旅行・小旅行(17)


2011819(金)

河口湖自動車博物館・飛行館へ


河口湖自動車博物館・飛行館へ

(写真)河口湖自動車博物館 晴天ならば富士山をバックに写真を撮れるところですが雨天のためかなわず 2011.8.19

河口湖自動車博物館・飛行館へドライブしました。平日で、かつ豪雨の中でしたが、もうほかに日程がなく高速道路の通行止めによる大渋滞に苦しめられながらいきました。8月しか公開していないんですね。

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自動車館では19世紀の馬車のような車から、現代の車まで展示しています。海外の車、国産車とりどりです。

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今の若い人は明らかに違うのですが、私のようなおじさん・おばさんの世代は、車を持つことは労働の対価であり、またこんな車がほしいという目標でもあるのです。見ているうちにまた、そんな希望がふつふつと湧いてきました。

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以前BMWのドイツ本社で働いたことがあるのですが、そこの同僚がとにかく車好き。昼ご飯を食べた後、社員の車の駐車場まで行って、この色がいいだのこれほしいだの言うんですね。そんなことを思い出しました。

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タバコ会社の社員のほとんどが喫煙者であるのと同じです。

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レーゲンスブルクの工場見学をしたことも思い出しました。そういえばこの上の写真の車、俳優の三国健太郎さんが同じようなものを所有していました。

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私は、自分の車を運転するとそれだけで幸福になるのですが、事車に関しては詳しくないので、写真だけ載せておきます。

隣接して飛行館があります。倉庫のような建物です。零式戦闘機の展示です。飛行機だけでなくエンジン部分も当時の物を所有者から提供を受ける形で展示しています。

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結構若い人や家族連れの人、じっくりと一人で見ている人がいました。

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私は、戦争に関するものは当時の人がかわいそうで、胸が締め付けられる思いがしてしまいます。飛行機に大きな日の丸が描かれているのも。パンフレットにありましたが、零戦、靖国神社にもあるのですね。そういえばあったような。頼りなくてすみません。

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帰り、河口湖ICからすぐの谷村PAでてんぷらうどんとわさびソフトを食べました。ここのうどん、ちょっと有名なんです。なるべくシンプルなものがおいしいです。わさびソフトはバニラソフトに生わさびがついているだけで、ちょっとがっかり。

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2011817(水)

ルツェルンへの旅


ルツェルンへの旅

(写真)ルツェルン 8月13日

バイロイトからルツェルンへは9時間ほどの列車の旅でした。3回乗り換えましたが、問題なくつきました。

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この次は車で走りたいな、と思いながら座っていました。日本では、都内を含め電車に乗る頻度が本当に少ないので、列車というのはやっぱり、公共交通手段だなと思ってしまうんです。(都内の電車は、病気になりそうな気分になるので、ヨーロッパのはそれは違う感覚でしたが)

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スイスに行ったら、さすがに休暇シーズン。人でごった返していました。特にチューリッヒ中央駅。人を縫うようにして、ホーム間を早足で通り抜けました。

チューリッヒは、お正月を過ごしたり何回も滞在していますが、特別なことのない街ですけど。

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気温も、ドイツと違って普通の夏でした。普通に暖かかった。

帰国してから、ドイツ人と話す機会がありましたが、やはり今年の低温はドイツ人の間でも話題になっているようです。

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チューリヒから、1時間ほどローカル電車でルツェルンへ。ルツェルンも昔のドイツ人(現地人)の同僚に言わせると、退屈な街なのですが、今回の目的が「クラウディオ・アッバード指揮のコンサート」なのだから仕方がありません。

次は、この同僚のおすすめのロカルノにゆっくり滞在して時々ルツェルンに通うのがいいですね。

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以前来たときに、近郊のピラトゥス山に登って、赤いかわいいケーブルカーの写真を撮りました。スイスは、色彩が他の国と比べ格段にきれいです。

コンサートは、ラドゥ・ルプーのピアノとの共演のブラームスのコンチェルトが素晴らしかったです。このピアニストの深みには見直すものがありました。

オーケストラのコンサートには珍しく、ルプーのアンコール曲の演奏まであるおまけつきでした。

アッバードは病気から復帰して、元気そうでした。この数年ルツェルン音楽祭を主宰していて、これからしばらくこの音楽祭は注目すべきですね。私が彼のコンサートを遠回りしてでも行きたいと思ったのは、ファイナンシャル・タイムズの批評が2年連続で5スター、ととてつもなく良かったからです。今回は、バイロイトと日程がかぶってしまって、1回しかいけませんでしたが、今後は日程を調整してもう少し行ってみたいです。

もっとも、彼は今マーラーに凝っているようですが。

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それと、残念なのは自分の旅行計画がどうしても目的意識が高くなってしまうことです。音楽を目的にすると、都市中心になってしまいます。ワーグナーに限って言えば、ドイツの地方都市でもパリで聞くより格段に良いものが体験できるのですが、かつてヨーロッパに住んでいた時と違って、有名都市中心になるのは残念です。これは自分で改めればいいことですが。

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写真は、8月13日、14日早朝に撮影したルツェルンの街です。コンサートホールの屋上からとったものもあります。



2011813(土)

忙しすぎ


忙しすぎ

(写真)ジークフリート・ワーグナー通りからバイロイト祝祭劇場を望む 2011.8.12

昨晩(ニュルンベルクのマイスタージンガー)でバイロイトの予定を終えました。いつもは一週間以上は滞在し、夜半まで非日常的な日々をすごすのですが、今回は忙しすぎました。

それでも、一日約7時間を劇場で過ごし、一日の大半を音楽に当てられたのは幸福でした。

今までしなかったブログをアップすることで一日を振り返ることができましたし。

オフの日に動物園に通ったのが、エクストラで忙しい要因でした。でも、動物かわいかった。

そういえば、以前はイタリアのアドリア海の海岸で日中過ごし、夕方からオペラに向かう休暇もありました。

チヴィタベッキア沖でボートを停泊させて一晩過ごすことも。

年々意欲が薄れるのと、日常から離れることができないので、忙しさから抜けられないのでしょうね。

後1時間半ほどで中央駅から電車に乗り、スイスへ向かいます。9時間弱の長旅です。電車が遅れたら、予定が完全に狂います。遅れませんように。

食に関するレポートはしませんでしたね。昨日は4種のチーズが入ったニョッキを食べ、劇場ではシュヴァルツベルダー・トルテを食べました。

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抜群においしいソーセージは食べていませんが、南ドイツ特産のレバーケースは食べましたよ。いつもながら、こんな軽いスナックは期待を裏切りません。この国は。



2011812(金)

性懲りもなく…


性懲りもなく…

(写真)バイロイト中央駅からバイロイト祝祭劇場を望む 2011.8.11

…再度いきました。ニュルンベルクへ。

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(ニュルンベルク動物公園正門)

もともと、オフの日はニュルンベルクに行くかバンベルクへいくかどちらかにしようと思っていたんです。バンベルクは確か世界遺産に指定されていますし、前に訪れたときは大雨であまり回れなかったんですね。そして、バイロイトについてからは、今年がフランツ・リストの200年祭であることを知って、リスト関連の演奏会があればそれに行こうと。しかし、演奏会はなかったのです。(そういえば、バイロイト年鑑に、リストの曾曾孫でワーグナーの曾孫に当たるニーナ・ワーグナーさんのリストとワーグナー家に関する面白い投稿がありました)

しかし、ニュルンベルクの魅力に勝てず。

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ただ、午前中は野暮用でバイロイトを出発したのはもうお昼になっていました。でも、1時間ほどでつくのは本当に楽ですね。

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Deutsche Bahnの1日券で往復15ユーロあまりでした。そういえば、このドイツ鉄道は、3ヶ月前からネットで特別料金券を売っていて、予定がきっちり決まっている長距離列車の券はネットで買うと、本当に安く購入することができます。

この間の、フランクフルト-ニュルンベルク間は24ユーロでした。正規料金の1/3以下の価格だと思います

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ところで、私は一般に動物は好きなのですが、好き嫌いも多いのです。好みということでお許しください。

好みではない動物は、

サル類(頭はいいが、かわいくない)
鹿、カンガルー(繁殖力が強すぎる)
ライオン(外見と違ってオスがふがいない)

動物園の動物に限ると、こんなところでしょうか?

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3日前にきたときはやはり疲れていたので、今日は余裕を持ってみることができました。その上、気温も少し上がって夏姿で過ごすことができたのも幸いでした。

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ただ、こんな日ですから来訪者も多かったです。子供が行儀の悪い子が多くて、これには閉口しました。こんな始末に負えない子よりホッキョクグマの生後8ヶ月の子供のほうがずっと上等です。

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そして、ホッキョクグマの双子の兄弟は今日は先日とは違う魅力を見せてくれました。

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(続く)



2011810(水)

晴れ 時々どしゃ降り


晴れ 時々どしゃ降り

(写真)バイロイト音楽祭のチケット 2011.8.9

カメラを持参して外出したにもかかわらず、SDカードはパソコンに差したままでした。

今日は、写真は部屋で撮ったものでお茶を濁します。

相変わらず、気温は低いです。最高気温16度、最低気温8度。晴れ間と太陽が出ていると思えば、急に曇ってどしゃ降り。こんな天気です。

実は、昨日のホッキョクグマのブログの最後の動画の後、突然どしゃ降りが来ました。みな近くの売店の日よけ傘に避難。

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今朝も時差の関係で早朝からブログを書いていたのですが、雨音が激しかったですね。

3時ごろ劇場へ向かうのに歩いていたところ、地元の親切なご夫婦が車に乗らないか、といってくれました。雲行きが怪しいから、劇場まで送るというのです。このご夫婦、昨日のローエングリンを観たときもひどい雨が降ったといっていました。私が熊を見ていたころの時間ではないかと思います。

バイロイトでは、世界中からの訪問者のほかに地元の愛好家に大体1演目の切符を提供するのです。ですから地元の人はなかなか鋭い評論家でもあります。

今日は、バイロイト詣で(pilgern)の初日です。演目はパルジファル。作曲家ワーグナーの最後の作品であり、音楽的に言えばもっとも完成度の高い作品です。

今日は、10:30から毎年バイロイトで期間中当日の演目の解説をしてくれるピアニストの公演を聴きに行きました。

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シュテファン・ミキッシュさん。部分部分の階調がどのようなことを表現しているかを解説しながら、それをいろいろな作曲家の作品をつなげて見事に演奏していきます。

その作曲家は、

バッハ、モーツアルト、ベートーベン、ブラームス、ヨハン・シュトラウス、リヒャルト・シュトラウス、ラベル

と多種多彩です。オーケストラ作品も自由自在にピアノで演奏するので音楽だけでも楽しめます。

そして、パルジファルの音楽は人を幸福にしてくれるのだと久しぶりに思いました。

Erloesung dem Erloeser (救えるものを救う)がテーマですから。

そして、4時からは本番の丘の上にある祝祭劇場でのオペラ。

思えば、私がこの地を始めて訪問したときの初めての演目もパルジファルでした。

バイロイトでは毎年5-7演目の中から1つ抜きに出てすばらしいできばえのものがあります。この年はパルジファルだったのです。そして文字通り打ちのめされました。(特に音楽面のすばらしさに)

今日のパルジファルは、普通の出来かな? 私がこのプロダクションを見るのは2年前に続き、2回目です。私は評論家でも専門家でもないので、自己中心的なあいまいな表現しかできないので、お許しください。

舞台のつくりはその前のプロダクションで、有名な舞台演出家のシュレンゲンジーフのものの対局だと思います。前のプロダクションが不評で(舞台上がごみだらけで、不快な映像(たとえば最後の救いの音楽がなっている最中に、ウサギの死体を蛆虫が這っていく)が多かった)数年で終わってしまったため、まず視覚上の美しさを追求したのだと思いました。これは、2年前の印象と同じです。

ただ、観ていくうちに細部で??でしたね。1幕で聖杯の騎士などに白鳥の羽が生えているのは、正直言って不快でしたし、ところどころでパルジファルの母ヘルツェライデ、クンドリー、そしてアンフォルタスが妙に絡むのもよくわからなかったです。話の内容よりずっと以前のパルジファルの誕生の場面やヘルツェライデの死の場面が舞台で繰り広げられること、クンドリーとアンフォルタスの間の子がパルジファルであるように見える場面など、支離滅裂なこともありました。

これらの疑問は、私の中で後から解決するのですが。

2幕で、クリングゾルの城がハーケンクロイツの旗で彩られ、ドイツ兵とともに破壊される場面を見ると、ああ、またかと思いました。

とにかく、ドイツ人は戦争の負の思い出を決して忘れることはできないのです。

そして、3幕を観たときに、やっとこの舞台のテーマが、パルジファルのせりふである

Ich hatte viele,
doch weiss ich ihrer keinen mehr.
Ich hab' eine Mutter, Herzeleide sie heisst!

(私には名前がたくさんあったが、どれも覚えていない。私は母がいたことだけを覚えていて、ヘルツェライデという名だ。)

ということと、

Erloesung, dem Erloeser (救えるものを救う)

ということで、細部は重要ではないと思えたのです。

つまり、全体のつくりは空間的にも時間的にも無次元で1幕はどこかのUralt(原始時代)、2幕はナチズムの崩壊、3幕は現代もしくは未来の地球全体を表現しています。3幕では、劇場にいる私たちの姿も鏡で映し出されますし、最後の場面では地球らしき球形の物体も現れます。聖杯騎士の並び方は、まるでドイツの国会議事堂のようです。

確かに、パルジファルは時間的にはいつの時代をも反映しうる作品だと思うので、こんなつくりも可能なのです。

後は、好き嫌いの問題ですが4時間半の作品をこれだけの簡単なテーマであらわすということは無理があるのか、ちょっと懲りすぎた嫌いもありました。

音楽的には、作品がいいので普通に演奏すれば拍手をもらえるわけで、ちゃんと喝采を得ていました。タイトルロールは、ニュージーランド出身のテナーで、本ではニュージーランドでワーグナーは珍しいのでは?と質問されて、そんなことはない、ニュージーランドのワーグナー愛好家は多いですよ、と反論していました。

もう遅いので、このくらいにします。また明日。



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