2017年1月6日(金)
クジャクのおはなし
あけましておめでとうございます。
今年もおびひろ動物園をよろしくお願いします。
2017年は酉年!!ということで、鳥が主役になれる12年に1度の大チャンスです。
テレビや新聞などで何度か取り上げていただいたので、ご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、
どういうわけか、オスだけしか持っていないはずのかざり羽が生えてきた、メスのクジャク「オカアサン」
昨年の1月に発見してから一年が経ちました。
2016/1/27(発見当日)
手前:オカアサン♀(足に黄色のリング)
奥:ピィちゃん♀(足に緑のリング)
当時、連日とても寒くて、クジャクたちを外に出してあげられない日が続いていました。
オカアサンはお気に入りの一番高い止まり木でずっと休んでいたのですが、(お恥ずかしい話ですが)私はすごくチビなので、オカアサンの背中側が全く見えず、おそらくこの写真を撮ったときも、生え始めてからしばらく経っているように思われます。
2015/4/22
右:オカアサン♀
左:ピィちゃん♀
この頃はまだごくごく普通の容姿でした。
かざり羽を発見する前から薄々、オカアサンはピィちゃんに比べてお腹の色が白っぽいし、首の色も鮮やかだよな~と思っていたのですが、まさかこんなに激変するとは…。
首元・背中・翼の色の変化の様子です。
2016/2/16
2016/4/1
2016/6/9
手前:オカアサン
奥:ピィちゃん
2016/8/13
見た目が変わっても、オトウサン♂(右)はオカアサン(左)のことがやっぱり大好きなようです。健気…
2016/9/20
繁殖期が終わり、オトウサン(中央)のかざり羽が全て抜けました。
一方、オカアサン(左)のかざり羽はぐんぐん伸び続けています。
2016/11/04
左:オカアサン
右:オトウサン
興味深いのが、オカアサンのかざり羽は、新たに生えてきたわけではなく、元々生えている茶色い羽根が鮮やかな色へと変化している、と思われることです。
2016/2/1 オカアサンの背中
ブレてしまったので見えづらいですが、羽根の先端(オスでいう“目玉模様”にあたる部分)だけが束になっていて、残りの部分はパラパラとほぐれています。
羽根の色も茶と緑が混ざっている状態です。
そしてもうひとつ、
クジャクは繁殖期、オス同士が出会うとメスをめぐって闘争になるのですが、
昨年の繁殖期、すっかりオスの容姿になったオカアサンに対して、オトウサンはかざり羽を広げて一昨年と同じように熱烈に求愛していました。
クジャク同士は見た目で異性を見分けているわけではないのか?
それともこの2羽はずっと一緒に暮らしてきたから、見た目以外にお互いを判断する何かがあるのか?
そもそも見た目で判断しているわけではないのなら、オスは敵に見つかりやすくなるリスクを犯してまで派手な羽を保つ必要はないのでは…?
等々考えたりしまして、動物の生命の不思議って面白いなと驚かされます。
畜大の学生さんに協力していただいて検査をしたりもしたのですが、原因はおそらく卵巣が萎縮しホルモンのバランスが乱れているのではないかと推測しています。
過去の記録が残っていないのですが、オカアサンは推定16歳以上で、飼育下の平均寿命が20年程度といわれているインドクジャクの中では高齢の部類に入ります。
人間でいう更年期のようなものなのかなと考えていますが、オカアサン本人はいたって元気でエサも良く食べているので、このままよく観察しながら見守りたいと思います。
長々とお付き合いいただきありがとうございました!
クジャク担当者でした。
今年もおびひろ動物園をよろしくお願いします。
2017年は酉年!!ということで、鳥が主役になれる12年に1度の大チャンスです。
テレビや新聞などで何度か取り上げていただいたので、ご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、
どういうわけか、オスだけしか持っていないはずのかざり羽が生えてきた、メスのクジャク「オカアサン」
昨年の1月に発見してから一年が経ちました。
2016/1/27(発見当日)
手前:オカアサン♀(足に黄色のリング)
奥:ピィちゃん♀(足に緑のリング)
当時、連日とても寒くて、クジャクたちを外に出してあげられない日が続いていました。
オカアサンはお気に入りの一番高い止まり木でずっと休んでいたのですが、(お恥ずかしい話ですが)私はすごくチビなので、オカアサンの背中側が全く見えず、おそらくこの写真を撮ったときも、生え始めてからしばらく経っているように思われます。
2015/4/22
右:オカアサン♀
左:ピィちゃん♀
この頃はまだごくごく普通の容姿でした。
かざり羽を発見する前から薄々、オカアサンはピィちゃんに比べてお腹の色が白っぽいし、首の色も鮮やかだよな~と思っていたのですが、まさかこんなに激変するとは…。
首元・背中・翼の色の変化の様子です。
2016/2/16
2016/4/1
2016/6/9
手前:オカアサン
奥:ピィちゃん
2016/8/13
見た目が変わっても、オトウサン♂(右)はオカアサン(左)のことがやっぱり大好きなようです。健気…
2016/9/20
繁殖期が終わり、オトウサン(中央)のかざり羽が全て抜けました。
一方、オカアサン(左)のかざり羽はぐんぐん伸び続けています。
2016/11/04
左:オカアサン
右:オトウサン
興味深いのが、オカアサンのかざり羽は、新たに生えてきたわけではなく、元々生えている茶色い羽根が鮮やかな色へと変化している、と思われることです。
2016/2/1 オカアサンの背中
ブレてしまったので見えづらいですが、羽根の先端(オスでいう“目玉模様”にあたる部分)だけが束になっていて、残りの部分はパラパラとほぐれています。
羽根の色も茶と緑が混ざっている状態です。
そしてもうひとつ、
クジャクは繁殖期、オス同士が出会うとメスをめぐって闘争になるのですが、
昨年の繁殖期、すっかりオスの容姿になったオカアサンに対して、オトウサンはかざり羽を広げて一昨年と同じように熱烈に求愛していました。
クジャク同士は見た目で異性を見分けているわけではないのか?
それともこの2羽はずっと一緒に暮らしてきたから、見た目以外にお互いを判断する何かがあるのか?
そもそも見た目で判断しているわけではないのなら、オスは敵に見つかりやすくなるリスクを犯してまで派手な羽を保つ必要はないのでは…?
等々考えたりしまして、動物の生命の不思議って面白いなと驚かされます。
畜大の学生さんに協力していただいて検査をしたりもしたのですが、原因はおそらく卵巣が萎縮しホルモンのバランスが乱れているのではないかと推測しています。
過去の記録が残っていないのですが、オカアサンは推定16歳以上で、飼育下の平均寿命が20年程度といわれているインドクジャクの中では高齢の部類に入ります。
人間でいう更年期のようなものなのかなと考えていますが、オカアサン本人はいたって元気でエサも良く食べているので、このままよく観察しながら見守りたいと思います。
長々とお付き合いいただきありがとうございました!
クジャク担当者でした。
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