と、それを受け入れる米国の懐の深さにはいつも感嘆します。



2012225(土)

「$2500以上の寄付をすればチケットが確実に入手できます」


2013 might seem a long way off, but the deadline for Ring Priority Ticketing is just around the corner. Heed Wotan's advice and make a contribution at the $2,500 level or higher before March 31, 2012. We begin taking ticket orders for donors of $2,500 or more on April 2. This is the only way to secure your perfect Ring 2013 experience including access to the best seats in McCaw Hall and the exclusive benefits listed here.
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New for $1,000 Donors: Advanced Opportunity Ticketing

If a contribution at the $2,500 level or higher isn’t right for you, consider joining our effort with a gift of $1,000 or more. After providing seats to our Priority Ticketing donors of $2,500 or more, the next wave of seating will go to our Advanced Opportunity donors of $1,000 or more. These donors will also receive the many benefits listed here.
長い引用ですが、最近米国シアトル・オペラから送付されたメールの一部です。

その前に、動画で、「ヴォータンからのメッセージ」と題し、ヴォータン役の歌手からのメッセージが添付されています。

要約すれば、2013年のリングサイクル(ワーグナーの「ニーベルングの指環」全4部作)の席を確実に確保するための唯一の方法は$2,500以上の寄付をすることです。$2,500では高額だと思う人は$1,000の寄付をすればその次の優先順位で券を融通します、といっています。

動画はこのサイト外部リンクで見ることができます。

シアトルのリングはニューヨークのメトともまた異なり、なかなかハイレベルです。私も、何年か前に行きました。リングの場合全部見ようとすると4晩かかり、毎日上演ではないので最短でも6日間かかるのですが、私はスケジュールの関係上3作見ました。

別の要件とスケジュールをぶつけていきました。(シアトルやNYC,LAに行ってもイチローや松井は見ていないんですよね。残念ながら)

米国の場合、寄付をすると、税金上の優遇措置があるので寄付は盛んです。最近では、大学に校舎を建てた、というのもありました。

劇場などのチケットもその例外ではなく、チケットを買うと寄付金欄があります。もちろん0でも構いません。

また、シーズン中の優遇(たとえば、レストランやラウンジを優先的に予約するなど)を得るために、多額の寄付プログラムがあります。シアトルの場合も$25,000から$100まであります。劇場運営には多額の費用が掛かりますから、愛好者から寄付を募るというのは、良い方法だと思います。

しかし、リングのチケットを確実に確保するためにはこれ以上の寄付をしてください、というのはどうでしょうか? 動画によると、出演者とも話ができる機会があるようですが。

確かに、リングの全作同時上演は世界的にも機会が少ないですし、「絶対リングが見たい」と世界中を放浪しているリングの熱狂的なファンは存在するので、ウィーンやバイロイトなどで見ることは(特に前者は)限りなく困難です。しかし、シアトルの場合はそれほどでもないとおもいます。実際私も、普通にチケットを入手し見ていますから。今回の上演が、新演出のプレミエならば別ですが、そうでもないようですし。

最近、この種に限らず国内でも、売買に関する煽りメールが届くことがあるので、注意したいなと思う愚痴ブログでした。

(追記)この話で思い出したのですが、ドイツでドイツ語のオペラ(特にワーグナー)を見ると、やはり彼らでなければ表現できない独特のものを感じます。これはミュンヘン、ベルリン、ハンブルクやドレスデンといった大劇場だけでなく、小さな地方都市でも同じことが言えます。これこそ、裏方までドイツ語を話している人たちが作り出す、本場ものでしょう。このような話は、また機会があれば書くことにします。



20111113(日)

フィギュアスケート選手権を見て思う: 最近の選手、正直なのかな?


NHK杯フィギュアスケート、楽しめました。

ライブ放送でしたので、事前に結果がインターネットに流れることがなかったのも、テレビ放送を興ざめにしなかった大きな理由だと思います。

外国選手に有力選手がいなかったこともありますが、日本人選手が男女シングルで1,2位を独占しました。

まずはおめでとうございます。

ただ、気になったのは、実力が発揮できなかった選手が、演技終了後、首を振ったり、顔をしかめたり、いかにも

「ああ、ダメだった」

と、まるで試験に落ちた受験生のような表情をしたことです。

どうして、私のような素人の視聴者にも失敗だったんだなとわかるような表情をするのでしょうか?

内心がっかりしていても、堂々と、にっこりとした表情で終わればいいのに。

もちろん、がっかり顔によって、プロのジャッジの評価が変わるとは到底思えないですが、ジャッジも人間ですから、失敗顔の選手には低い点数をつけやすくなるような気もします。

初日の男子シングル高橋選手に至っては、観客全員を引き込むようなすばらしい演技で最後決めた後、大きな舌を出しました。

「え?どうして?」

と思っていたら、最後のきめポーズが決まらなかったという解説がありました。

でもほとんどのジャッジは、私と同じように

「え?どうして?」

と思ったのではないかな? 点数は、ダントツの一位でしたが、あの舌だしがなければ、もっといい点だったかもしれないと思うのは妄想でしょうか?

以前の選手は、自分の出来を顔に出す選手は少なかったと思います。このような表情は、日本人選手のみならず、外国人選手にも見られましたので、最近の傾向なんでしょうか?

でも、私はポーカーフェースが好きです。

結果としてうまくいかなかったとしても、真剣に演技を終えたはず。笑顔で、堂々と終わればいいじゃないですか。リンクの上の表情は、演技の一部です。そのほうが、見ているほうも気持ちがいいです。



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