2008115(火)

ノスリと、トビと、未熟者の挑戦(序)


ノスリと、トビと、未熟者の挑戦(序)

 おびひろ動物園の開演中「ノスリ」という鳥を腕に乗せて、飛ばしている飼育係を見たことがあるでしょうか?
 「フクロウ」を飛ばしての動物のガイドが おびひろ動物園では有名ですが、ワシ・タカ舎のガイドとして「ノスリのフライト」も去年は秋頃からひそかに行っていました。

【ワシやタカ。フクロウを含む猛禽類と呼ばれる鳥たちは調教をすることである程度自在に飛ばすことが可能です。「鷹狩り」と呼ばれるその歴史は古く、日本でも1600年前頃から行われていたそうです。】

 「ノスリ」という鳥はカラスより少し小さいタカ科の鳥で、それ程珍しい鳥ではないようですが、色がトビに似ているため見かけてもなかなか「ノスリ」だとは気づかれにくいようです。

 おびひろ動物園にノスリは現在3羽いますが、1羽だけはワシ・タカ舎とは別のところにいます。
 その違う場所にいる1羽の鳥「ピーちゃん(また勝手に呼んでる)」は、おびひろ動物園にきて人工保育で育ち、調教を受け、そしてお客さんたちにその飛ぶ姿を見せるようになった鳥でした。

  
画像

 その「ピーちゃん」との出会いは約2年前、、、

 その出会いは衝撃的、、では、なにもなく「ここにも鳥がいるんだぁ」と思いながら約半年が過ぎました。

 そして、おととしの12月、飼育担当動物の変更があり、私がワシ・タカ舎の担当者になりました。
 前担当者が調教していた「ピーちゃん」も同時に自分が担当するのかと思い「この鳥も私が飼育しますか?」と聞いたところ「いや、いい」と言われたときは正直ホッとしました。
 確かに、ワシやタカなどの鳥は調教することができますが、その調教には毎日時間と手間をかけ、そして休みの日にもちょくちょく動物園にきて世話をしなければしっかりした調教にはならないのです。
 実際、前の担当者も休みの日に出てきては世話をしていました。 飛ぶ鳥を見て「かっこいいな」とは思っていましたが、「大変だな」という気持ちのほうが大きかったです。

 そして、また時はたち、、、去年の3月末、、

 なんと!今度こそ前担当者が「ピーちゃん」を飼育できない状況になりました!!
 前担当者は泣く泣くピーちゃんを手放さなければならず、タカの調教のことなどまるでわかりませんが、それでも前担当者が毎日のように時間と手間をかけていた苦労を無駄にはできません!
 不安はありましたが、引き受けることになりました。

 こうして、ピーちゃんと、未熟者の挑戦が始まりました。

                      ・・・つづく。


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