2008310(月)

アジアゾウの ナナ


アジアゾウの ナナ

動物園にいる動物といえば・・・?

大きな体の「ゾウ」を思い浮かべる方も多いのでは。


今日、ご紹介するのは その「アジアゾウ」の『ナナ』です。

アジアゾウの「ナナ」は、1961年(推定)に生まれて、

1964年の 4月 27日に、おびひろ動物園にやってきました。

当時は3歳(推定)、まだまだ子供の頃でした。

1961年生まれのナナは、現在では47歳(推定)になります。

日本国内の「ゾウ」は高齢化が進んでいます。

そのためか、現在は道内でゾウを見られる動物園は

ここ おびひろ動物園と、釧路市動物園の2ヶ所だけになってしまいました。


 
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8歳頃の当時の「ナナ」は、今では考えられないことですが、

寝室の掃除のときには ひとり(?)で園内を散歩していたそうです。


ですが、そんなある日、事件は起こりました。

なんとナナは、停まっていた乗用車のバックミラーに鼻を巻きつけ、

『ベキッ』とへし折ってしまいました。


それからは ナナの散歩に飼育係がついていくようになったそうです。


今では、園内に出すことすら考えらないので、

その話を聞くたびに「昔はすごかったんだなぁ」と感じます。


 
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「ナナ」は、3歳から、現在は47歳、その間の44年間

おびひろ動物園を見続けた、私の大先輩です。


その44年の間に、おびひろ動物園は大きく様変わりしてきました。

「ナナ」が動物園にやってきた当時、動物園はどこもレジャー施設で、

多くのお客さんがきて動物のショーなどを見て楽しんでいました。


そして、現在の おびひろ動物園は動物に「ショー」はさせません。

動物ことをよく知ってもらえることを目標に、

動物についての「ガイド」や「エサやり」を行っています。


お客さんから見ると、どちらもあまり変わらないんだろうなぁと

自分でも感じていますが、それは、単に 私の力不足のせいです。

動物園にきて楽しんでいただくため、

そして、動物たちのことを少しでも理解していただくため、

これからも皆さんの前で 動物たちのガイドをしていきたいです。


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飼育している動物たちは、昔とまるで変わらないのに

なぜ、動物園にはこんな違いがうまれるのでしょう?


それはきっと、動物園が私たち人間の作ったものだからです。


動物たちは昔から変わりません。

大昔からそうであったように、今でも大昔と同じように暮らしています。


変わっていくのは私たちです。

良くも、悪くも、ですが。


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下の写真は皆さんにはあまりお見せできない、「ナナ」の寝室の写真です。

 
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中に人もいるので、なんとなく中の大きさが伝わるでしょうか?

この中に、しまうときにはエサをセットして、入ってからは

すぐに食事タイムです。

左の、バナナ、りんご、さつまいも、いも、ニンジンなどを、

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右の写真の、大量の「乾草(乾燥牧草)」の上に置きます。

この量でだいたい1日分です。

そして、お祝いの日に スイカや、メロンもあたるときがあるんですよ!

そんなときの「ナナ」は やっぱり大喜びです。



そして、最近の 私のお気に入り・・ 連続写真です。

 
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実際には、連続していない写真をつなげたものなんですが、

こんな感じに鼻を使って 地面に置いてあるエサを器用に食べるんです。


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