2013年9月2日(月)
手術!
入院生活の事×70
うつぶせのカエルのような体勢で手術開始。
「ではトンネルの場所を確認しながら切っていきますね~」
と先生の声。
どうやらエコーで映像を確認している様子。
痛みは全く感じないが、押される感覚(圧迫感?)はあって、けっこうぐいぐい押されてるな~と感じた。
「ちょっとここが見づらいなあ~。どうも直線ではないな」
と、しばらく探った後で、「では切っていきますね~」
とついに始まったのであった。
電気メスで切っていく、ということは事前の説明で聞いていたのでそうなんだろうなとは思っていたが、実際に処置が始まると「ジジジ~~!」という音とともに肉が焼けて焦げる匂いが!!
「メッチャ臭い!!」
ふと思った。 自分が死んで棺おけに入れられ、火葬される時に同じ匂いをかぐんだろうなあ~、と。
右手に巻いている血圧を測るためのバンドは3分おきに収縮する。 「ジジジ~~!!」の間に7~8回は収縮していたので20分以上は切られていたのではないだろうか?
「ジジジ~~!」が止まったな、と思っていたら
「この尾てい骨のところにあるイボはもしかするとチャームポイントかもしれませんけど、ついでに今取っちゃいますか?」と聞かれたので、以前から気になっていた所でもあり
「お願いします」と取ってもらう事にした。
「ここは麻酔が効いていないのでちょっと麻酔しますね、チクッとしますよ~」
・・・しまった、そこは効いていなかったのかっ!
と焦っている間に「チクッ!」と注射されて、しばらく置いてそこも「ジジジ~~!」と焼かれて取られたのであった。
「ここは絆創膏を貼っておきますね~」とかなりでかい絆創膏を貼ってもらった。
患部の切開が終わったあと、かなりしばらくの間、なにかの処置をしていた。 特に痛みも無く寝ているだけなので、ヒマだなあ~と思った。
鼻からの酸素吸入のおかげか「手術だ!」と興奮している為なのか、頭は冴えていた。 始めのうちは声を掛けてくれていた看護師さんも手術後半の作業に忙しいらしくあれこれ歩き回っていた。
同じ手術の経験談をネットで事前にチェックしたところ、手術自体は痛みも無く終わるが、麻酔が切れた後は激痛が襲ってきてほぼ一晩中苦しめられる、というような情報がほとんどで、「そうなるんだろうな~、イヤだなあ~!」とそればっかりを考えていた。
やがて処置も終わり「さあ、終わりましたよ~。お疲れ様でした」と先生が颯爽と手術室を後にした。
「ありがとうございました」と聞こえたかは分からないが、言ってみた。
麻酔を受けた時と同じ体勢にさせられ、そのままストレッチャーに移動してもらった。 さらに仰向けにしてもらい、手術室を後にする。
「お疲れ様でした~」とAさんの笑顔に送られながら。
15時50分。 手術時間は40分程度だったかな?
手術室から病室への短い廊下の天井を眺めながら、
「生きて帰ってこられた・・・」とちょっと感傷的になった。 心底ほっとして「やっと終わった」と思った。
病室ではカミさんが待っていてくれた。
ストレッチャーからはBさん・Cさん・Dさんの3人の看護師さんが「せーの!」で一瞬にしてベッドへ横移動してくれた。 プロの仕事だ、と感心した。
胸に心電図を取る吸盤を4個付けられ、酸素吸入のチューブを壁の端子につながれ、点滴も新しいものに入れ替えられた。
下半身の感覚は全くなし。 自分がコゲ臭くてまいる。
「腰椎麻酔の副作用で頭痛が起こる事があるので、麻酔が覚めるまで頭は動かさないでくださいね」
4時間ほどで麻酔は切れる、という説明だったが実際に麻酔が切れたのは6時間ほど後だった。
麻酔が効いている時には足を動かそうと思ってもピクリとも動かない。 その時は自分の脳みそが「焦る」反応をした。
足を動かす指令を出しても足が反応しない、フィードバックがないと脳みそが「焦る」。 これは初めての経験だった。
事故などで身体の一部が麻痺をして、そこを動かす為のリハビリをされている方の映像をテレビなどで目にする機会は何度となくあり、「大変だな」と感じてはいたが実際自分が麻酔が効いている短い時間だけにせよ、それはとんでもなく大変な事なんだ、と痛感した。
30分おきに看護師さん(Bさん)が血圧を測りに来る。
手首に巻く簡易型の血圧計。 これ、便利。
17時過ぎ、先生の回診。
「疲れたでしょう? 麻酔切れるまでゆっくり寝ていてくださいね」
18時ごろから足の指の感覚が戻ってきた。 足の裏やふくらはぎの辺りは痺れている状態。 ふともも辺りはまだ動かない。
疲れが出てうとうとしている状態でも、決まった時間に看護師さんは来て血圧を測り、点滴を換えて行ってくれる。 ありがたいなあ~と思う。
面会時間は19時までなので、カミさんは帰った。
20時半ごろから足が動かせるようになる。
麻酔が切れてきている、イコール激痛!!
と思っていたが、痛みはあまりなかった。
看護師さんにそのように伝えると、「ではあと1時間ほど待って見ましょう」という返答。
「痛みがあまりありませんが?」と聞くと
「開放創は痛みが少ないようですよ。 肛門の中には手術中に麻酔薬を入れてあるのでそれがまだ効いているんでしょう」とのこと。
その麻酔が切れると痛いのかなあ?とちょっと不安になったが、思い過ごしであった。
21時半ごろBさんが「では起きてみましょう。サポートしますので、無理しないでくださいね」
と、まず左を下にした横向きにしてくれた。
「足をそろえてベッドから下ろしてください」
下ろした。
「はい、それでは上体を起こします」
左肩をささえて起こしてくれた。
「ではゆっくり立ちましょう」
立ってみた。
「その場で少し足踏みしてください」
左右、左右。 学校の訓練はこんなところに生きていた!
「足の裏が痺れている感じはありませんか?」
ありません。
「ではお食事です」
とBさんがうどんを持ってきてくれた。
昨日の検査の後に食べたのと同じだったが、美味しかった。
腹にモノが入ると「生きてるなあ」と実感する。
「ではトンネルの場所を確認しながら切っていきますね~」
と先生の声。
どうやらエコーで映像を確認している様子。
痛みは全く感じないが、押される感覚(圧迫感?)はあって、けっこうぐいぐい押されてるな~と感じた。
「ちょっとここが見づらいなあ~。どうも直線ではないな」
と、しばらく探った後で、「では切っていきますね~」
とついに始まったのであった。
電気メスで切っていく、ということは事前の説明で聞いていたのでそうなんだろうなとは思っていたが、実際に処置が始まると「ジジジ~~!」という音とともに肉が焼けて焦げる匂いが!!
「メッチャ臭い!!」
ふと思った。 自分が死んで棺おけに入れられ、火葬される時に同じ匂いをかぐんだろうなあ~、と。
右手に巻いている血圧を測るためのバンドは3分おきに収縮する。 「ジジジ~~!!」の間に7~8回は収縮していたので20分以上は切られていたのではないだろうか?
「ジジジ~~!」が止まったな、と思っていたら
「この尾てい骨のところにあるイボはもしかするとチャームポイントかもしれませんけど、ついでに今取っちゃいますか?」と聞かれたので、以前から気になっていた所でもあり
「お願いします」と取ってもらう事にした。
「ここは麻酔が効いていないのでちょっと麻酔しますね、チクッとしますよ~」
・・・しまった、そこは効いていなかったのかっ!
と焦っている間に「チクッ!」と注射されて、しばらく置いてそこも「ジジジ~~!」と焼かれて取られたのであった。
「ここは絆創膏を貼っておきますね~」とかなりでかい絆創膏を貼ってもらった。
患部の切開が終わったあと、かなりしばらくの間、なにかの処置をしていた。 特に痛みも無く寝ているだけなので、ヒマだなあ~と思った。
鼻からの酸素吸入のおかげか「手術だ!」と興奮している為なのか、頭は冴えていた。 始めのうちは声を掛けてくれていた看護師さんも手術後半の作業に忙しいらしくあれこれ歩き回っていた。
同じ手術の経験談をネットで事前にチェックしたところ、手術自体は痛みも無く終わるが、麻酔が切れた後は激痛が襲ってきてほぼ一晩中苦しめられる、というような情報がほとんどで、「そうなるんだろうな~、イヤだなあ~!」とそればっかりを考えていた。
やがて処置も終わり「さあ、終わりましたよ~。お疲れ様でした」と先生が颯爽と手術室を後にした。
「ありがとうございました」と聞こえたかは分からないが、言ってみた。
麻酔を受けた時と同じ体勢にさせられ、そのままストレッチャーに移動してもらった。 さらに仰向けにしてもらい、手術室を後にする。
「お疲れ様でした~」とAさんの笑顔に送られながら。
15時50分。 手術時間は40分程度だったかな?
手術室から病室への短い廊下の天井を眺めながら、
「生きて帰ってこられた・・・」とちょっと感傷的になった。 心底ほっとして「やっと終わった」と思った。
病室ではカミさんが待っていてくれた。
ストレッチャーからはBさん・Cさん・Dさんの3人の看護師さんが「せーの!」で一瞬にしてベッドへ横移動してくれた。 プロの仕事だ、と感心した。
胸に心電図を取る吸盤を4個付けられ、酸素吸入のチューブを壁の端子につながれ、点滴も新しいものに入れ替えられた。
下半身の感覚は全くなし。 自分がコゲ臭くてまいる。
「腰椎麻酔の副作用で頭痛が起こる事があるので、麻酔が覚めるまで頭は動かさないでくださいね」
4時間ほどで麻酔は切れる、という説明だったが実際に麻酔が切れたのは6時間ほど後だった。
麻酔が効いている時には足を動かそうと思ってもピクリとも動かない。 その時は自分の脳みそが「焦る」反応をした。
足を動かす指令を出しても足が反応しない、フィードバックがないと脳みそが「焦る」。 これは初めての経験だった。
事故などで身体の一部が麻痺をして、そこを動かす為のリハビリをされている方の映像をテレビなどで目にする機会は何度となくあり、「大変だな」と感じてはいたが実際自分が麻酔が効いている短い時間だけにせよ、それはとんでもなく大変な事なんだ、と痛感した。
30分おきに看護師さん(Bさん)が血圧を測りに来る。
手首に巻く簡易型の血圧計。 これ、便利。
17時過ぎ、先生の回診。
「疲れたでしょう? 麻酔切れるまでゆっくり寝ていてくださいね」
18時ごろから足の指の感覚が戻ってきた。 足の裏やふくらはぎの辺りは痺れている状態。 ふともも辺りはまだ動かない。
疲れが出てうとうとしている状態でも、決まった時間に看護師さんは来て血圧を測り、点滴を換えて行ってくれる。 ありがたいなあ~と思う。
面会時間は19時までなので、カミさんは帰った。
20時半ごろから足が動かせるようになる。
麻酔が切れてきている、イコール激痛!!
と思っていたが、痛みはあまりなかった。
看護師さんにそのように伝えると、「ではあと1時間ほど待って見ましょう」という返答。
「痛みがあまりありませんが?」と聞くと
「開放創は痛みが少ないようですよ。 肛門の中には手術中に麻酔薬を入れてあるのでそれがまだ効いているんでしょう」とのこと。
その麻酔が切れると痛いのかなあ?とちょっと不安になったが、思い過ごしであった。
21時半ごろBさんが「では起きてみましょう。サポートしますので、無理しないでくださいね」
と、まず左を下にした横向きにしてくれた。
「足をそろえてベッドから下ろしてください」
下ろした。
「はい、それでは上体を起こします」
左肩をささえて起こしてくれた。
「ではゆっくり立ちましょう」
立ってみた。
「その場で少し足踏みしてください」
左右、左右。 学校の訓練はこんなところに生きていた!
「足の裏が痺れている感じはありませんか?」
ありません。
「ではお食事です」
とBさんがうどんを持ってきてくれた。
昨日の検査の後に食べたのと同じだったが、美味しかった。
腹にモノが入ると「生きてるなあ」と実感する。
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