201885(日)

「飼育員」


私が飼育員一年目


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今思えば、その年はi先輩が飼育員として最後の一年を迎える瞬間です
i先輩はアジアゾウのナナを何十年と飼育してきた人です

僕とsくん(当時のコンビ)はiさんを≪ゴット≫(神)と呼んでました

厳しかったですよ~

そしてやさしかった


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私は最近になってわかったことが一つあります
それは私の飼育が人と違うのは、
または、どうしても譲れないところ、



それは、この人の影響を受けているからです


だから、頑固になってしまうときもあります

iさんは筋金入りの頑固ものです



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だから、ゾウのナナを見るとき
いつも、iさんを思い出します
私が今なんとか飼育員としてやっていけてるのは
一年目にiさんに出会えたからです





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【感謝】





例えば、旭山のnさんに教えを乞うことができたのも
iさんのおかげ

全国ゾウ会議のときも

全国のゾウの飼育員が
お前がiさんの後輩か!
私を受け入れてくれたのも
iさんのおかげです
例えば 那須高原のsさん 上野のoさん 天王寺のnさんなど



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iさんは、一度いや二度ブログコメントに登場しました

それは、アシカのセイカの赤ちゃんが半年の命で亡くなったときを
私がブログ掲載したときです

当時のコメント欄は同情やお疲れ様

小さくて短かった命
これからもしっかり輝き続けてくれますね

チビちゃんありがとう
などが大半で

iさんは違います


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残念でしたね
貴方の飼育員としての未熟さが出ましたね
大いに反省してください
動物の命も人の命も一つです

命の重さを感じてください

飼育員とは何ですが?

もう一度考えてください

きついコメントになりますが
命を扱うものは
そのぐらいの覚悟は持ってください

君ならできます



私のiさんに対する返信は


「はい。」


素直に受け止めます
命を扱う飼育員
自覚と覚悟を
もう一度考えてみます

以前、先輩飼育員さんから

「いいか、飼育員は決して動物を追い越すな!」


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その言葉がふっと今よぎりました


iさんの私に対する返信

キツイ コメントになりましたが
「6さん」なら 解ってくれると思ったからお送りました

「だろうと思った」
「こうだった」
「だって」
「後で」など

言い訳の言葉は、
自分の胸の中にしまいましょう

起こったことは正面から受け止めよう


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ちなみに
その時 とある開業医師のコメントが


疾病は突然やってくるもの
管理が悪いとか
飼育技術が未熟とか
そういった論点は
「違う」と思います

・・・・・・・


iさんを否定してきました

私は iさんを想像して(笑)

きっとですよ
怒っているよな~(爆)

「なに!(怒り) 現場も見ないで 何がわかる(官官)」
だよな

私(嬉泣)


≪ゴット神≫ですから


iさんのゾウのナナの最後のスポットガイドを見たお客様がいまして

サイゴにiさんに

「ナナのどういうところが好きですか?」と質問したそうで


iさんは「ナナのいいところだけじゃなく、いやなところ、
いろいろ含めて全部ひっくるめて、この年になって受け止められるようになりました ナナとして受け止められるようになりました」


お客様oさん 再現ですがこれに近いですか?
(私は聞いていなくて)

iさんは決して
動物に対して
「かわいい」「かわいそう」て言葉を使わない人だから

これに近いと思うんですが どうでしょう?


そして 
私はiさんにゾウのナナの担当になったとき相談しました

私「どう接すればいいですか? 」

iさん「いいか、お前がナナを飼育するんじゃないんだよ。ナナがお前を育ててくれるんだよ。」私(笑)


iさん「ナナがお前を飼育員にするんだ!」


私「はい!」




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