2011127(木)

氷見の寒ブリ

日記×703

十勝にお住まいのみなさんでも、私の住む富山県で数少ない名産品である「氷見ブリ・寒ブリ」の名前は聞いたことがありませんか?


つい先日、その氷見ブリが産地偽装問題を起こして新聞ダネになってしまいました。

富山県の石川県寄りにある氷見市で水揚げされるこの時期のブリ(鰤)は美味しいと有名ですが、

意外と富山に住んでいても美味しいブリを食べたことがある人って少ないのです。

言ってみりゃ十勝清水近郊で採れる太くて立派で美味しいアスパラガスが安く食卓に並ばないのと同じですが、

魚は、特に大型のものは下処理が上手くされてないと、せっかくの味を台無しにしてしまいます。

特にブリは、脂の乗った味と身の熟成によるアミノ酸の味?って言うのでしょうか、取れたてより一晩たったあたりが美味しいとかってあるんです。

もう一つは、血抜き。

よく魚で「生臭い」という言い方がありますが

それは「血なまぐさい」ということです。

取れたばかりのブリは、すぐに頭が落とされ、一晩冷蔵庫で吊るされておくと、どんぶり鉢一杯くらいの血が出ます。

そうやって下処理されたブリは、魚くささとは無縁の、誰でも美味しく食べられる魚になります。

いくら鮮度がよくても、水揚げされて24時間以上たってから充分な血抜きがされていないものは、先に書いた下処理されたものとは別の味になります。


富山でも、そんな風に下処理して出してくれるところはすごく少ないんです。

お寿司屋さんでもブリは出してくれますが、寿司屋のネタは切り身が薄くて、、地元の漁師さんが食べてるような最上の味ではありません。

寒ブリは普通の刺身の切り身の倍くらい厚切りして食べます。

魚の苦手な方には厚切の刺身なんてちょっと!と思うかもしれませんが、美味しいと薄切りなんて食べられません。



結婚した年の最初の年末に、お嫁さんの実家からブリが一本送られてくる風習があります。

今年のように豊漁なら値段も程々ですが、獲れない時は、時価で大型のものを選ぶと数万円になるときがあります。

送られた方は、それを捌いて(誰が?)片身をまたお嫁さんの実家に持ってゆく手間があるんです(涙)

捌くって言ったって、素人じゃ無理だから、知り合いや出入りの魚屋さんに頼んで捌いてもらいます。

その年末年始はブリ三昧になるので、いくら切り身を味噌漬けや、カマをブリ大根にしても、体中魚臭くなること請け合いです(笑)





何でもそうですが、ご当地名物は送って食べても、さほど美味しく感じないことが多いので、特に生もの、魚は難しいです。
マルセイバターだって駅前で買ってすぐに広げて食べたものが美味しい。

そうそう、先日地元の大きなショッピングセンターで六家亭の詰め合わせ買ったのですが、賞味期限が2週間近くあった様な・・・、これってバッタモンなのでしょうか?

夏に買うと5~6日しかなく、届くのに2日かかって、残り2~3日で十勝日誌を食べきらなきゃならなかったことを思うと、どうなんでしょうね?



でも、先日食べた鳥せいさんのから揚げは美味しかった。

やはり鶏肉の鮮度が違うんですね。

あれを食べたらケンタなんて食べれません。



たまに見かける「ブリしゃぶ」ってのがありますが、あれは転勤で富山にきたビール会社の方が考案した食べ方で、東京から来た方なら食べれますが、私や氷見に住んでる人は食べれないと思います。ましてや上等なブリをそんな風にして食べても美味しくないです。

今夜はお刺身定食です。






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maikyon
私は富山県在住で、知人が帯広に居り、とても親しみを持ってこれまで拝見させていただいておりました。富山の話なども織り交ぜながら、楽しく十勝とお付き合いさせていただこうと思っています。どうぞよろしくお願いします。
年に2~3度、十勝の空気を吸い、十勝サーキットを走り、防風林のある景色を眺めるのがライフワークです。

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