あれから１ヶ月

先月私が東京に居たときに彼女は逝っちゃった・・・・。

彼女は６年間、癌と戦った。
最初、手の中指の先に黒く点のようなものができた
それを忙しさにかまけてほっといたらしく
半年位しても消えず、その黒い点が膿んでカットバンを巻いていた。
それがだんだんひどくなり痛みが出てきたので
おもむろに病院に行った。

速効手術

お見舞いに行ったとき、包帯の手を見せて
「これよこれ～スマートなかわいい手になったわよ～」
って、あっけらかーんとしてるの。

中指を手のひらの付け根から骨ごと取っちゃった。


指が一本無いのって、骨ごと無いから全然気がつかないのよ
要するに、指と指にすき間なくきちんと並んでるから
綺麗にスラーっと見えるのよ。


そんな彼女もその後もれなく
再発との戦いがあった。

抗がん剤をうけたけど
いわゆる知られているような
副作用がなくケロっとしている。

彼女いわく
「私には、効かないらしい・・・・」

で、次に
インターフェロン。
これを続けていた。

彼女が去年の夏
メロンを持って、逢いにきた。

「私また入院するのよ、先生が５年過ぎて再発の心配もないね～って言ってたのにすっかり安心しちゃって、定期検査を３ヶ月も行かなかったの、３ヶ月よ！なのに、再発してるって、肺と脳だって・・・・・」


それから入退院をして・・・・
私が東京に行く前に、彼女に逢いに行ったとき
の第一声が
「ゆきこーあんた！再婚しなさい！
まだまだ大丈夫だね、ゆきこなら幸せになれる、大丈夫よ。
１人でいたらだめだよ、まあ・・・・最悪、お妾でもいいさ～（笑）でも、いいかい、私の遺言だからね、言うことちゃんと聞きなさいよ！
ゆきこは、なーんの心配もないわあ・・・・」

こんな、遺言ってある？

おまけに、お妾？
愛人と言ってよね・・・・


「ゆきこ、私はもうすぐ行くからね、遺言ちゃんと聞くんだよ」

どこに行くのか？と言うと

「天国に行くの！あ～香典用意しなさいよ、近じか葬式するからね～」

ここまで、指揮って

１ヶ月またずに

逝っちゃった・・・・・・




あ・・・・・・・・もう
声が聞けないんだ・・・・・・・・



あ・・・・・・・・もう・・・・
電話も来ないんだ・・・・・・・・



アルバムを出して
小学校から中学
高校・・・・・・
そして、今まで何十年も・・・・

友達でいてくれた・・・


楽しかった沖縄での写真を見て

なーんも、変わらん

私達。



電話をしたら


奈津子の声で留守電案内だった・・・・・



もう・・・・いないんだ。