獣医(29)


20091014(水)

動物病院2

獣医×29

動物病院2

園内には動物病院があります

いつもはひっそりとたたずんでいますが、

病院と事務所の間が、現在、臨時の正門になっているため賑やかです

ここは獣医の聖域(または秘密の部屋、無法地帯とも言う)

今回は内部を少し公開
(くわしくは企画展にて!)

平面図はこんな感じ

画像

公開してもルパンは来ないでしょ!

大きな部屋が4つあります

検査室(兼職員室?)
手術室
入院室
解剖室


検査室

画像

検査のための機器や薬品保管棚があります

また、職員の机もあります
いつもは事務所の方にいるのでここは無人のことが良くありますが

画像

こんな風に調べ物をしていることも
(写真のために突っ伏しているだけです)



手術室

画像

当然手術のための道具や機器類があります






入院室

画像

鳥カゴを置く棚や作りつけのオリがあります




解剖室

画像

それでも死んでしまったらここで解剖し死因を調べます




この病院は私にとっての2代目です

平成5年に建築されました(プレハブですが、、、)

以前の動物病院はすでに壊されてありません



書き始めてから先月にも少し書いていたことを思い出しましたので「2」です


この記事のURL2009-10-14 23:58:45

20091013(火)

獣医学生が動物園獣医師になるまで

獣医×29

獣医学生が動物園獣医師になるまで

 私が学生だった20年前の授業は牛馬が中心でした。
 犬猫の解剖学はありません。
 臨床になると犬猫のことも教わるようになりましたが、鳥である鶏は他の動物に比べかじる程度です。
 牛馬犬猫鶏、これだけでもすごい分量です。
 さらにスペシャリストになるには専門的な知識・技術が必要になります。
 大学6年間(実際は3年くらいでしょうか?)で学ぶには十分すぎる量!
 そんな中に野生動物が入る余地はありません。
 (今では少し行われているようですが、どこにそんな余裕があるのでしょうか?)


画像


 では、どうやって動物園で野生動物の診療を行うのでしょうか?



 座っているだけで耳に入る学校とは違うので、自らするしかありません。
 専門書はそれなりに出ていますが、自分で理解するのはなかなか新米獣医師には難しい。



 草食動物では反芻しない動物は馬を参考に、反芻する動物は牛を参考に、肉食動物ではネコ科動物は猫を参考に、犬科動物は犬を参考に、鳥は鶏を参考に診療を行うのです。
 かなり大胆で適当?
 クマや爬虫類はどうするかって?どーしましょ?
 診療がそれなりになるまでは、前述したように動物同士似ているところを探しながら行っていきます。
 キリンやシカでは上手くいったことがカンガルーにはできない。
 エゾシカとヤクシカは微妙に違う。
 鳥や爬虫類は哺乳類と根本的に全部違う!
 何てことが実感できるようになってきます。
 そうすると種類ごとに違いが見えてきて種類ごとに適したやり方になってくるのです。



 それでもまだまだかなり手探りの診療になっています。



 動物園には獣医師が1人しかいない園や複数いても臨床経験がない獣医師もいます。
 先輩に教えてもらうことのできない獣医師がたくさんいるわけです。
 そこで、動物園間で獣医師同士の繋がりが重要になってきます。



 犬猫牛馬の獣医師と違い、動物園獣医師の臨床経験数は圧倒的に少なくなります。
 さらに飼育数の少ないおびひろ動物園では診療自体しない日も多々あります。
 初めて出会う症例だらけになり、手術に至っては一発勝負なんてこともあります。
 初めてだから、一発勝負だから検査をたくさんしたいと思うのですが、野生動物はだまって検査を受けてくれる何てことはありません。
 検査をするだけで吹き矢や麻酔銃を使って全身麻酔!



 いつまで経ってもこれで完璧!
 なんて診療を行うことができず。
 その時の自分のベストを尽くすのみです。



最終日までこども会館にて「動物園のお医者さん」開催中!


この記事のURL2009-10-13 22:19:04

2009924(木)

フラミンゴのヒナたち

獣医×29

フラミンゴのヒナたち

今年生まれのヒナ

だいぶ大きくなってきました

順調です

しかし、問題が、、、

大きくなってくると区別がつかなくなってきます

誰が誰だか?

そうなる前に

目印を付けておきましょう

大人のフラミンゴは首が長く捕まえにくいのですが

ヒナはまだ首が短いのでやさしく網で捕まえます

画像

そして、手で押さえます

画像

色の付いた足環をつけていきます

画像

見ての通り、市販の結束バンドです

ついでに体を見せてもらいました

一番ちびちゃんの足の裏はまだ白いです

画像

口の中

画像

こんな時でないと見ることができません




おまけ

画像

アシカの子は体重15kgを越えてきました


この記事のURL2009-09-24 23:20:20

2009918(金)

動物病院

獣医×29

動物病院

園内の中でも謎の建物?

画像

職員ですら中を見たことがない人がいます

獣医師の聖域(もしくは無法地帯)

以前は裏側探検を行ったりしてお客さんにもたまに入ってもらっていましたが、

画像
画像

今では封印されています(足の踏み場もないとの話も・・・)

来月の企画展、担当は私です

「動物園のお医者さん(仮称)」を予定しています

画像

知っているようで知らない、何かしているようで予想通りな?

動物園のお医者さんを公開します

画像

乞うご期待!

画像

予定がつけば、聴診器体験、吹き矢体験、病院ツアーなんかもできたらいいなぁ


この記事のURL2009-09-18 22:40:16

200899(火)

神戸は暑かったです。Ⅲ

獣医×29

神戸は暑かったです。Ⅲ

会場の神戸大学は山の中腹にあります。
帯広で生きるものにとってこれはきついです。車と平地ですから。さらに北海道とは質の違う暑さ!昔浪速っこだった私も朝からバテバテです。

画像
オウジ:運動場での姿が見たかった!

詳しいプログラムは大会HP外部リンクをご覧下さい。

画像
オウジの両親、ズゼ(母)とマック(父)

画像
マックのちんちん

「研究する動物園」
東京大学総合研究博物館の遠藤教授の叱咤激励に突き飛ばされ、広島市安佐動物公園の野田獣医師(日本野生動物医学会認定専門医)に廃棄物を宝の山にする方法を伝授され、鴨川シーワールドの勝俣獣医師(獣医学博士)に水族館(動物園)に勤務する獣医師の生き様を教えられ、神戸大学の木下さん(学生)に改めて動物園水族館の可能性と外部からの期待を突きつけられました。

画像
パンダの「旦旦(タンタン)」(♀)と「興興(コウコウ)」(♂)
画像
赤ちゃん残念でした。出産シーンは王子動物園HPで公開中


口頭発表とポスター発表では様々な発表を見させていただきました。初めて発表しているんだろうなと思わせる学生さんもいました。みなさん、熱っぽく研究成果を語っていました。


画像
ビントロング


情報交換会(懇親会)
久々にお会いする各地の動物園水族館の知り合いはもとより学生さんともお話をさせてもらいました。みなさん、がんばってください!
夢や希望や今後を熱く語る反面
後ろでは生々しい話が、、、
学生さんが知り合いの公立動物園獣医師に給料のことを聞いていました。
(そりゃあ、現実問題気になりますよね!)
高卒で直ぐに務めた方が6年間大学いって獣医師になるより給料高いよ。獣医師手当もないし。
(ああっ聞きたくない聞きたくない、、、例え事実でも、、、)
彼女はそれでも動物園獣医師を目指せるのか???

画像
マヌルネコ


鳥インフルエンザ対応検討緊急集会

他人事ではないですよね。
綱渡り状態です。
発生しないことを祈るのみです。

画像
ミストを出して涼を演出しています

「教育現場での動物福祉(教育)」
んー動物福祉は考えてきたけど、動物福祉教育を意識したことはあまりありませんでした。でも、動物園は動物福祉を考える以上、動物福祉教育も意識しなければいけませんね。何冊か参考書を紹介されました。読んで勉強します。

画像
ウマグマ


「明日から使える臨床技術」
今回参加を決めた理由の一つはこれです。
おー!確かに確かに、そうだったのか!
今日も使わせてもらいました。


訳の分からない。
自己満足的な神戸研修旅行記終了です。
周囲には修行に行ってくると言って出てきましたから。


画像
駅で見つけたポスター


この記事のURL2008-09-09 23:48:23

<<
>>


 ABOUT
みんなのぶろぐ
公式ブログのメンバーには入っていないけど、動物園での出来事を発信していきたい、そんな気持ちが集まったブログです。
でも、完全に不定期更新なので静かなブログになるかもしれません…

エリア帯広市
属性事業者
 カウンター
2008-01-08から
1,662,571hit
今日:148
昨日:30

戻る