2011920(火)

チュウのこと(4)


チュウのこと(4)

ヒメ9ヶ月。 すっかり窓際がお気に入りで、モンジと並んでチュウを見ている時間が多くなった。
冬の士幌は風が強く、あまり窓を開けることはできなかった。
・・・窓を開けると転落の危険もあったからだが・・・

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雪が解け、春になって窓を開けてもそれほど寒くなくなった頃にはヒメとチュウはすっかり仲良くなっていた。

自分より小さい人間を見て、少し成長したチュウ。
ガキっぽさ全開だった半年前とはだいぶ雰囲気が変わってきた。

最初はチュウが近づくのさえおっかなびっくりだったヒメもチュウは絶対にかじったりしない事を理解すると、口の中に手を突っ込む遊びを始めた。
あまり気分は良くなさそうだったが、口の中に突っ込まれるいろんな味のする小さい手をぺろぺろとなめてやっていた。

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モンジはチュウが窓から首を出すのが気に入らなかったらしく、「か~~~~~~~~~~~~~!!」と威嚇していた。
調子に乗ったチュウがさらに中を覗こうとした時、「びしっ!」とモンジの左フックがチュウの鼻をヒット!
「ギャン!!」と泣いて小屋へ引っ込んだチュウの鼻の頭からは血がたら~りと・・・

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一人で歩けるようになったヒメを外で遊ばせると、心配そうにじっと見ていた。 後ろ足で立ってさらにジャンプしてじゃれ付くのが好きだったのに、ヒメには絶対にしなかった。

春になってまた自転車で散歩開始。
春の農繁期になるとダンプが頻繁に行き交う散歩の帰り道。
いつもよりも左右にふらふら走っているなあ、と思っていたら車道にふらっと飛び出した。 そこへダンプが・・・!!

ダンプの運転手もふらふら走っているチュウを見ていたらしく、直前で停止!!と思ったらシッポを少しだけ轢いてしまったらしい。 「ギャッ!!!!!!!!」と悲鳴を上げてキツネを追うスピード以上で家にすっ飛んで帰った。

シッポの根元を傷めたらしく、1週間ほどはシッポを下げたまんま、背中を丸めて痛々しい姿となってしまった。
この頃の姿は「ぼろチュウ」とか「凹みチュウ」とか言われていた。
その後は回復して、散歩も通常通り開始したが、車道に飛び出すようなことはなくなった。






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