2015年4月29日(水)
おNew動物
今日の動物×553
平成27年度の夏期開園がスタートしました。
飼育展示係8さんに開園ブログを超されてしまった飼育展示係7です。
おばんです。
開園の様子は8さんが出してくれましたので、私は自分ネタで…
本日の担当動物の中でおNew動物がいたんです。
TOPの動物舎です。
今年で7年目に突入した動物園歴ですが、この動物は初めてです。
しかも、本当に今日が初めてでした。
お手柔らかに願います。
もう、ドキドキしながら、鍵やら何やら確認しまくりです。
そんな私を哀れに思ったのか否か…
担当者の優れた技術のおかげか…
割と素直に作業させていただき、アイラ様に感謝感謝雨あられです。
あ、クマ汁はご遠慮したいところですが、本日は洗礼ということで顔面に承りました。
次回からはご遠慮願いますよ、アイラ様。
そして、担当者から引き継いでおりましたので、おNEWおもちゃを投入です。
おそらく、存分に楽しんだと思われます。
夕方にはプールに浮いておりました。
おNew動物初日、無事に完了し一安心です。
飼育展示係8さんに開園ブログを超されてしまった飼育展示係7です。
おばんです。
開園の様子は8さんが出してくれましたので、私は自分ネタで…
本日の担当動物の中でおNew動物がいたんです。
TOPの動物舎です。
今年で7年目に突入した動物園歴ですが、この動物は初めてです。
しかも、本当に今日が初めてでした。
お手柔らかに願います。
もう、ドキドキしながら、鍵やら何やら確認しまくりです。
そんな私を哀れに思ったのか否か…
担当者の優れた技術のおかげか…
割と素直に作業させていただき、アイラ様に感謝感謝雨あられです。
あ、クマ汁はご遠慮したいところですが、本日は洗礼ということで顔面に承りました。
次回からはご遠慮願いますよ、アイラ様。
そして、担当者から引き継いでおりましたので、おNEWおもちゃを投入です。
おそらく、存分に楽しんだと思われます。
夕方にはプールに浮いておりました。
おNew動物初日、無事に完了し一安心です。
この記事のURL|2015-04-29 22:35:13
2015年4月28日(火)
明日は夏期開園初日です
おしらせ×51
明日は比較的暖かく、天候に恵まれそうな初日になりそうです♪
本日、タオルを頭にまいて、マスクをして仕事をしていたところ、職員に気づかれなかったという、悲しき飼育展示係7です。
こんばんわ。
明日に開園初日を迎えようと、本日最終仕込み!!
それは
「氷雪の家」
今年度は
看板を設置し
照明を替え
開園日を迎えます!
なんか、雰囲気変わった感じしませんか?
なぜか「怖い」と評判の展示室でしたが、照明を変えたり、なんだり、かんだりと、かなり明るく見やすくなったと思います
。
そして、今回の展示に関してはお隣「帯広百年記念館」の館長にもご協力を賜りました。
パネルの原稿などでもご尽力いただいております。
とはいえ、まだまだ完成ではございません!
このあとも、展示替えを予定しております。
展示替え作業中は短期間氷雪の家を閉館するかもしれませんので、その節はご了承ください。
先日、本屋さんでナショジオを立ち読みしたところ、植村直己さんのことが書いてありました。
タイムリーなのね♪と浮かれております。
ぜひ、ご来園の際には、氷雪の家にも足を運んでいただければと思います。
う〜ん、今日はなかなか面白い文章が思いつかず残念です。
さてさて、先月皆様よりご提供いただきました図書はこどもかいかんに整備させていただきました。
一休みの際に、ご覧戴ければ幸いです。
面白い本、私も持っている本、昔よく読んだ本、へぇと思う本などたくさんあります。
ご自由にご覧ください。
さぁ、あと11時間で開園です。
明日のチンパンジーのガイド、ぜひ聞きにきてください。
あ、アザラシも。
でも、最近のアザラシ舎では「エサよりも女子!」とばかりにエサには目もくれずにモモちゃんを追いかけているカイ君です。明日もガウガウとモモちゃんに怒られていることでしょう。
そして、明日はおニュー動物が付いているので、ガイドネタをこれから仕込みます。
おニュー動物のガイドは、みなさんあたたか〜い目で見てください。
本日、タオルを頭にまいて、マスクをして仕事をしていたところ、職員に気づかれなかったという、悲しき飼育展示係7です。
こんばんわ。
明日に開園初日を迎えようと、本日最終仕込み!!
それは
「氷雪の家」
今年度は
看板を設置し
照明を替え
開園日を迎えます!
なんか、雰囲気変わった感じしませんか?
なぜか「怖い」と評判の展示室でしたが、照明を変えたり、なんだり、かんだりと、かなり明るく見やすくなったと思います
。
そして、今回の展示に関してはお隣「帯広百年記念館」の館長にもご協力を賜りました。
パネルの原稿などでもご尽力いただいております。
とはいえ、まだまだ完成ではございません!
このあとも、展示替えを予定しております。
展示替え作業中は短期間氷雪の家を閉館するかもしれませんので、その節はご了承ください。
先日、本屋さんでナショジオを立ち読みしたところ、植村直己さんのことが書いてありました。
タイムリーなのね♪と浮かれております。
ぜひ、ご来園の際には、氷雪の家にも足を運んでいただければと思います。
う〜ん、今日はなかなか面白い文章が思いつかず残念です。
さてさて、先月皆様よりご提供いただきました図書はこどもかいかんに整備させていただきました。
一休みの際に、ご覧戴ければ幸いです。
面白い本、私も持っている本、昔よく読んだ本、へぇと思う本などたくさんあります。
ご自由にご覧ください。
さぁ、あと11時間で開園です。
明日のチンパンジーのガイド、ぜひ聞きにきてください。
あ、アザラシも。
でも、最近のアザラシ舎では「エサよりも女子!」とばかりにエサには目もくれずにモモちゃんを追いかけているカイ君です。明日もガウガウとモモちゃんに怒られていることでしょう。
そして、明日はおニュー動物が付いているので、ガイドネタをこれから仕込みます。
おニュー動物のガイドは、みなさんあたたか〜い目で見てください。
この記事のURL|2015-04-28 22:09:36
2015年4月21日(火)
期待
今日の動物×553
4月19日は飼育の日
ご存知でしたか?
2009年に日本動物園水族館協会は定めてから今年は7回目。
日本各地の動物園・水族館でも様々なイベントが行われているようですが、残念ながらおびひろ動物園は閉園中。
しかも、開園前のもっとも忙しい時期のため、飼育の日を売り出せずにおります。
が、今年は期せずして?清掃奉仕が19日にありました!
…飼育とはちょっと違うか…
とはいえ、お天気にも恵まれ、600名あまりの市民の皆さんが集まり、園内の清掃にご協力いただきました。
ありがとうございます。
とてもきれいになり、29日にたくさんのお客様を迎えられます。
毎年思うのですが、本当に市民の皆さん、来園者の皆さんに支えられているなぁと感じています。
改めてお礼申し上げます。
しかし!清掃奉仕の写真、撮り忘れました。
動物園にはあるはずですが、私のカメラで撮り忘れたので、ここで掲載できず、ごめんなさい。
さて、そんな皆さんにどういった形でお礼できるか…。
やはり、動物園を楽しんでもらえることで恩返しがしたいと思います。
ということで、TOPは昨年末に準備したアザラシのための安産祈願のお守りですが、今年も準備することができそうです。
こんな感じでカイ君がんばった結果…
交尾が確認されました。
少しだけ楽しみが増えました。
とはいえ、ゴマフアザラシは着床遅延を起こす動物です。
本当に妊娠するかどうかはまだまだわかりません。
交尾を確認できたことで、可能性がありますよ。くらいの感じです。
何しろ、着床しないかもしれません。
ですので、アザラシ舎に通りかかった際は、こっそりモモちゃんに「がんばってね」と応援してあげてください。
こっそりですよwこっそりw
来年、吉報ができるようにがんばりますから。
ご存知でしたか?
2009年に日本動物園水族館協会は定めてから今年は7回目。
日本各地の動物園・水族館でも様々なイベントが行われているようですが、残念ながらおびひろ動物園は閉園中。
しかも、開園前のもっとも忙しい時期のため、飼育の日を売り出せずにおります。
が、今年は期せずして?清掃奉仕が19日にありました!
…飼育とはちょっと違うか…
とはいえ、お天気にも恵まれ、600名あまりの市民の皆さんが集まり、園内の清掃にご協力いただきました。
ありがとうございます。
とてもきれいになり、29日にたくさんのお客様を迎えられます。
毎年思うのですが、本当に市民の皆さん、来園者の皆さんに支えられているなぁと感じています。
改めてお礼申し上げます。
しかし!清掃奉仕の写真、撮り忘れました。
動物園にはあるはずですが、私のカメラで撮り忘れたので、ここで掲載できず、ごめんなさい。
さて、そんな皆さんにどういった形でお礼できるか…。
やはり、動物園を楽しんでもらえることで恩返しがしたいと思います。
ということで、TOPは昨年末に準備したアザラシのための安産祈願のお守りですが、今年も準備することができそうです。
こんな感じでカイ君がんばった結果…
交尾が確認されました。
少しだけ楽しみが増えました。
とはいえ、ゴマフアザラシは着床遅延を起こす動物です。
本当に妊娠するかどうかはまだまだわかりません。
交尾を確認できたことで、可能性がありますよ。くらいの感じです。
何しろ、着床しないかもしれません。
ですので、アザラシ舎に通りかかった際は、こっそりモモちゃんに「がんばってね」と応援してあげてください。
こっそりですよwこっそりw
来年、吉報ができるようにがんばりますから。
この記事のURL|2015-04-21 15:03:56
2015年4月21日(火)
開園まであと1週間
その他×89
春の嵐で強風が吹き荒れている帯広からこんにちわ。
飼育展示係7です。
もうすっかり雪もなくなり、春めいております。
園内では福寿草もすっかり大きくなっています。
日当りのいいところではギョウジャニンニクも出ているとかいないとか…。
早く山菜採りに行きたいものです。
といいながら、今晩はタケノコを食べちゃわなくちゃ!
さてさて、春に浮かれているのは私だけではありません。
チンパンジー様も自然の恵みにようやくありつける季節となりました。
柳の新芽が出てきたので早速与えてみたところ、やはり大喜びで食べております。
食いしん坊のヤワラちゃんはコウタ君の分まで食べちゃう始末…。
うん。
花より団子だね。
そして、春と言えば
動物の担当替えです。
私の担当は…
変わりません。
が、チンパンジーの副担当が変わります。
なんと!去年新規採用で動物園に配属された2年生職員が副担当になりました。
お〜、私は3年生時にチンパンジーの担当になりましたから、私よりも早いです。
さて、副担当も含めた担当替えは24日からですが、それまでにヤワラちゃんとコウタ君との関係を築くため、コミュニケーションの練習です。
まずは一番安全な場所で手渡し給餌の練習です。
もう、目から鱗でした。
ヤワラちゃんもコウタ君も、なんてナチュラルに彼を受け入れているんでしょう!
こんなこと、初めて体験しました!
びつくりです。
彼はもしかして本当はチンパンジーなんじゃないか???
そんな風にすら思いましたw
うん!頼もしい。
でも、きっと1回は洗礼を受けるからw
がんばりましょう♪
そして、観覧通路の展示ではこんな風になりました。
今年は外部の方のご協力のもと、写真を豊富に盛り込み、メッセージ性の強い展示となっております。
ぜひ、ご来園の際には見ていただきたいと思います。
チンパンジーが外に出ていても、中の展示も見てください!
よろしくお願いします。
あと1週間。
こどもかいかんの絵本も準備しなくっちゃ。
がんばるぞ〜!!
飼育展示係7です。
もうすっかり雪もなくなり、春めいております。
園内では福寿草もすっかり大きくなっています。
日当りのいいところではギョウジャニンニクも出ているとかいないとか…。
早く山菜採りに行きたいものです。
といいながら、今晩はタケノコを食べちゃわなくちゃ!
さてさて、春に浮かれているのは私だけではありません。
チンパンジー様も自然の恵みにようやくありつける季節となりました。
柳の新芽が出てきたので早速与えてみたところ、やはり大喜びで食べております。
食いしん坊のヤワラちゃんはコウタ君の分まで食べちゃう始末…。
うん。
花より団子だね。
そして、春と言えば
動物の担当替えです。
私の担当は…
変わりません。
が、チンパンジーの副担当が変わります。
なんと!去年新規採用で動物園に配属された2年生職員が副担当になりました。
お〜、私は3年生時にチンパンジーの担当になりましたから、私よりも早いです。
さて、副担当も含めた担当替えは24日からですが、それまでにヤワラちゃんとコウタ君との関係を築くため、コミュニケーションの練習です。
まずは一番安全な場所で手渡し給餌の練習です。
もう、目から鱗でした。
ヤワラちゃんもコウタ君も、なんてナチュラルに彼を受け入れているんでしょう!
こんなこと、初めて体験しました!
びつくりです。
彼はもしかして本当はチンパンジーなんじゃないか???
そんな風にすら思いましたw
うん!頼もしい。
でも、きっと1回は洗礼を受けるからw
がんばりましょう♪
そして、観覧通路の展示ではこんな風になりました。
今年は外部の方のご協力のもと、写真を豊富に盛り込み、メッセージ性の強い展示となっております。
ぜひ、ご来園の際には見ていただきたいと思います。
チンパンジーが外に出ていても、中の展示も見てください!
よろしくお願いします。
あと1週間。
こどもかいかんの絵本も準備しなくっちゃ。
がんばるぞ〜!!
この記事のURL|2015-04-21 14:42:43
2015年4月6日(月)
アザラシの出産への思い
おしらせ×51
雨模様の帯広からおはようございます。
飼育展示係7です。
夏期開園まであと3週間ばかり。
自分の区切りの兼ねて改めてご報告いたします。
おびひろ動物園でのゴマフアザラシの出産はオスのカイ君が生まれて以降ありませんでした。
なんとかしてアザラシの出産を成功させたい!
実はそんな思いでアザラシの担当になり、飼育改善に努めてきました。
メスのモモちゃんは帯広に来園して今回で5回目の出産ですが、残念ながら今まで無事に生まれ育ったことがありません。
多くが、早産・死産でした。
この2年間、縁がありゴマフアザアラシの繁殖について勉強する機会に恵まれた中で、この種が飼育下において正常な出産と育成が難しいことはわかっていました。
国内で飼育されているゴマフアザラシは、ご多分に漏れず、高齢化が進んでいると言われており、いずれ飼育下のゴマフアザラシはいなくなる可能性も…という状況。
とはいえ、難しいから繁殖できなくてもよしではないと思い、繁殖に成功している園館、大学の恩師、知り合いの飼育職員など手当たり次第に情報を入手しました。
その中でいくつか原因と思い当たるものが見つかり、その原因を一つ一つ潰していく作業となりました。
しかし、原因によってはお金のかかるものもあり、思うように進められなかったことも事実です。
冬の間もプールに循環ポンプを設置し、多くの職員に助けられながら水を入れ続けたのは、もちろん展示効果もありますが、最優先事項はモモちゃんのお腹への負担を軽くすること。そして、妊娠後期の運動不足解消のためでした。
もちろん、野生のゴマフアザラシの暮らしを考えれば、妊娠したメス以外にもこうした環境整備は必要だったわけで、オスのカイ君にも良い効果をもたらしました。
昨シーズン、今シーズンと手探りで繁殖に向けた飼育管理を行ってきたわけですが、無事に産まれてきたところまでを考えると、今シーズンの妊娠期の管理はある意味成功に近づけたのかなと思っています。
しかし、ここから先がやはり難しかった。
次に訪れるのは出産です。
とにかく、私自身、正常出産に立ち会ったことがなく、出産の兆候がどのように現れるのかがわからず、過去のモモの出産傾向と他園館からの情報を元にいくつかの兆候を観察ポイントとし、代番の職員にも確認をお願いしていました。
結果として、出産のタイミングを把握することができませんでした。
振返ってみると、兆候として観察していたポイントについて、私自身も体験・経験したことがない点を判断ポイントとしていたこと。
聞いた情報、調べた情報の中で、この行動はこういう風に出現する。と思い込んでいたと思います。
結果論ですが、前回・今回の経験を踏まえ、出産兆候の判断ポイントは自分なりに固まりました。
ただ、
出産時のトラブルも多いと言われている種ですが、モモちゃんは無事に出産していました。
今回は、早朝の夜警さんの見回り後に出産したため、出産の現場に立ち会った職員はいませんでした。
死亡後の解剖所見では、初乳を飲んでいたことも確認されました。
人工哺育になることも考えミルクなども用意していましたが、過去死産した時のモモちゃんの様子から、育児放棄はしないだろうなと思ってはいませんでしたが、やはり無事に産むことができればちゃんと子育てできるお母さんなのだと思います。
その後、新生個体は何らかの理由でプールに入ったものと思われます。
ここからは私の後悔です。
新生個体の死亡原因の多くが溺れることです。
泳ぐことができなくて、ではなく、陸に上がることができなくて溺れてしまうのです。
とはいえ、早い個体であれば産まれた日には泳ぎだすこともあるようで、この対策に思慮していました。
「出産兆候が出たらプールの水を抜こう。」
先ほど難しいと言っていた出産兆候を把握できなかったことがここで影響しました。
そして、初めて新生個体が泳ぐときには、プールから上がりやすくなるように、プールの水を満水にためられるようにする方法をじぃーじさんに相談して考えていました。
どちらかの対策を早々にとっていれば、と今は後悔ばかりです。
結果は、新生個体は何らかの理由(モモを追って行ったのかもしれません)でプールに入ってしまい、疲れたあともステージに上がることができずに力尽きてしまいました。
職員がアザラシの出産を確認したのは出勤後、既に新生個体はプールにいる状態でした。
写真の様子です。
確認後、すぐにプールの排水を行いましたが、間に合いませんでした。
産まれた仔はメスで、体重が7.6kg
やや小さめですが、五体満足な仔でした。
力不足を感じました。
力不足ゆえ、助かるはずの命をなくしてしまいました。
連日モモちゃんに頭を下げるばかりです。
しかし、いつまでもクヨクヨしていられません。
今回産まれてきた仔の命を無駄にしないためにも、確実に次につなげて行かなければなりません。
問題と課題に向き合いました。
来年度の出産シーズンに向けてすべきことも洗い出しました。
そして、
約1ヶ月、モモの出産を最優先とすべく、隔離されていたカイ君を一昨日外に出しました。
突然外に出たので、1ヶ月暮らした室内がまだまだ気になるようです。
モモちゃんともご対面を果たしました。
ゴマフアザラシは出産時期と繁殖期がほぼ同時期にある動物です。
出産した場合、約1ヶ月で発情を迎えるため、いつまでも隔離しておくと交尾のタイミングを逃してしまいます。
とはいえ、出産直後に同居させるのはモモちゃんに負担が大きいため、モモちゃんが心身ともに回復してきた頃を見計らっての同居となりました。
カイ君にも負担をかけていましたが、今は2頭とも普段通りの生活が戻ってきたようです。
間もなく発情を迎えることと思います。
交尾が確認されれば、来年こそはと思っています。
責任を再認識し、気持ち新たに彼らと向かい合って行きたいと思います。
これからもどうぞよろしくお願いします。
飼育展示係7です。
夏期開園まであと3週間ばかり。
自分の区切りの兼ねて改めてご報告いたします。
おびひろ動物園でのゴマフアザラシの出産はオスのカイ君が生まれて以降ありませんでした。
なんとかしてアザラシの出産を成功させたい!
実はそんな思いでアザラシの担当になり、飼育改善に努めてきました。
メスのモモちゃんは帯広に来園して今回で5回目の出産ですが、残念ながら今まで無事に生まれ育ったことがありません。
多くが、早産・死産でした。
この2年間、縁がありゴマフアザアラシの繁殖について勉強する機会に恵まれた中で、この種が飼育下において正常な出産と育成が難しいことはわかっていました。
国内で飼育されているゴマフアザラシは、ご多分に漏れず、高齢化が進んでいると言われており、いずれ飼育下のゴマフアザラシはいなくなる可能性も…という状況。
とはいえ、難しいから繁殖できなくてもよしではないと思い、繁殖に成功している園館、大学の恩師、知り合いの飼育職員など手当たり次第に情報を入手しました。
その中でいくつか原因と思い当たるものが見つかり、その原因を一つ一つ潰していく作業となりました。
しかし、原因によってはお金のかかるものもあり、思うように進められなかったことも事実です。
冬の間もプールに循環ポンプを設置し、多くの職員に助けられながら水を入れ続けたのは、もちろん展示効果もありますが、最優先事項はモモちゃんのお腹への負担を軽くすること。そして、妊娠後期の運動不足解消のためでした。
もちろん、野生のゴマフアザラシの暮らしを考えれば、妊娠したメス以外にもこうした環境整備は必要だったわけで、オスのカイ君にも良い効果をもたらしました。
昨シーズン、今シーズンと手探りで繁殖に向けた飼育管理を行ってきたわけですが、無事に産まれてきたところまでを考えると、今シーズンの妊娠期の管理はある意味成功に近づけたのかなと思っています。
しかし、ここから先がやはり難しかった。
次に訪れるのは出産です。
とにかく、私自身、正常出産に立ち会ったことがなく、出産の兆候がどのように現れるのかがわからず、過去のモモの出産傾向と他園館からの情報を元にいくつかの兆候を観察ポイントとし、代番の職員にも確認をお願いしていました。
結果として、出産のタイミングを把握することができませんでした。
振返ってみると、兆候として観察していたポイントについて、私自身も体験・経験したことがない点を判断ポイントとしていたこと。
聞いた情報、調べた情報の中で、この行動はこういう風に出現する。と思い込んでいたと思います。
結果論ですが、前回・今回の経験を踏まえ、出産兆候の判断ポイントは自分なりに固まりました。
ただ、
出産時のトラブルも多いと言われている種ですが、モモちゃんは無事に出産していました。
今回は、早朝の夜警さんの見回り後に出産したため、出産の現場に立ち会った職員はいませんでした。
死亡後の解剖所見では、初乳を飲んでいたことも確認されました。
人工哺育になることも考えミルクなども用意していましたが、過去死産した時のモモちゃんの様子から、育児放棄はしないだろうなと思ってはいませんでしたが、やはり無事に産むことができればちゃんと子育てできるお母さんなのだと思います。
その後、新生個体は何らかの理由でプールに入ったものと思われます。
ここからは私の後悔です。
新生個体の死亡原因の多くが溺れることです。
泳ぐことができなくて、ではなく、陸に上がることができなくて溺れてしまうのです。
とはいえ、早い個体であれば産まれた日には泳ぎだすこともあるようで、この対策に思慮していました。
「出産兆候が出たらプールの水を抜こう。」
先ほど難しいと言っていた出産兆候を把握できなかったことがここで影響しました。
そして、初めて新生個体が泳ぐときには、プールから上がりやすくなるように、プールの水を満水にためられるようにする方法をじぃーじさんに相談して考えていました。
どちらかの対策を早々にとっていれば、と今は後悔ばかりです。
結果は、新生個体は何らかの理由(モモを追って行ったのかもしれません)でプールに入ってしまい、疲れたあともステージに上がることができずに力尽きてしまいました。
職員がアザラシの出産を確認したのは出勤後、既に新生個体はプールにいる状態でした。
写真の様子です。
確認後、すぐにプールの排水を行いましたが、間に合いませんでした。
産まれた仔はメスで、体重が7.6kg
やや小さめですが、五体満足な仔でした。
力不足を感じました。
力不足ゆえ、助かるはずの命をなくしてしまいました。
連日モモちゃんに頭を下げるばかりです。
しかし、いつまでもクヨクヨしていられません。
今回産まれてきた仔の命を無駄にしないためにも、確実に次につなげて行かなければなりません。
問題と課題に向き合いました。
来年度の出産シーズンに向けてすべきことも洗い出しました。
そして、
約1ヶ月、モモの出産を最優先とすべく、隔離されていたカイ君を一昨日外に出しました。
突然外に出たので、1ヶ月暮らした室内がまだまだ気になるようです。
モモちゃんともご対面を果たしました。
ゴマフアザラシは出産時期と繁殖期がほぼ同時期にある動物です。
出産した場合、約1ヶ月で発情を迎えるため、いつまでも隔離しておくと交尾のタイミングを逃してしまいます。
とはいえ、出産直後に同居させるのはモモちゃんに負担が大きいため、モモちゃんが心身ともに回復してきた頃を見計らっての同居となりました。
カイ君にも負担をかけていましたが、今は2頭とも普段通りの生活が戻ってきたようです。
間もなく発情を迎えることと思います。
交尾が確認されれば、来年こそはと思っています。
責任を再認識し、気持ち新たに彼らと向かい合って行きたいと思います。
これからもどうぞよろしくお願いします。
この記事のURL|2015-04-06 07:20:37