200855(月)

エゾリスらしくなってきました。


エゾリスらしくなってきました。

エゾリスの子達も少しづつ エゾリスらしくなってきました。

ずっと 小さなリス達の家(ケージ)の中でしか暮らしていなかった
リスたちも そろそろ体を動かせるように、
昼の間だけ 大き目のケージの中で すごすようにしました。

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そして、仲間の 仔リスたちと、久しぶりのご対面です。

最初は、かなり戸惑っていた 仔リスたちも・・

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少したつと 4匹で仲良く寄り添って寝ていました。


そして、そろそろ 「 離乳食 」 を用意してみました。
食パンの白いところに 牛乳をかけた 「 ミルクパン 」 です!

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だれか食べてくれるかな?


との、心配をよそに

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いきなりがっつきました!!

2匹しかいないように見えますが、実は しっかり4匹います。

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ほとんどを 2匹の仔リスたちで たいらげてしまいました!!


そして、その後は・・


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久しぶりに 外の空気を吸うために
鳥類舎の小鳥の場所に おじゃまします。


ここまでが おとつい の写真で・・


次が 昨日の写真です。

少しケージの中を 模様がえして、

外に 出してみると・・

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ほとんど 隠れて 寝ているばかりで、
来園者の皆様からは 全然見えませんでした・・


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今まで順調に大きくなっているエゾリスの子達、
大きくなったら どうなるのでしょう?

このまま 動物園の中にいるの?
それとも 自然の中に帰るの?

その答えは、私にも わかりません。


動物園では重要な事業のひとつとして、
傷ついた野生動物の保護を行なっています。

そして、野生動物が元気になると 自然に帰します。

しかし、中には 健康上の理由などで
結局、動物園にずっと残っている場合もあります。

その 「 自然に帰る 」 と 「 動物園に残る 」 の境目は、
保護された野生動物が 野生で生きていけるかどうか、です。

中には 「 生きていけなくても とにかく野生動物は野生に帰すんだ 」
という意見もありますが・・

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とりあえず今回は、立派なエゾリスとして成長した後に

『 もしエゾリス達が自然に帰ったら 』 という話をしたいと思います。が、

保護されたリスたちが 本当に自然に帰るためには様々な問題があります。


まず、最初の問題は、人間に育てられたことです。

どんなに、立派に大きく成長しても 本来は親リスから
教えてもらうべき 自然での生き方を 何も学ぶことができていません。

エサは与えられるもの として、覚えて
人間は安全な存在 として、覚えて
天敵の存在なども知らずに 成長していきます。


そして、次の問題は、そのエゾリスたちが 危険だ ということです。

なにも エゾリスたちだけに危険があるわけではなく、
人を恐れずに近寄ってくる エゾリスというのは、
実は、とても危険です。

人に近寄ってくるエゾリスを
きっと多くの人が、「かわいい」と思うでしょう。

そんな 「かわいいエゾリス」は 簡単に人の手の上に乗り、
そして、捕まえようとした人から身を守るため、
反撃して 強力な歯で 簡単に人に怪我をさせることができます。

このように 人に慣れた野生動物というのは 実はとても危険なのです。

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そして、最後の問題は、自然には自然のバランスがある ということです。

例えば どんなに大きな森でも、どんなに広い大地でも、
その森や、大地の中で暮らせるエゾリスの数は限られます。

また、エゾリスだけではなくて、
エゾシカ、キタキツネ、エゾタヌキ、ユキウサギ、クロテン、などなど・・
野生動物にも、生きていくために最低限 必要なエサの量があり、
生きていくために必要な 『 広さ 』 というものがあります。

どんな野生動物だって 無限にその数を増やせる訳ではないのです。

なので、大きくなったエゾリスたちを 森の中に放すと、
その森に もともと住んでいたエゾリスたちとの生存競争が始まります。


これから、この仔リスたちがどうなるのかは 私にもわかりません。

しかし、人の手によって育てられた時点で、
その存在は、すでに自然界のバランスから 切り離されてしまっています。

立派に成長しても、帰るべき自然の中にそのスペースは存在しませんし、
飼育している私自身 生存競争に勝ち残れないだろうと思っています。


結局、「 人に保護される 」 時点で、
その野生動物には 元々、その居場所がないのです。


だからといって、

もちろん 野生動物の保護に反対しているわけではありません。

ただ、、傷ついた野生動物を保護することよりも、
それ以前に野生動物が保護されないようにすること、

私達人間が 奪い続けてきた 野生動物たちの居場所を守り、

  野生動物の生きていける自然を返して、

保護される野生動物の数を 減らすことの方が大切だと感じています。


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