飼育係2(11)
2008年3月7日(金)
久しぶりのご対面
飼育係2×11
今日は、以前ブログで予告していました
「ラクダの久しぶりの同居」をこころみました。
今回は、オスとメスを分ける柵の出入り口を広げて、
そこから、オスをメス側に移動させて、同居させるのが目的です。
ですが、すぐには入り口を通ってはくれません。
オスの『ボス』の大好物の「おから」でこちらに引き寄せます。
なんとか、こちら側にきてくれました。
ですが、すぐにはうちとけない様子です・・・
まるで、メスの『チビ』が初めておびひろ動物園にきたときのようでした。
ある程度、こちら側にも慣れてきた「ボス」は、少しづつ動きだしました。
でも、まだ 「チビ」 のもとにはいけないで、
周辺の 『におい』 をかいで、メスの存在を確認してるようです。
なんとか、ここまで近寄れました。
ですが、お互い後ろ向き・・・・
場所を変えて、広い方に来ました。
「ボス」は もう「チビ」のことがかなり気になるようです。
気になって近寄っていきますが・・・
「チビ」は嫌がって逃げちゃいました・・・
結局、今日の「ボス」は寂しく部室に戻ります・・・・
去年の6月に旭山動物園からきてくれた、メスの『チビ』
この「チビ」は『ブリーディングローン(繁殖のための動物の貸借)』という、
「動物園同士の協力で飼育下での繁殖を目指そう」という目標で、
来てくれたのもあるのですが、
気持ちとしては「動物もひとりぼっちは寂しいよね」
「『命の継続』は自然の本来の姿だよね」という、思いで行いました。
「ボス」の方は「チビ」が気になってしょうがないようでしたが、
「チビ」は近寄ってくる「ボス」が嫌だったようです・・
逆に「ボス」が見えなくなると、心細くなるのか、
「チビ」はいつものように、しきりにその姿を探してましたが、
今日は、ちょっと まだその時期ではなかったようですね。
またこれからも何度か、ラクダたちの様子を見ながら同居させたいので、
これからも気長に このラクダたちのことを気にしてみてください。
「ラクダの久しぶりの同居」をこころみました。
今回は、オスとメスを分ける柵の出入り口を広げて、
そこから、オスをメス側に移動させて、同居させるのが目的です。
ですが、すぐには入り口を通ってはくれません。
オスの『ボス』の大好物の「おから」でこちらに引き寄せます。
なんとか、こちら側にきてくれました。
ですが、すぐにはうちとけない様子です・・・
まるで、メスの『チビ』が初めておびひろ動物園にきたときのようでした。
ある程度、こちら側にも慣れてきた「ボス」は、少しづつ動きだしました。
でも、まだ 「チビ」 のもとにはいけないで、
周辺の 『におい』 をかいで、メスの存在を確認してるようです。
なんとか、ここまで近寄れました。
ですが、お互い後ろ向き・・・・
場所を変えて、広い方に来ました。
「ボス」は もう「チビ」のことがかなり気になるようです。
気になって近寄っていきますが・・・
「チビ」は嫌がって逃げちゃいました・・・
結局、今日の「ボス」は寂しく部室に戻ります・・・・
去年の6月に旭山動物園からきてくれた、メスの『チビ』
この「チビ」は『ブリーディングローン(繁殖のための動物の貸借)』という、
「動物園同士の協力で飼育下での繁殖を目指そう」という目標で、
来てくれたのもあるのですが、
気持ちとしては「動物もひとりぼっちは寂しいよね」
「『命の継続』は自然の本来の姿だよね」という、思いで行いました。
「ボス」の方は「チビ」が気になってしょうがないようでしたが、
「チビ」は近寄ってくる「ボス」が嫌だったようです・・
逆に「ボス」が見えなくなると、心細くなるのか、
「チビ」はいつものように、しきりにその姿を探してましたが、
今日は、ちょっと まだその時期ではなかったようですね。
またこれからも何度か、ラクダたちの様子を見ながら同居させたいので、
これからも気長に このラクダたちのことを気にしてみてください。
この記事のURL|2008-03-07 18:56:32
2008年2月27日(水)
ラクダのコブは・・
飼育係2×11
ラクダのオス『ボス』のコブが少し傾いてきました。
ラクダのコブの中には「脂肪」が詰まっていて、砂漠で食べ物が無いときには
このコブの中の脂肪を、少しづつ消費して生活します。
ラクダにとってコブは、
私たちで言う「お弁当」のようなものだと思っていただけるとわかりやすいと思います。
動物園では、もちろんエサは毎日きちんと与えてます。
なのにコブが倒れるのはなぜでしょう??
それは、この時期になるとこの「ボス」はほとんどエサを食べなくなってしまうからです!
冬の、ちょうど今頃はラクダにとっては「繁殖期」になります。
今年はメスがいますが、メスがくるその前からも
毎年この「繁殖期」をむかえると、ほとんどエサを食べなくなっていました。
その結果、
毎日、少しづつコブの中の脂肪を消費して・・・
今では、こんなにも傾いてしまいました。
ですが、毎年のことなのであわててはいないんですけどね。
毎年、冬に傾いて、春になってエサを食べだしてから、
また少しづつコブが起きてくる、というサイクルを繰り返してきました。
ちなみに、メスは・・・
こんな感じで年中ペタッとたれてます。
動物園で飼育されているラクダの中には
「脂肪を蓄える必要なんてないんだ」と、自分で思うのか、
コブに脂肪を蓄えないものもいるようで、
同じラクダでも、一頭一頭の個体差があるのです。
動物に使うのはおかしい言葉かもしれませんが・・・
ラクダだけではなく、
どんな動物もみんなそれぞれ「個性」を持ってるんです。
ラクダのコブの中には「脂肪」が詰まっていて、砂漠で食べ物が無いときには
このコブの中の脂肪を、少しづつ消費して生活します。
ラクダにとってコブは、
私たちで言う「お弁当」のようなものだと思っていただけるとわかりやすいと思います。
動物園では、もちろんエサは毎日きちんと与えてます。
なのにコブが倒れるのはなぜでしょう??
それは、この時期になるとこの「ボス」はほとんどエサを食べなくなってしまうからです!
冬の、ちょうど今頃はラクダにとっては「繁殖期」になります。
今年はメスがいますが、メスがくるその前からも
毎年この「繁殖期」をむかえると、ほとんどエサを食べなくなっていました。
その結果、
毎日、少しづつコブの中の脂肪を消費して・・・
今では、こんなにも傾いてしまいました。
ですが、毎年のことなのであわててはいないんですけどね。
毎年、冬に傾いて、春になってエサを食べだしてから、
また少しづつコブが起きてくる、というサイクルを繰り返してきました。
ちなみに、メスは・・・
こんな感じで年中ペタッとたれてます。
動物園で飼育されているラクダの中には
「脂肪を蓄える必要なんてないんだ」と、自分で思うのか、
コブに脂肪を蓄えないものもいるようで、
同じラクダでも、一頭一頭の個体差があるのです。
動物に使うのはおかしい言葉かもしれませんが・・・
ラクダだけではなく、
どんな動物もみんなそれぞれ「個性」を持ってるんです。
この記事のURL|2008-02-27 15:48:45
2008年1月29日(火)
ラクダ舎の上から。
飼育係2×11
今日は、ラクダ舎に先日積もった雪の屋根の雪下ろしをしました。
今シーズンも獣舎の雪下ろしは何度かこなしてはいるんですが、それほど屋根の雪下ろし経験の少ないない私は、今日屋根にのぼって、、、
・・・後悔しました。
まさか、暖かい時にする屋根の雪下ろしがあんなにも滑るものだとは!!
途中で、何度か屋根から落ちそうになって、しょうがないから自分からふかふかな雪の上に飛び降りました。
そんな中、ちょいっと、ラクダに目を向けると、、
「なにしてるの~」
「エサくれるの~」
と、いわんばかりにちらちらとこちらを気にしてます。
逆光を調整したので見づらいのですが、メスです。 上はオスです。
(・・・でも、本当はめざわりだったんだと思います。)
「こんなに滑る時を選んで失敗した」とは思いましたが、それでも天気がいい分、見晴らしも綺麗で、屋根から飛び降りたついでにカメラを取りに行ってハシゴを昇りました。
左が、ライオンやバイソンの方向で、右が、アシカ舎や観覧車がみえる方向です。
ちょっと小さな写真じゃわかりづらいのですが、普段から見ている動物園の、いつもと少し違った景色はなんだか新鮮でした。
今シーズンも獣舎の雪下ろしは何度かこなしてはいるんですが、それほど屋根の雪下ろし経験の少ないない私は、今日屋根にのぼって、、、
・・・後悔しました。
まさか、暖かい時にする屋根の雪下ろしがあんなにも滑るものだとは!!
途中で、何度か屋根から落ちそうになって、しょうがないから自分からふかふかな雪の上に飛び降りました。
そんな中、ちょいっと、ラクダに目を向けると、、
「なにしてるの~」
「エサくれるの~」
と、いわんばかりにちらちらとこちらを気にしてます。
逆光を調整したので見づらいのですが、メスです。 上はオスです。
(・・・でも、本当はめざわりだったんだと思います。)
「こんなに滑る時を選んで失敗した」とは思いましたが、それでも天気がいい分、見晴らしも綺麗で、屋根から飛び降りたついでにカメラを取りに行ってハシゴを昇りました。
左が、ライオンやバイソンの方向で、右が、アシカ舎や観覧車がみえる方向です。
ちょっと小さな写真じゃわかりづらいのですが、普段から見ている動物園の、いつもと少し違った景色はなんだか新鮮でした。
この記事のURL|2008-01-29 18:09:09
2008年1月13日(日)
ラクダ最終話 あの「赤いもの」の正体は!!
飼育係2×11
開園中は、たまにお客さんから「あの赤いのは何だろう?」とか、子供からは「ラクダのおしりにリンゴがはさまっている」などと言われ、コメントを頂いた中にもありました、、、
メスのラクダの足の間にあるあの謎の「赤いもの」の正体は・・・
実は、、、リンゴです。(ウソです!)
まじめな話をしますと、その「赤いもの」は私たち人間でいう痔の一種の「脱肛(だっこう)」という症状で、外に出てしまった腸の一部なのです。
ここ、おびひろ動物園にくる以前からある症状なのですが、その場から運ぶのにも苦労するラクダの治療はかなり難しく、下手すると命を失いかねないような手術になるので手を出せないでいます。
そんな中、突然大事件がおこってしまいます!!
その日の朝、いつものようにラクダの様子を観察していると、地面に血の跡が、、、 何があったのかとよく見てみると、ラクダのメスのおしりから血が出ています!! どうやらカラスに突っつかれて怪我をしてしまったようなのです。
以前からカラスには巣材として毛をもっていかれたり、多少いたずらはされていましたが、まさか体の大きなラクダが、小さなカラスに怪我をさせられるとは思いもよらず、油断していました。
そして急遽、あわててカラス対策をすることにしました。
結果、カラスが入れないようなオリをつくり、メスのラクダを守ることにしました。動物園の職員ほぼ総出でお手伝いしてもらい作業した結果、予想よりもはるかに早くメスを守るカラスよけの柵が完成しました。
でも、残念なことにオスのラクダとメスのラクダを柵1枚をへだて、離れ離れにしなくてはいけなくなりました。
せっかくめぐり合えた2頭を離すのはとても残念でしたが、仕方がありません。
今はまだ傷が完治しておらず2頭を離しておくしかないのですが、メスの傷が完治し、カラスの問題も何とか解決させて、いつかはまた2頭が一緒に暮らせるようにしたいと考えています。
メスのラクダの足の間にあるあの謎の「赤いもの」の正体は・・・
実は、、、リンゴです。(ウソです!)
まじめな話をしますと、その「赤いもの」は私たち人間でいう痔の一種の「脱肛(だっこう)」という症状で、外に出てしまった腸の一部なのです。
ここ、おびひろ動物園にくる以前からある症状なのですが、その場から運ぶのにも苦労するラクダの治療はかなり難しく、下手すると命を失いかねないような手術になるので手を出せないでいます。
そんな中、突然大事件がおこってしまいます!!
その日の朝、いつものようにラクダの様子を観察していると、地面に血の跡が、、、 何があったのかとよく見てみると、ラクダのメスのおしりから血が出ています!! どうやらカラスに突っつかれて怪我をしてしまったようなのです。
以前からカラスには巣材として毛をもっていかれたり、多少いたずらはされていましたが、まさか体の大きなラクダが、小さなカラスに怪我をさせられるとは思いもよらず、油断していました。
そして急遽、あわててカラス対策をすることにしました。
結果、カラスが入れないようなオリをつくり、メスのラクダを守ることにしました。動物園の職員ほぼ総出でお手伝いしてもらい作業した結果、予想よりもはるかに早くメスを守るカラスよけの柵が完成しました。
でも、残念なことにオスのラクダとメスのラクダを柵1枚をへだて、離れ離れにしなくてはいけなくなりました。
せっかくめぐり合えた2頭を離すのはとても残念でしたが、仕方がありません。
今はまだ傷が完治しておらず2頭を離しておくしかないのですが、メスの傷が完治し、カラスの問題も何とか解決させて、いつかはまた2頭が一緒に暮らせるようにしたいと考えています。
この記事のURL|2008-01-13 17:57:00
2008年1月12日(土)
しつこいようにラクダです。
飼育係2×11
じみ~な動物なんですが、今回もラクダです。
オスのラクダはおびひろ動物園生まれで、名前を「ボス」といいます。ボスはしばらく1頭でくらしていました。
でも、やっぱり1頭で暮らすより、動物だって仲間がいたほうがしあわせにちがいない!ということで、現在一緒に暮らしているメスの「チビ」が去年の6月14日に旭川の旭山動物園からやってきました。
動物の移動、とくにラクダみたいに大きな動物の移動は大変で、輸送用オリを直して、運搬して、こんなに苦労してもし相性が悪くてケンカでも始めたらどうしよう・・・と心配しましたが、初対面のときもケンカはなく、ホッとしました。
でも、最初は2頭ともおっかなびっくりで、特にオスは全く動けず、少しづつ、少しづつ近づいてくるメスにおびえたような感じだったのには少し笑えました。
左側がおびひろ動物園にきてすぐのまだ毛がもじゃもじゃだった頃のメスの写真で、右側が毛が抜けた後のメスです。
最初の頃は勝手に「もじゃこ」と名前をつけて呼んでいたんですが、毛が抜けてしまってからは「もじゃこ」とは呼びづらくなってしまいました。
オスのラクダはおびひろ動物園生まれで、名前を「ボス」といいます。ボスはしばらく1頭でくらしていました。
でも、やっぱり1頭で暮らすより、動物だって仲間がいたほうがしあわせにちがいない!ということで、現在一緒に暮らしているメスの「チビ」が去年の6月14日に旭川の旭山動物園からやってきました。
動物の移動、とくにラクダみたいに大きな動物の移動は大変で、輸送用オリを直して、運搬して、こんなに苦労してもし相性が悪くてケンカでも始めたらどうしよう・・・と心配しましたが、初対面のときもケンカはなく、ホッとしました。
でも、最初は2頭ともおっかなびっくりで、特にオスは全く動けず、少しづつ、少しづつ近づいてくるメスにおびえたような感じだったのには少し笑えました。
左側がおびひろ動物園にきてすぐのまだ毛がもじゃもじゃだった頃のメスの写真で、右側が毛が抜けた後のメスです。
最初の頃は勝手に「もじゃこ」と名前をつけて呼んでいたんですが、毛が抜けてしまってからは「もじゃこ」とは呼びづらくなってしまいました。
この記事のURL|2008-01-12 17:35:20